チームで競う新基軸! ソニック初の協力型レースゲーム『チームソニックレーシング』のアレコレを、プロデューサー飯塚隆氏に聞く!【E3 2018】

今冬発売予定として『ソニック』シリーズの新たなラインアップに加わった最新作『チームソニックレーシング』。ソニックシリーズの舵取り役としてロサンゼルスにて手腕を振るうセガゲームスのプロデューサー・飯塚隆氏に、ゲームコンセプトや基本的な遊びのスタイルなどを根掘り葉掘り聞いた。

 今冬発売予定として『ソニック』シリーズの新たなラインアップに加わった最新作『チームソニックレーシング』。据え置き機では初となるソニックキャラクターだけのカーレーシングゲームであるのと同時に、ほかにはない“チームで協力”という要素を加えた本作は、いったいどのようなモノとなるのか。ソニックシリーズの舵取り役としてロサンゼルスにて手腕を振るうセガゲームスのプロデューサー・飯塚 隆氏に、ゲームコンセプトや基本的な遊びのスタイルなどを根掘り葉掘り聞いてきた。

『チームソニックレーシング』今冬発売決定、チームワークで戦うレースゲーム

セガゲームスは、『ソニック』シリーズの最新作としてプレイステーション4/Nintendo Switch/Steam用『チームソニックレーシング』を今冬発売することを決定した。

E3 2018会場での飯塚隆氏。

孤独があたりまえのレースゲームに協力要素をミックス!

――まずは、企画がスタートした経緯を教えてください。

飯塚 2年ほど前に『セガ オールスターレーシング』シリーズの開発を担当しているイギリスのSUMO DIGITAL社と、「また何かいっしょに作りましょう」という話をしたのが最初です。それからしばらく経って企画を練る中で「『ソニック』の純粋なレースゲームを作る」という方向性が決まりました。じつは据え置き機で純粋な『ソニック』のカーレースゲームって作られたことがないんです。

――携帯機のゲームギアでは『ソニックドリフト』(1994年発売)がありましたが、据え置き機では初ですね。

飯塚 はい。それだけなんです。SUMOさんはレースゲーム制作が得意な会社ですので、やはりそれでいきましょうと。ちなみに、『セガ オールスターレーシング』シリーズはセガ・ヨーロッパ主導のタイトルなので、ソニック部分の監修しかしていませんでしたが、今回は『ソニック』シリーズとしてガッツリ組んで制作する形です。

――プロジェクトがスタートしてからコンセプトが固まるまでは?

飯塚 最初は「どんなゲームにするか」を固めるのに時間を食いましたが、その中で『スプラトゥーン』や『オーバーウォッチ』のように、チームメンバーと協力しながら相手と戦う要素をレースゲームに組み込めないかというアイデアが生まれました。従来のレースゲームといえば、誰とも協力しないし、1位の人以外がみんな悔しい思いをするゲームですが、“チームで競う”要素を取り入れたら、いまの時代にあったレースゲームになるのではないか、というのが狙いです。ですので、プレイヤーの着順に加えて、3人1組となるチームの合計ポイントで順位が決まる仕組みを取り入れています。

――チームならではの遊びですか。

飯塚 はい。レースゲームですから1位になることはすごく重要なのですが、その上でチームとしてどうだったかを、ふたつの段階で評価するようにしています。協力要素としては、チーム内でトップを走る仲間に後続車がスリップストリームする(背後について空気抵抗を減らす)ことでダッシュができたり、チームメイトどうしでアイテムのやり取りができます。また、チーム共通で溜めるゲージを消費すると、一定時間無敵のブースト状態になれる“アルティメットブースト”が発動できます。チームメンバーが個別に使うこともできますが、3人同時に使うことでより長い時間効果が得られます。

――プレイヤーの息が合っているほど速く走れるわけですね。

飯塚 レース中で誰がブーストを使っているかが分かる仕組みを用意していますので、シンクロしてもらえればいいですね。また、レース中もチームメイトが「アイテムをちょうだい!」といったように、自分の状況をボイスで話しかけてくれるので、より仲間といっしょに競っている臨場感が味わえると思います。レースゲームのスタイルとしては、コース上にあるアイテムを取って相手を邪魔しながら進む、アクションタイプですね。

――どのようなゲームモードがあるのでしょうか?

飯塚 ひとりから最大12人(ローカルは4人)まで楽しめるさまざまなモードを用意しています。いわゆるストーリーモードである“チームアドベンチャーモード”では、完全新規のストーリーを用意しています。とはいえレースゲームですので、複雑な物語が展開するわけではありませんが、ひとりで遊ぶときにも飽きずに進められるお話を用意しています。『ソニック』を知らない人がプレイしても、どういったキャラクターかを知ってもらえると思います。ほかにも、“グランプリ”や“エキシビション”、“タイムトライアル”といったモードがあって、それぞれがオン/オフラインいずれでも楽しめるようになっています。

BGMは瀬上純氏が担当! 『ソニック』らしさ満載の世界観

――今回、ソニック、ナックルズ、テイルス、シャドウ、オメガ、ルージュの6キャラクターが発表となりましたが、そのほかにも?

飯塚 はい。今回発表した6名を含めて、全15キャラクターを予定しています。ソニックたちと同様、それぞれがパワー、スピード、テクニックの3タイプに分かれています。タイプ分けはしていますが、チームの3人をどのタイプから選ぶかは自由。スピードタイプだけでチームを組むこともできます。

キャラクターの特徴にあわせたレーシングカーが登場。スピードタイプはソニックとシャドウ、パワータイプはナックルズにオメガ、テクニックタイプはテイルスとルージュとなっている。

――ちなみに、キャラクターのタイプわけが『ソニック ヒーローズ』を彷彿とされるのですが、関係があるのでしょうか?

飯塚 (笑)。関連性があるわけではありませんが、『ソニック ヒーローズ』のおかげでスピード、パワー、フライというジャンルに分かれたキャラクターが大勢生まれたので、その影響はあるかもしれませんね。

――レーシングカーのカスタマイズ要素はあるのでしょうか?

飯塚 あります。ゲームを進めていくと新たなパーツがアンロックされていく仕組みで、外観と性能をカスタマイズできます。オンラインゲームですから全員が同じレーシングカーではつまらないので、プレイヤーそれぞれがオリジナルのアレンジを加えられるようにしました。見た目だけでなく、能力的にも、ベースはスピードタイプだけど少しパワーに寄せてみたといったパラメーターのアレンジができます。

――それぞれのレーシングカーのデザインが特徴的でカッコイイですね。

飯塚 ありがとうございます! 私も根っからのクルマ好きなので、デサインにはこだわっています。イギリスにあるSUMO社に足を運んで、同社のデザイナーの隣に付きっきりで「ああしたい、こうしたい」と指示を出して制作しました(笑)。ソニックだったらスタイリッシュなスポーツカーであったり、ナックルズならタフなオフロードタイプなど、ユニークなものにしています。

――どんなコースが登場しますか。

飯塚 今回プレイ画面をお見せしたウィスプサーキットは、『ソニック カラーズ』の惑星ウィスプに作られたという設定のコースです。このように、過去作品をモチーフにしたコースも登場しますし、新規の世界観のものもあります。じつは舗装されたコースはウィスプサーキットだけで、それ以外は「こんなところを走るの!?」と思わせるなどいろいろなバリエーションを用意していますので、楽しみにしていてください。

一般的なレースコースを思わせるウィスプサーキット。これ以外にも多数のコースが用意される。

――BGMはどなたが担当を?

飯塚 今回は『ソニックアドベンチャー』などでおなじみの瀬上純に担当してもらいました。レースゲームということで、彼の持つロックテイストとすごくマッチした、熱い楽曲になっています。

――では最後に、読者へのメッセージをお願いします。

飯塚 コンソール機初の『ソニック』のカーレースゲームということで、従来のアクションゲームファンのみならず、レースゲームが好きな方にもたくさん遊んでもらいたいです。全世界同時に展開するタイトルなので、多くの『ソニック』ファンどうしがネットワークでつながり、チームとしていっしょにレースに勝つという従来にはない喜びを感じてもらえたら嬉しいです。



E3 2018の会場では、『チームソニックレーシング』が出展され、盛況だった。

(C)SEGA