2018年11月16日、ASUS JAPANは“GAME CHANGER~スマホゲームの体験を一新する”と銘打ち、SIMフリーゲーミングスマートフォン新製品“ROG Phone(ZS600KL)”(以下、ROG Phone)の発表会を開催した。
ASUSといえば創業当初から“ゲームユーザーのため”というポリシーを貫いてきたゲーミング製品の老舗。最初にASUS JAPAN執行役員・事業部長である溝上武朗氏が登壇し、ROG Phoneがゲーミングの“頂点”にして“最強”のスマートフォンであると、力強く宣言した。
最強ゲーミングスマホのスペックは?
溝上氏の発表に続いて、ROG Phoneの性能解説が行なわれた。
基本スペック
・プラットフォーム
Android(TM) 8.1(ROG UI)
・プロセッサー
Qualcomm(R) Snapdragon(TM) 845(2.96GHz ※オーバークロック版)
・メインメモリ
8GB
・ストレージ
512GB(UFS 2.1)
・ディスプレイ
6型ワイドAMOLEDディスプレイ(2160×1080ドット)
・スピーカー
デュアルフロントスピーカー
・カメラ
アウトカメラ:1200万画素メインカメラ+800万画素広角カメラ
インカメラ:800万画素
・バッテリー容量
4000mAh
駆動時間 約14.7時間(Wi-Fi通信時)
・防水機能
IPX4
・無線機能
IEEE802.11a/b/g/n/ac/ad
Bluetooth(R) 5.0
・サイズ
幅約76.1mm×高さ約158.8mm×厚み約8.3mm
・質量
約200g
8GBのメインメモリに加え、512GBのストレージ、4000mAhの大容量バッテリーなど、現行最新鋭のスマホとして恥じないスペックを誇る。重めのスマホゲームもさくさく動く。
注目すべきは、心臓部となるプロセッサーだろう。845プロセッサーの2.8GHz版はすでに別製品にも採用されているが、ROG Phoneには同製品のオーバークロック版を世界で初めて搭載している。
数字からわかる性能に加え、ROG Phoneにはゲーマーに勝利をもたらすべく、さまざまな最新技術が投入されている。中でもずば抜けているのが熱対策だ。
スマホでゲームを遊んでいると、熱さが気になってしまうものだ。高性能プロセッサーを使用しているだけに、熱対策についてはすさまじく徹底している。
さらに、本機には“AeroActive Cooler”という外付け冷却ファンが付属。このファンを装着すれば冷却機能はさらに向上。このファンひとつにも、ゲームをプレイしやすくなる工夫が施されている。
本機独特のゲームプレイを助ける機能としては、“AirTrigger”が画期的だ。本体の3ヵ所に搭載された超音波タッチセンサーのことで、縦持ちのふだん使い時にはアプリの起動などのショートカットボタンとして、横持ちのゲームプレイ時には携帯ゲーム機におけるL/Rボタンとして使用できる。
L/Rボタンがスマホでも使えることがいかに便利か、昨今の対戦型ゲームをプレイしているユーザーには言わずもがなだろう。
本機ではサウンドやディスプレイの描画機能、応答速度などといったハードウェア面も高性能。ソフトウェア面では独自のソフトウェア“X mode”と“Game Center”を搭載しており、ゲームの稼働に最適なコンディションを作り出す。
さらに、ASUSのSIMフリースマホ“ZenFone”で採用されていた“Game Genie”をさらに使いやすくして搭載。このソフトにより、ゲーム中の通知表示や着信拒否などをゲームアプリごとに個別で設定できる。
ふだん使いがしやすいサイズと重量。これまでのスマートフォンとは異なる“ゲーマーのため”というポリシーが詰めこまれた、まさにゲーミング最強を名乗るにふさわしいROG Phone。本体単体でもすごいスマホであることはご理解いただけただろう。
拡張パーツと“合体”! 究極のその先へ!
ここまでは本体の話。ROG Phoneはもうひとつの特徴として、“究極の拡張性”を謳っている。
本体のType C端子で拡張パーツと合体することで、ROG Phoneはスマホの枠を超えた性能を発揮する。これはもう、SFロボット作品などにおける“合体”のロマンそのものであると言っても過言ではない。
拡張パーツも本体に負けず劣らず革新的な機能とゲーマーのための利便性を有している。ひとつひとつ、実際に手に取った感触も含めて解説しよう。
TwinView Dock
希望小売価格 34,800円[税別]
2画面型の携帯ゲーム機のような拡張ユニットで、上画面部分にROG Phoneを装着して使用する。
下画面は本体と同じ仕様のタッチパネルディスプレイとなっており、上画面の本体と下画面のディスプレイで別々のアプリを同時に起動できる。
下画面でゲームをプレイしつつ、上画面で動画や攻略情報などを参照することも可能。よほど動作が重いゲームアプリでなければ、上下画面で別々に起動し、同時にプレイできる。
さらに、6000mAhの大容量バッテリーも内蔵。外での長時間プレイのお供や、外出先での充電ベイとしても活躍する。あくまでROG Phoneをコアとして動作するため、余計なパーツが積まれておらず、手にしてみると非常に軽いことにも驚かされた。
Gamevice(R) for ROG phone
希望小売価格 8,980円[税別]
ROG Phoneにアナログスティックや各種ボタンを追加し、ゲームをよりプレイしやすくする拡張パーツ。よくあるBruetooth通信で接続するタイプとは異なり、TYPE C端子でROG Phone本体に直接接続する。バッテリーを内蔵していないために軽量で、かつ充電せずに使用できる。
ASUS WiGig(R) Display Dock
希望小売価格 34,800円[税別]
ROG Phoneの画面をWi-Fiによってほかのディスプレイに出力するワイヤレスドック。
無線接続ということで、ディスプレイとの同期ずれや遅延、ブロックノイズの発生などが気になるが、ROG Phoneが採用している最新の通信規格IEEE802.11adにより、完璧な同期を実現しているという。
Mobile Desktop Dock
希望小売価格 22,800円[税別]
ROG Phoneを置くことでPCのように使用できるようになるドック。HDMI映像出力のほか、USB端子やLANケーブル端子、マイクジャックやSDカードリーダーなど、PC並みのI/Oポートを搭載しており、ディスプレイに加えてマウスとキーボードを接続すれば、PCと同じような状態になる。
キーマッピングの設定しだいで、スマホゲームをキーボードとマウスでプレイできるようになるわけだ。
ASUS Professional Dock
希望小売価格 11,980円[税別]
上記のMobile Desktop Dockを、ポート数を減らしつつよりコンパクトにした持ち運びやすいアイテム。ROG Phoneに接続することで、PCのようにUSB接続機器やLAN通信が使用可能となる。
友人の家に持ち込んだり、イベント会場で使用したりするのに役立つ。アイデアしだいで使い道が広がる拡張パーツだ。
ROG Phone Case
希望小売価格 4,580円[税別]
(ROG Phone本体に1セット付属)
本体背面を保護する専用ケース。ライトやカメラはそのまま使用できるのはもちろん、3分割できる構造になっているのが特徴。一部を差し替えることで、保護したままAeroActive Coolerを装着するスペースを確保できる。
発売日は2018年11月23日。一般電器店などでも販売!
ステージのラストで、溝上氏より発売日の案内があった。
ROG Phoneの国内発売日は2018年11月23日(予約受付開始はイベント当日の11月16日スタート)。また、オリジナルROG PhoneスーツケースとROG Phone Caseが付属となる“コンプリートセット”が、ASUSオフィシャルオンラインストア“ASUS Store”とアンテナショップ“ASUS Store Akasaka”にて、30個限定で販売されることも発表された。
ROG Phone国内発売に合わせてイベントも開催される。
2018年11月16日(金)から23日(金)まで、ASUS Store AkasakaはROG Storeポップアップストアとして営業。同店のゲームコーナーでは、今回のステージでチョコブランカさんが実演プレイを実施したレースゲームアプリ『アスファルト9:Legends』で、彼女のタイムに挑むチャレンジイベントが開催される。
ほかにも2018年11月21日(水)と22日(木)にライブ配信が行なわれたり(22日にはプロゲーミングチーム“DeToNator”も登場)、企業・学校法人向けの説明会が開催されたりと、ASUSの本気がうかがえるイベントが続く。
最強の性能と究極の拡張性、ゲームプレイのしやすさを追求した、まさに“ゲーミング”の名にふさわしいROG Phone。ふだん使いもしやすく、価格も一般的な高性能スマホの新機種と大差ない。SIMフリーのため、面倒な手続きなどは必要なく、すぐに使えるのもうれしいところだ。
そして何より、実際に手に取って拡張パーツと合体させて使ってみたときのワクワク感がたまらない。日常が非日常に変わっていくかのような、SFじみた合体変形のロマンが味わえること請け合いだ。最先端の性能とロマンを感じてほしい。