本日2018年2月6日、Sennheiserの日本法人であるゼンハイザージャパンは、PC、コンシューマー向けゲーミングヘッドセット“GSP 600”および“GSP 500”を発表、本日より予約受付を開始した。“GSP 600”のメーカー想定売価は30000円で3月21日発売予定。“GSP 500”のメーカー想定売価は28000円で5月24日発売予定となる。
 本稿では、ゼンハイザーのゲーム市場展開などが発表されたイベント内容と、ヘッドセットの詳細をお伝えする。

音楽業界のプロ御用達音響機器メーカー“ゼンハイザー”がコアゲーマー向けゲーミングヘッドセット“GSP 600”、“GSP 500”を発売_14

GSP 600 

 さまざまなゲーミングプラットフォームとの互換性に優れており、3.5mmジャックインプットでPCやMac、コンシューマーゲーム機に接続可能。音響インピーダンスを下げたことにより、低出力なモバイルデバイスに使用した場合のパフォーマンスも改善される。2年間の保証付き。

市場想定価格:30000円
予約開始日:2018年2月6日13時~
発売日:2018年3月21日
形式:ダイナミック・密閉型
保証期間:2年
付属品:PCケーブル(GSA505)、コンソールケーブル(GSA506)
本体重量(ケーブル除く):約395g

ヘッドホン部
周波数特性:10~30000Hz
インピーダンス:28Ω
感度:112dB

マイクロフォン部
周波数特性:10~18000HZ
ピックアップパターン:Bi-Directional ECM
感度:-47dBV/PA

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マイクはアームを上げるだけでミュートに切り替え可能。アームが従来より短くなっており、パフノイズが軽減される。
ヘッドバンドでは接触圧も調整可能のため、長時間の装着による痛みがかなり軽減されている。スライダーを内へ動かすと締め付けが緩み、外側に動かすと締め付けがきつくなる。

GSP 500 

 ゼンハイザーゲーミングヘッドセットのオープン型フラッグシップモデル。さまざまなゲーミングプラットフォームとの互換性に優れており、3.5mmジャックインプットでPCやMac、コンシューマーゲーム機に接続可能。こちらも2年間の保証付き。

市場想定価格:28000円
予約開始日:2018年2月6日13時~
発売日:2018年5月24日
形式:ダイナミック・オープン型
保証期間:2年
付属品:PCケーブル(GSA505)、コンソールケーブル(GSA506)

ヘッドホン部
周波数特性:10~30000Hz
インピーダンス:28Ω
感度:107dB

マイクロフォン部
周波数特性:10~18000HZ
ピックアップパターン:Bi-Directional ECM
感度:-47dBV/PA

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GSP 500、GSP 600には別売りのゲーミング用 オーディオアンプを接続できる。アルミ仕様のボリューム調整や、タッチ操作が可能なLEDタッチパネルを採用し、ゲームや映画など使用シーンに分けてイコライザを切り替えられる。また、立体音響(バイノーラルサウンド)のレンダリングを行うので、リアルな臨場感と没入感の高いサラウンドを得られるそうだ。
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製品ラインアップ

 ドイツを本社とするゼンハイザーと言えば、音楽業界や映画制作においてプロフェッショナル用途に多く用いられている音響機器メーカー。70年にわたる歴史を持つ老舗であり、多くのプロフェッショナルに指示されている。

初公開となったPVでは、オーディオはゲームの没入感を高める上で重要な要素であり、ゼンハイザーの機器がどれだけゲーム開発において使用されているかが紹介されている。レコーディングスタジオではゼンハイザーの機器が多く使われているのが確認できる。

 今回、グローバルなお披露目となった“GSP 600”および“GSP 500”だが、日本での発表会開催についてゲーミング部門責任者ティム・ボルカ―氏は「日本市場を重要視しているため」であると言う。
 ゲーム市場の収益は、アジア地域(APAC)がグローバル市場の47%を占有しており、およそ510億米ドルにも及ぶ。日本市場はアジア2位で、ゼンハイザーにとってゲーミング製品の展開で日本は無視できない存在だろう。

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 また、ゲーミングPCはニッチセグメントから徐々に抜け出し、大きな売り上げが見込める主力製品に成長している。
 以下のグラフを見る通り、PCゲーマーの人口は、コンシューマーをはるかに凌ぐ数をたたき出している。また、PCゲーマーはオンラインでゲームを楽しむたに、ゲーマーどおしでボイスチャットなどを楽しむためにヘッドセットはキーボード、マウスと同等の必要性を感じるだろう。さらに、PCゲーマーはPC及び周辺機器への投資額も多く、今後のゲーム市場においてPCゲーマーは無視できない存在になっているとのこと。

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 とは言っても、ゲーム用周辺機器メーカーはすでに数多く存在している。ゼンハイザーのヘッドセットは、他社のヘッドセットとどのように差別化を図っているのかというと、“サウンド”、“通信機器(マイク)のクオリティー”、“快適な装着感”、そして“信頼性&耐久性”に優れている点であるとボルカ―氏は挙げる。
 
 70年に及ぶオーディオ業界での経験とノウハウを生かし、ゼンハイザーにとっては当たり前である高いサウンドクオリティーを実現。マイクも同様に高いクオリティーであるとアピールする。
 とくに注目してほしいのが、快適な装着感を実現するために接触圧を調整できるような設計になっていること。ヘッドバンドは分割型で、ヘッドバンドには耳(イヤーカップ)にかかる圧力を自分好みに調整できるようになっていた。また、メタルヒンジを採用することで耐久性を向上。イヤーカップにかかる圧も和らげ、なおかつ顎のフィット感は増すような設計になっているそうだ。

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 “サウンド”、“通信機器(マイク)のクオリティー”、“快適な装着感”、そして“信頼性&耐久性”、これら4点の特徴は消費者からの意見を参考にしており、他製品によくみられるLEDによるイルミネーションなどは、消費者にとっては必要性の感じないものであると述べる。

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 また、日本のeスポーツやプロ選手・ストリーマ―(インフルエンサー)を日頃から見ているゲーマーの年齢層は25歳~34歳で、7割は男性、そしてコアゲーマーの58%はPCゲームプレイヤーであるという調査結果がでている、これはゼンハイザーの顧客マーケット、ターゲット層にマッチするとし、十分に商品をRPできるとのこと。
 併せて、『Counter-Strike: Global Offensive』(『CS:GO』)強豪であるプロチームSK Gamingとスポンサー契約を結託したことも発表された。「ゼンハイザーのゲーミングヘッドセットは決してこれまで発売された従来のオーディオ機器ではなく、プロ選手が使用するハイクオリティなゲーミング機器である」とボルカ―氏は強調。すでに他社から多数のヘッドセットが市場に出回っている中、このタイミングでゲーム用ヘッドセットに取り組んでいくことに対しては「サッカーに例えるなら、プレミアリーグやリーガ・エスパニョーラではなく、いきなりチャンピョンリーグに挑むようなもの。それ相応の商品を提供していく」と意気込みを語った。

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ELT伊藤一朗はとにかくリアルな音に“びっくり”

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伊藤一朗

 イベントには、スペシャルゲストとして、音楽グループ“Every Little Thing”の伊藤一朗が登場。スクウェア・エニックスより2018年3月7日発売予定の『ファイナルファンタジーXV』Windows版『FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION』を、“GSP 600”を使用してプレイすることに。

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「虫や鳥の音がリアルで、方向も明確に分かる。いつでも新たな発見がありそう」(伊藤一朗)
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「耳にぴったりとそうような感じで、クールなデザインに反して思った以上に(重量が)軽い」と太鼓判を押すELTいっくん。

 普段からアコースティックギターではダイナミックマイク“MD441U”がないと不安になるくらい、ゼンハイザーの機器を愛用している伊藤。「揺るぎない安定感、想像以上の音の収拾量で、ゼンハイザー製のオーディオ機器は使うたびに新しい発見がある。定番の商品で、なおかつ信頼しているブランドです!」と、老舗オーディオ機器メーカーの実力をアピールした。

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筆者も“GSP 500”を使用して『FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION』をプレイしてみたところ、環境音が鮮明で戦闘シーンでの剣の鋭い音や魔法の爆発音の重厚感は、他社のヘッドセットより秀でていると感じた。カットシーンを映画シーン用のイコライザ設定で聞くと、まるで映画館のような音響で楽しめる。また、ためしに“GSP 600”をiPhoneに接続し音楽を聴いてみたが、音質は非常に優れていた。