フロム・ソフトウェアより2019年3月22日発売予定の『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』。某日に行われたメディア向けの体験会で、担当ライター・西川くんがプレイした本作のレビューと撮影したプレイ動画を公開する!

 『DARK SOULS』シリーズ(以下、『ソウル』シリーズ)では、対人戦ばっかりやっていた西川くんです。フロム・ソフトウェアより2019年3月22日発売予定のPS4/XB One/PC向けソフト、『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』(以下、『SEKIRO』)。本作は、『ソウル』シリーズの遺伝子を継ぎながらも、まったく新しい忍者活劇が描かれる完全新作のアクション・アドベンチャーです。

 先日、某所で行われたメディア向けの体験会にて、序盤~中盤の物語を実際にプレイしてきましたので、そこからわかった独特の世界観やアクション性の高さをお伝えしていきましょう。残念ながらプレイ中の画像はお届けできませんが、プレイ動画の公開はオーケー。ということで、プレイレビューの最後に、約20分におよぶ実機プレイ動画も公開します!

御子と忍びの孤独な物語

 物語の舞台は、日本の戦国時代末期。雪深き峠を越えた先に存在する、“葦名”という架空の国が舞台です。プレイヤーが操作するのは、幼いころに拾われ、忍者として育てられた“御子の忍び”。彼の任務は、葦名の国に古くから続く一族の末裔である“御子”に仕えること。御子の忍びは、御子に尽くすことだけが生き甲斐の孤独な忍者。一方の御子も、養子として育てられた孤独の身です。

 あるとき、滅亡の危機に陥った葦名の国を憂いた葦名の将は、特別な生まれである御子の力を利用すべく、御子を捕らえようと計画します。忍びは御子を守るために葦名の将と対峙しますが、葦名の将は剣の達人。その腕前で忍びの左手を斬り落とし、御子は連れ去られてしまいます。

 御子の忍びが目を覚ますと、そこは隙間風が吹きすさぶ“荒れ寺”。仏を掘り続ける謎の老人“仏師”の手助けにより、忍びは九死に一生を得るだけでなく、左手にカラクリを施した忍び義手を授かります。命を賭して御子を守り、奪われたら取り戻すのが忍びの掟。隻腕となった忍びは、御子を助けるために葦名の城へと向かうのでした。

 ……というのが、ざっくりとした序盤のあらすじ。シブい、シブいッス。主人公をクリエイトして冒険をくり広げる『ソウル』シリーズとは異なり、主人公は御子の忍びに固定されているので、助けてくれた仏師に感謝の言葉を述べることもあれば、敵ボスと会話をくり広げる場合もあったりと、よりドラマ性の強いストーリーが描かれます。

 そんな忍びを手助けしてくれるのが、個性の強いキャラクターたち。仏を掘り続けながらも忍び義手を強化してくれる仏師に加えて、傷薬瓢箪(『ソウル』シリーズで言うところの“エスト瓶”ですね)を強化してくれる謎の美人薬師“エマ”や、死ねない身体を利用して忍びの練習台になってくれる“死なず半兵衛”、銭さえ払えばどんな情報もくれる“物売りの穴山”などが登場。全員クセの強い人物たちではありますが、寡黙で会話が苦手な御子の忍びとの会話がかわいくて、ちょっとクスっとしちゃいます。

“体幹”が重要な、独特の剣戟システム

 戦いでは、敵から真正面から斬り合うことも可能なほか、こっそり近づいて敵を倒す隠密行動、義手に仕込まれた忍具を使用してのかく乱戦法などさまざま。アクションではいわゆる“スタミナ”の要素がなく、攻撃やガード、義手に仕込んだ忍具の使用や回避やジャンプなどが、いつでも自由にくり出せます。

 本作は城の屋根や木の上などに、鉤縄を使って登ることができます。鉤縄はワンボタンで発動し、登れる場所に近いと鉤縄を投げて、その地点へと跳躍。ジャンプ中やバトル中でもくり出せるので、移動だけでなくバトルの戦略にも役立ちます。

 敵にコッソリ近づいて攻撃を決めると、敵を一撃で倒せる“忍殺”が発動します。忍殺は背後や空中、壁に張り付き中や、崖からのぶらさがり中などなど、さまざまな状態から決められるので、ステルスプレイ派には必須のテクニックでしょう。鉤縄を使って上から見下ろし、敵の配置をいかに崩すか? と考えるようなプレイスタイルは、まさに忍者そのもの。

 正面から斬り合う場合は、刀による連続攻撃や、威力の高い突き攻撃が基本となります。ガードは相手の攻撃を防ぐことが可能で、敵に攻撃に合わせてガードに成功すると、敵の攻撃を弾けます。こうして攻撃や弾きなどを決めると、“体幹”にダメージを与えられます。この体幹ダメージを最大値まで溜めると、相手の体勢が崩れて忍殺が発動可能に! どんな強敵でも、体幹ダメージを最大まで与えれば発動できるようになるので、敵の体力をコツコツと減らさずとも倒せるのです。

 なお、ボスクラスになれば数回の忍殺が必要となります。最初はこっそり近づいて忍殺を決めて、つぎは真剣勝負を挑んで忍殺を決めたりと、ステルスプレイがボス戦でも活躍できるのがポイントですね。また、体幹ダメージを与える方法は攻撃や弾き以外にも多数あり、ガード不能の下段攻撃に合わせて“ジャンプ踏み付け”を当てる、これまたガード不能の突き攻撃に合わせて、前へステップすると発動する“見切り”など、多彩な方法があるんです。

技を覚える成長要素と多彩な忍具

 “見切り”については、じつはゲーム開始時すぐに使えるわけではありません。敵を倒していくことで溜まるスキルポイントを消費することで覚えられる、技のひとつとなっています。忍びの技はこのほかにも、複数の敵を巻き込みやすい回転斬りや、空中ガードなどが覚えられます。

 また、隻腕である忍びの義手には、鉤縄をはじめとした忍具が仕込まれています。道中でアイテムを拾っていくと、手裏剣や斧、仕込み槍や火花を散らす花火などを仏師が作ってくれるんですね。この忍具、どこでも使える万能な武器というわけではないのもポイントで、たとえば火に弱い赤鬼には火吹き筒、ジャンプする敵には手裏剣、盾を持つ相手は斧で盾を破壊……などなど、敵に応じた弱点を突くための武器となっているのです。

 忍具がなくても敵は倒せますが、きちんと敵に合わせて使っていけば、難度がグッと下がります。もちろん敵の種類も豊富なので、どの忍具が相手に有効か、試しながら進んでいくのがおもしろい要素とも言えます。なお、手裏剣を投げつけてから即座に飛び斬りをお見舞いするなど、忍具と合わせた技も覚えられますよ。

 ちなみに『ソウル』シリーズでは、レベルを上げてステータスを振り分ける要素がありましたが、本作にはありません。代わりに、ボスを倒せば体力または攻撃力をアップする成長アイテムがもらえるので、それを複数集めることで忍びを強化できます。ステータスをどうするか考えなくていいので、わかりやすいのですが、完全に己の腕前が重要となるということでもあります。

忍びは、死をも利用する

 さて、『ソウル』シリーズといえば、敵に倒されてもその地点に魂が残り、獲得していたポイントを回収できるという要素がありましたよね。本作は、倒されるとその場でスキルポイントゲージをすべてロストし、回収する方法はありません(スキルポイントが完全に溜まりきり、数値でポイント化されていた場合はなくならない)。

 しかし、御子の忍びは特殊な血筋を持つようで、倒されても復活するシステム“回生”が使えます。回生は1度切りではなく、何度か忍殺を決めると再度発動可能になるので、本作は案外死ににくい……かも。この回生、発動は任意のため、敵が油断するまで待つことができるところが特徴で、1度死んでいる状態から敵が背を向けるまで待ち、油断したところ“忍殺”! なんて戦法も取れるわけですね。

 また、落下しても体力ダメージを食らうだけで、落ちる前に戻れるので、一撃死はありません(体力がない状態や、あまりにも高い場所から落下すれば死ぬことも)。ですので、理不尽と感じたり、いわゆる“初見殺し”のようなシーンが少ないので、『ソウル』シリーズよりもギミックでは死ににくいとも言えます。

 戦闘も暗殺が可能なので戦わなくてもいいですが、かといって難度が低いかというとそうではなく、しっかりとした戦略と、戦いの攻略法を身につけなくてはゲームを進められません。なんというか、『ソウル』シリーズと比べても正々堂々と難度が高いんですよ(笑)。死んでしまったら「全部自分が悪い!」」と思えるような……。

自由度の高い忍者アクションを目撃せよ

 さて、最後にメディア体験会で撮影した20分に及ぶプレイムービーをお届け。動画で感じてほしいのは、アクションの自由度の高さ。高所から敵の配置を見たり、壁を蹴って2段ジャンプ、敵の隙に手裏剣を投げ込む、危ないときには鉤縄で離脱するなど、たったワンシチュエーションだけでも、取れる戦術が本当に多いのです。どう倒せばいいのか、戦略をその場その場で考えながら遊んでいくのが、メチャクチャ楽しくて爽快ですよ。