“ガラス越しの体感恋愛アドベンチャー”待望の最新作、『囚われのパルマ Refrain(リフレイン)』が、東京ゲームショウ2018にて発表・出展され、大きな話題となっている。『囚われのパルマ』シリーズは、カプコンが贈る女性向けスマホアプリ(iOS/Android用)で、とある孤島に収容された記憶喪失の青年と心を通わせるアドベンチャー作品だ。今回、ひと足早く本作をプレイする機会に恵まれたので、その模様をお届けしよう。まずは、現時点で明らかになっているおもな情報をまとめた。

『囚われのパルマ Refrain(リフレイン)』の設定と新要素

  • 今回の恋愛対象となる彼は、事件の記憶を失った青年チアキ(声:石川界人)
  • 副題のリフレインには、プレイヤーに寄り添う、長くくり返し続いていく関係という意味が込められている
  • 舞台は前作と同じ孤島で、前作より5年前の物語
  • 面会に視線でのアプローチが追加
  • “SABOT”のシステムがパワーアップ
  • サブキャラクターにもパートボイスがついた
  • 対応機種はiOS/Androidで、新規アプリとしてリリース
メインビジュアルでチアキとともに描かれている花は、リコリス。ヒガンバナ科の植物で、花言葉のひとつに“悲しい思い出”があるのも気になるところ。

チアキとの衝撃的な出会い

 今回は物語の始まりから、チュートリアルでゲームサイクルが身に着くまでの序盤をプレイできました。椅子のイラストに、柔らかなピアノのBGMが流れるタイトル画面を経て、いざスタート。
 海原の風景から、プレイヤーの回想が始まります。ハッとするほど美しい海を見て、「そうそう、『パルマ』は背景もキレイな作品だったな」と、久しぶりの感覚にすでに懐かしくなってしまいました。

 そこから一変、人が倒れている場面に移り変わります。この人こそ本作のお相手であるチアキなのですが、私はあろうことか、その状況よりも“ある本”が落ちていたことに驚いていました。これは、前作に登場した小説“黄金の蜂”ではないですか! いきなり核心に触れてしまったような気がしたと同時に、「コレを最初に持って来たということは、物語ではもっとスゴイことが起きるのでは?」と期待が膨らみ始めました。

チアキがうわ言で言っていた「メリサ」とは……? 

視線も意思表示になる

 さて、プレイヤーはチアキが収容されている孤島に出向くことになります。チアキは何らかの事件に関係があるようで、“倒れていた人物”が、チアキ本人であるかどうかの確認を求められたからなのでした。到着した施設では看守さんに導かれ、内部を進みますが、保護室と呼ばれる部屋が並ぶエリアはシリーズで初登場。背景は一部CGになっており、廊下から部屋へカメラアングルが動きます。

こういった演出が入ることで、より臨場感が増してきますね。

 部屋の中には、ベットに寝転がっているチアキが……。気だるそうに起き上がる彼に声をかけますが、やはり見ず知らずのプレイヤーを不審に思っているようです。じっと見つめてくるチアキ。ここで、目のアイコンが出現しました。このとき、端末を傾けることで視線を任意で動かせるのだとか。やってみると、部屋の隅に視点を移すことができました。チアキもその視線を察したようで(部屋の中に)「何か気になるものでもありました?」という反応が返ってきました。こちらが何も言っていないのに話しかけられるというのが、なんだか新鮮。前作からあるタップ操作(仕切りガラスをトントンしたりするアクション)と同様、この視線移動も特定の場面で使えるシステムですが、会話の選択肢とはまた違った駆け引きというか、メリハリを生んでいるように感じられました。

『囚われのパルマ Refrain(リフレイン)』視線移動

SABOTシステムが進化! サポート役はサボミと、もうひとり……!?

 面会後、プレイヤーはあらぬ容疑をかけられ、島に滞在することを余儀なくされます。それというのも、チアキが持っていたはずの重要な証拠品が失われており、現場でプレイヤーが証拠隠滅したのではと疑われているのだとか。プレイヤーは、看守に勧められるままチアキの“相談員”となって、彼の失われた記憶を引き出し、潔白を証明することになります。
 ここから相談員生活がスタートするわけですが、その際に支給されたスマホにはSABOT(サボット)と呼ばれるシステムが入っています。サボテンのキャラクターが相談員のお仕事や、端末の使いかたをアドバイスしてくれるんですね。前作ではサボちゃんというキャラクターでしたが、今回はサボミちゃんが指南役となってくれるようです。

体をタップすると見せる“ぶんぶんアクション”も、サボミちゃん仕様に。

 サボミちゃんにまず教えてもらえるのが“監視”です。チアキのお部屋を彼にナイショで監視カメラで拝見できるシステムで、複数の定点カメラを切り換えるほか、今回からスワイプ操作でカメラの角度を左右に変えられるようになりました。カメラを動かすことで、新たに発見できるものも……!? そのほか、カメラがチアキの姿を追ってくれる、便利なAUTOモードも搭載されています。

『囚われのパルマ Refrain(リフレイン)』カメラのスワイプ

 そして、チアキとのコミュニケーションに欠かせないのがメッセージ機能です。会話の選択肢のように、送るメッセージにもいくつか選択肢があり、内容によってチアキの返答も変わってきます。

 もうひとつ重要なのが“外出”です。島のさまざまな施設に出かけて、面会やメッセージで使える話題を探したり、アイテムを入手します。体験プレイでは、公園と図書館、雑貨店に足を運びました。(孤島といっても、島内にはふつうに暮らしている人々がいます)そこで突如として登場したのが、こちらのサボタ。

 まさかの2体目にビックリです。しかも、かなりユニークな性格。勢いはあるけど、ちょっと暑苦しいような……? サボミちゃんにサラリとあしらわれていたのが印象的でした。これはいいコンビになりそうです。

個性派ぞろいのサブキャラクターたち

 島の住民たちとの交流も、シリーズの楽しみのひとつ。最初に出会ったのは、島の職員だという、オネエ口調の慎之介。これは……! ほぼ間違いなく前作に登場したシンディーと同一人物でしょう。本作は、前作の5年前が舞台とのことですから、慎之介はシンディーの本名であり、ハジける前の姿だと思われますね。本作でも、プレイヤーのよき相談相手になってくれそうです。

 慎之介に負けず劣らず強烈だったのが、図書館でアルバイトする門司(もじ)さん。見たまんまギークな彼は、仕事中でもネットゲームに勤しんでいますが、一応会話に応じてくれます。アイテムをくれたりすることもあるので、意外とイイ人なのかも……?

 看守さんのことも忘れてはいけません。今回は須田という名の看守さんです。真面目でキッチリした印象を受けましたが、前作に登場した看守の狩谷さんよりは柔和な表情です。彼はどんな風に物語に関わってくるのでしょうか? 島にはまだ行っていない場所もあり、まだ見ぬサブキャラクターとの出会いもありそうです。

謎めくチアキの内側を知りたい衝動

 ここで改めて本作のゲームサイクルを簡単にまとめてみました。
【朝~午後】島の各地へ外出しつつ、チアキとメッセージのやり取り
【夜】チアキにアイテムを差し入れするかどうかを選択し、就寝もしくは面会を選択

 上記をくり返しながら、チアキと交流を深めていくわけですが、中でも“差し入れ”は、チアキの変化が視覚的にもわかる、重要かつうれしいシステムです。夜に送った差し入れが、翌朝に届けられるのですが、チアキが受け取ったときの反応が監視で見られるんですね。しかも、贈った品を使ってくれたり、部屋に飾ってくれるのです。こういった差し入れや、外出で得た話題はチアキの記憶を呼び覚ますきっかけになるかも……。

差し入れ受け取り時は、チアキが室内を移動。AUTOカメラがオンになっていれば、ベッド側から出入口側へと自動で切り換わります。これは楽ちん!
※画面はiPhone版のものです。

 チアキと直接話せる面会では、さらに彼の失われた記憶に迫れるかもしれません。しかし、序盤ではまだコチラを警戒しているようで、かなりの塩対応……。ここは会話で彼の気持ちを解していきたいところ。話の途中で選択肢が出てきますが、そこに“正解・不正解”はなく、プレイヤー自身の気持ちで選んでよいというのは、本作でも変わっていないようです。『囚われのパルマ』シリーズならではの、より感情移入できるシステムですね。

 ところで、チアキと面会するのは彼の居室である保護室なんですね。前作では面会室と、彼らが生活する部屋はわかれていたので、直接生活している部屋を見ることはなかった(カメラ越しには見ていた)のです。それが今回、冒頭にも出ましたが、保護室であるために、チアキがベッドから起き上がるところも見られました。以前の面会室では、彼らは椅子に座った状態で、そこから体を乗り出す動きはありました。それでも十分興奮したのですが、本作ではもしかしたら、部屋の中でもっと動く場面も出てくるかも……? それに現時点では、まだチアキが遠いんですよね……。ここから、いつかは仕切りガラスまで迫ってきてくれると思うと、なんだか俄然燃えてきます。

※画面はiPhone版のものです。

 それにしても、本作のチアキはなかなか手強い印象でした。記憶喪失なのに周囲から質問攻めにされてウンザリしている、というのは前作のハルトやアオイと同じなのですが、チアキはより拒まれている感じが強いというか……。「俺は……君を愛さない」という、彼のキャッチフレーズを早くも納得しかけました。
 その反面、チアキはコチラの目をじっと見ながら話すので、探られているような気にもなりました。改めて考えてみると、ゲーム画面なのに、目を見つめられている感覚があることが不思議ですね。チアキは観察力が鋭くて、頭の回転も速い人なのではと思いますが、そのぶん、内側を見せないガードの硬さ、不透明感を感じました。いったい、どうすれば心を開いてくれるのか? そのとき、どんな表情を見せてくれるのか……? ますます興味が湧いてきます。

※画面はiPhone版のものです。

 今回の体験プレイでは、前作からの進化や共通点が見られたのもうれしかったのですが、シリーズを未経験でも問題なく入り込める作品になっているように思います。ファンの方はもちろん、本作のチアキを見て気になってきたという方は、ぜひ東京ゲームショウ2018のカプコンブースで体験プレイを。 
 ちなみに、雑貨屋の名物店主も登場します。本作ではまだかろうじて、頭頂部に毛髪が見られますので、ぜひチェックしてみてください。