2019年6月27日にNintendo Switch、プレイステーション4、Xbox One版の発売を控えた、PLAYISM発売、NIGORO開発による『LA-MULANA 2(ラ・ムラーナ 2)』の魅力に迫る。

 昨年(2018年)、7月31日にPC版が発売されて話題となった、高難度のアクションアドベンチャーゲーム『LA-MULANA 2(ラ・ムラーナ 2)』。待望のNintendo Switch、プレイステーション4、Xbox One版がいよいよ2019年6月27日に発売となる。

 この日は奇しくもオリジナル版『LA-MULANA(ラ・ムラーナ)』が配信された(2006年6月27日)のと同じ日。狙ったものなのか偶然なのかはわからないが、特別な日の発売というのは長年のファンにはなかなか感慨深いものがあるのではないだろうか。

 本作は、考古学者ルエミーザ・小杉博士を操作し、謎の巨大遺跡を探索する『LA-MULANA』の続編。博士の娘であるルミッサ・小杉を主人公に据え、新たに流刑地と言われるイグ・ラーナ遺跡を探索していくのが目的だ。高難度の謎解き&アクションはそのままに、おもしろさに磨きをかけ、さらに操作性を向上させるなどのパワーアップも果たしている。

 そんな『LA-MULANA 2』の魅力を本稿では徹底解説。注目してほしいポイントをピックアップして紹介するので、シリーズ未体験の人はとくにチェックしてみてほしい(※プレイはNintendo Switch版を使用)。

 なお、前作の舞台であるラ・ムラーナ遺跡が観光スポット化しているなど、時間経過を感じさせる小ネタなどは存在するものの、基本的には前作をプレイしていなくてもしっかり楽しめる作りになっている。シリーズ未経験でも安心して『2』から楽しんでほしい。

思わず笑ってしまう難しさ

 本作いちばんの魅力は、やはり“難しい”ということ。それは謎解きであったり、敵と戦うアクションであったり、マップの複雑さでもあったり。とにかく全体的に難しい! ……のであるが、それは理不尽な難しさというわけではない。理不尽と感じるスレスレの際どいラインくらいまでは難しいときもあるのだが、絶妙にそのラインを超えないため、「やーめた」で終わらずに「も、もう1回!」となってしまうのだ。そして、そのもう1回で謎が解けてしまったときの達成感が忘れられず、くり返すうちに次第にクセになり、気づくとすっかり『LA-MULANA 2』の虜になっているわけだ。

 そんな風に人々を魅了していく『LA-MULANA 2』は、いわゆるメトロイドヴァニアスタイルのゲーム。膨大な数のアイテムを使いながら謎を解き、徐々に行動範囲を広げていくレトロ風なグラフィックの2D探索ゲームと言えば、だいたい想像がつくだろうか。

 探索する遺跡内は、基本的にひと部屋が1画面になっていて、それが複数集まってひとつのエリアを構成する作り。雰囲気や景色の異なる多種多様なエリアが存在し、各エリアが複雑に繋がり合っているため、非常に広大なマップとなる。

 プレイヤーの目的をめちゃくちゃシンプルに表現すると、各エリアのボスを倒すことになる。しかし、ボスの待つ部屋へたどり着くためには、数々のアイテムを使って謎を解き明かす必要があり、一筋縄ではいかない。謎を解くと言っても、必要なアイテムが別のエリアに隠されているなんてことはざらにあり、それを見つけ出すのにまずひと苦労。序盤からかなりのエリアを行き来できる自由度の高さが、難度アップに拍車をかけているのは間違いない。ときには別のエリアで見かけた背景の壁画が仕掛けを解く答えになっていたりして、「こんなのわかるか!」と文句を言いたくなるケースもしばしば。

 しかしながら、そういった仕掛けの数々にもしっかりとヒントが散りばめられているので、振り上げた拳を下ろすしかなくなる。石碑のメッセージや横たわるガイコツ、遺跡内に住む人々との会話、遠くから聞こえてくる音など、遺跡内のありとあらゆるものがヒントとして存在。つねにプレイヤーに示してくれているので、ピンとこないほうが悪いというケースもある。意味深なメッセージが、後から「そういうことだったのか」と判明する頻度も高く、よく考えられているなと舌を巻いてしまう。

 各部屋には手強いザコ敵が存在するだけでなく、いくつものトラップが設置されている。落とし穴やトゲみたいなかわいらしいものから、壁に押し潰されたり毒ガスで死んだりする即死トラップのような恐ろしいものまで多々ある。

 トラップが隠された場所には意味ありげに死体が転がっていたり、はっきりと痕跡が見えたりもするのだが、敵と戦っているうちにすっかり忘れてしまい、これがまた清々しいくらいに毎回キレイに引っかかってしまう。そんなときは、自分のバカさ加減と開発者にしてやられた悔しさで頭がいっぱいになり、思わず「ワハハハ」と声を出して笑ってしまうのだ。ふつうなら怒り狂ってコントローラを投げてもおかしくない状況で、自然と笑いが込み上げてくるというのは本当にスゴイ。そこら中にあるヒントを自分が見逃しているのが明白で、ゲームのせいにできないことが大きく影響しているのかもしれない。

 それにしても、引っかかった瞬間に「あ、しまった」とわかるのに、引っかかるまでは決して気づかないのは、自分がアホという以外にも、開発者の手口が巧妙過ぎるという理由があるはずだ。

手強いボスとの燃える戦い

 『LA-MULANA 2』には、ルームガーダーという中ボスと、ガーディアンという大ボスが存在。いくつもの仕掛けの謎を解き、やっとのことでたどり着いたその先でも容赦なくプレイヤーを苦しめてくる。何度もやられ、再チャレンジをくり返すことになるのはほぼ確実だが、乗り越えた暁には何とも言えない達成感を味わえる。

 右足を出して左足を出すと歩けるくらい当たり前に、ボスたちにはしっかりとした対処方法が用意されているので、攻撃パターンを覚えて少しずつ対応できるようになると、めちゃくちゃ気分がいい。たとえ負けてしまっても、やっぱりここでも「もう1回」と続けてしまうのだ。

 場合によっては、ふだんあまり使い道がないサブウェポンが思いも寄らない効力を発揮したり、よく見るとかなり安全な場所が存在したりと、ちょっと工夫することで劇的に楽になるようなボスもいる。それまでぜんぜん気づかなかったのに、突如としてひらめいたりすることがあるからおもしろい。必勝法が発見できたのはたまたまだったとしても、それまでの鬱屈した気分は一瞬で吹き飛び、ご機嫌になれるから最高だ。

 もちろん、ボスそのものの種類や攻撃パターンも変化に富んでいて、それを見ているだけでもワクワク感が溢れてくる。腕に覚えがあるプレイヤーなら、より心を揺さぶられるんではないだろうか。

多彩なアイテムや武器を使う楽しさ

 本作はとにかく装備品やアイテムの種類が豊富。仕掛けを解くためのものだけでなく、冒険に役立つ便利なものも多く取り揃えられている。ゆえに、それらを苦労して集めながら少しずつ冒険を快適にしていくのがこの上なく楽しい。

 なかでもユニークなのは、遺跡の調査で使うタブレットに追加できるアプリの数々。入手してインストールすることでダンジョンマップが表示されたり、遺跡に関するさまざまな情報が追加されるなど、便利機能がどんどん増えていく。ただし、使用メモリの上限が決まっているため、全部起動できないのがもどかしい。

 また、起動するアプリの組み合わせによって、効果が強化されたり特殊な効果が追加される場合もある。体力が0になったときに復活したり、被弾後の無敵時間を延長する効果などは非常に役立つので、バトルではつねに発動させておきたいところだ。さらに、サウンドプレイヤー的な機能もあり、ゲーム中のBGMを聴くことも可能。『LA-MULANA 2』の音楽はかなりかっこいいので、本編で心が折られたときの癒やしとして活用するのもアリだろう。

 メインメインウェポンは初期装備のムチのほか、ナイフ、レイピア、斧、刀など、いくつかの種類があり、それぞれ使い勝手が異なる。LRボタンで瞬時に切り替えできるので、相手によって使い分けられて便利。

 また、サブウェポンは手裏剣、まきびし、チャクラム、拳銃、盾など多種多様な装備が登場。こちらはZRとZLで切り替えて使用する。メインウェポン以上に役立つことも多く、バトルでとても頼りになる装備なのだが、仕掛けのスイッチを起動するなどの謎解きにも頻繁に利用することになる。通常の使いかた以外にも利用方法が用意されているのは、驚きがあっておもしろい。

 グローブやかぎ爪、羽根など、手に入れることで新たなアクションが使えるようになる装備品も数多く存在。これらの装備を手に入れると行動範囲が一気に増えるのでテンションも爆上がりになるのだが、何よりキャラクターの操作が楽しくなるからうれしい。細かいことを言うと、アイテムを装備するとキチンと装備画面のキャラクターイラストに反映されていくのが素晴らしい。ちょっとしたことではあるが、こだわりが感じられて非常によかった。

 本作にはレベル上げのような育成はないが、こういったアイテムによって少しずつ能力が開放され、キャラクターの成長が感じられる仕組みになっている。まあ、ゲームキャラよりも、いろいろな知識や技術を蓄えてプレイヤー自身が成長していくのがメインのゲームではあるのだけど。

コラボで強烈なキャラが勢揃い

 助言をくれる賢人やショップの店員、協力してくれる仲間など、本作には強烈な個性を持ったキャラクターたちが多数登場する。インパクトのあるイラストもいいが、時折出てくるヘンな口調のセリフもなかなか味があっておもしろい。スタート直後に登場する長老ゼレプドがいきなりとんでもないキャラぶりを発揮しているので、開幕から心を鷲掴みにされること請け合いだ。変人の割合が多い感じもするが、彼らこそが『LA-MULANA 2』の物語を支える屋台骨と言っても過言ではない。

 大写しのイラストカットがかなり個性的なので視線が釘付けになるのは仕方のないことだが、画面の下側の小さなドット絵にも注目してほしい。ここには、ドット絵で描かれたキャラクターが表示されているのだ。話をするだけの人物なのでドット絵はとくに必要ない要素なのだが、わざわざ手間を掛けて描いてくれていることが好印象。『LA-MULANA 2』はこういった細かな演出がじつに行き届いているなぁと感じられる。

 また、ほかのインディゲームのキャラクターたちが本作の家庭用ゲーム機版にだけ出演するという、ディレクターの楢村匠氏いわく、うれしい“友情出演”を果たしている。『VA-11 HALL-A ヴァルハラ』、『Momodora:月下のレクイエム』、『Owlboy』、そして『UNDERTALE』などのおなじみのキャラクターが店員として登場。ゲームを大いに盛り上げてくれるのだ。元ネタを知っている人なら、絶対ニヤリとしてしまうんではないだろうか。

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初回特典は必ずもらえ!

 『LA-MULANA 2』の魅力がどんなものか、少しは伝わっただろうか。重ねて言うが本作はとても難しい。謎解きも難解だし、アクションも繊細な動きを要求される場面も多々あり、誇張ではなく死にまくると思われる。しかしながら乗り越えたときの達成感もまた格別。たとえその日は投げ出してしまったとしても翌日にはまた起動してしまうような、プレイヤーを惹き付ける魅力が本作にはある。腕に覚えがあるならば、発売後はぜひ手にとってほしいところだ。いま予約すればアレンジ曲のサントラなどの豪華な初回特典付きが買えると思うので、買う予定の人はお早めに!

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