2018年10月6日、ネクソン運営のPC用アクションRPG『アラド戦記』のPvPコンテンツ“決闘”、ならびにタイムアタックの日本一を決定する“アラド戦記 天下一決定戦2018 決勝大会”が開催された。会場はLFS池袋 esports Arena。

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 『アラド戦記』は2006年の日本サービスイン以来、数多くのアップデートを重ねつつ、12年間のロングランを続けている人気タイトルだ。度重なる新職業の追加もあって、決闘やタイムアタックの戦術は毎年進化し続けている。

 今年の大会ではどんな進化を見られるか、期待の高さは大会会場に駆けつけたプレイヤーの数からもうかがい知れた。

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会場内には、大会開始前から熱気が満ちる。物販のアイテムクーポンガチャも完売となった。
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観客に負けじと熱くMCを務めたのは、DJの森一丁氏(左)と、プロレスラーの松田慶三氏(右)。

秋アップデートは新コンテンツに新ダンジョンと、盛りだくさん!

 熱戦の模様は盛りだくさんすぎて、お伝えすると長くなってしまう。まずはその前に、イベント内で発表された最新のアップデート情報をお伝えしよう。

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決闘の決勝戦の前に、GMのニコル氏(写真左)ともみじん氏(写真右)がアップデート内容を伝えた。

新コンテンツ“帝国闘技場”

 90レベル以上のキャラ2名を用意して挑む新規コンテンツ“帝国闘技場”が追加される。タッグを組んだ2名のキャラを切り替えながら戦うコンテンツだ。

 闘技場内では“消費アイテム制限”や“タッグシステム”など、独自のルールが適用される。とくにタッグシステムが独特で、実際にテストプレイをしたGMもみじん氏によれば、クルセイダーでバフをかけてからアタッカーに切り替えるなど、いままでにない興奮を味わえたとのことだ。

 闘技場で得られる報酬アイテムは、ベアトリーチェ商店で“90レベルエピック防具装備レシピ”や“属性強化宝珠”などのアイテムの購入に使用できる。

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レイドリブート

 既存の“ルークレイド”に、ダンジョンギミックとモンスター能力値が強化されたハードモードが追加される。ハードモードには専用のミッションがあり、達成することで特別な感情表現や称号などを獲得できる。

 また、ルークレイドと“アントンレイド”のふたつにおいて、アカウント入場回数制限が削除され、キャラクターごとに各レイドへ週2回ずつ入場できるようになる。クリア時に得られる“モノリウム”などの報酬が増えることで、1年半近くかかっていた装備制作期間が、7~8か月くらいまでは短縮されるとのことだ。

 レイド報酬には新規アイテム“宿命の遺志”も追加され、“地獄パーティー招待状”を購入できるようになる。

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キャラクターバランス改変&システム改変

 各職業のスキルオプションなどに改変が入るほか、システムと限定クエストには下記の改善が実施される。

【システム面の改善】
・修練の部屋のモンスター追加
・ダメージレポート機能の改善
・チャレンジ機能の追加

【限定クエストの修正】
・自動受託機能
・インターフェースの位置固定機能
・専門職業の改善

新ダンジョン“魔獣ダンジョン”

 新規ダンジョンとして、メトロセンター地域に“魔獣ダンジョン”が追加。4人までで挑戦可能なダンジョンとなっており、必要レベルは90レベル以上。入場には“魔獣調査依頼書”が必要となる。依頼書はカトリーヌ商店にて“誕生の種”と一定量のゴールドで購入可能だ。

 魔獣ダンジョンへは専用チャンネルから入場できる。オープンするのは毎週の金曜日と日曜日で、1日に3回まで入場可能だ。報酬として新規エピック装備やエピック装備のレシピの購入に必要な素材が獲得できるが、攻撃が痛く、かなりの高難度となっているらしい。

 とくに、3段階ある難度の最高峰である“The beast”には、ギミックや攻撃への対処を覚えてから挑んだほうがいいかも、とのこと。

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魔獣ダンジョンのボスとして登場する“アン”と“ヒエロ”。形態変化や全体攻撃など、多彩な技を駆使する強敵のようだ。
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帝国闘技場と各種改変、そして魔獣ダンジョンの追加は、2018年10月24日に実装される。

今後のアップデート予定

 10月のアップデートに加えて、11月以降のアップデート情報も公開された。

 11月にはエジプトがコンセプトのイベントダンジョンが追加される。ダンジョン内はマップが表示されない特殊な仕様になっており、プレイヤーたち自らが探索することで報酬を獲得し、攻略していく。

 12月には、10月実装の“帝国闘技場”にハードモードが実装されるとのことだ。

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新ダンジョンのイメージイラストも2点公開された。

決闘ベスト4までの試合とタイムアタックの熱戦をリポート

 決勝大会の会場では、まずは決闘の準決勝(ベスト4)までの試合を行ない、そのあと決闘決勝戦の前に、タイムアタックの決勝戦が開催された。

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決闘の実況・解説を務めてくれたのは、yukishiro氏(左)と、たまじい氏(右)。
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試合の合間の準備時間には、松田氏が選手や観客にマイクを向けていく。観客からは、ベテランプレイヤーらしい秀逸な回答が返された。あと、今年も被り物勢は元気でした!

 決闘の予選大会を勝ち抜いてステージに立ったのは、16名の精鋭プレイヤーたちだ。昨年の優勝者・*καηοη*選手と準優勝者・龍覇暫選手のほか、レバリー選手やSishin選手をはじめとする、過去大会の覇者やベテランが名前を連ねる。

 新顔勢が彼らにどこまで対抗できるか、あるいは下克上があるのか、期待する観客は多かったようだ。

 また、決闘では圧倒的な弾幕で相手を制圧できる“ガンナー”系の職業が強いという情勢は、今年も変わってはいない。しかし、新職業の追加や幾度にも渡る改変で、ガンナー系対策は大きく進んでいる。新顔勢と併せて、定番を打ち砕く奮闘に注目が集まった。

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準決勝までは2本先取での勝利。決勝戦のみルールが異なり、4本先取での勝利となる。

 決闘ベスト16の試合は、ほぼ毎試合にガンナー系職業が登場する展開となった。

 注目は、解説陣から「実質、決勝戦では?」との言葉も飛び出た2試合目。前年覇者*καηοη*選手とSishin選手によるガンナー系同士の対決となった。中でも重火器による制圧力がすさまじい職業“ランチャー”(ならびに、その2次覚醒職業であるヘビーバレルとストームトルーパー)の強さを見せつける形に。

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女ランチャーは攻撃スピードが速く、面制圧力とコンボ火力も申し分ない。*καηοη*選手は開幕直後から相手の体力を半分奪う、圧倒的な強さを見せた。

 そのランチャーに対抗する別職業の活躍も光った。バーサーカーを使うΣ(;ω│壁選手、デュエリストを使うデュエッッ選手をはじめとして、ガンナー系を使用しない選手のほとんどは、相手の弾幕を見事にかいくぐって接近戦に持ち込み、優位を築いていた。

 中にはバトルメイジ(アシュタルテ)を使うヒナ.選手や、もとはランチャーにも有利だった阿修羅(因陀羅天)を使う前年準優勝者の龍覇暫選手など、大きな弱体化を受けた職業で善戦する選手の姿もあった。

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接近戦が得意な職業で間合いを詰められれば、さしものランチャー相手でも優位に立てる。ランチャー側の弾幕と近接職業側の突進、それぞれの軌道を読み合う高度な駆け引きが展開された。
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3位決定戦で勝利した、ネンマスター(念帝 閉月羞花)を使うMule選手の立ち回りもおもしろかった。全試合でスキル“光衝怒涛”で呼び出したドラゴンで相手を逃がさず追い詰めるなど、見事な職人芸を披露。

 熱戦につぐ熱戦で、レバリー選手や龍覇暫選手などのベテラン勢も敗れていった。

 決勝へと勝ち進んだのは、前年優勝者のランチャー(ストームトルーパー)使い*καηοη*選手と、ディメンションウォーカー(アセンション)を使うコクーン選手。コクーン選手は解説陣が「ここまでやってくれるとは思わなかった」と評したダークホースだ。

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近接型職業の攻めも読み切っていなし、ランチャー同士の戦いも攻防の読み合いで制してきた*καηοη*選手。コクーン選手はディメンションウォーカーの特徴である召喚キャラクター“禁断のニアリ”(右画像、一番手前)との連携や、ここぞというところでのテレポート移動を生かし、勝ち上がってきた。

 決闘大会が3位決定戦を終えたところで、ステージでは決闘決勝戦に先立って、タイムアタック部門の決勝戦が開催。ふたりのプレイヤーがタッグを組み、強力なボスばかりが連続で出現する超高難度ダンジョンに挑む形式となっていた。

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解説陣いわく、自分たちでは制限時間の15分どころか30分、1時間でもクリアできるかどうかという高難度だとか。
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タイムアタック大会の解説は、yukishiro氏とあまポ氏(右)が務めた。

 決勝の5チームのうち、魁!退魔塾チームを除く4チームで、クルセイダーが採用されていたのが印象的だった。あらゆる支援に優れたクルセイダーに守りを任せ、超火力でボスを瞬殺していく痛快なプレイが会場を盛り上げる。

 しかし、クルセイダーの支援能力をもってしても苦戦する場面は多く、見ている側も手に汗を握る。制限時間まであと1秒というところで見事にクリアしたボンボンショコラチームの健闘など、瞬きを許さないプレイの連続となった。

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各ボスには、上空に飛び上がったり、一定時間の無敵時間が発生したりといった、タイムロスにつながる厄介なギミックが存在。ギミックが発動する前に倒すため、わざと倒されてから復活し、スキルのクールタイムをリセットするなどの力技も使われていた。
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最後に控える2体のボス、光と闇それぞれのタイプの“ルーク”のごくわずかな時間しかない攻撃チャンスへの対処が、各チームのタイムに大きな差を生んだ。
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ちなみに、会場来場者へのプレゼントは、タイムアタックで数々のドラマを生み出した、光と闇のルークのオーラアバターだった。

 ボスを拘束スキルで捕まえたり、分身したボスの本体を一瞬で見極めたりと、ひとつのミスも許されないような厳しい戦いとなった今回のタイムアタック大会。緊張感あふれる戦いを見事に制したのは、メスガキには屈しないチームだった。

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女クルセイダーとサモナーのペアでの快進撃を見せた、メスガキには屈しないチーム。サモナーと召喚モンスターによるボス瞬殺の連続は、敵が完全に見えなくなる鬼気迫る様相で、観客席からは始終驚きの声が上がっていた。ちなみに練習では、6分10秒という記録も出せたとのこと。

 また、唯一クルセイダーを使わず、退魔師ふたりでこのタイムアタックに挑んだ魁!退魔塾チームは、この組み合わせならではの奇抜な戦法を見せたり、力及ばず片方が倒れてしまったあとにもうひとりが魅せ技で自決したりと、会場を大いに沸かせてくれた。

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撒いたオイルに突っ込んで自決という、『アラド戦記』古参プレイヤーのツボを突くパフォーマンスまで飛び出した。もちろん倒れるまでの勝負は真剣そのもので、クルセイダーに頼らない攻略の可能性をしっかり示してくれた!

王者ふたたび! *καηοη*選手が決闘2連覇を達成!

 タイムアタック大会とアップデート発表を終えたところで、イベントはいよいよクライマックス。決闘決勝戦の時間を迎えた。

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前年王者、しかもランチャー(ストームトルーパー)使いと、今大会におけるラスボス的な存在として勝ち上がってきた*καηοη*選手(左)と、前評判をぶっちぎり、1戦目は負けても2戦目から取り返す「2戦目からの男」として客席を大いに盛り上げたコクーン選手(右)。
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決勝までの試合では、コクーン選手が見せ場を作るたびに、歓声と拍手が増え続けた。会場は絶対強者を打ち倒す挑戦者への期待に満ち満ちていた!

 決勝戦第1試合では、*καηοη*選手が開幕直後にコクーン選手の体力を半分奪い、そのまま圧勝。王者らしい幕開けを見せた。しかし第2試合はコクーン選手が逆に開幕に体力の半分を奪うコンボをくり出して勝利。まさに「2戦目からの男」。

 会場が今大会いちばんの盛り上がりに包まれる中、コクーン選手は続く第3試合でも体力の4割を奪うコンボを2回決めて勝利。

 第4試合でも、ディメンションウォーカー(アセンション)への対処がうまくできない*καηοη*選手に対して、反撃をいなしながらまとわり付き、ランチャーが得意とする撃ち合いを一切させずに、ほぼ完封してみせた。

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操作難度が高いディメンションウォーカーで、禁断のニアリとの連携もしっかりと決めた空中コンボをくり出すコクーン選手。反撃の機転となる射撃をうまくかわし、巧みに接近しては相手を打ち上げていく。

 セットカウントは3-1。勢いづくコクーン選手。しかし、これで終わらないのが*καηοη*選手だった。

 第5試合、開幕に空中コンボを決めてペースを取り戻した*καηοη*選手は、これまでの試合とは打って変わって冷静に立ち回った。コクーン選手の接近ルートを先読みして強力な射撃をつぎつぎに当て、圧勝を収めた。

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ランチャーは重火器の射撃を当てれば、多少離れた位置からでも急接近して空中コンボに持ち込める。キャラ対策ができたというよりは、基本的な立ち回りを取り戻したかのような動きだった。

 第6試合以降も、*καηοη*選手の立ち回りは崩れなかった。

 コクーン選手の移動先がわかっているかのように正確な射撃を続け、接近を許さない。テレポートなどでコクーン選手が接近できても、広範囲のダウン誘発スキルがそこに置かれていることが多く、そのおかげで仕切り直しに持ち込めていた。

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徹底して先を読み、遠距離射撃と中距離でのヒット確認からの空中コンボで体力を奪う*καηοη*選手。接近されて打ち上げられても、相手もダウンして吹き飛んでいれば、痛い空中コンボを食らうことはない。まさに難攻不落!

 第6試合で勝利し、3-3のイーブンに持ち込んだ*καηοη*選手は、第7試合でも相手を近寄らせなかった。迎撃からの空中コンボを驚異的な精度で叩き込んで勝利。見事、昨年に続いて決闘大会2連覇を達成した。

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試合終了直後、すべて出しきって満身創痍な*καηοη*選手。昨年も決勝戦では4本連取で逆転勝利していた氏の、すさまじい精神力をまた目の当たりにした。試合終了後、会場からは両者のすばらしい健闘を称える暖かい拍手が巻き起こった。

 全試合を終了し、イベントは最後の表彰式へ。決闘とタイムアタックの上位3位の選手たちへ、総額100万円となる賞金に加え、副賞として各部門の3位には銅製、2位には純銀製、1位には純金製のWebMoneyカードが贈られた。

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タイムアタックの上位入賞者。順に、3位のもっすん不在ルークチーム、準優勝の幻滅チーム、優勝のメスガキには屈しないチーム。
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決闘大会の上位入賞者。順に、3位のMule選手、準優勝のコクーン選手、優勝の*καηοη*選手。

 今年の決勝大会でも、ロングランタイトルならではの熱い構図は健在だった。鉄壁のベテランの牙城に新たな試みを引っ提げたプレイヤーが挑む構図は、見ていて胸が熱くなる。

 アップデート発表にもあった通り、今後もさらなる新コンテンツや改変を重ね、より進化していくであろう『アラド戦記』。来年の大会のさらなる進化にも、いまから期待していただきたい。

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イベント終了後には入賞者とステージ出演者で記念撮影。白熱の試合を見せてくれたことに、大いに感謝したい!

(※2018/10/11/16:00 一部のテキストを修正しました)