2018年3月15日に発売されたアクションゲーム『進撃の巨人2』。今回、1対1で巨人を討伐し、その数とスピードを競うことでガチな対戦が楽しめる最新アップデート“決戦モード”が2018年5月10日に実施されるという情報をキャッチ。コーエーテクモゲームスの社内にて、ディレクターの鈴木英生氏を交え、Nintendo Switch版のローカル通信プレイでひと足先に決戦モードをプレイさせてもらったので、その詳細に迫っていく。

相手のゲージを先に0にせよ! 巨人への速攻が鍵を握る!?

『進撃の巨人2』大型アップデート第3弾! 1対1のガチンコバトル“決戦モード”で相手と格付けチェック!_01
撮影条件は前回のリポート記事と同じく、画面を直接撮影することのみ許された。多少のブレには目をつむっていただけると幸いだ。

~決戦モードのルール~

  1. プレイしたいキャラクターと能力タイプを選択
  2. 制限時間内に、フィールドに散らばる敵勢力の巨人を討伐して敵軍のゲージを削っていく
  3. 先に敵のゲージを0にするか、終了時により多くゲージを削っていたプレイヤーの勝利

 “捕食モード”などもそうだが、アップデートで追加されるモードはどれもルールがシンプルで遊びやすくなっているのはうれしい。

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巨人を倒すごとに勢力ゲージ下の“バーストゲージ”も上昇。最大になると、一定時間操作キャラクターの能力がアップする。

キャラクターごとの能力差はなくなり、決め手は“能力”のタイプになる!

 このモードでは、キャラクターごとの性能は反映されない。あくまで操作するキャラクターの外見を好きな人物に設定できる、言うなればアバターの役目のみだ。キャラクターの性能は、全10種類用意された兵士の“能力”タイプによって異なる。

 たとえば“一般兵”は筋力や敏捷性といったステータスのバランスは優れているが、習得スキルはひとつのみ。対して“隠密兵”なら敏捷性や体力は低いが、多彩なスキルを所持していたりと、特徴に明確な差がある。自分の得意とする戦術や好きなスキルを持っている能力タイプで勝負に臨もう。

~各兵士の能力タイプ一覧~

  • 一般兵:ステータス的に万能タイプに当たる、オーソドックスな兵士
  • 前衛兵:筋力に特化したタイプだが、“連撃”を持っていない
  • 補給兵:器用さに特化。アイテムのダメージなどが高い
  • 捕獲兵:唯一、“捕獲ハンター”のスキルを持っている
  • 衛生兵:体力特科タイプ。プレイヤー自身が死なないようなスキルを多数所持
  • 兵士長:統率力に特化し、リンク兵士を仲間にすることで自身を強化して戦う
  • 隠密兵:器用さが高く、“奇襲攻撃”に特化した戦術が取りやすい
  • 投擲兵:“空中刃換装”や“研究の心得”など、物を投げることに特化
  • 機動兵:筋力&敏捷性に特化。“連撃”や“連続ダッシュ”で戦いやすい
  • 司令官:器用さと統率力に優れる。“連続ダッシュ”や“空中刃換装”も持つ
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鈴木ディレクターいわく、原作の能力を反映させてしまうと、リヴァイ一強になってしまいそうだからとのこと。確かに、モード名も“リヴァイ無双”になってしまいそうだ!
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敵側の巨人だけを倒す、ちょっと変わった戦略を展開せよ

 戦闘が始まったら、本編同様にフィールドにいる巨人を討伐していく。巨人は自分の色ともう一方のプレイヤーの色の2色に分けられた状態で戦場に配置されているぞ。気をつけなければならないのが、自分の勢力ゲージと同色の巨人の扱い。便宜上“自勢力の巨人”と呼ぶが、自勢力の巨人を討伐してしまうと、当然自分のゲージが減少し、敵に塩を送る形となってしまう。そのため、自勢力の巨人からは逃げ、敵勢力の巨人に標的を絞って攻撃を仕掛けていくことがおもな動きとなる。

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キャラクターの見た目は自由に選べる。もちろん、ダウンロードコンテンツで手に入れた衣装で遊ぶことも可能だ。ちなみに写真はリヴァイの“革ジャン”衣装と、ミカサの“くのいち”衣装。どちらも378円[税込]。

 ちなみに巨人は、人類に対し“敵味方”という認識を持たないので、無差別に襲ってくる。そのため、自勢力の巨人からは距離を取って動くのがベター。しかしここでニクい仕様だと思わされたのは、自勢力の巨人を“捕獲”すると、減少した自軍の勢力ゲージを回復できるという点。余裕があれば、敵に減らされたゲージを回復するべく自勢力の巨人を捕獲していくと、負けにくくなるわけだ。敵のゲージ減少に注力するか、回復も折り混ぜつつ立ち回るか? このあたりが駆け引きの肝となりそう。

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部位破壊でもゲージを減少させられるので、スキル「連撃」やバディアクションを駆使して、部位を破壊しながら討伐しよう。
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対戦中に副任務が出現することも。達成すれば強力な味方がバディに加わる!

 そして忘れてはならないのが“獣の巨人”といった強敵たちだ。彼らはどちらの色も持たず中立で現れるが、トドメを刺すと一気に相手の勢力ゲージを削げる。強敵ゆえに討伐には時間がかかるが、アイテムやバディの駆使などで素早く倒せば、劣勢をひっくり返すことも夢ではない。うまく活かせれば有利になるが、手こずるとマイナスにしかならないというジレンマを楽しめる。

さあ、いよいよ実戦だ! 

 というわけで、決戦モードの解説は以上となる。ここからは、これらの説明を受けたうえで実際に遊んでみたときの様子をお届けしよう。

 まず試しに、筆者と編集部の堅田ヒカルとで対戦。このモードは言うなれば巨人討伐のタイムアタックなので、プレイヤーの技量が如実に反映される。弱者が巨人を1体討伐しているあいだに、強者は2体、3体と倒せるので、そういう意味では腕自慢向きのモードだと感じた。この対戦カードでは筆者の圧勝となった、フフン! きっとほかのプレイヤーも、いざ遊んでみて相手に大勝したら、お掃除リヴァイのように「全然なってない。すべてやり直せ」と、思わず言いたくなることだろう。

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あっさり巨人に捕まる堅田ヒカル操作のリヴァイ。この兵長は人類最強じゃない!

 問題はこのつぎの、筆者対鈴木ディレクターとの対戦カードだ。相手は立場上ルールも熟知しているし、ずっとディレクションしてきているだけあって強敵なのは間違いない……!

 立ち上がりはとくに差もなく、お互いに同じペースで少しずつ勢力ゲージを減らしていった。途中、副任務に現れたリヴァイ兵長を筆者が救出し、バディとして同行してもらうことに成功。結果的に、これで油断&決着を急いだせいで、中盤で筆者は大きなミスをやらかしてしまった。何と、ロックオン対象を間違えて、自勢力の巨人をリヴァイとのバディアクションでメッタギリにして倒してしまったのである! これでゲージ差がかなり広がってしまう事態に……!

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途中までは互角だった、途中までは……。

 このままちまちまと巨人を倒していては間に合わないと判断。フィールドに現れた獣の巨人の討伐に狙いを定めて行動し、何とか倒して相手のゲージを大幅に削いだものの、途中のミスが響いてギリギリゲージ差が埋まらないまま、タイムアップ。敗因は、途中で慎重なプレイングを忘れて安易にリヴァイのバディアクションに頼ったところ。先の対戦で「全然なってない。すべてやり直せ」と調子に乗って思っていたが、あっさりと自分がそう言われてもおかしくない状況になってしまうとはカッコ悪い。

 そういうわけで、ひとつのミスが明暗を分けることもある決戦モードは、なかなかにスリリングな展開が楽しめる。自分の腕前を相手に見せつけるにはもってこいだし、逆に圧倒的な実力差を思い知らされて呆然とするかもしれない。上級者たちのガチの対戦モードとして、長く遊べそうなモードだ。本作をやり込んでいる人は、ぜひ全国の猛者と腕を競い合ってみるといい。