『エグリア~赤いぼうしの伝説~』サントラ発売記念、下村陽子氏ら豪華ゲストが登壇しての“音楽の夕べ~EGGLIA Night~(リアナイト)”が開催 待望の“追加コンテンツ第2弾”も発表に

2017年11月25日、東京・渋谷 Creators Caféにて、『エグリア~赤いぼうしの伝説~』サウンドトラックの発売を記念してのイベント、“音楽の夕べ~EGGLIA Night~(リアナイト)”が開催された。

サウンドトラック発売記念の一夜限りのイベントが開催

 いよいよ年の瀬も間近に押し迫った2017年11月25日、東京・渋谷 Creators Caféにて、『エグリア~赤いぼうしの伝説~』サウンドトラックの発売を記念してのイベント、“音楽の夕べ~EGGLIA Night~(リアナイト)”が開催された。熱心なファンを持つ、DMM.com POWERCHORD STUDIOとブラウニーズによるスマートフォン向けアプリ『エグリア~赤いぼうしの伝説~』だが、ひときわ人気が高いのが下村陽子氏と弘田佳孝氏による音楽。サウンドトラックが発売されるのも、ひとえにファンによる要望が高かったゆえだが、今回行われたイベントは、12月13日にサウンドトラックが発売されるのを記念して、一夜限りのスペシャルナイトを実現すべく企画されたもの。

『エグリア~赤いぼうしの伝説~』サウンドトラック発売記念イベントが開催決定、下村陽子氏と弘田佳孝氏も出演

DMM.com POWERCHORD STUDIOは、配信中のブラウニーズによるスマートフォン向けアプリ『エグリア~赤いぼうしの伝説~』について、2017年11月25日に東京・Creators Cafeにて、サウンドトラックの発売記念イベント“リアナイト”を開催することを発表した。

 ユーザーフレンドリーな開発スタジオであるブラウニーズは、積極的にファンイベントを行うことでも知られており、今回の“リアナイト”でもサービス精神旺盛ぶりは大いに発動。当日は、『エグリア』に登場する料理を再現したり、オリジナルドリンクも登場。さらには、来場者へのお土産が用意されるなど、おもてなしの心はばっちりといったところ。ちなみに、オリジナルメニューの“ドラゴンコンガ”(限定2食)と、オリジナルドリンクの“くあぞー”は、イベントが始まる前にはすでに売り切れとなっており、ファンの方もなかなかのスタートダッシュぶり。

当日は物販コーナーも。12月13日発売のサウンドトラックも会場限定で先行販売され、ファンを喜ばせた。

当日オーダー可能だった『エグリア』の料理。

こちらはおやこパエリアの現物。おいしそう!

1品ご注文ごとにオリジナルコースターがプレゼント。全部で7種類用意されており、右端のジャズーが“リアナイト”限定らしい。

 もちろん、肝心のイベントのほうも極めて充実しており、3部構成で3時間というたっぷりの内容でお届け。第一部は、製作総指揮を務めるブラウニーズの亀岡慎一氏とプランナーのブラウニーズの宮川真理氏、下村陽子氏、弘田佳孝氏によるトークショウ。第二部は、ピアノ・谷岡久美氏とヴァイオリン・伊藤友馬氏によるミニライブ。第三部は新情報発表という濃密なプログラムで、まさにファンにはたまらない“リアナイト”となった。なお、司会は、『エグリア』のイベントではすっかりおなじみのフリーアナウンサーの楪望さんが担当した。

亀岡慎一氏。

宮川真理氏。

下村陽子氏と弘田佳孝氏が語る

 というわけで、第一部のトークショウ。まずは『エグリア』の音楽に下村陽子さんを起用した理由について聞かれた亀岡氏は、『聖剣伝説 レジェンド オブ マナ』や『聖剣伝説 ヒーローズ オブ マナ』や下村氏とは仕事をしており、『エグリア』のイメージが両作に近いことから、「せっかくだからということで、(その流れで)お願いした」と説明し、まさに必然のなりゆりであることをうかがわせた。いざ『エグリア』の音楽を担当することになって、心掛けたことを聞かれた下村氏は、スマートフォン向けと据え置きゲーム機向けの違いを考えたそうで、「音が多過ぎないほうがいい」という方針でいくことにしたという。忙しくてなかなか家で時間が取れず、いまはとにかく出先でスマートフォン向けゲームをよく遊んでいるという下村氏は(亀岡氏いわく“課金厨”らしい)、「パズルゲームなどを遊んでいると、激しい曲が流れてくるのが少ししんどくて……」と、自身の体験を披瀝。『エグリア』では、「まったりと楽しめるような、シンプルに室内楽でできるものを目指した」という。“室内楽”というのは、ハタと納得させられる方針と言うべきであったろう。

 ちなみにトークショウの本筋とはあまり関係ないのだが、下村さんが先日中央線で電車に乗っていたら、隣の席の人が『エグリア』をプレイしていたというちょっといい話を披露。その方は吉祥寺で降りたので、「ブラウニーズの社員か?」と下村さんが疑ったそうだが、イヤホンで聞いていたので、『エグリア』の音楽を聴いてくれていたのか、単に好きな音楽を聴いていたのか、気になって仕方なかったと音楽担当らしい心情を吐露するひと幕も……。

乾杯でトークショウがスタート。

 一方、亀岡氏とは『聖剣伝説3』の効果音を担当していて、いっしょに仕事をしたことがあるとコメントし、亀岡氏から「知らなかった!」と驚かれていた弘田氏は、『エグリア』ではもともと効果音を担当していたのだという。それが、『エグリア』の音楽のボリュームが増えてきて下村氏の手が回らなくなり、急遽音楽も手掛けることになったのだとか。効果音のお仕事に関しては、「すばらしいお仕事をしてくださいました」と宮川氏も絶賛。唯一リテイクを出したのが、テカテの咀嚼音で、ちょっと生っぽかったので、3回リテイクを出したのだそうだ。ちなみに、効果音も当初の見込みからボリュームが増えており、200から250になったのだという。宮川さんによると、その中には「弘田さんから“こういうのもあったほうがいいのでは?”というアイデアをもらったものもある」という。

 「音楽は昔のアニメっぽい、覚えやすいフレーズで」と、発注したという亀岡氏。具体的なイメージとしては、『アンデルセン物語』のエンディングや『ムーミン』というタイトル名が挙げられていたが、『エグリア』の世界に対する理解をさらに深めてみたいという方は、チェックしてみるといいかもしれない。

 楪さんの、「『エグリア』ということで取り入れた楽器は?」との質問には、下村氏は、「室内楽をイメージしたので、バイオリンやフルート、オーボエ」と答えつつも、『エグリア』だから……というのはないとのこと。それに対して弘田氏は、下村氏がベースとしている室内楽に、シンセサイザーを加えたという。これは、下村氏の音楽とある程度の差別化を図るためのものと思われるが、両者の違いがうかがえて興味深い。

 ここで、来場者に対してたまらないサービスが! 下村氏と弘田氏が手掛けた『エグリア』の音楽の完成前“ラフバージョン”が披露されたのだ。実際に紹介されたのは、ラフバージョンというよりはボツバージョンと言うべきかもしれないが、まず流されたのが、弘田氏の“Welcome,sprit!”(サウンドトラックでは5曲目に収録)のバージョン違い。打楽器なども入っていたが、『エグリア』の世界とは少しイメージが違ったようだ。おつぎに流されたのが、下村氏作曲の“Shamo’s Theme”。当然のこと、シャモのテーマは本編にも収録されているが、この夜披露されたのは、それとはまったくの別バージョン。楪さんいわく「『ルパン三世』みたい」な、オシャレな楽曲だ。「斜に構えて、気取っている」とは、下村氏の自己分析。亀岡氏としても、このバージョンにボツを出すことに思うことはいろいろあったようではあるが、結果としていまのバージョンがイメージにぴったりであることは間違いなさそうだ。ちなみに、下村氏がこの曲を受けたときの亀岡氏からのオーダーが、「ヘンな感じにしてほしい」だったとのこと。“感じ”と言って理解してもらおうとするのは、「“亀岡あるある”なんですよね」と下村氏が発言すると、参加者からの大きな賛同を得ておりました。

 さて、一端作り上げたものにボツを出されて、まったく違うものを作り直してほしいと言われたら、気持ちの切り替えに苦慮するのでは……と想像されるところ。そんな問いを楪さんが投げかけると、「『エグリア』については、亀岡さんたちがいちばん詳しいわけで、そう言われるんなら違うんだろうなあ……ということで軌道修正して、キャラクターを妄想し直すんです。そこで、うまく妄想できないときはキャラクターを3D構築したりします。うまくいったら、ぱっと切り換えるんですよ」(下村氏)とのこと。ちょっと素人の記者には判断しづらいが、要はイメージの切り換えなのかもしれない。

休憩時間中もサインや記念撮影に応じたりと、ファン想いのブラウニーズの皆さん。

ピアノ・谷岡久美氏、ヴァイオリン・伊藤友馬氏によるミニライブ

 第二部は、『エグリア』楽曲のミニライブ。ピアノ・谷岡久美氏、ヴァイオリン・伊藤友馬氏のもと、披露されたのは以下の2曲だ。

(1)Legend of the Redcap(作曲:下村陽子)
(2)Gremlin's Theme(作曲:弘田佳孝)

 谷岡氏と伊藤氏の演奏が始まるや、会場の雰囲気は一変。会場だけのスペシャルステージに、会場は酔いしれた。なお、谷岡氏はゲームミュージックの作曲家にしてピアノの演奏家。下村氏とはスクウェア・エニックス時代から面識があり、飲み仲間でもあるよう。伊藤氏は気鋭のヴァイオリン弾きにして二胡奏者。下村氏とは某タイトルで知り合い、以降は下村氏の“いきなりストコール”の最上位に来る演奏家になったようだ(“いきなりストコール”とは、何かあったときに下村氏が演奏の依頼を送るメールのようです)。谷岡氏からは弘田氏の楽曲に関して、「弘田さんの曲は地味に難しい。自分がやらないテクニックを駆使していて、なるほどなあ~と勉強になります」と、プロならではの視点のコメントも。

 と、ここでサプライズが! せっかくなので……ということで、急遽3曲目が披露されることになったのだ。こちら、サントラを聴いた伊藤氏が、「ぜひ、やってみたい」とのことで、イベントが始まってから楽屋裏で谷岡氏が耳コピしたという、まさにプロの技とも言うべき1曲。第一部のトークショウを終えて下村氏が楽屋裏に戻ってきたときに、谷岡氏から「もう1曲やっていいですか?」と言われびっくりしたという追加曲だ。伊藤氏は、「公開リハーサルです」と会場を笑わせたが、まさに息もぴったりの演奏だった。

(3)Green days(作曲:下村陽子)

トークは勢い“飲み”の話に。お酒好きの下村氏は飲んだときの失敗は尽きないようで……。

“追加コンテンツ第2弾”の製作が明らかに!

 第三部は新情報発表。言ってみれば、『エグリア』の今後の話だ。『エグリア』に待望の有料拡張コンテンツ『ゴブリンと太陽の雫編』が配信されたのは10月5日のこと。イベントを開くのは配信後初めてということもあり、楪さんから拡張コンテンツの手応えを聞かれた亀岡氏は、「楽しんでくれている人は楽しんでくれているようです」と返答。『エグリア』ではキャラクターにクローズアップしたかったが、その願いが叶えられたのが、『ゴブリンと太陽の雫編』だとした。ちなみに、同拡張コンテンツのために精霊を30体作ったのだが(宮川氏が夜なべして描いたとのこと)、スタッフをモチーフにした精霊も登場するらしい。たとえば、スタッフというわけではないが、今回のゲストである下村陽子氏はゲムリン、弘田佳孝氏はヒロタン、楪望さんはユズリハなどなど。こうした遊び心も、『エグリア』の魅力なのだろう。

『エグリア~赤いぼうしの伝説~』の拡張コンテンツ『ゴブリンと太陽の雫編』がいよいよ配信 その見どころをブラウニーズ亀岡慎一氏に聞く

リリースから約6ヵ月が経過し、いよいよ続編ストーリーにあたる有料拡張コンテンツ『ゴブリンと太陽の雫編』が10月5日より配信開始となる『エグリア~赤いぼうしの伝説~』。開発元であるブラウニーズの亀岡慎一氏に聞いた!

 ちなみに、下村氏も弘田氏も自身が精霊として登場することを事前に知らされておらず、下村氏に至っては、ファンから「ゲムリンをゲットしました」と言われてその存在に気づいたとのこと。「慌てて、“ゲムリン”で検索したのですが、これはエゴサーチというのでしょうか?」と問いかけて、会場を大いに笑わせていた。にしても、事前に何も言わずにゲームに実装してしまうとは……。亀岡氏いわく、「事前に言うと、何かとめんどうくさいから」とのことだが、なんという力技であることか。

ちなみにこちらは会場で配られたゲムリン(左)とヒロタン(右)の缶バッチ。

我らがアイドル、アロエちゃんがミニゲームに!

 というわけで、待望の新情報。まずはミニゲームとして、“にげろ!アロエちゃん!”が実装されることが明らかに。以前のイベントで、すごろくが収録されることは話題にされていたが、「キャラクターひとりひとりが個性的なので、その個性を盛り込んだミニゲームにしたい」と、亀岡氏は個人的に思っていたらしい。その方向性を突き進めたのが、今回の“第一弾”となる“にげろ!アロエちゃん!”だ。こちらは、逃げるあいだにどれだけポイントを稼ぐかを競うミニゲームで、日本中にプレイヤーとオンラインでスコアを競うことができる。「隠し要素としてクリアーもある」(宮川氏)とのことだが、「難しいかな」(亀岡氏)とのことだ。“にげろ!アロエちゃん!”の配信日は未定だが、「近いうちに」とのことだ。

 そして“追加コンテンツ第2弾”製作中の発表! 亀岡氏は、“サードシーズン”という表現を使っていたが、要は、『エグリア』本編、『ゴブリンと太陽の雫編』に続く位置づけにあたる。かねてから亀岡氏は、『エグリア』は、(当初ジョージ・ルーカスが思い描いていた)『スター・ウォーズ』9部作のような構想を考えていることを明言しており、今回発表された“追加コンテンツ第2弾”にて、『スター・ウォーズ』旧三部作のようなひと区切りとなるようだ。「今回の章の謎はこれで解けます。納得のいってもらうようにします」と亀岡氏は力強く断言する。シナリオも亀岡氏が執筆しており、「近いタイミングで配信します」(亀岡氏)という。

 音楽にフォーカスした『エグリア』のイベント“リアナイト”もこれにて終了。イベントは終始和気あいあいとした雰囲気で、ゲスト陣も来場者も楽しそうな様子だったのが印象的。まさに充実の一夜となったようだ。

 なお、『エグリア~赤いぼうしの伝説~』オリジナルサウンドトラックは、発売元であるharmonicsの公式オンラインショップほか、Amazon、タワーレコード、一般流通にて予約受付中だ。12月13日発売で、価格は2500円[税込]となっている。