2018年9月20日(木)から9月23日(日)まで、千葉・幕張メッセにて開催された東京ゲームショウ2018(20日・21日はビジネスデイ)。20日に行われたプレイステーション4用タイトル『GUNGRAVE GORE(ガングレイヴ ゴア)』のメディア向けセッションをお届け。

 2018年9月20日(木)から9月23日(日)まで、千葉・幕張メッセにて開催された東京ゲームショウ2018(20日・21日はビジネスデイ)。20日に行われたプレイステーション4用タイトル『GUNGRAVE GORE』のメディア向けセッションが行われた。

 セッションには、同作を開発する韓国のデベロッパーIGGYMOB(イギーモブ)のスタッフだけではなく、『GUNGRAVE』の原作・キャラクターデザインを手掛けた漫画家・内藤泰弘氏も出席。本作が正統なシリーズ続編であり、望まれた形でのゲーム化であることがうかがえた。

イメージディレクターの肩書きで『GUNGRAVE GORE』の制作にも携わる内藤氏。

 まずは、『GUNGRAVE GORE』の企画・チームリーダーのホー・トンチョ氏が、ゲームの概要を説明。本作ならではの要素として、主人公“ビヨンド・ザ・グレイヴ”(主人公)が操る巨大二丁拳銃“ケルベロス”の基本性能を見直し、近接から長距離まであらゆるレンジでの戦闘に特化した固有アクションを採用。攻撃形態によってゲームのテンポが変化する“トランスフォーム・アクション”を、最大のチャレンジとして掲げた。さらに、『GUNGRAVE』シリーズの基本コンセプトである“フルブレイク(フィールドのあらゆるものを破壊できるゲームデザイン)”の拡張や、ステージ内の行動にある程度の自由度を持たせる“ハーフオープンワールド”の採用など、意欲的な仕様の片鱗を紹介した。

『GUNGRAVE GORE』のディレクションを務めるホー氏。
システム面では、リーパータイムも独自のバランスでチューニングしているとのこと。

 ストーリーは過去シリーズから直結する内容に。『GUNGRAVE』(2002年)の目的が組織への復讐劇、『GUNGRAVE O.D.』(2004年)が魔の薬物"シード”の流通元の破壊だったが、『GUNGRAVE GORE』では、シードの開発元の壊滅のため、グレイヴが活躍することになる。

シリーズごとの物語の変遷。ちなみに、2017年にリリースされた『GUNGRAVE VR』は、『O.D.』のエンディングから『GORE』のオープニングまでのあいだの出来事……との位置づけになっている。

 ステージは、東南アジアを中心とする実在5ヵ国の都市+α。『GUNGRAVE』シリーズのノアールなムードを際立たせるのにふさわしいロケーションとして採択されたもので、プレイステーション4用AAAタイトルにひけをとらないクオリティの背景グラフィックを堪能できるようだ。

具体的な登場国は香港、ベトナム、カンボジア、マレーシア、シンガポール。最終ステージは現実の地図にはない謎の島が舞台となる。

 今回紹介された主要キャラクターのうち、プロフィールが過去シリーズ作から激変していたのが、グレイヴのパートナーの少女・浅葱ミカ。とある事故に見舞われ大きな怪我を負うものの、シードの全世界からの撲滅を掲げる組織“El-Al-Canhel”のリーダーとして、気丈に振舞う役どころとなっている。

イメージイラストからしてただならぬことになっているのがよくわかるミカ。
そんなミカに変わらぬ忠誠を誓うグレイヴ。キャラクターデザインは内藤氏のラフスケッチをもとに一から構成されている。
1作目の敵組織“ミレニオン”の幹部四天王のひとりだった九頭文治も主要キャラクターとして紹介された。ある特別な存在によって復活させられ、グレイヴとは異なる立場で戦いに身を投じていく。

 セッションの後半ではイメージディレクターの内藤氏が登壇。本作の制作にかかわった経緯や、『GUNGRAVE』という作品に対して思うところを、丁寧な言葉選びで語った。以下にその内容を紹介。

内藤泰弘氏のコメント

 『GUNGRAVE』は、僕が無茶なことをあまり無茶だと思わなかったころに、漫画連載のかたわら、さまざまな人の助けを借りて形にしたものです。“嵐のような銃撃戦をゲームの中で体験したい”という一点突破で作られた粗削りな、それでいてほかにはないものが宿ったゲームになったのかなと思っています。その一方で、当時の環境だったり自分自身の至らなさも含めて、念頭に掲げていた大きな理想に届かず、悔しい思いもなくはなかった作品でもあります。
 今回、IGGYMOBさんにリブートのご提案をいただいて、「なぜいま『GUNGRAVE』やるの? 人生の限られた時間の中で取り組む題材として本当にこれでいいの?」と思いましたが(笑)、彼らの情熱と真摯さは本物で、『GUNGRAVE』のIPを大事にしながらリブートを実現しようとしている姿勢が伝わりました。その熱量と姿勢に説得させて、今回お手伝いさせていただくことになりました。“イメージディレクター”という肩書は何ともふわっとしたものですが、おおむねゲーム全般にわたって僕の意見を聞いていただいています。デザインだけではなく、システム周りに関わっている内容が多いですね。

内藤氏による『GUNGRAVE GORE』用のグレイヴのラフスケッチと、CG化されたグレイヴ。デザイン面はもちろんのこと、肩の入る角度などポーズのちょっとしたこだわりどころに内藤氏の美学が反映されている。

 『GUNGRAVE』のときは、いかにゲームをおもしろく作ることが至難の業であるかを思い知ったのですが、IGGYMOBさんの開発環境は最新で技術力が高く、信頼がおけます。ミーティングをしていて、大きな部分から小ネタまで、IGGYMOBさんの意見とシンクロしているところが多く、当時作りたかった、ゴリゴリッとした芯の部分が、ゲームを通じてちゃんと伝わっていたんだなと思います。今回の作品によって、『GUNGRAVE』は当時届かなかった向こう側の領域に到達しようとしています。過去のシリーズ作を楽しんだ皆さんは、遊べる日が来るのを楽しみにしていてください。

 セッションの最後に、IGGYMOBビジネスマネージャー、キム・ケイ氏は、「『GUNGRAVE GORE』のさらなる情報を2018年冬に発表します」とコメント。ファン待望の“正統派続編”の、より詳しい内容に関する情報が待たれる。

内藤氏を中心に、ホー氏、『GUNGRAVE GORE』プロデューサーのキム・チョンホ氏(右)と韓国式の手つなぎで記念撮影。照れくさそうな内藤氏に対して、ホー氏、キム氏は光栄のあまり始終緊張気味だった。