『グランツーリスモSPORT』をシニア層の絆作りに! 敬老の日に“デジタルアクティブシニア交流会”が開催

2017年9月18日、『グランツーリスモSPORT』を使用したシニア向けの催し“デジタルアクティブシニア交流会”が実施された。その模様をリポートする。

ゲーム導入は男性集客の秘策!

 日本アクティビティ協会では、シニア世代にもスマートフォンなどのデジタルデバイスの認知が広まり、“デジタルに関心の高い高齢者”が増えつつあることに注目。そこで高齢者施設での定例交流会で、テレビゲームを使用したアクティビティを導入したところ、男性参加比率が大幅にアップしたという結果を得た。

 同協会ではその結果を受け、デジタルを使った“シニア間の新たな絆作り”を広げるための取り組みにチャレンジ。敬老の日である2017年9月18日に、プレイケアセンター横浜青葉にて、『グランツーリスモSPORT』を使用したシニア向けの催し“デジタルアクティブシニア交流会”を実施した。大いに盛り上がった、その交流会の模様をリポートする。

[関連記事]
『グランツーリスモSPORT』を使用した“デジタルアクティブシニア交流会”が開催  敬老の日にゲームをしよう!

約30名のシニアがイベントに参加した。

 高齢者がゲームを通じて交流するというこうした催しを、企画・実施することとなったいきさつは何なのか。日本アクティビティ協会の理事長を務める、川崎陽一氏に伺った。まず大きな背景としてあるのが、シニアの交流会における“男性の参加率の低さ”という問題だという。
 「こうしたコミュニティーを運営していても、なかなか男性の方に来ていただけないんですね。今日は男性も多いのですが、ふだんはわずか数人というときもあります。これは全国的な傾向でして、シニア男性の人口が少ないということもありますが、やはり積極的に、女性と交流する場に行こうとは思わないんですね」(川崎氏)。

企画のいきさつを語ってくれた川崎氏。

 そうした状況の中、参加者に聞いてみたり、スタッフと意見を交わすうちに出てきたのが、「テレビゲームならみんなで盛り上がれるのでは?」というアイデア。そして「ドライビングなら、男性に興味を持ってもらえるかも?」ということで、交流会にレースゲームを導入し始めたそうだ。
 
 今回の実施に関しては、ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジアに話を持ち込んだところ、快く協力してもらえることとなり、なんと発売前のプレイステーション4用ソフト『グランツーリスモSPORT』が体験できる運びとなったとのこと。
 「若いゲームファンなら、スゴイ! となる体験会ですよね。でもお年寄りの方々はそうした価値に関係なく、最新レースゲームとして楽しんでもらえると思います」(川崎氏)。

敬老の日にシニアが白熱レース!

 交流会は、まずは準備運動からスタート。施設の人気講師である臼見啓子先生の指導のもと、参加者たちが体操をして、レースに向けてウォーミングアップ。高齢者ということで基本はイスに座ったままだが、ときには立ち上がり、入念に体を解きほぐした。

レースゲーム前に、まずは体操でウオーミングアップ。

 続いてはいよいよ、『グランツーリスモSPORT』のレース大会に。大会は首都高コース2周のタイムを競う1対1の対戦で、計8試合、16名が参加した。
 ハンドルとアクセル&ブレーキだけというシンプルな操作システムだけに、スタッフのサポートを受けながらも、多くの参加者がすぐにコツをマスター。抜きつ抜かれつの熱戦が続き、会場は大いに沸いた。そして応援の声援なども飛び交うなか、8試合が無事に終了。タイムアタックの上位3名が決定し、記念として表彰状が贈られた。

大会では、ハンドルを握ったら、誰もが真剣モードに突入。

対戦を終えて両者が握手。ちなみにこの写真のふたりは、親子での参加だった。

レースタイムが速い上位3名に、表彰状が贈られた。

 交流会のラストは、全員がプレゼントをもらえるビンゴ大会。さらに男性の参加者にはビールのオマケ付きというサービスもあり、誰もが笑顔で会場を後にしていた。
 ふだんよく取材する、緊張感ある新作発表会やピリピリしたゲーム大会とは一風違う、いかにも敬老の日らしいアットホームな雰囲気のイベントだった。

豪華賞品が用意されて盛り上がったビンゴ大会。同時にビンゴとなった場合はじゃんけんで決着。

最後は全員で記念写真をしてイベントはフィニッシュ。

 最後に、交流会を終えての川崎氏のコメントを、ミニインタビュー形式で紹介してリポートを締めくくろう。

――参加者の皆さんの反応、いかがでした?

川崎氏 あんな反応はなかなかないです。敵方の男性どうしが握手するなんてパフォーマンス、ほかのアクティビティではまず見ることがないですね。『グランツーリスモSPORT』のようなレースゲームは、男性を集客するためのキラーコンテンツになりうると思いました。全国的にも情報を配信して、ひとつの成功事例として報告できればと考えています。

――観客も盛り上がってましたね。

川崎氏 これだけ一体感が生まれることはなかなかないので、本当にすごいなと思いました。

――女性の方の声援も熱気がありました。

川崎氏 やはり、女性がいての、男性の盛り上がりなんですよね。アクティビティの主役は男性ですが、男性だけで実施したらこうはなりません。

――手応ええは十分ですね。

川崎氏 スタッフみんながそう思っているでしょう。これからもやっていこう、と。

――今後の取り組み関してはいかがでしょう?

川崎氏 強化していきたいと思いますし、じつは続ける中で、ゲームがお上手になってきた方もいるんですよ。そんな方たちが、ゲーム未体験の人に教えてくれるという作業も始めています。そんな担い手、プレイケアサポーターと呼んでいるんですが、そういった人々を育てる活動もどんどん広げていければと思います。

――シニア向けのゲームを通じたアクティビティの可能性は?

川崎氏 まだまだ広がると思います。知らない層が多いですから、教えてあげることで、楽しんでいただければ。

――お孫さんとも楽しめますよね。

川崎氏 いっしょに遊ぼう、っていう話になると思うんですよね。そういった場を作っていくことが、我々の役割でもあると思います。理想は3世代、父・子・孫でのプレイ。そういった状況を、後押しできればいいなと思っています。