ソニー・インタラクティブエンタテインメントから2018年9月7日発売のプレイステーション4用ソフト『Marvel's Spider-Man(スパイダーマン)』。ついに発売日を迎えるということで、『スパイダーマン』大好きライター・ゴジラ太田によるプレイリポートを動画とともにお届けしよう。

※2018年9月6日……プレイ動画を追加しました。

『Marvel's Spider-Man(スパイダーマン)』最速プレイリポート! ウェブ・シューターを使ったアクションが「チョーキモチイイ!」【動画追加】_01

『スパイダーマン』作品やアクションゲーム、そしてやり込み好きな人はハマること間違いなし!

 『スパイダーマン』大好きライターのゴジラ太田です。近年の『スパイダーマン』映画作品はほとんど観ています。本作もドハマりできることを期待しつつプレイ開始。そこには、『スパイダーマン』ならではのアクロバティックなアクションや育成要素、オープンワールド化したマンハッタン島など、やればやるほど楽しくなる要素が詰まっていた。

 本題に入る前に、本作『Marvel's Spider-Man(スパイダーマン)』について少し触れておきましょう。ストーリーは完全オリジナルとなっていますが、マーベルも開発に協力していて映画などと同じく“正史”として扱われる作品です。また、シリーズではおなじみのキャラクターたちも登場。『スパイダーマン』に詳しい人は、おなじみの人物がどのようにストーリーに関わってくるのかも楽しみのひとつになるでしょう。もちろん、スパイダーマンを知らなくても純粋なアクションゲームとして、かなり楽しめる内容となっているのでご安心を。本作をプレイしてスパイダーマンを好きになってから、映画を観まくってもいいと思います。

 さて、話をプレイした感想に戻します。ゲーム内ではオープンワールド化したマンハッタン島をウェブ・スイングを使い移動していくのですが、この移動がなんというか「チョーキモチイイ」! 高層ビルや看板など、いたるところに糸を飛ばして移動できるんだけど、操作的にはボタンを押すだけというシンプルさ。あとは勝手に近くの手ごろな位置に糸を飛ばしてくれるので、ボタンを離して糸を切る、そしてまた糸を飛ばして……をくり返して移動していきます。振り子の原理でスパイダーマンがとんでもない距離を移動しまくるので、ついついいろいろな場所へ寄り道したくなってしまう。もちろん、移動中の操作はこれ以外にもあり、急降下したり着地した瞬間にジャンプすると高速で前に飛んだりなど、さまざまなアクションも用意されています。そして、スパイダーマンを操作しているときは頻繁にいろいろな人から連絡が入ってきたり、スパイダーマンがしゃべりまくったりなど、映画を観ているかのような演出が多く、これもまた本作のお楽しみ要素ですね。

『Marvel's Spider-Man(スパイダーマン)』プレイ動画その1

 アクションに関しては、パンチやキック、アッパーで敵を浮かせて空中コンボなどの格闘がお手軽で強い(といっても、これだけでは後々きびしくなりますが)。序盤は格闘技だけでも十分戦えるけど、ここでもウェブ・シューターを使ったアクションを絡めることによって、よりカッコよくアクロバティックな戦いが可能になります。ウェブ・シューターで近くのオブジェをつかみ、それを振り回して敵にぶつける、糸を敵に絡めて身動きできなくするなど、“よりカッコイイ自分なりの戦いかた”を追求するのもおもしろいですね。本作では1体多数の状況が多く、スパイダーマンの視界外から攻撃されることも多々あります。しかしスパイダーマンが攻撃されそうなときは、スパイダーマンの頭上に“五感を研ぎ澄ました”ようなエフェクトが出現。これが“攻撃されますよ”という合図で、このときに回避ボタンを押せば敵の攻撃を回避できる。しかも回避は、スパイダーマンが攻撃していようが空中にいようが、どんな状況でも出せるようになっているのもポイント。つまり、周りを気にせず敵をガンガン攻撃していても“頭上にモヤが出たら回避ボタン”を覚えておくだけで簡単に避けられるんです。しかも攻撃、回避どちらも動きがアクロバティックなので「かっこよく立ち回ってる! 俺うますぎ!」と錯覚してしまうほど気持ちいいのだ(じつは自分がうまいわけではなく、ボタンがポチポチ押されるたびに画面内のスパイダーマンがイカした動きを見せているだけ)。

『Marvel's Spider-Man(スパイダーマン)』プレイ動画その2

 戦闘中は敵を攻撃するたびに“フォーカスゲージ”が溜まり、これを消費することでスパイダーマンの体力回復、または敵を一撃で仕留める“フィニッシュ・ムーブ”どちらかを任意で出せます。フィニッシュ・ムーブを発動するとスパイダーマンと標的がズームアップされスローになり、アクロバティックな攻撃でトドメを刺すという、これまた映画のワンシーンのような演出が。しかもフィニッシュ・ムーブを発動する状況(敵との距離や空中時など)により、敵への攻撃手段が変化します。試しにいろいろな状況で使ってみたところ、同じ攻撃手段は一度として出ませんでした。かなりの種類が用意されていると思われるので、皆さんもぜひ、多彩な攻撃パターンを駆使してフィニッシュ・ムーブを決めてみてください。自分と同じようにハマること間違いなしです!

『Marvel's Spider-Man(スパイダーマン)』プレイ動画その3

 本作はストーリーを進めなくても、マンハッタン島を自由に探索可能。探索することで街で起きている犯罪や、敵が集まっている拠点など、さまざまなものを発見できます。それらを解決することで“トークン”が得られるのですが、これがスパイダーマン育成のカギを握っているんです。
 スパイダーマンにはスーツやウェブ・ガジェットなどが数十種類用意されていて、これらを作り出すことで新たな能力や攻撃手段を得られる。そして、これらを作るために必要なのがトークンというわけだ。ストーリーを進めているだけではトークンはあまり集められないので、スパイダーマンを強化したければニューヨークを探索し、さまざまな犯罪などを発見して解決していくことが重要。つまり、街の犯罪を見過ごせないスパイダーマン本人の気持ちになればいいわけです!
 ニューヨークの街はとても広いけど、前述のとおり移動にしても戦闘にしてもメチャ楽しいので、その広さが逆にワクワクしてくる。そして集めたトークンで新たなスーツやガジェットを作ったら、それらを使ってまた戦いたくなってしまうというエンドレス状態に。また、スパイダーマンにもレベルの概念があり、ライフや攻撃力が上昇するほか、スキルも修得可能。スキルを修得すれば、さらに戦闘時のアクションが増えるので、また違った戦いかたも生み出せます。

 俺はやり込みプレイは大好きだけど、それ以上にストーリーが気になるタイプのため、寄り道せずストーリーを一気に楽しみたい派。なので、本作をどのようにプレイするべきか超悩みました。ストーリーを満喫したいけど、トークンを集めて強くなったスパイダーマンでストーリー上の敵を倒しまくりたいし……。実際に遊んだ結論としては、どのようなプレイにしても“スパイダーマンらしさ”は十二分に感じられるゲームだと思います。

 最後に、個人的な意見ですが、映画などを題材にした原作ありきのゲームって、どうしても原作の設定に引っ張られてゲームシステムがおろそかになりがちなイメージがあります(もう一度言いますが個人的意見です)。ですが本作は、インソムニアック・ゲームズ、マーベル、SIEが共同開発、しかも完成までに数年を費やしたというだけあり、ゲームをプレイしながらも映画を観ているような楽しさを存分に味わえました。以前インタビューをさせていただいたときに、開発陣の『スパイダーマン』に対する情熱やこだわりを、ものすごく感じたんですよね。そのときの記事はこちらです。

 スパイダーマン好きな人はもちろんですが、アクションゲームが好きな人や、やり込みプレイが好きな人も、必ず楽しめる作品だと確信しました。ぜひ、自分ならではの進めかたで本作を楽しんでみてください!