全国大会とフェスが同時開催!
1200万ダウンロードを突破する、人気デジタルカードゲーム『シャドウバース』。2017年9月18日に東京ビッグサイトにて、『シャドバ』の公式全国大会の決勝と、『シャドバ』ファンの祭典が合体した“RAGE vol.5 with シャドバフェス”が開催された。
本イベントでは、全国予選を勝ち抜いた8人の選手たちが頂点を目指し戦い抜く、全国大会決勝ステージがくり広げられた。さらに、ミニトーナメントなどのサイドイベントや、グッズ販売、イラスト展示なども満載。本記事では、その模様をリポート。まずは会場の様子をお届けしよう。
展示コーナーでは、カードのイラストとセリフが描かれたパネルがクラスごとに設置されていたほか、会場のど真ん中には、カードイラストの大きなパネルが360度にズラリ。訪れた人たちはお気に入りのカードとの記念撮影などを楽しんでいた。
グッズコーナーでは、『シャドバ』グッズが盛りだくさん! 朝早くから途切れることなく列は続くほどの人気ぶりで、中でもガチャガチャでゲットできる、クラスリーダーなどが描かれたクリアファイルやキーホルダーは、つねに回し続けられているほどの人気ぶりだった。
フォトエリアは、コスプレイヤーたちとの撮影を楽しめる人気スポット。今回は新たに“ワンダーランド・ドリームズ”に登場したキャラクターたちが登場し、さらなる注目を集めていた。また、ステージではコスプレショーも行われ、こちらも大きな盛り上がりをみせていた。
メインステージの横では、3人チーム戦や4人トーナメントなど、サイドイベントながらも数百人が参加する大規模な大会を開催。3人チーム戦では、入賞者にゲーム内アイテムなどが配布されるだけでなく、すでに開催が告知されている次回の“RAGE”への予選1日目免除シード権が与えられた。
そのほかにも、有名プレイヤーたちによる対戦会も常時実施されており、抽選で選ばれたプレイヤーたちとワイワイと対戦をくり広げていた。なお対戦会で対戦できたのは、有名プレイヤーのもこうさん、マグロヘッドさん、くすきさん、むじょるさん、まさん、Enjuさん、ふぇぐさん、愛の戦士さん、板橋ザンギエフ、つるおか(かものはし)さん、おにやo-228さん、ダンジュウロウさんと、ファミ通App編集部のタイガー桜井とウルフ北河を加えた計14名。
ギリギリの死闘を制し、優勝者が決定!
ここからは、メインステージで行われた“RAGE vol.5”決勝大会の模様をお届け。本大会は、3本選手制で最大5試合(Bo5)のルールとなっており、3つのクラスのデッキを選び、1度勝利したデッキは試合中に使えなくなるという全国大会ではお馴染みのルール。優勝賞金400万円と、王者の称号を得るべく、東京予選3000名、大阪予選2000名の中から勝ち抜いた、Surre選手、kira選手、りんご選手、ファント選手、オチ選手、misobon選手、あぐのむ/SVG選手、tizin選手の8名。
そして決勝戦へ進んだのが、Surre選手とtizin選手! お互い時間をかけてじっくりと考えるプレイスタイルをここまで見せてきた両者が、決勝でぶつかることに。Surre選手の使用デッキは、ドラゴン、ネクロマンサー、ヴァンパイア。tizin選手はロイヤル、ウィッチ、ヴァンパイアとまったく戦術の異なるデッキが対決することとなった。
まず1戦目は、ネクロマンサー(Surre選手)VSロイヤル(tizin選手)の戦い。ネクロマンサーらしい、大量ドローと盤面制圧力で、tizin選手の場をかき乱していくSurre選手。しかし、中盤からはtizin選手が、相手の選択や攻撃を受けなくなる“潜伏”効果をフル活用。逆に何もさせないよう立ち回り、1本目はtizin選手が勝利を飾った。
2戦目は、ヴァンパイア(Surre選手)VSウィッチ(tizin選手)の戦い。tizin選手のウィッチは、ニュートラルクラスのカードをたっぷりと活用する、スペルとフォロワーのバランスが取れたデッキ。お互い序盤がガンガンと拮抗した殴り合いを続けるも、終盤には体力回復などを得意とするヴァンパイアが一歩先を行く形となり、2戦目ではSurre選手が取り返し、これで1対1に。
続く3戦目では、再びSurre選手がネクロマンサー、tizin選手はここでヴァンパイアを選択。tizin選手は序盤からカードのドロー運が悪く、カードが出せずにうまく立ち回ることができない。そのまま安定した立ち回りを見せて、Surre選手が優勝に王手をかけた。
そして4戦目は、Suure選手のラストデッキであるドラゴンに、tizin選手はヴァンパイアをぶつける。お互いの初期手札がデッキの戦術としていちばんいいカードが揃うなど、序盤から会場内も大熱狂。中盤までは速攻型のデッキを採用したtizin選手が、押せ押せのムードでSuure選手の体力を削っていく。それに負けじと、Suure選手も攻めまくり、Suure選手は体力1、tizin選手は体力5までもつれ込む。最後はtizin選手が体力を削りきる手段が尽き、Suure選手が3本先取! これで、“RAGE vol.5”王者はSuure選手に決定!!
Suure選手には、“RAGE”主催のCyberZ取締役・大友真吾氏より、優勝賞金400万円が贈呈され、大会は終了となった。イベントの終わりには、各出演者たちからのコメントが披露されたほか、『シャドバ』のプロデューサーを務める、木村唯人氏が登壇し、出場選手たちに労いの言葉を送った。
また、最後の挨拶では、今年の冬に開催が告知されていた次回の大会の詳細が発表された。2017年10月より東日本予選が行われる今回のRAGEの名は、“RAGE 2017 Winter”と、今回から季節を名前に入れていくそうだ。そして決勝大会は12月9日か10日を予定している。
さらに、2017年11月25日に行われる、“WIRFORCE Shadowverse 日台韓”という、日本チーム、韓国チーム、台湾チームが戦う世界戦の前哨戦の開催を発表。こちらの代表戦主には、ふぇぐ選手、Enju選手、そして優勝したばかりのSuure選手の招待も同時に告知された。
続けて、2017年12月23日~24日には、賞金総額『シャドウバース』ワールドグランプリが開催される。日本、台湾、韓国、北米、欧州のプレイヤーが入り混じる、シングル大会となっている模様。賞金総額は120,000ドル(およそ1300万円)で、これまでの大会の1位、2位の選手たちが日本代表として招待される。さらに“RAGE 2017 Winter”の1位2位の選手の招待や、追加の選手を決めるオンライン予選大会も予定しているとのことだ。
優勝したSuure選手にインタビュー!
最後に、激戦を制し“RAGE Vol.5”の王者に輝いた、Suure選手への囲みインタビューの模様をお伝えしよう。
――まずは優勝おめでとうございます。400万円と王者の称号を獲得されたお気持ちを、率直にお聞かせください。
Surre選手 ……うれしいです! お金はもちろんうれしいのですが、未来につなげられたのがうれしいですね。世界大会にも招待していただけましたし、今後も『シャドウバース』を続けていきますよ。
――使用された3つのデッキの狙いを教えてください。
Surre選手 すべて速攻では仕掛けられないデッキで挑みましたが、ほかの選手もそういったデッキで挑んでくると思ったんですよ。相手の盤面をじっくり制圧するヴァンパイアデッキを採用して、強力なフォロワーを並べて現在安定して強いドラゴンデッキへの対策もしてきました。ですが、実際には速攻型のデッキを使用する選手が多くて、デッキ選びの戦術としては失敗したのかなと思います。
――なるほど。それでも優勝できたのは、どういったところが要因なのでしょうか?
Surre選手 対戦相手の運の弱さに助けられた部分もありましたし、ここぞという場面でほしいカードがドローできたシーンもありました。うまく言えないのですが、今日は“僕が勝つ日”だったのかなと……。
――予選から本戦までの時間、どういった対策や練習をしてきましたか?
Surre選手 各選手がどんなデッキやクラスを使ってくるのか予想していました。ですが先ほども言った通りに、これは見事にハズレでしたね。
――最後の戦いでは、残り1点まで追い込まれるギリギリの展開でした。最後のターンでは、どんなことを考えていましたか?
Surre選手 序盤から体力を削られすぎていたので、早く回復するカードが欲しい、もしくは“疾走”を持つフォロワー(手札からすぐに相手リーダーへ攻撃できるカード)が欲しいと思っていました。ですが、どちらも引くことができなくて……。もし相手の手札にダメージカードがあれば負け、という極限状態だったのでもう祈るしかなかったです。結果的には、勝つことができました。
――デッキ構築や練習で、お世話になった人はいますか?
Surre選手 じつは(同日に会場で行われていた)“3人チーム戦”で優勝した3人(ヒラメキ選手、horohoro@森の家選手、hikari選手)と、LINEやSkypeでずっと交流しながら練習していました。デッキの原型もhikariさんなどのものを参考にさせてもらい、結果が残せたので、3人には感謝の気持ちでいっぱいです。
――早くも日台韓戦、世界戦に招待されましたが、意気込みを教えてください。
Surre選手 まさかいきなり、台湾にいけるとは思っていなかったです(笑)。日台韓戦に出るからには日本に勝利を持って帰りたいですし、世界大会ももちろん勝利を目指してがんばります!
――では最後に、新婚だというSurre選手から、奥様へのメッセージをお願いします!
Surre選手 この3連休を潰して、この試合に出場できるチャンスを与えてくれて感謝しています。きっとライブ配信で見ながら応援してくれていた思うので、帰ったら抱きしめたいですね。愛しています!