国内デベロッパーの“底力”を存分に味わえる珠玉のラインアップ
2018年5月12日、13日に京都勧業館みやこめっせにて開催中のインディーゲームの一大祭典BitSummit Volume 6。2017月12月のブランド第1弾『TINY METAL』(開発・AREA35)以降、計3タイトルをリリースしてきたUNTIES(アンティーズ)。今回のブースは、初出タイトルを含めた8タイトルがプレイアブル出展されている。
UNTIESの伊東章成氏は、今回の出展テーマについて「世界に発信したい国内インディーゲーム中心のラインアップです」とコメント。ブース自体もただ華やかなだけでなく、最大4人のローカルマルチプレイ対応の対戦アクション『BATTLLOON - バトルーン』のプレイゾーンには4人で並んで座れるソファを用意するなど、個々の出展タイトルでラグジュアリーなプレイ体験を演出する配慮が施されていた。
今回はタイトル数的にもかなりがんばったのでは……伊東氏に尋ねると「まだまだこれがすべてではありません」と不敵(?)なコメント。今後は海外インディータイトルのローカライズパブリッシングも積極的に行っていくとのことで、レーベルラインアップの層の厚さがうかがえた。
インディーゲームファンに新たな驚きと発見を提供することを第一とするUNTIESの“熱量”を、ぜひ会場で感じてみてほしい。
UNTIES出展タイトル ピックアップ
マヨナガ・ガラン(開発・CAVY HOUSE)
独特のグラフィック世界が魅力の3Dノベルゲームのマルチプラットフォーム移植。2017年リリースのWindows版(同人ソフト)はVR機器対応だったが、今夏リリースぶん(プレイステーション4、Nintendo Switch、Steam)はいずれも非対応。ゲーム内容はオリジナル版ままで、嶋村有、阿部敦といった実力派声優のCVもバッチリ楽しめる。
Olija(開発・Skeleton Crew Studio)
VR/ARコンテンツの開発を行うかたわら、インディーゲーム普及の活動にも精力的に取り組んでいる京都のデベロッパー、Skeleton Crew Studioの新作タイトル。前作『BackSlash』同様、スタッフのトーマス・オルソン氏がひとりで開発している2Dスタイルのゲームで、今回はスクロールアクション仕立てとなっている。メインの武器である銛(もり)を投げてからふたたびボタンを押すと、銛の場所にプレイヤーキャラが瞬時に移動……というアクションが小気味よく、多くの敵に囲まれた時や、複雑な地形を乗り越えるシーンは、かなりアツくなりそうな印象を受けた。
吾妻邸くわいだん(開発・求道庵)
UNTIESとパートナー関係にあるインディーパブリッシングレーベル“Play,Doujin!”(メディアスケープ)のタイトルも、同ブースに並んでいた。その中のひとつである『吾妻邸くわいだん』(プレイステーション4用ソフト)は、完成版に限りなく近いバージョンが出展されていた。ブースにいた個人開発者・田口求道氏によれば、いよいよリリース日が決定する段階まできたとのこと。フルスクラッチのWindows版から数えて9年以上に及ぶ本作の開発に、やっとひとつのゴールが見えそうだ。