今月、海外で行われたゲームイベント“PAX EAST 2018”で、Annapurna Interactiveが海外で配信予定のアクションRPG『Ashen』を遊んできたのでご紹介しよう。なお本作のプラットフォームはXbox OneとPCで、2018年にリリース予定。

 ニュージーランドのインディースタジオAurora44による本作は、ぶっちゃけて言ってしまえば、フロム・ソフトウェアの『ダークソウル』シリーズからインスピレーションを受けたアクションRPGのひとつだ。

 例を挙げるならば、重めの一撃を繰り出すアクションシステムには、もちろんスタミナ制が紐付いていて、闇雲に攻撃ボタンを連打するのではなく、間合いと敵のムーブをしっかり見切って立ち回らないといけない。

 では、独自のウリとなる部分はなんなのか? また別のゲームで表現するならば『風ノ旅ビト』である。これは一体どういうことか? それを説明していこう。

『Ashen』海外で“ダークソウル・ミーツ・風ノ旅ビト”とも評される、緩いCoopシステムで繋がれたアクションRPG_01

 本作では緩いCoop(協力)プレイを柱のひとつとしていて、冒険の最中に自動でマッチングした他プレイヤーと遭遇することがあるとされている。

 そのプレイヤーと共に旅するか、あるいはスルーするかを選ぶことができる。シングルプレイも可能ではあるらしいのだが、ダンジョンの扉が2人で開ける仕組みになっていて、協力を奨励する仕組みになっている。

 まぁ、そんなマルチプレイの仕組みと、抽象的でツルっとしたスタイリッシュなアートスタイル(顔のパーツが省略されていたりする)を合わせて、海外で本作が“ダークソウル・ミーツ・ジャーニー(風ノ旅ビトの英題)”なんて表現されたりするわけだ。

『Ashen』海外で“ダークソウル・ミーツ・風ノ旅ビト”とも評される、緩いCoopシステムで繋がれたアクションRPG_03

 PAXでのデモは、数台並んだ試遊機の裏側のスペースに、スタッフとスタッフ用のマシンが設置してあるという構成。なぜそんな手間のかかりそうなことになっているのか最初はわからなかったが、その理由はデモの途中で氷解した。要はコレ、体験者ひとりひとりにスタッフがプレイヤーとして同行するためだったのだ。

 プレイを始めてウロウロしていると、少ししてスタッフのキャラクターが登場。ボイスチャットがないので最初は敵かと思ったが、どうやら何か誘っているらしいのがわかり、ついていくことに。

 ちなみに、完全にコミュニケーション不能なわけではなく、ホイール型UIから選択するだけの簡単なエモート(身振り手振りでのコミュニケーション)システムがついている。

『Ashen』海外で“ダークソウル・ミーツ・風ノ旅ビト”とも評される、緩いCoopシステムで繋がれたアクションRPG_04

 山賊めいた敵を何体か倒し、装備やアイテムを少しゲットして(つまり装備もドロップする)、ふたりで協力して扉を開けると、そこは洞窟のダンジョン。

 内部は暗く、ランタンを持って照らすこともできるのだが、そうすると両手武器が使えなくなる。ここで、いい具合に役割分担できる人と組んでる時は、片方がランタン+片手武器で、もうひとりが両手で長槍、なんてやり方もできるわけだ。

 内部はそこまで広くないのだが、雰囲気はかなりいい感じだし、なにか先行するプレイヤーを追う幽霊のようなものが見えたり、トラップで突然クモのクリーチャーが降ってきたりと、いろいろな仕込みで楽しませてくれる。

『Ashen』海外で“ダークソウル・ミーツ・風ノ旅ビト”とも評される、緩いCoopシステムで繋がれたアクションRPG_02

 そして終盤でボス的な巨大クモを協力して倒し、崖の淵にひとり佇む女性に話しかけて終わり……と思いきや、ラストに闇から10数メートルはあると思われる超巨大な女性の怪物が出現してエンド。果たして“彼女”は神のような存在なのか、まさか戦うことがあるのか?