2017年10月14日から15日の2日間、バンダイナムコ未来研究所において『CODE VEIN(コードヴェイン)』(以下、『コードヴェイン』)の体験会&開発ミーティングが開催された。その模様をお届けする。

 2017年10月14日から15日の2日間、バンダイナムコ未来研究所において『CODE VEIN(コードヴェイン)』(以下、『コードヴェイン』)の体験会&開発ミーティングが開催された。その模様をお届けする。

 2017年9月に開催された東京ゲームショウ2017で、世界初の試遊出展を行った『コードヴェイン』。連日大盛況で、8台用意された試遊台はフル稼働。一般公開日では当初20分だった試遊時間を15分間に短縮にしたものの、一時的に行列に並ぶことすら制限されるほどだった。この東京ゲームショウで行われたステージイベントやインタビューで、富澤祐介IP総合プロデューサーや吉村広ディレクターは、「今後も作品に触っていただける機会を増やしていきたい」とコメントしていたが、今回のイベントはそうした意図から行われたものだ。

 イベントは完全招待制で、事前にWebで参加募集を行い、抽選を勝ち抜いた幸運な方たちのみが招待された。試遊は16人ずつのグループ制で行われ、10時から16時まで12グループ(2日目は10時から16時30分まで13グループ)を入れ替えるというハードスケジュール。2日間で約400人が体験することになる。

試遊台が設置されたスペース。
ミアのコスプレ衣装。
現在製作中のミアのフィギュア。

 会場には、試遊台として用意されたプレイステーション4が16台。参加者はヘッドホンをつけ、25分間の体験プレイに熱中していた。ゲームの内容は、東京ゲームショウのバージョンと同じ。長めにプレイ時間が設定されていたからか、ほとんどのプレイヤーが、ボス戦ではなく洞窟内の探索を堪能していた。なかにはパリィを活用し、流れるように吸血アクションを行う猛者の姿も。

 試遊を終えた参加者は、続いてアンケート用紙が置かれた場所へ案内される。用紙には、参加者の性別や年代を始め、裏表にわたって質問がずらりと並んでいた。難度やバディなど、本作でもとくに重要な部分に関しては、選択肢とは別に意見を書き込む欄もあった。

参加者に配られたアンケート用紙。
アンケートに答えた人には、本作のキャラクターデザインを務める小林くるみさんとのサイン会チケットをプレゼント。ミアかルイのいずれかのサイン色紙がもらえる。
こちらはコミュニケーションノート。参加者が自由に意見や感想、イラストなどを書き残せる。

 40分ほどで体験会は終了。その後は自由解散となるが、ほとんどの参加者は会場を出ず、会場奥に設置されたフリーの試遊台へ直行。こちらは試遊時間が10分になっていたが、25分間の試遊時間で遊びきれなかった部分の確認や、ボス戦にトライする人も。

参加者から意見を聞く開発陣。

定期的にステージイベントを実施

 特定の時間になると、開発者によるステージイベントを実施。登壇したのは、プロデューサーの飯塚啓太氏、ディレクターの吉村氏、アクションディレクターの依田優一氏の3名。富澤氏はステージの左に座っていて、なんと最新PVの制作中。現場の空気を感じつつ制作したいと話した富澤氏だが、もちろん中身は極秘だ。

ステージに登壇する開発スタッフたち。左から、飯塚氏、吉村氏、依田氏。
黙々とPVを制作する富澤氏。中身が気になる……!

 最初に画面に映し出されたのは、『コードヴェイン』の最新バージョン。東京ゲームショウで公開されたバージョンよりも開発が進んでいるもので、開発環境を持ち込んでの披露となった。東京ゲームショウが終わった後、「アクションのスピード感をもっと上げてほしい」というプレイヤーの意見がとくに多かったとのことで、アンリアルエンジン4での開発環境を活かし、その場で“スピード重視”に設定したキャラクターの戦闘を見せることになった。

 実際に依田氏が動かして見せ、開発陣が解説。ボス・女王の騎士で、攻撃速度が上がっていることを確認。さらに、ローリングがステップに変化し、回避以外の運用が可能となっていた。こうした攻撃速度の変化は、製品版では装備(ビルド)で自分好みなものにできるという。

依田氏による実機プレイ。慣れた動きでボスを翻弄していた。

 この状態での感触をプレイヤーに聞くため、急きょステージ上で遊んでくれる人を募集することに。いちばん最初に手を挙げた女性が開発陣のもとへ行くと、ボス戦をプレイ。パリィを狙うなど、積極的な動きで敵を追い詰めるも、HPを半分ほど削った時点で惜しくも敗北。それでも、華麗なプレイを見せてくれた彼女に、開発者たちからも驚きの声が上がっていた。吉村氏が意見を聞くと、攻撃後の硬直が気になった様子。回答を聞いた依田氏は、さっそく回避タイミングの調整を行うと話した。飯塚氏によると、“錬血”(血を使って発動する特殊能力)を使えば、キャラクターの装備や性能による制約を一時的に無視して、高い回避能力を得ることもできるようだ。

 その後は、参加者から寄せられた意見を読み上げるひと幕も。より速い動作を求める声や、+ボタンを使った視点移動、R1ボタンで攻撃したいなどさまざまな意見が出ていた。本作のキーコンフィグはかなり充実しているとのことで、操作方法は期待してほしいと吉村氏。なかには、主人公たちが装着している吸血用のマスクを外したいという意見も。これに対し、マスクは吸血鬼(レヴナント)である彼らにとって重要なものであるため、採用は難しいとのこと。しかし、プレイヤーの拠点ではマスクを外した吸血鬼たちが見られるため、そちらに期待してほしいと語った。

 意見のピックアップがひと段落すると、つぎに『コードヴェイン』の世界観に関する解説へ。吸血鬼たちが渇きを満たすために血を求めていることや、その代替物として“血涙”が必要なこと、そして渇きを促してしまう赤い霧を紹介。主人公のほかに登場する吸血鬼のラフ画なども公開した。

ミニインタビューを実施!

 リポートのラストは、『コードヴェイン』の開発に関わる富澤氏、吉村氏、飯塚氏、依田氏、キャラクターデザインを務める小林くるみさんに短い時間ながらお話を伺う機会を得たので、以下に掲載しよう。

──2日で約400人の方を招待ということで、かなりハードですね。

富澤 過去に『GOD EATER(ゴッドイーター)』シリーズでもこういった規模の体験会は開催したことがありましたので、比較的スムーズでした。新社屋のスペースを用意できたので運がよかったです。あいにく天気は悪いですが(苦笑)。

吉村 『ゴッドイーター』の開発サミットでは、試遊していただいた後、参加された400人全員と話すということもしていましたからね……。それから比べると、特別たいへんな感じはないです。

──今回、会場で最新のビルドを公開するとのことですが。

吉村 『コードヴェイン』では開発にアンリアルエンジン4を使っていまして、ゲーム内の調整が非常に容易です。ですので、ユーザーの方の意見をすぐに反映して、実際に遊んでいただくことも可能です。東京ゲームショウでご用意したバージョンは、ゲームスピード的にはちょうど真ん中くらいのものなんです。プレイヤーの方からは、より速いアクション性を求める声が多かったのですが、実際の製品版ではプレイヤーのカスタマイズによってスピードが変化するようになります。ただ、その振り幅についてはまだ悩んでいて、今回のステージでは、スピード感を高めたビルドをご紹介しました。

──回避行動がステップに変化していましたね。

吉村 東京ゲームショウでの試遊版では、回避行動は回避としてしか使えませんでしたが、移動距離が長いステップになることで、敵への接近にも使えるんです。

飯塚 装備などのカスタマイズ次第で、スピード感は変化します。防御特化にすれば、回避はほとんどできませんが、敵の攻撃を喰らいながら反撃するというプレイスタイルになりますね。

──開発もいよいよ佳境かと思いますが、順調でしょうか?

依田 ……はい、がんばっています!

富澤 いまの“溜め”は?(笑)

──(笑)。東京ゲームショウ以降にプレイヤーの皆さんから寄せられる意見について、依田さんは何か思ったことはありますか?

依田 吉村からもありましたが、スピード感をさらに高めたものを望んでいるのかなと思いましたね。一方で、ボス戦の難しさへの不満はあまりありませんでした。

富澤 一般公開日は難度についてはあまり意見がなかったんですよね。ビジネスデイではプレスの方に「これ本当に倒せるんですか?」と言われましたけど(笑)。

──ユーザーの反応を受けて、さっそくスピードを変えたものを披露できるのはおもしろいですよね。

飯塚 ゲームエンジンによる開発の利点ですが、今回は自分たちでもある程度の調整が可能ですから、本当に発売ギリギリまで詰めることができます。

吉村 いま「発売ギリギリまで」って言った? そのつもりでやっちゃうよ?

一同 (笑)。

──キャラクターデザインをご担当の小林さんは、東京ゲームショウなどでのユーザーの反応を見て、いかがでしたか?

小林 ポジティブな意見が増えたという印象ですね。新規タイトルということで、なかなか情報を出せずにいたのですが、個人的には「見てもらったら絶対に気に入ってもらえる」と信じていました。新しい挑戦ができることをうれしく思っています。

──今回は400人を相手にサイン会とのことで。

小林 ほかのスタッフの方たちとは立場が違いますが、参加者の皆さんのため、がんばってサインを描かせていただきます。

──では最後に発売に向けての意気込みをお聞かせください。

依田 東京ゲームショウ、マチ★アソビに続いて、このように体験会を開くことができました。ゲームエンジンの利点を活かしつつ、よりよいものをお届けするべくがんばりますので、よろしくお願いします。

吉村 ドラマチック探索アクションRPGということで、ほかのゲームとどこが違うのかと、ユーザーの方によく言われます。ドラマチックな物語や、ストーリー性、魅力的なキャラクターはもちろんなのですが、アクションだけを見ても、ほかのタイトルとの明確な違いというのを打ち出していきたいと思っています。それぞれのプレイヤーが求めるスタイルを実現できるよう、ブラッシュアップを続けていきます。

飯塚 東京ゲームショウや今回の開発ミーティングでもそうですが、意見をいただいた後、それを反映しやすい開発環境になっています。ギリギリまで調整するつもりですので、ご意見をどんどんいただきたいですね。皆さんに触れていただいて、遊びやすく、気持ちのいい部分を出していければと思います。

富澤 アクションの手触りを気にされる方が多いことは、興味を持っていただいている証だと思うので、どんどん調整していくつもりです。一方で、東京ゲームショウで公開したPVから世界観やキャラクターへの興味も高まっています、その部分も強調していきたいですね。現在制作中のPVも早い段階でお見せできるよう準備を進めています。こういったイベントの空気を感じながら、『コードヴェイン』への期待に応えられたらと思います。