ファミ通コンサートへ行く前の予習を! あらゆるゲーム音楽コンサートに足しげくかようライターが語る“ファミ通コンサート”セットリストの、ここに注目!【ファミ通コンサート】

ゲーム音楽を愛し、ゲーム音楽ライターとして活動を続けるhideが、ファミ通コンサートのセットリストから、演奏される楽曲の注目点をご紹介します。

 こんにちは、ゲーム音楽ライターのhideです。普段はゲーム音楽作曲家さんへのインタビュー記事や、ゲーム音楽コンサートのリポート記事などを主に執筆しております。

 僕はゲームと同じくらい、ゲーム中で流れる音楽が大好きです。ゲームの物語や世界を演出する要素として、音楽は非常に重要な存在だと思っております。ゲーム音楽には僕らの感情を揺さぶってくれるすばらしい楽曲が多いですし、プレイヤーの操作によってインタラクティブに変わる音の仕掛けにもおもしろい要素が多く、「ぜひこの楽しさをもっと多くの人々に伝えたい! 分かち合いたい!」という想いが募り、気づいたらライターになっておりました。

 ちなみに僕は、かつてファミ通プレゼンツで開催されていたゲーム音楽コンサート“PRESS START”の大ファンで、初回の2006年から2014年まで9年間欠かさず足を運んでいたものの、ラストの2015年公演だけ友人の結婚式とかぶって行けなかった、という思い出があります(苦笑)。
 
 さて、そんなファミ通が、いま再びゲーム音楽コンサート企画『ファミ通コンサート』を始動するということで、非常にワクワクしております。今回は、2018年8月12日(日)の開催が目前に迫った旗揚げ公演、“音楽で巡るドット絵RPGの遺伝子”の演奏タイトルについて、「ここに注目して聴いてほしい!」という部分をご紹介いたします。

『幻想水滸伝』

・プロローグ~幻想の世界へ(タイトルBGM)
・第2章『初仕事』~魔物たちとの対決(戦闘BGM)
・第7章『最後の戦い』~月夜のテーマ(イベント『決戦前夜』より)
・第7章『最後の戦い』~出陣のテーマ(戦争BGM3)
・第7章『最後の戦い』~Avertuneiro Antes Lance Mao~戦いは終わった~(エンディング)

 1995年にKONAMIからプレイステーションで発売されたRPGです。物語は中国の歴史小説『水滸伝』をモチーフにしており、圧政を敷く赤月帝国軍を倒すために、主人公が解放軍を率いて戦う姿がドラマチックに描かれています。総勢108人ものキャラクターを仲間にできることも特徴のひとつです。

 物語を彩る音楽は、KONAMIのサウンドチーム“コナミ矩形波倶楽部”(当時)の東野美紀氏が中心となって手掛けました。本公演では、オープニングムービーで流れる『幻想の世界へ』をはじめとした5曲が披露されます。中盤からは、ゲームのクライマックスである決戦シーンからエンディングまでの流れを演奏。エンディングで108人の仲間のその後の様子とともに流れる楽曲『Avertuneiro Antes Lance Mao~戦いは終わった~』は、当時の開発者の皆さんが熱唱したコーラスが流れるのが非常に印象的でした。今回はどのような形で演奏されるのか楽しみです!

『ファンタシースターII還らざる時の終わりに』

・Phantasy Sprite
・My Home
・Rise or Fall
・Silent Zone
・Under
・The Place of Death

 1989年にセガ(現・セガゲームス)からメガドライブで発売。同社の人気作『ファンタシースター』シリーズの第2作目にあたる、SFの世界観を持つRPGです。作曲は上保徳彦氏が担当しました。前作の『ファンタシースター』から千年後、アルゴル太陽系第2惑星・モタビアに住む人々は、マザーブレインと呼ばれる巨大コンピュータによる管理によって豊かな生活を送っていましたが、突如、人々を襲うバイオモンスターが発生。モタビア州政府のエージェントである主人公・ユーシスは、その原因を探るため、仲間たちと共に調査に乗り出すことになります。

 本公演では、神秘的なイントロが印象深いタイトル画面の楽曲『Phantasy Sprite』をはじめ、バイオモンスターとの戦いを勇壮かつ軽快に彩る通常戦闘曲『Rise or Fall』や、作中後半の舞台である惑星・デゾリスのフィールドで流れる、神秘的な旋律が印象深い『Silent Zone』など、ストーリーを彩る6曲が披露されます。原曲の音色は軽快なドラムパートが特徴的でしたが、オーケストラアレンジでどのように響くのでしょうか。

『シャイニング&ザ・ダクネス』

・ウェルカムトゥストーム
・いにしえの神殿
・モンスターとの対決
・クレア王女を求めて
・運命の闘い

 1991年にセガ(現・セガゲームス)から発売された、メガドライブ用3DダンジョンRPG。現在も続く『シャイニング』シリーズの記念すべき第1作です。楽曲は吉村政彦氏が担当しました。ストームサング王国の古の神殿で行方不明となってしまった、クレア王女と護衛の騎士モトレード。ふたりを探すため、モトレードの息子で新米の戦士である主人公は、捜索隊への参加を志願。幼なじみのホビットの僧侶・ビルボとエルフのおてんば魔法使い・マーリンとともに、魔物が巣食う神殿へと突入することになります。

 本公演では、物語に誘うようなゆったりやさしい旋律が心地いい、オープニングの『ウェルカムトゥストーム』をはじめ、神殿を探索する際に流れる神秘的な楽曲『いにしえの神殿』や、アップテンポでモンスターとのバトルシーンを盛り上げる『モンスターとの対決』などの5曲が演奏されます。ラストバトルを重厚かつ緊迫感たっぷりに盛り上げる旋律が印象的な『運命の闘い』は、非常にオーケストラ映えしそうですよね。

『真・女神転生』

・タイトル
・吉祥寺
・戦闘
・銀座
・ボス

 1992年にアトラスよりスーパーファミコンで発売されたRPGです。本作の舞台は1990年代の東京をモデルにしており、“LAW”(秩序)と“CHAOS”(混沌)、どちらにも属さない“NEUTRAL”という属性をもとにした物語が展開。プレイヤーの行動や選択によって、どの属性に振り分けられるかが決まり、物語の結末が変わってゆきます。また、敵として現れる悪魔は、話しかけて交渉することにより、“仲魔”(仲間の悪魔)にできることも特徴のひとつです。

 音楽面でも、増子司(現・増子津可燦)氏が手掛けた重厚なデジタル・ロックサウンドが人気を集めました。本公演では『タイトル』をはじめとした5曲が演奏されます。ゲームの中盤に訪れる街・銀座で流れる楽曲『銀座』は、ゾクゾクするような危険な香りがたまりませんでした……! 原作のサウンドは、スーパーファミコンの性能を活かした重厚かつ神秘的な音色が印象的でした。

『UNDERTALE』

・むかしむかし…
・アズゴア
・SAVE the World
・本物のヒーローとの戦い
・MEGALOVANIA

 2015年(日本語版は2017年8月16日にプレイステーション4、PS Vitaで発売)にPC向けに配信された、地下世界が舞台のRPG『UNDERTALE』。本作は、“誰も傷つかなくていいRPG”というユニークなコンセプトと独特な世界観で、世界中で人気を博している作品です。音楽はゲームの制作者であるトビー・フォックス氏自身が手掛けており、こちらも非常に高い人気を誇ります。トビー氏は、「ゲーム中のどの場面も、プログラムより先に楽曲を制作した」とのことで、ゲーム内容と楽曲が密接に絡み合っています。それも人気の理由かもしれません。

 本公演では、オープニングデモで流れる、ノスタルジックでやさしい印象の楽曲『むかしむかし…/Once Upon a Time』をはじめとした5曲が演奏されます。本作をプレイ済みの方は、楽曲一覧をご覧になるとピンとくる方もいらっしゃるかもしれませんが、あの“衝撃的な展開”が演奏でよみがえります。バトル曲の連続となりますが、特に、ゲーム中最強を誇る“ある人物”との死闘を描く『MEGALOVANIA』は印象深いです。本当に半端じゃなく強いですからね、彼は……。

『天外魔境 ZIRIA』

・天外魔境ジライヤ
・天外魔境ジライヤ・エンディング・テーマ

 1989年にハドソン(現・KONAMI)から発売されたPCエンジン CD-ROM用RPGです。“ジパング”という国を舞台に、火の一族“ガマ族”の末裔である主人公・自来也(ジライヤ)が冒険を繰り広げます。

 本公演では、坂本龍一氏が作曲を担当した和風の楽曲『天外魔境ジライヤ』と『天外魔境ジライヤ・エンディング・テーマ』が、坂本氏自らが監修を行った楽譜にて演奏されます。これまでほとんど演奏されることがなかった貴重な機会なので、『天外魔境』ファンの皆様は、ぜひ会場へ!

『天外魔境 風雲カブキ伝』

・メインタイトル
・京を行く!
・倫敦を駆ける!
・敵を絶つ!!

 1993年にハドソン(現・KONAMI)から発売された、PCエンジンSUPERCD-ROM²用RPGです。前作の『天外魔境II 卍MARU』に登場し、人気を博した伊達男、カブキ団十郎が主人公となって冒険を繰り広げます。音楽は、アニメなどでも幅広く活躍する作曲家の田中公平氏が担当しました。

 本公演では、熱く壮麗な旋律がしびれるほどカッコイイ、タイトル画面の『メインタイトル』をはじめ、ジパングのフィールドで流れる『京を行く!』、ゲーム中盤に訪れるロンドンのフィールドで流れるおしゃれな『倫敦を駆ける!』、そして熱いバトル曲『敵を絶つ!!』が演奏されます。本作の楽曲は、『開運!なんでも鑑定団』などのテレビ番組でも流れる機会が多いため、ゲームを未プレイの方でも一度は耳にしたことがあるかもしれません。……が! 生演奏が非常に映える楽曲ですので、ぜひコンサートホールで熱い旋律をご体感あれ!

『魔界塔士 Sa・Ga』

・メインテーマ
・戦闘

 1989年にスクウェア(現:スクウェア・エニックス)からゲームボーイで発売されたRPGです。作曲は植松伸夫氏が担当。モンスターが跳梁跋扈する世界の中心に立っている塔の頂上にあるという、“楽園”を求めて塔に挑むという作品です。人間・エスパー・モンスターというそれぞれの特徴をもった種族から自由にメンバーを選んでパーティが組めたり、味方のモンスターは戦闘勝利後に出る敵モンスターの肉を食べることで変身・成長するなど、個性的なシステムも特徴でした。

 本公演では、フィールドの探索時に「さあ、行くぞ!」と奮い立たせてくれる軽快な『メインテーマ』と、モンスターとの戦いを軽快かつ勇ましく彩る通常バトル曲『戦闘』の2曲が演奏されます。

『Sa・Ga2 秘宝伝説』

・死闘の果てに
・Save the world

 1990年にスクウェア(現スクウェア・エニックス)からゲームボーイで発売されたRPGです。作曲は、植松伸夫氏と伊藤賢治氏が担当。伊藤氏のデビュー作でもあります。世界を創造したという古き神々が遺産として残した77個の秘宝。幼い主人公に秘宝のひとつを預け、「誰にも渡してはいけない」と言い残して姿を消した主人公の父。時は流れ、成長した主人公は帰らぬ父を探すため、仲間とともに旅立つことになります。

 本公演では、アップテンポで緊張感があるボス戦およびラストバトル第1段階の楽曲『死闘の果てに』と、ラストバトル最終段階の楽曲『Save the world』の2曲が演奏されます。戦いのクライマックスを感じさせる、緊張感と興奮に溢れた旋律をご堪能ください!

『時空の覇者 Sa・Ga3 [完結編]』

・戦!
・神戦

 1991年に、スクウェア(現スクウェア・エニックス)からゲームボーイで発売されたRPGです。作曲は笹井隆司氏と藤岡千尋氏が担当しました。はるか幾千年もの昔、ソールと呼ばれた神は、異次元から侵略してきた神々を伝説の戦闘機“ステスロス”と共に封印。しかしその後永く続いた平和は、謎の“水瓶”の出現で破られることに。水瓶から送り込まれる大量の水と魔物たちによって滅亡の危機に瀕した世界を救うべく、主人公・デューンたち3人はタイムワープで過去の時代へと飛び、過去・現在・未来を時間移動して冒険します。

 本公演では、勇壮な旋律が印象的なモンスターとの通常バトル曲『戦!』と、重々しく緊張感あふれるラストバトルを盛り上げる『神戦』の2曲が演奏されます。ゲームボーイの音色で奏でられていた楽曲が、オーケストラでどのように生まれ変わるのか……とても楽しみです!

『ファイナルファンタジー』

・プレリュード
・オープニング・テーマ

 1987年にスクウェア(現スクウェア・エニックス)からファミリーコンピュータで発売されたRPGです。“光の戦士”と呼ばれる4人の若者が、世界を覆う闇を払うための冒険を描いた作品です。作曲は、植松伸夫氏が担当しました。

 本公演では、『ファイナルファンタジー』(以下、『FF』)シリーズの象徴ともいえる、透明感のある『プレリュード』と、ゲーム開始後に橋を渡り、本格的に旅が始まる際のイベントで流れる『オープニング・テーマ』が演奏されます。『オープニング・テーマ』は、のちに『FF』シリーズのメインテーマにもなるほど美しく情緒に溢れており、『FF』がもつ深いドラマ性を予感させるものになっていました。

『ファイナルファンタジーII』

・チョコボのテーマ
・反乱軍のテーマ

 1988年にスクウェア(現スクウェア・エニックス)からファミリーコンピュータで発売された、『FF』シリーズの2作目です。植松伸夫氏が作曲を担当。世界征服に乗り出した軍事国家・パラメキア帝国の襲撃により帰るべきところを失ってしまった、主人公フリオニールとその仲間たち。彼らは帝国に抗う反乱軍に身を寄せ、帝国の皇帝を倒すための戦いに身を投じてゆきます。

 本公演では、のちに『FF』シリーズでおなじみになる、チョコボに乗ったときの楽しげな楽曲『チョコボのテーマ』が演奏されます。もう1曲は、フリオニールが身を寄せる反乱軍のアジトで流れる『反乱軍のテーマ』です。悲壮かつ過酷な状況にも負けずに進んでいくフリオニールたちの姿を想起させる勇壮な旋律は、きっとあなたの心を震わせることでしょう。

『ファイナルファンタジーIII』

・バトル2
・悠久の風

 1990年にスクウェア(現スクウェア・エニックス)からファミリーコンピュータで発売された『FF』第3作目です。植松伸夫氏が作曲を担当しました。突如、各地を襲った大地震によって光の源である4つのクリスタルは輝きを失い、闇の力を得たモンスターが世界中に出現。辺境の村・ウルで育った主人公の少年たちは、ちょっとした好奇心で足を伸ばした洞窟で、風のクリスタルに“光の戦士”として選ばれ、世界を救うべくウルを旅立つことになります。

 本公演では、強大なボスとの激しい戦いを彩る楽曲『バトル2』と、フィールドで流れる楽曲『悠久の風』が演奏されます。『悠久の風』は、頬をなでる爽やかな風を想起させるような透明感あふれる旋律が、ファミコンの3音で見事に表現されていたのが非常に印象的でした。

配信記念特別演奏『ファンタジーライフオンライン』

・ファンタジーライフオンラインメインテーマ
・強敵との戦い

 レベルファイブから先日2018年7月23日に配信開始されたスマートフォン用RPG『ファンタジーライフオンライン』。“ファンタジール”と呼ばれる世界で、好きなライフ(職業)を選び、自由気ままな冒険と生活ができる作品です。じつは前作の『ファンタジーライフ』は、開発初期はドット絵で作られる予定だったそうです。まさに、“ドット絵RPGの遺伝子”を受け継いだゲームということで、本作の楽曲が『ファミ通コンサート』で特別演奏されることになりました!

 演奏されるのは、オープニングで流れる楽曲『ファンタジーライフオンラインメインテーマ』を含む2曲です。『FF』シリーズの作曲家としても著名な植松伸夫氏が紡ぐ、壮大かつ爽やかに奏でられる旋律が、皆さんをファンタジールの楽しい世界に誘ってくれることでしょう。

 今回の『ファミ通コンサート』は、往年の名作から近年話題の作品までを一挙に楽しめる、粒ぞろいのラインナップになっています。“ドット絵RPG”の系譜を紡いだ名作たちを彩ってきた数々の素晴らしい楽曲が、オーケストラの響きによってどんな形で生まれ変わるのか、いちゲーム音楽ファンの僕としても楽しみです。

 「コンサートは気になるけれど、原作のゲームをあんまり知らないんだよなぁ」という方でも大丈夫です。“PRESS START”もそうだったのですが、こういったオムニバス形式のコンサートは、まだ知らなかった名曲たちに、最高の形で出会えるチャンスです。これまでなかなか演奏されることがなかった楽曲も披露される非常にレアな機会ですので、気になる方はぜひ会場に足を運んでいただき、オーケストラのすばらしい演奏で繰り広げられるゲーム音楽の名曲たちを体感してみてください! 僕も昼夜通して聴きに行くので、会場でお会いしましょう!



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