Ysbryd gamesは、Ackk StudiosによるRPG『YIIK: A Postmodern RPG』日本語版を、プレイステーション4とNintendo Switchで2019年1月31日に配信する。同日にPC版もアップデートで日本語が追加される予定だ。

 なお日本語ローカライズと国内でのパブリッシング支援は架け橋ゲームズが担当。ゲームは英語音声の日本語テキストでのプレイとなる。

 『YIIK: A Postmodern RPG』の舞台は前世紀末の1999年4月。哲学科を卒業した主人公アレックスが実家に帰ってきた所、出会ったばかりの女の子が目の前で謎の空間に引き込まれて失踪するという怪事件に遭遇。ネットで知り合った仲間と彼女の行方を追う内に、世界の破滅をめぐるオカルトめいた運命の渦に巻き込まれていく。

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自分の分身らしき連中が取り囲む精神世界。物語は段々クレイジーな展開になっていく。

 JRPGからの影響を受けつつ、サブタイトルにあるように定石から外れた“ポストモダンRPG”を標榜する本作。主人公一行のメンツも、文系無職のアレックスを筆頭に、近所の年下のゲーム友達、新しくできたゲーセンの店員、寂れた町でくすぶっているドロップアウト青年、アニメオタクのレコード屋オーナーなど、世界を救うヒーローからは程遠そうな文化系ボンクラばかり。

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無職とは違って仕事がある人は気軽に冒険に出られないのだよ。
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村上春樹作品からの影響を語られることがあるのだが、どこまで本気なのかよくわからない長いモノローグにその辺を感じ取れるような気がしないでもない。(背景のウェブ画面もちゃんとローカライズされている)
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煽り力の高いパンダ。なぜパンダが喋るのかとか、そういう難しいことはあまり考えなくてよろしい。

 もちろん剣と魔法でドラゴンと戦うわけではなく、レコードをぶん投げたり、カメラで激写したり、ショルダーキーボードを弾いたりして、カラーコーンの化物や、うんちや、場末のスーパーのレジ打ちのおばちゃんと戦ったりするんだから普通じゃない。

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戦闘はターンベースなのだが、攻撃や防御のたびにQTE(クイックタイムイベント)のミニゲームが入る。アレックスの通常攻撃の場合だと、回転するレコードに合わせてうまくボタンを押していくとコンボが伸びる。
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これ、ヤニ臭いという人物描写ではなくて、この人の攻撃方法です。

 というわけでサウンドもポストロック/エレクトロニカ系の凝ったものとなっており、メインクリエイターのアンドリュー・アランソン氏を中心に、コンポーザーの菊田裕樹氏、『Undertale』のToby Fox氏、マルチクリエイターのBaiyon氏らがゲスト参加。ボーカル曲では丸山美佳氏らが歌っている(日本語曲もあり、なんと海外版でも普通にそのまま流れる)。サントラはBandcampで配信されているので、気になる人はチェックしてみるといいのではないだろうか。