現在アメリカのロサンゼルスで開催中のE3の会期中には、世界からメディアが集まるということもあって、会場外でプロモーションを行うゲームも数多く存在する。というわけでインディースタジオShedworksの3Dアドベンチャーゲーム『Sable』を遊んできた。
本作はインディーパブリッシャーのRaw FuryからPCおよび家庭用ゲーム機で2019年にリリース予定。Raw Furyの担当者いわく、ローカライズやパブリッシング支援を手掛ける架け橋ゲームズとの提携により、日本語ローカライズも予定しているとのこと。
タイトルになっている“Sable”(セイブル)とは、仮面を被った主人公の名前だ。ゲームは、“大人になったら仮面を被る”といった風習の中で生きる彼女の放浪の旅を描く。砂に埋れた世界をホバーバイクに乗って進んでいくさまが寂しくも美しい。
戦闘要素のない探索やちょっとしたパズル、NPCとの会話などがメインの作りで、開発チームでは本作のジャンルを“オープンワールド・デザート’・エクスプロレーション”(オープンワールド砂漠探索)と定義しているそう。
旅の相棒となるホバーバイクはパーツ交換によるカスタマイズが可能で、航跡や乗り心地なども変化。下手に曲がろうとするとグルグル回っちゃうなかなかのじゃじゃ馬もいたが、それも旅の醍醐味と言えるのかも(まぁ調整されるはずだが)。
ゲームとしてはまだ仮の部分が多く含まれる、あくまでテイストを確認してもらうのがメインのデモだったが、とにかくアート面と音楽の出来が良く、今後の進捗に期待したいところ。
アートスタイルでは、バンド・デシネの巨匠メビウスや、エルジェの『タンタンの冒険』などの作風の影響を受けているそうで、陰影の付け方や色使いなどは特にメビウス的なタッチを感じる。コレが実際3Dでリアルタイムに動くんだからたまらない。
サウンドは、E3トレイラーに使われている曲を含めて、“ジャパニーズ・ブレックファスト”というアーティスト名でも知られるミシェル・ザウナーが提供。浮遊感のあるサウンドで本作の空気感に貢献している。