先日のNintendo Directで世界的に発表された、Nintendo Switch版『Doom』。国内では2018年発売が予定されている本作について、アメリカのカリフォルニア州サンフランシスコで行われたプレスイベントでデモを遊んできたので、その模様をご紹介しよう。

2016年版『Doom』がSwitchに登場

 本作は、ベセスダ・ソフトワークスと同じグループに属するid SoftwareのFPSシリーズ『Doom』の中でも、2016年版のリブート作を移植したもの。FPSというジャンルを築き上げた『Doom』の原点に立ち返り、火星を舞台にした地獄のデーモンとの死闘を、過剰なまでの肉弾戦描写とともに描く。

『Doom』Nintendo Switch版を海外プレスイベントで体験。火星で地獄の死闘を繰り広げる血まみれFPSがまさかの参戦_02

 さて、ヘヴィメタルが鳴り響くなかで繰り広げられる本作の戦闘は、とにかく動き回ってデーモンの攻撃を避けながら弾を叩き込み、敵がダウン状態になったら接近して近接攻撃で粉砕するというアップテンポな設計だ。

 デモはSwtichの携帯モードでのプレイで、通常の携帯モードの構成(Joy-Conを両脇にセットした状態)と、Nintendo Switch Proコントローラーの組み合わせとの双方で遊べた。(本作や『ペイデイ2』などいくらか発表されているものの)オーソドックスなFPS自体があまり出ていないSwitchだが、プレイにあたって操作面などであまり支障はなし。

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 これは、もともと2016年版『Doom』に軽めのエイムアシスト(照準補正)がオプションとして入っていて、Switch版でもデフォルトで有効になっているのも関係していると思う。あくまで個人的な感想になるが、Proコントローラーではそのままで結構スムーズに遊べ、通常構成の場合もスティック感度を少し高めに調整するとちょうどいい感じだった。

 まぁなにより、凶悪なデーモンをさらに超凶悪な方法で倒していく『Doom』を、Switchでどこでも遊べちゃうという背徳感のようなものが、なんかこう、いいわけですよ。電車で「ほー、何やってんだろ」って横から覗き込んでデーモンが血祭りにあげられてたら、絶対ビビるじゃないですか。

今後のチューニングと機能追加に期待

 なお発表に際しては、2016年版『Doom』と同じくid Softwareの内製ゲームエンジン“id Tech 6”を採用したFPS『Wolfenstein II: The New Colossus』も同時にSwitch版がアナウンス(こちらも2018年登場予定)されている。
 海外では『Doom』は今ホリデーシーズンの発売で、『Wolfenstein II: The New Colossus』が2018年発売予定となっていることから、まずは『Doom』でエンジンのSwitch対応を進め、その上で『Wolfenstein II: The New Colossus』の移植を行うということだろう。

 そんな事情もあってか、プレイ中には「まだチューニング中なんだろうな」と思わせる部分がいくつかあり、例えば現状のデモでは描画が秒間30フレームを下回っているのではないかと感じられる場面が散見された。
 現状でのフレームレートについてスタッフに聞いてみたものの「今はノーコメント」とのことだったので、ここは製品版に向けて改善されていく部分ではないかと思う(今の数字がひとり歩きするのを避けたいのだろう)。できれば60フレームに……というのは高望みかもしれないが、せめてSwitch版『The Elder Scrolls V: Skyrim』と同じように、30フレームでも常時安定した動作になるようお願いしたい。

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 また、デモプレイ用ガイドに“フォトモード”の存在や、Joy-Conでのモーションコントロールなどが記載されていたのだが、今回はこれらの機能の動作を確認できず。デーモンを文字通り“ちぎって投げる”ようなハードコアなシーンをポーズして、ぐるぐるアングルを変えながら撮り放題なのだとしたら、これはなかなかヤバい機能になりそう。

 なお本作には従来のバージョン同様にシングルプレイのキャンペーンモード以外にスコアタック的に遊べる“アーケードモード”や、マルチプレイ対戦も搭載される予定だ。

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