2017年11月14日、ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジア(SIEJA)が開催したメディア向け体験会にて、カプコンより12月14日配信予定の『バイオハザード7 レジデント イービル』無料DLC“Not A Hero”(VR版)をプレイする機会を得たので、その内容をお届けする。
本ダウンロードコンテンツは、クリス・レッドフィールドの活躍を描く短編エピソード。“Not A Hero”で描かれるのは、ベイカー邸で起こった惨劇の収束へと挑むクリスと、ベイカー家の長男ルーカス・ベイカーの激突となる。
ダウンロードコンテンツは、どうやらベイカー邸の屋外からスタート。ヘリコプターから降りてきた人物はクリス・レッドフィールドで、無線でオペレーターとのやりとりを聞いてみると、どうやらいまひとつ信頼しきれていないよう……。
さて、ベイカー邸で起こった惨劇の収束へと挑むクリス。ベイカー家の長男ルーカス・ベイカーの後を追うため、不気味な廃坑の奥へ進むことになる。クリスの突入前に、3名の別の隊員が侵入しており、彼らの捜索および救出も目標のひとつだ。
暗い洞窟内は荒れ果て、無音が心臓に悪い。細い通路を先に進むと、T字路のように分かれている。「その先の角を曲がったら、敵が出てくるんじゃないか?」と不安がつのる。クリスは、ハンドガンとショットガン、ナイフ、グレネードを装備しており、銃弾も豊富までとはいかないが、ある程度は所持している。銃でクリーチャーを怯ませ、接近してパンチでとどめを刺すのは快感でもあるし、「ああ、クリスっぽい戦いかただな」と感じる。本編とは異なるテイストのプレイを楽しめるのだ。
しかし、敵に対抗する手段は豊富に持っているとはいえ、それでもほの暗い洞窟内から突如出現してくるクリーチャーに、正直ビビりまくる。クリーチャーの歩みは遅いものの、眼前にワラワラと向かってくる様は、恐怖心もあるがとにかく気持ち悪いのだ。何度かヘッドデバイスを剥ぎ取りたくなる瞬間がありましたよ……。
廃坑の奥に進み、隊員の手がかりを探す。そもそもこの廃坑は、いったいなんなのだろうか? ルーカスが関わるとされる謎の組織と関係があるのだろうか? 謎が深まるばかりだが、ここは先に進むしかない。すると、それぞれ色が付けられた3つのシャッターが壁に設置された少し開けた空間が出現した。
どうやらこのシャッターを開けると、各ステージに入れるようで、雰囲気や出てくるクリーチャーの種類、ルーカスの仕掛けた罠に違いが出てくる模様。例えば、強毒性のガスが撒かれた部屋に閉じ込められてしまい、敵を倒しつつ時間内に部屋から出ないと死亡してしまうシチュエーションや、センサー爆弾がこれでもかと設置された部屋があったり。追い詰められて「絶対にヘッドショットを外せない」という緊張感は、コントローラーが手汗でべちょべちょになるくらいだった……。
本編でも謎解きは結構難しいものが多数あったが、本コンテンツでも手強いトラップは健在。やりごたえは抜群だったので、ぜひ期待してほしい。という訳で、悔しい気持ちでいっぱいだが今回のプレイはここまで。
本編では“すべては恐怖のために”という目標のもと、一人称視点への変更と過去タイトルからの引用は最小限に留め、スピーディなガンアクションを廃止し初代『バイオハザード』をプレイしたときのような感覚が味わえたが、本コンテンツでは「これはこれでやりたかったバイオハザードだ」という印象を受ける。むしろクリスを操作するなら、これまでのシリーズらしいド派手感はなかったが多少派手なガンアクションは違和感ないだろう(といっても、プレイ中は何度もハンドガンの弾丸が切れてしまって華麗なガンアクションはできなかったが)。そう聞くと、「本編で感じられたサバイバルホラー感が薄れて、だんだん怖くなくなってしまうんじゃないか?」と思う人がいるかもしれないが、一人称視点とフォトリアル寄りのビジュアル作られているだけで、生々しさと恐怖心は格段に違う。人は恐怖に慣れてしまうものだが、最新技術のフォトリアルな環境で薄暗い廃坑をひとりで歩く+VRはやっぱり怖かったし、こういった環境でクリスを操作する体験が味わえただけ、シリーズプレイヤーとしてとてもうれしかった。
ベイカー邸で起こった惨劇の収束とルーカス・ベイカーの目的。これまで謎に包まれていたことが、本コンテンツで明かされるので、ぜひプレイして確かめてほしい。無料配信エピソードなので、本編を持っているならダウンロードしましょう!