2017年9月21日~24日に千葉・幕張で開催されている“東京ゲームショウ2017”(21日、22日はビジネスデイ)。一般公開日初日となる2017年9月23日、セガゲームスブースでは、“龍が如くスタジオ”スペシャルステージが実施された。

 会期中の4日間を通じて開催される本ステージだが、この日はセガゲームス名越稔洋氏(『龍が如く』シリーズ総合監督)、佐藤大輔氏(『北斗が如く』ゼネラルプロデューサー)、横山昌義氏(『龍が如く』シリーズプロデューサー)に加えて、龍が如くスタジオのゲームタイトルへの出演でおなじみのキャスト、黒田崇矢氏、宇垣秀成氏、岩崎征実氏、中谷一博氏がスペシャルゲストとして登場。2017年8月26日の“龍が如くスタジオ新作発表会”の場で開発が明かされた『龍が如く 極2』、『龍が如く ONLINE』、『北斗が如く』の3作について、キャスト視点からの興味深いエピソードが語られた。

龍が如くスタジオステージに黒田氏など人気キャスト陣が登場! 『龍が如く 極2』へのおしっこゲーム“トイレッツ”実装など珍情報が明らかに【TGS2017】_11
龍が如くスタジオステージに黒田氏など人気キャスト陣が登場! 『龍が如く 極2』へのおしっこゲーム“トイレッツ”実装など珍情報が明らかに【TGS2017】_12
龍が如くスタジオステージに黒田氏など人気キャスト陣が登場! 『龍が如く 極2』へのおしっこゲーム“トイレッツ”実装など珍情報が明らかに【TGS2017】_13
龍が如くスタジオステージに黒田氏など人気キャスト陣が登場! 『龍が如く 極2』へのおしっこゲーム“トイレッツ”実装など珍情報が明らかに【TGS2017】_14
龍が如くスタジオステージに黒田氏など人気キャスト陣が登場! 『龍が如く 極2』へのおしっこゲーム“トイレッツ”実装など珍情報が明らかに【TGS2017】_15
(写真左)桐生一馬、ケンシロウ役の黒田崇矢氏。(写真右)真島吾朗、ジャギ役の宇垣秀成氏。
(写真左)郷田龍司、ラオウ役の岩崎征実氏。(写真右)錦山彰、春日一番、シン役の中谷一博氏。

『龍が如く 極2』について

 龍が如くスタジオが開発した新たなゲームエンジン“ドラゴンエンジン”によって、元作品が作り直された『龍が如く 極2』。「おかげさまで、朝からブース内のシアターは来場者でいっぱい。ありがたい限りです」と喜びを露わにした名越氏。東京ゲームショウのセガブースと言えば、龍が如くスタジオ新タイトルの映像が鑑賞できるシアターがおなじみだが、昨年まではクローズドになっており、1回の上映の観客者数は約30名ほどだったという。ところが今年のシアターは、遠目からも少し見えるような設計になっており、さらに座って映像を観たいという方のための待機列と、立ち見でもいいという方のエリアを設けたため、1回の上映で約100名ほどが観られるようになっているという。9月24日の最終日に会場を訪れる方は、この辺りを留意して鑑賞の仕方を選択するといいだろう。

 さて、そんな『龍が如く 極2』だが、ステージでプロモーション映像を観た桐生役の黒田氏は、「やっぱり迫力が違いますね。そして、いまステージに上がっている皆さんも、前作に比べると役を掴んでいる感じがするので、いいものに仕上がっていますね」とコメント。真島役の宇垣氏は、「また『龍が如く2』をやるの? と思っている方、前作とはぜんぜん違うんですよ。真島ファンなら買わないと!」とソフトの魅力をアピールした。一方、「龍司はあんなにもみあげが長かったんですね」と11年ぶりに郷田龍司のビジュアル的な特徴に気が付いた岩崎氏。これについて横山氏は、「『龍が如く2』のときには表現できていなかったんですよ」と当時を振り返っていた。また、『龍が如く2』の音声収録の様子を振り返った岩崎氏は、「当時は現場がピリピリしていてすごかった。あそこで一生懸命やったから、2回目につながったのだと思います」と述懐していた。

 続いて、『龍が如く 極2』TGS体験版をプレイするコーナーに移ったのだが、その中でいつくか驚きの事実が判明した。ひとつは、黒田氏が実際のトンファーを使える、ということ。オリジナル版『龍が如く2』では、桐生がトンファーを始めとする多く武器を使えたのだが、『龍が如く 極2』ではその仕様が復活。再び多彩な武器を使えるようになっている。名越氏によるとこれは「ユーザーの強い要望に応えた形」とのことだが、「トンファーは意外とふだん持ち歩かないから、使えるようになっても役に立たない」という黒田氏の斜め上の感想は、観客の爆笑を誘っていた。

 また、本作には、桐生が大量の飲料水を飲み、尿意をもよおしたときにクラブセガで遊べるミニゲーム“トイレッツ”が収録されていることが判明。“トイレッツ”は、かつてセガが実際に開発したトイレで遊べる仕掛けなのだが、なんと『龍が如く 極2』にはこれが収録されているとのこと。

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龍が如くスタジオステージに黒田氏など人気キャスト陣が登場! 『龍が如く 極2』へのおしっこゲーム“トイレッツ”実装など珍情報が明らかに【TGS2017】_10
▲トイレッツは、便器に取り付けたスピードセンサーがおしっこのスピードをキャッチし、その速度や量によってゲームが進行するという珍商品。ちょっと、桐生さん……!?

 もうひとつ、セガゲームスが『龍が如く』公式Twitterなどで報告しているTGS販売商品『龍が如く極2』クリアファイル真島分の発売中止について、意外な理由が明らかとなった。なんとそれは、真島吾朗の「朗」の字が誤って「郎」の字になっていたというもの。確かに間違えやすい人物名ではあるものの、公式グッズの誤植とは珍しい。名越氏によると、「もちろん売り物にはならないが、いっそ“郎”の字に手書きで×をして正しく書き直してTGSで配るか、というアイデアもあった」とのこと。だが、「それはマズいだろう考え直して取りやめた」ということだ。“真島吾「郎」”訂正バージョンはちょっと欲しい気もするが、現在、正しい表記になっているクリアファイルを作り直しているというアナウンスがあった。

『龍が如く 極2』パートの最後に名越氏は、キャスト陣に対して音声の再録にあたっての心持ちを質問。これについて黒田氏は、「11年のあいだに2回大病を患い、死に対して間近に意識するようになったからこそ、前に比べて命について深く演じられた」とコメント。一方の宇垣氏は、「真島は『龍1』で死んで二度と出ないと思っていたが、『龍が如く2』にも出させてもらえた。そこではっちゃけたために、ふつうのリズムではない感じになり、『龍が如く 極2』で改めて再現するのが難しくなってしまった(笑)」と語った。同様に、岩崎氏も「かつて自分が演じたキャラを再び演じるのは確かに難しい。でも、それができるのは本当に感慨深いこと」と、今作への想いを述べた。『龍が如く2』には、前作の振り返りシーンでの登場しかなかった中谷氏は、「『龍が如く 極2』に関しては、完全にファン目線」と前置きしつつ、初代『龍が如く』を作り直した『龍が如く 極』の錦山の再収録について言及し、「11年前の忘れ物を取りに行くとでもいうか、やり遂げられなかったことへの再挑戦に幸せを感じる」と語り、このパートを締めた。

新・龍が如くプロジェクト第1弾『龍が如く ONLINE』について

 続いて語られたのは、新・龍が如くプロジェクトの第1弾となる『龍が如く ONLINE』について。本作では、主人公・春日一番役をステージゲストの中谷一博氏が演じているのだが、事前に大きなオーディションがあったという事実をこの場で初めて知った黒田氏と宇垣氏は、「俺たちも参加したかった」とコメント。宇垣氏は、「俺たちが参加していたら、中谷さんの役は“春日三番”くらいになっていたかもしれない!(笑)」と主張し、会場の笑いを誘っていた。

 なお、春日一番という名前について名越氏は、「おかげさまで『龍が如く』シリーズは、日本はもちろん、台湾などアジア圏のほか、欧米でも改めて売れるようになってきた」と現状を説明。「今後はワールドワイドで100万本を売れるようにしたい。きちんと売っていけば、手が届く数字のはず」と自信をのぞかせつつ、「そんな中で、世界中に通用する日本語はなんだろう? という着想から出てきたのが“一番”という名前だった」とネーミングの理由を語った。

 ちなみに、主人公が桐生一馬から春日一番へ、黒田氏から中谷氏へバトンタッチされることになる本作。主人公役が決まった際には、中谷氏が黒田氏のもとへ挨拶に出向いたとのこと。このときに黒田氏からは、「中谷君、頼むね」と、励ましの言葉があったという。また、春日一番役は最終オーディションの当日に中谷氏に決まったそうだが、その日は奇しくも中谷氏のご尊父の三回忌の日。そんな日に新・龍が如くプロジェクトの主役の座を射止めた中谷氏は、何か運命的なものを感じ、感極まってスタジオで泣き崩れたそうだ。

龍が如くスタジオステージに黒田氏など人気キャスト陣が登場! 『龍が如く 極2』へのおしっこゲーム“トイレッツ”実装など珍情報が明らかに【TGS2017】_01
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龍が如くスタジオステージに黒田氏など人気キャスト陣が登場! 『龍が如く 極2』へのおしっこゲーム“トイレッツ”実装など珍情報が明らかに【TGS2017】_03
▲2018年配信予定の『龍が如く ONLINE』の開発画面が公開。真島吾朗や秋山駿のような人物のカードも確認できるが、これについて横山氏は「真島は出ますよ」と明言。主人公が桐生一馬ではなくなった物語の中でも『龍が如く』シリーズのキャラクターたちと出会えることを示唆するコメントとなった(メインストーリーに絡むのかは不明)。

『北斗が如く』について

 2018年2月22日に発売が予定されているプレイステーション4ソフト『北斗が如く』。
黒田氏がケンシロウ、宇垣氏がジャギ、岩崎氏がラオウ、中谷氏がシンを演じており、つまり今回のステージゲスト全員が登場するわけだが、4人がそれぞれ本作のPVを観たあとに、それぞれがゲームの印象をコメント。「龍が如くスタジオらしい、お笑いの部分もあるのが『北斗の拳』としては新鮮。ゲームが発売してから遊ぶのが楽しみ」と黒田氏。宇垣氏は、「(『龍が如く』と『北斗の拳』が)うまく合体すると、こんなことになるんだな」と期待をにのぞかせた。岩崎氏は、「映像を観て思うことは、ただただ楽しみしかないということ」と熱く語り、中谷氏は「小さいころから親しんでいた作品。じつは先ほどの春日一番役が決まった日に『北斗が如く』に出演することも聞かされ、二重に驚いた」とコメントしていた。

 セガゲームスの開発サイドからは、佐藤氏が「ほかのどんな作品でも見ることができない『北斗』の世界を楽しんでいただけます」と本作の魅力を説明。横山氏は、キャストについていくつかエピソードを明かしたが、印象的だったのは、宇垣氏が収録前にかなり考えて役作りをしたジャギの演技に対して「それ、違いますね」と即答したというもの。これは、宇垣氏による最初の演技プランが、既存のジャギのイメージに影響されすぎていることが理由とのこと。宇垣氏によるジャギは、果たしてどんな仕上がりになったのか? そのあたりの詳細は東京ゲームショウ2017最終日となる9月24日のステージで明かされるそうなので、こちらにも注目したい!

龍が如くスタジオステージに黒田氏など人気キャスト陣が登場! 『龍が如く 極2』へのおしっこゲーム“トイレッツ”実装など珍情報が明らかに【TGS2017】_18