2017年12月に全国のアミューズメント施設にて稼動を開始した、コーエーテクモウェーブの体感型VR筐体“VR センス”。先日、同筐体の“第2ステージ”にあたる施策が発表されたが、これに関する詳細を解説する発表会が、2018年2月19日に行われた。
発表会では、コーエーテクモウェーブ ゼネラル・プロデューサーの襟川恵子氏が登壇し、VR センスの現状を説明。襟川氏は、ローンチタイトルの中では『G I JOCKEY SENSE』がヒットすると予想していたそうだが、ふたを開けてみると、なかなか人気が出ない。一方、社内では前評判がいまひとつだった『超 戦国コースター』が好評を博したりと、予想外の出来事もあったそうだ。VR センスは新しいビジネスであるため、試行錯誤をしながら進めていかなければならない、と襟川氏は語り、ユーザーやスタッフの意見を聞きながら、よりよいものにしたいと意欲を表した。
続いて、VR センスのメインプランナーを務めるコーエーテクモウェーブ 南達尊氏が、第2ステージの施策を紹介した。詳細は下記の通り。
ジョイモバによるスマートフォン連携機能搭載
無償アップデートにより、スマートフォンとの連携が可能となることが明らかに。その連携方法とは、コーエーテクモゲームスが運営しているゲームSNSサイト“myGAMECITY”のアカウントを作成し、myGAMECITYにて発行されるQRコードを筐体にかざし、認証を行うというもの。これによって楽しめる機能は、下記の通りだ。
・全国ランキング機能
クリアスピードやスコアなどで、全国のプレイヤーと競い合うランキング機能。
・プレイラリー機能
提示されるミッションをコンプリートすることで、たとえば『DEAD OR ALIVE Xtreme SENSE』のレア水着やグラビアシーンがゲットできるといった、何度もプレイしたくなるような機能を搭載。
・フォトセッション機能
ワンタッチでスクリーンショットを撮影できる機能。1プレイ2枚まで撮影可能で、プレイヤーサイトからいつでもダウンロードできる(最大30枚まで保存)。フォトコンテストの開催も予定。
・各種イベント実施
プレイヤーの誕生日に特別メッセージを流したり、季節限定のキャラクター衣装を配信したりと、サイトと連動する企画を用意。
上記の機能について、まずは2018年4月22日の無償アップデートで、全国ランキングを追加することが確定しているという。そのほかの機能についても、「スピードとクオリティーをもって対応していく」(襟川氏)とのことなので、間に合えば4月22日に楽しめるようになるかもしれない。続報を待とう。
さらに楽しく、さらに革新的なVRの世界
既存のタイトルについて、アップデートで新たな要素が追加される。2018年2月22日のアップデートで、『DEAD OR ALIVE Xtreme SENSE』に、南プランナーがいちばん好きなキャラクター、あやねが登場。抜群のプロポーションや厳しいまなざしに夢中になること間違いなし!? さらに、既存キャラクターの水着も10着ずつ追加するとのこと。
『ときめきレストラン☆☆☆』のアイドルたちのライブが楽しめる『3 Majesty × X.I.P. DREAM☆LIVE』では、3月4日開催のライブの映像を、期間限定(2月22日~3月21日)で先取り放映。ゲーム内で高得点を取れば(リズムに合わせて、うまくアイドルを応援できれば)、VR センスならではの視点で楽しめる!
そして一部のゲームについて“キング オブ ザ ゴールド”モードを実装。これは、ゲームオーバーになることなく、最後までプレイできるというもの。ゲーム起動時に、通常モードかキング オブ ザ ゴールドモードかを選ぶことになる。たとえば、異形の者との戦いとジェットコースターが組み合わさった『超 戦国コースター』では、途中で体力がなくなるとゲームオーバーになってしまうが、「バトルは得意ではないが、最後までジェットコースター体験を楽しみたい」という初心者は、こちらを利用するといいだろう。ただし、このモードを利用すると、ジョイモバのランキング対象外になり、エンディング演出は見られないようだ。
ここまで紹介したのは、2018年2月22日に実装される要素だが、今後も各タイトルのアップデートは予定されている。『超 戦国コースター』の新コース追加、『超 真・三國無双』の新ステージやパートナーキャラクター追加、『DEAD OR ALIVE Xtreme SENSE』の超接近観賞モード(女の子にかなり近づけちゃうモードらしい)やキャラクターの追加などだ。なお、アップデート日は、毎月22日を予定しているとのこと。
そして冬には、有償アップデートにより、新作ソフト『進撃の巨人』、『戦国無双』の追加も予定。VR センスで楽しめる体験の幅が、さらに広がるというわけだ。
VR元年と呼ばれた2016年以降、盛り上がりが一段落し、VRの熱が冷めているのでは……という声もあるが、「デバイスはどんどん進化して、楽しいコンテンツもさらに登場する」と熱く語る南プランナー。「VR センスの可能性もまだまだ広がる」と、コーエーテクモウェーブが作る新たな体験に自信を見せる。
コーエーテクモウェーブ 代表取締役社長 阪口一芳氏も、先日行われたJAEPOに出展し、まだVR センスのことを知らないユーザーが多くいる中、国内外から高い評価を受けたことから「今後の可能性は大きいと確信している」とコメント(なお、海外展開に関して、具体的に確定したものはないが、中国のショーへの出展は決まっているという)。今後もVR センスの満足度を上げていきたいと展望を語り、発表会を締めくくった。