2018年9月20日(木)から9月23日(日)まで、千葉・幕張メッセにて開催中の東京ゲームショウ2018(20日・21日はビジネスデイ)。ビジネスデイ2日目となる9月21日、プレイステーション4用ソフト『Dreams Universe(ドリームズ ユニバース)』のメディア向けセッションが行われた。本記事ではその模様をお届けする。

可能性は無限大! 想像したゲームや物語を簡単に作れる『Dreams Universe』メディア向けセッションリポート【TGS2018】_01
セッションは、Media Moleculeのコミュニケーションマネージャー アビー・ヘップ氏による解説で進められた。

 本作は、『リトルビッグプラネット』や『Tearaway ~はがれた世界の大冒険~』などを手掛けた“Media Molecule(メディア モレキュール)”による新作。ジャンルが“ゲームクリエイティブプラットフォーム”となっている通り、ゲームはもちろんのこと、キャラクターから音楽まで、さまざまなコンテンツを誰でも簡単に作ることができるのが特徴だ。作成したコンテンツはインターネットを通じて配信することができるし、逆にほかのユーザーが作成したコンテンツをプレイすることも可能となっている。

 そのほか、“Media Molecule”が制作した“ストーリーモード”も用意されているが、今回のメディアセッションは、クリエィティブモートにフィーチャーした内容となっていた。

 まず、最初に見せてもらったのが、下の写真のコンテンツ。自機を上下左右に動かしながら、巨大な戦艦(?)のようなものを破壊していく、シューティングゲーム。このコンテンツを制作したのは、ゲーム制作の知識がまったくないという“Media Molecule”のWebデザイナーとのこと。そんなことは微塵も感じさせないクオリティーだが、アビー氏によると、そのWebデザイナーが特別なわけではなく、誰でも作れるようになるそうだ。

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 では、具体的にどうやって制作していくのか? 本作はゲーム以外にも、ビジュアルノベルやキャラクター、乗り物など、あらゆるものが作成可能となっており、それぞれにテンプレートが用意されている。もちろん、テンプレートを使用せず、すべてを自分で作ることもできるが、今回はテンプレートを使って、ゲームを作る様子が実演された。また、時間の都合もあり、詳細な紹介は行われなかったが、チュートリアルも充実しているとのこと。

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まずは、作りたいコンテンツを選択。

 クリエイトモードでは、コントローラのジャイロ機能でポインターを動かし、さまざまなコンテンツを作り上げていくのだが、その操作はすごくシンプル。たとえば、動かしたいオブジェクトにポインターを合わせてR2ボタンを押すだけで、そのオブジェクトをつかみ、そのままポインターを動かすとオブジェクトもついてくるので、確定させたい場所でR2ボタンを離すだけで配置は完了。また、つかんだ状態でスティックを押し込むことでオブジェクトを回転させたり、方向キーの上下でサイズ変更も行える。さらに、L1ボタンを押しながらR2ボタンでオブジェクトをつかむと、そのオブジェクトをコピーできるというような便利機能も用意されており、メニューを開くことなく、コンテンツをテンポよく作り上げていけるので、非常に快適だ。

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オブジェクトの配置や移動は、基本的にジャイロでのカーソル移動(画像ではパンダが表示されている)とR2ボタンだけで行える。

 続いて、アニメーションの設定方法。複雑そうに感じるかもしれないが、こちらもとても簡単。アニメーションレコーダーというアイテムを配置してボタンを押せば、録画が開始される。あとは、録画中にアニメーションさせたいオブジェクトを動かすと、その動き記録して、まったく同じ動きを自動的に行ってくれるようになる。なお、アビー氏によると、もっと複雑なアニメーションを設定する方法も存在するということだったが、この方法だけでもかなり自由なアニメーションが設定できそうだ。

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アニメーションレコーダーを配置した状態。
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画像では少し伝わり辛いかもしれないが、録画中に紫色のオブジェクトを上下に移動したことで、同じアニメーションを行うようになった。

 音楽についても、ベースやドラムなど各パートごとにある程度のテンプレートが用意されており、それをタイムラインに並べていくだけで、あっという間に完成(当然、すべてを自分で作ることも可能)。さらにマイクを使用すれば、現実世界の声や音を取り込んで、キャラクターにしゃべらせたり、自分だけの楽器を作ったりできるのだそう。

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カーソルを合わせると、その音楽が流れる。
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お気に入りが決まったら、あとはタイムラインに配置するだけ。

 そして、最後はゲームのクリアーや終了を判定するフラグ。スタートからゴールを目指すというステージであれば、ゴールとなるオブジェクトを設定しておくだけでオーケー。また、最初に見せてもらった“Media Molecule”のWebデザイナーのシューティングゲームでは、すべての敵を倒すとゲームクリアー、3回倒されてしまうとゲームオーバーというように複数条件の設定も行える。そのほかにも作っているコンテンツに合わせて、多種多様な条件が設定できるとのこと。

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番外編として、演出の紹介も。まずは、ペンツールで1本戦を引いて……。
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少し設定を調整するだけで、花火の完成!
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同じ線を使って、流れ星のような演出も作成可能。

 一連の流れの紹介が終わったところでセッションは終了。複雑な操作や手順を必要とせず、これだけテンポよくコンテンツを作っていけることに驚かされた。しかも、作れるコンテンツがゲームに限らず、バリエーション豊富! 筆者は『リトルビッグプラネット』をプレイしていた際、ステージクリエイトを挫折してしまったのだが「今回は作れるかも!」と思ったほどだった。

 なお、東京ゲームショウの初日には、本作のステージイベントがプレイステーションブースにて行われた。こちらでは、ステージ作成から実際に遊ぶまでの流れがわかりやすく解説されているので、以下のアーカイブ動画もぜひチェックしてほしい。