『モンスターハンター:ワールド』クリエイターインタビュー完全版''――魅力溢れる世界設定、それを活かす創意工夫

週刊ファミ通2017年12月28日号(2017年12月14日発売)では、カプコンのハンティングアクション最新作『モンスターハンター:ワールド』開発陣へのインタビュー記事を掲載した。その完全版をお届け!

 週刊ファミ通2017年12月28日号(2017年12月14日発売)では、2018年1月26日に発売が予定されているカプコンのハンティングアクションゲーム最新作『モンスターハンター:ワールド』(以下、『MH:W』)の続報記事を掲載した。記事内で実施したスペシャルインタビューの完全版をお届け! インタビューに応じていただけたのは、こちらのお三方。

モンスターハンター:ワールド』プロデューサー……辻本良三氏(文中は辻本
モンスターハンター:ワールド』エグゼクティブ・ディレクター/アートディレクター……藤岡 要氏(文中は藤岡
モンスターハンター:ワールド』ディレクター……徳田優也氏(文中は徳田

左から、藤岡氏、徳田氏、辻本氏。

もはや“キワモノ”揃い!? 個性豊かな新大陸古龍調査団の面々

――今回、新大陸古龍調査団のメンバーが公開されましたが、まずはそれを束ねる総司令についてお聞かせください。

藤岡 立場としては、名前通りに指揮官的存在ですね。作戦などは彼が考えたり、まとめたりしています。性格的にはどちらかといえば、研究面に特化した人物ですね。“導蟲(しるべむし)”に関しても、最初にその特性に気付いて、ハンターに携帯させて調査に役立たせようと考えたのは総司令なんです。

――強面な感じですが、肉体派ではないと。

藤岡 知略の面で優れた人物ですね。むしろ参謀といったほうがしっくりくるのですが、1期団の面子は拠点にいることが少なく、思い思いにふらっと出かけてしまうんですよ。そのため、拠点を守るリーダーを設ける必要があると考え、現在は総司令がその役を担っているという感じですね。リーダーとしての資質が高い人物でもあります。

――なるほど。1期団には、ほかにもソードマスター、フィールドマスター、竜人族のハンター、料理長と個性的なメンバーが揃っていますね。

藤岡 ソードマスターは、総司令ともっとも距離感が近い存在というか。総司令は、デザインを見てもらうとわかるのですが、若干手足が不自由なんですよ。左の手足を分厚い甲冑で補助している状態。生活面ではまったく問題ないのですが、ハンターとして激しく動くのは難しいので、ソードマスターが総司令の手足となって作戦などをこなしているという。あと、本作では剣士とガンナーの装備が共通になっていますよね。いわゆる“新機構”の装備なんですが、ソードマスターは頑なに古い装備で(※旧タイプのレイアシリーズ)、スリンガーや導蟲も使わなかったりします(笑)。ちなみに、“調査班リーダー”というプレイヤーへの指南役がいるのですが、彼にハンターとしてのイロハを仕込んだのもソードマスター。いわゆる狩りにおける調査団の中心といっていいでしょうね。

――やはり強い……ですよね?

徳田 剣の腕に関しては、調査団随一ですね。相当に強いです。

――伊達に“マスター”は名乗っていないと。続いてフィールドマスターについても。

藤岡 フィールドや環境に対する知識が豊富な人で、ほかの調査員よりもいち早く現場へ……という感じで、ひとりでガンガン突き進むタイプ。瘴気の谷とかにも、単独で入っていってしまったりとか。新大陸の生態系に関しては、彼女がスペシャリストですね。

――かなりエネルギッシュなご婦人ですね(笑)。竜人族のハンターも、ただ者でない雰囲気を持っているようですが。

藤岡 そもそも竜人族のハンター自体が希少な存在なんですよ。竜人族は知識量と勘のよさが特徴的な民族なのですが、その中でも相当に勘の鋭い切れ者というか。それで、今回の調査においても何か感づいたところがあって、それを突き止めるために拠点から姿を消しています。いろいろなタイミングでプレイヤーとも接触があるのですが、その辺は実際にゲームを触って確かめていただければと。本作のストーリーではキーマンのひとりなので、注目していてください。

――気になって仕方ありませんが、我慢します(笑)。料理長も1期団メンバーですが、彼自身も料理をしますよね?

藤岡 あの“こだわり”のおかげで、疑問に思っている方もいらっしゃるようですが、ちゃんと料理しますよ(笑)。肉料理には個人的なこだわりを持っているようで、肉は誰も触らせない、みたいな。彼は新大陸に来た時点では、オトモアイルーだったんですよ。手にしている包丁も、元々は武器として使っていたものなんですが、今はそれを使って肉をさばく料理長に(笑)。ちなみに、1期団のメンバーは、赤の期団旗が入ったデザインになっています。ほかの各期団メンバーも期団旗がワンポイントで入れられているので、その辺も注目していただくと、彼らの背景というか、調査団としての結束の強さが見えてくると思います。

――1期団が約40年前に新大陸へやってきていますが、2~4期団はそれぞれ何年前に新大陸へ来ているのでしょうか。

藤岡 1期団以降は、およそ10年おきに新大陸へやってきています。ですから、2期団が30年前、3期団が20年前、4期団が10年前になりますね。昔は“古龍渡り”自体がもっと長いサイクルで行われていたものだったのが、だんだん短くなってきて、最近は10年ごとになっているなと。「定期的に渡っている点が気になるから調べてみよう」というのがすべての発端になっています。

――“古龍渡り”自体は、ずいぶんと昔から起きていたものだったのですね。1期団に続く2期団についても聞かせていただいてよいでしょうか?

藤岡 2期団は、技術的なサポートを行う集団です。拠点を築き、ハンターとして活動を行おうとすると、いろいろな技術が必要になってきますし、住居も建造しなくてはならないですから。ハンターの装備はもちろん、スリンガーを開発したのも彼らです。

――そして3期団は、さまざまな研究を行っていると。

藤岡 そうですね。調査が進み、いろいろなことがわかってくると、それを研究しなければならない。そのため、研究員を中心にした3期団を結成したわけです。3期団の期団長がちょっと変わり者で、研究意欲があまりにも強過ぎて、勝手に船を改造して新大陸の奥へ行ってしまったんですよ。それからアステラのほうには音沙汰がなくなってしまいます。。1期団、2期団といったん合流はしていたのですが、そこからすぐに先走ってしまった感じですね。ですから、研究基地には3期団の期団長と、彼女が引き連れていった何人かの研究員たちしかいないんですよ。

――研究員だけでよく無事でいられますね……。

藤岡 基本的に彼らは基地に引きこもって研究をしているだけなので、大丈夫なんだと思いますよ(笑)。ストーリーを進めると、研究基地や3期団の期団長などが絡んできて、そこから展開が大きく変わっていくので、楽しみにしていて欲しいですね。

――おお、それは楽しみです。残る4期団についてもぜひ。

藤岡 4期団は、いろいろな資源を管理するのがおもな役割ですね。彼女ら独自の流通を作って活動しています。調査資源管理所という施設が、彼女たちの主戦場と言えるかと。

――1~4期団までが、いわゆる新大陸の開拓計画、そしてそこから……。

藤岡 ハンターを送り込んで、調査を本格的に終わらせようという計画になります。総司令の指示により、プレイヤーを含めた5期団が新大陸へやってくる流れですね。

――話を聞いているだけでワクワクしますね! ちなみに研究基地では、実際にどんなことができるのでしょうか?

徳田 基本的には、ストーリーの展開で研究基地が溜め込んだ知識に触れつつ、情報のやり取りをする役割を持った施設になります。ほかにも、基地からの情報によって調査拠点アステラの機能が拡張されたりといったことがあります。それ以外は……続報をお待ちくださいということで。

――お待ちしております。続いて同じく施設に関してですが、先ほど話に出た調査資源管理所では、具体的にどんなことができるのでしょうか。

徳田 調査資源管理所では、3つのことができます。まず“バウンティ”という、調査員からの小さな依頼。これは、一度に達成する必要がなく、クエストでも探索でも持ち越して……自分のペースで達成していけるところがポイントになります。たとえば、飛竜種のモンスターを3頭狩猟するとか、鉱石系アイテムをいくつか集めるとか。それらを達成すると、調査ポイントや、鎧玉関連のアイテムがもらえるようになっています。バウンティは6つまで登録して同時に進行可能なので、これから狩猟系のクエストをたくさんやるぞとなったときにはモンスター系のバウンティを、探索を多めにやろうというときは採集系のもので固めたり。あるいは、友人の手伝いで特定のクエストをプレイするから、該当するモンスターに関するバウンティを登録したりとか。クエストとは違う目的で成果を得られるものなので、プレイヤーの好みに合った遊びかたができると思います。

――どんどん回して、動いていく感じですね。受けて損はないというか。

徳田 まさしくそうですね。あと、拠点に戻ってきた際、報告可能なバウンティの通知が来るので、それを見てまた新しいバウンティを受けるようにすると、いい流れになるかと。ふたつめは“納品依頼”。これも調査員からの依頼なのですが、達成すると施設が拡張されたり、食事場の食材が増えたり、さらにはフィールドのキャンプが増設されたりなど、かなりいい報酬がもらえます。こちらはバウンティとは違って、受けたら受けたぶんだけ依頼が溜まっていくので、受注数に制限はありません。

――どちらもプレイヤーにとっては重要なものになりそうですね。やっぱり鎧玉は欲しいですし(笑)。

徳田 本作では、バウンティが鎧玉入手経路のメインになりますので、積極的にこなしていただくと、ゲームもラクに進められるかなと思いますよ。3つめは、“調査クエストの管理”。探索やクエストに出かけると、“調査レポート”を入手できることがあり、それを持って調査資源管理所へ行くと、“調査クエスト”が生成されます。これは複数ある中から自分で選び、登録することでクエストカウンターから受注できるようになります。バウンティのように登録上限があるので、自分がプレイしたいものを選んで、そのほかは削除していく流れになります。

藤岡 内容はもちろん、クリアー条件や失敗条件などが通常のクエストとは違います。

徳田 ふだんは見られないモンスターの組み合わせだったり、同じトビカガチの狩猟クエストでも、制限時間の長さや参加人数、力尽きる回数が違っていたり、きびしい条件が設けられているものが多いのですが、そのぶん“特別報酬枠”によってレア素材を入手しやすくなっているなどの恩恵もあります。ただ、受注可能回数が決まっていて、ずっと同じクエストを受け続けることはできないようになっています。クエストを消化したら、また新しい調査クエストを探してもらえればと。

――自分の状況と相談しつつ、高難度の調査クエストに挑むか否かが悩みどころになりそうですね。話は変わりますが、ギルドカードもこれまでとは見た目の印象がガラリと変わった印象です。

藤岡 今回は画面が大きくなったというのもあり、これまではページを送らないと見られなかった情報もひとまとめで見られるようにレイアウトを変えています。後はキャラクターの拡大縮小や表情の変更、さらには配置自体も少しいじれたりします。背景やプレイヤーキャラクターの装備品なども合わせると、かなり自由度の高いカスタマイズができるので、皆さんなりのオリジナルギルドカードを作ってもらえればなと思います。

辻本 ギルドカードを交換すると、いいことがあるんですよ。

徳田 “ふらっとオトモ”ですね。ギルドカードを交換した相手のオトモアイルーが、フィールド上にふらっと現れるようになります。そのオトモをスカウトすることで、オトモダチとして狩猟の手伝いをしてもらえます。

――いいオトモを持っている人と積極的に交換したいですね! ちなみにギルドカードの交換はこれまでと変わらない感じですか?

徳田 そうですね。その場にいるほかのプレイヤーに対して送信ができます。本作では一度に16人までが同じ拠点に集まれるので、15人に同時送信ができます。