2017年9月16日、17日の2日間に渡り、“GALLERIA GAMEMASTER CUP”が開催された。ゲーミングPCブランド“GALLERIA GAMEMASTER”でおなじみのサードウェーブデジノスが主催する、新興の大会だ。競技種目は『Counter-Strike: Global Offensive』、『World of Tanks』、『フィギュアヘッズ』の3タイトル。大会初代王者の座を目指して多くのプレイヤーが激突した。

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2日間に渡り、巨大なワイドスクリーン上に名試合の数々が刻まれていった。8月からのオンライン予選を経て、総額500万円の賞金と、大会初代王者という二度はない栄冠の獲得者がここで決まる!
開会式では、大会運営委員長であるサードウェーブデジノスの大浦豊弘氏が「日本のeスポーツを、参加するプレイヤーの皆さんを応援したいという思いで、今大会を開催いたしました」と語った。
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会場では“GALLERIA GAMEMASTER”実機と新製品のモニター、キーボードの展示のほか、ロマンあふれる動作拡大スーツ“スケルトニクス”の体験操作ブースも用意されていた。

 『World of Tanks』(以下、WoT)大会は、17日のDAY2にオフライン決勝戦を迎えることとなった。決勝進出を果たした2チームは、国際的に活躍する“Caren Tiger”と、その名の通り台風の目となって勝ち進んできた新進気鋭の“Typhoon”。

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強豪Caren Tiger。GALLERIAからサポートを受けるチームとして、なんとしても勝ちたいところだろう。
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その勢いでもって見事に予選を突破してきたTyphoon。
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本大会の総合MCを務めたゲームキャスター・Oooda氏。
試合の模様はLF_kame氏(左)とsamo氏(右)による実況・解説付きでオンライン配信された。

一歩も譲らない激闘! 砂漠に台風吹き荒れる!?

 両チーム紹介のあと、さっそく開戦となった決勝戦。なお、決勝戦はBO5、さらにTier 8までの車輌のみ使用可能という、公式大会Wargaming.net Leagueとはやや異なる形式となっていた。

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Tier 10の車輌を使う公式大会とは、まったく異なる戦略が必要となる。このルールで両チームの経験の差は埋められたのだろうか?

第1試合 ゴーストタウン(攻撃側:Caren Tiger)

 注目の第1試合。攻めるCaren TigerはVK 100.01 (P)3両をはじめ、IS-3 Defenderなど重戦車を大量投入。対するTyphoonは重戦車のObject 252Uを4両とEmil Iを2両、加えてオートローダー中戦車Lorraine 40 tを送り出した。

 ここでとくにおもしろいのが、Typhoon側の選択だ。圧倒的な砲塔の俯角を誇り、高所から狙いやすいが貫通性能で同格車輌に劣るEmil Iなど、ピーキーな車両を投入してきた。

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重装甲の戦車が多いCaren Tigerの布陣に対しては、Emil Iは状況しだいではかなり不利となる。しかし運用次第では戦線を十分に支えうる、いぶし銀の選択だ。

 試合は開始早々、マップ北側の陣地と中央の間で動き始めた。Caren Tigerの侵攻に、北側で孤立配置されていたTyphoonの車輛が接触してしまう。ここでTyphoonのLorraine 40 tが大損害を受け、重戦車も1両撃破したCaren Tiger側が先制を取る。配置を読んだCaren Tigerの初動が、見事に的中した形だ。

 TyphoonのEmil Iが素早くフォローに到着し、裏側へ回り込もうと試みた。だが、これは完全に読まれ、待ち伏せを受けてしまった。Typhoon側は序盤の差を取り返すための布陣をなかなか築けない結果、車輌数の差を広げられたTyphhonが、そのまま押し切られる形となった。

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撃ち合いの中、絶妙なタイミングで履帯を切るなどチャンスは生み出していくTyphhon。だが、履帯を切られ続けた100.01(P)をうまくかばってダメージ分散を図るなど、Caren Tiger側の的確なフォローが車輛撃破を許さなかった。
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耐久力に余裕がある車輌が先行して敵車輌を減らしにかかる、お手本のようなダメージコントロールを見せたCaren Tiger。戦車の耐久力が減っても攻撃力はほぼ損なわれないので、瀕死でも生き残り、いかに車両数の差を生み出すかが重要なのだ。

第2試合 ゴーストタウン(攻撃側:Typhoon)

 第2試合は、第1試合から攻守を入れ替える形で開始。

 攻撃側のTyphoonは、ここでもおもしろい車輌ピックを見せてくれた。Object 252UやEmil Iなどの重戦車に、駆逐戦車ISU-152を2両加えたのだ。ISU-152は駆逐戦車の定石通り、接近戦や正面からの撃ち合いはかなり苦手だ。しかし、先日のアップデートで貫通力と耐久力が上方修正された注目の車輌でもある。

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単発火力で見れば、Tier 8のほとんどの車輌を2発で吹き飛ばせるISU-152。激しい撃ち合いが多くなるゴーストタウンでどのように運用するのか、注目が集まった。

 Caren Tiger側は、第1試合と同様に装甲の車輌と足回りに優れた車両をバランスよく選択した布陣で迎え撃つ。

 北側にObject 252Uを回して侵攻するTyphoonに対し、その北側にはCaren TigerのObject 252Uが4両、まるで古代ギリシャの陣形ファランクスのように並んで待ちかまえる。だが、この動きはいち早く発見され、Typhoonはさらに北側の遠距離から狙い撃つための布陣を展開。北側に集結し始めたCaren Tigerの戦列に対して先制攻撃を加えた。

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うかつに前に出れば、一瞬で耐久力が消し飛ばされる防御陣形。しかし、すぐに対応したTyphoonが遠距離から仕掛けて先手を取った。

 相手の後退に合わせ、Typhoonは2両を陣地に入れて占領を開始しつつ、それを守る布陣を展開していく。しかし、CarenTigerは高火力のObject 252Uを並べてこれをけん制。Typhoonを有利な位置から後退させることに成功した。

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重戦車のラッシュに対し、下がらざるを得なかったTyphoon。この位置は、これ以上前に出るとクロスファイアを受けるものの、占領中の車輌を狙い撃てるという、Caren Tigerにとって絶妙なポジションだ。

 ここで両軍の撃ち合いが始まり、TyphoonはISU-152も投入。しかし、オートローダー車輌であるEmil Iの長いリロード時間がここで響く。リロード中に下がったところなどを突かれ、Typhoonはダメージレースで劣勢となってしまった。

 Caren Tigerは、そのまま重戦車の車輌数差を活かして各個撃破を続行。結果、5両残しての圧勝で、2連勝をもぎ取ってみせた。

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一撃で800ダメージという破格の火力を見せつけたものの、やはり撃ち合いではもろさが出てしまったISU-152。Emil Iが貫通力で劣る点をCaren Tigerがうまく活用していたようでもあり、戦線を完全に支配していた。まさに、王者の貫禄。

第3試合 砂の川(攻撃側:Caren Tiger)

 続く試合では、マップを“砂の川”に移した。砂の川は、現行シーズンで初めて公式戦に採用されるようになったマップだ。そのため、まだ各チームともに研究や戦術の構築が進んでいない。また、戦場が非常に広いため、片側を一気に突破される可能性もあるのが悩みどころでもある。

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ほかのマップとは異なり、試合での経験が少ないために、立ち回りが難しいこのマップ。これもまた、両チームの経験の差を埋める要因となるか?

 車輌選択については、Caren TigerはObject 252Uを4両、さらに『戦場のヴァルキュリア』コラボ車輌の中戦車Edelweissを2両、オートローダー中戦車Lorraine 40 tを1両選択した。対して、TyphoonはObject 252Uを2両、Edelweissを3両、Lorraine 40 tを2両という編成を取る。

 とくに注目すべき車輌はEdelweissだろう。優れた火力と機動力を有し、少し低めの貫通力以外は総じて高性能だ。ただし、車高と重心が高いため、荒い地形が多い砂の川では横転の危険もある。

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コラボ車輌と侮ることなかれ。その使いやすさと対応力の高さは、同格車輌の中でも抜きんでている。

 Caren Tigerは開幕からObject 252Uを中央へと進める大胆な攻めを展開する。Typhoonは南側から中央を見渡せる配置を取っており、これが功を奏することとなる。Caren TigerのObject 252Uへ通行料として集中砲火が降り注ぎ、重戦車を先に1両撃破するという大戦果が生まれた。

 さらに、Typhoonは北に展開していたEdelweissを活用し、撃破を重ねていった。このEdelweiss1両はCaren Tiger側に猛追されるものの、見事逃げ切ることに成功。

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ファーストキルと逃げ切りという、二重のアドバンテージで一気に優位を生み出したTyphoon。

 しかし、ここでCaren Tigerは中央の撃ち合いを個人技で制し、射線が通りやすいマップ中央に敵車輌を釘づけにした。車輌数、総耐久力ともに均衡するが、3対3となったところで守り側のTyphoonは無理をせずに南へ離脱。高火力の中戦車Lorraine 40 tが、2両残っているという優位を得る。この状況になってもCaren Tigerが食い下がり、最終的には1対1の状況に。

 ここで残った車輌は、Caren Tiger側がEdelweiss、Typhoon側がLorraine 40 tという、後者に有利なカードとなった。最後はギリギリのリロード時間の差を制し、Typhoonが勝利を収めた。

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最後は息詰まる一騎打ちとなった。コンマ数秒レベルのリロード時間の差で、Typhoonのpoly_1029が駆るLorraine 40 tが、大事な一勝を取り返した。

第4試合 砂の川(攻撃側:Typhoon)

 初動の読み合いとオートローダー戦車の数で決まったように見られた第3試合。これを踏まえたうえでのCaren Tigerの対応が第4試合の注目ポイントだ。

 守りのCaren Tigerは、俯角が取れる守りに適した重戦車T32、T26E5を1両ずつ。さらにObject 252Uを3両、Edelweiss2両という、オートローダー車輌なしの堅実な防御型の布陣となった。

 対するTyphoonは、Object 252Uを2両、Emil Iを1両、Edelweissを2両、Lorraine 40 tが2両という、変わらずオートローダーが多めの高火力編成を取る。

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Typhoonは、先ほどCaren Tigerが大打撃を受けた中央突破と同じルートを進撃。読みの外だったのか、Caren Tiger側は通行料を取れる配置を取っていなかった。

 マップ中央付近の丘陵でにらみ合いに入った両者だが、先に動いたのはCaren Tiger側だった。Object 252Uを揃え、丘陵を迂回して強襲を仕掛けていく。

 だが、このアタック中に車輌数で劣る状況に陥ってしまい、それでも後退しないというミスを犯してしまう。

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一気に仕掛けたCaren Tigerだが、Typhoon側が見事にカウンターを決めた。車輌数差が一気に開く。

 最後は残った2両を一両ずつ包囲され、さらにCaren Tiger側は最後のEdelweissが地形のせいで横転し、動けなくなってしまう。これを撃破してTyphoonが2連続で勝ち星を取り返し、タイブレイクが成立した。勝負は最後のマップに持ち越されることに。

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数の差、さらに分断と横転、こうなってはさすがにどうしようもない。新鋭Typhoonが新採用のマップで王者を圧倒し、選手の表情にも笑顔と余裕が生まれてきた。流れが来ているのか……?

栄誉ある初代王者に輝いたのは……!?

 お互い2勝2敗と、一歩も譲らない展開で迎えた最終戦。日本最強と称されるCaren Tigerに対し、砂の川(選択したのはCaren Tiger)で大番狂わせを演じたTyphoonの勢いは計り知れない。選んだマップで2連敗したCaren Tigerは、悪い流れを断ち切ることができるのか。観客が固唾を飲んで見守る中、最後の試合が始まった。

第5試合 ヒメルズドルフ(攻撃側:Typhoon)

 最後の舞台は、『WoT』大会で数々のドラマが生まれたおなじみのマップ・ヒメルズドルフ。ここでの攻守選択権は、攻撃側で最初にマッチを取ったチームに与えられる。第1試合でこの条件を満たしたCaren Tigerが、有利な守り側を選択した。

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選手たちにとっては、親の顔並みに見慣れているであろうヒメルズドルフ。攻守選択権もあり、経験豊富なCaren Tigerにやや有利か。

 Caren Tigerは重戦車IS-3を2両とObject 252Uを4両、Lorraine 40 tを1両投入。バランスのよい性能で、やや防御に優れたObject 252Uを中核とした堅牢な布陣だ。

 攻撃側のTyphoonは、『戦場のヴァルキュリア』コラボ重戦車Namelessを1両、Object 252Uを3両、Edelweissを1両、Lorraine 40 tを2両投入した。Namelessは、高機動ながら正面以外の防御力に難があるクセの強い車輌だ。さらにオートローダー戦車のLorraine 40 tをいままで通り2両入れたことからも、機動攻撃を意識した編成と思われる。

 編成を見る限りは、Caren Tigerが北側の市街地を守る定石に適していると思われたが、中央公園をさらに南下していった。そして4ラインを陣取るという、守り側とは思えない斬新な作戦を展開。

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ふつうはあり得ないこの初動に、観客席からも驚きの声が多数上がる。キューポラを狙い撃たれやすいObject 252Uよりも守りが安定している、IS-3を2両投入したからこその布陣だろうか。

 Typhoon側のLorraine 40 tが2両でIS-3をいきなり倒しにいけそうな、ハラハラする状況が生まれた。ここから総打撃戦が始まり、当初はTyphoon側がダメージレースで優位に立った。だが、すかさずカバーに回ったCaren Tiger側によって、ほぼ車輌数と耐久力に差がない状態へと戻される。

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場合によっては最初にCaren Tiger側のIS-3が落とされ、流れが決まる可能性もあった。

 均衡するかと思われたが、撃ち合いが起きていた中央付近ではなく、左の2ラインに攻撃をしかけたTyphoon側がカウンターを受け、NamelessやEdelweissをつぎつぎと撃破された。さらに、裏を回って撃破を試みたCaren Tiger側のLorraine 40 tに逃げ切られてしまう。

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3ラインでの最後の決戦を前に、Caren Tiger側が車輌数差の有利を得る。重戦車も十分な数が残っており、ここで流れがほぼ決することに。

 最後はCaren Tigerが重戦車を盾にして、ダメージを分散させながらの冷静な攻めを展開。優位を崩さないままTyphoonの残存車輌を圧倒し、堅実な勝利を収めた。

 決勝戦のタイブレイクを制し、“GALLERIA GAMEMASTER CUP”の『World of Tanks』部門の初代王者の栄冠は、Caren Tigerが獲得した。

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ピンチはあったものの味方同士のフォローで即座にダメージを取り返し、均衡を守ったCaren Tiger。そこでカウンターによって生じたチャンスを見逃さず、一気に勝利をもぎ取った。

 大方の、そして失礼ながら筆者の予想でも、Caren Tigerの圧勝で終わるのではと思われていたであろう、今回の決勝戦。しかし、そんな予想を覆し、Typhoonは物怖じしないアグレッシブな攻撃を見せつけ、タイブレイクまで戦い抜いてくれた。

 オートローダー車輌を積極的に運用し、強豪相手でも強気に攻めていける活きのよさを見ていると、今後の成長が非常に楽しみで仕方ない。

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敗れてしまったTyphoonだが、攻めの鋭さには光るものがあった。Caren Tigerの猛攻に食い下がる地力もある。さらなる成長に期待したい!
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MVPにはTyphoonのpoly_1029選手が選出。同選手は第3試合、砂の川の最終局面をはじめ、ダメージディーラーとして全マップで活躍していた。

 そんな新進気鋭のチームを倒し、今大会の初代王者という不朽のタイトルを獲得したCaren Tiger。こちらにも、当然今後への期待が高まるところ。公式リーグの戦いは、これからもまだまだ続いていくのだ。

 Typhoonともども、『World of Tanks』日本勢を今後もその活躍で牽引していただきたい。

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今大会の初代王者となったCaren Tiger。不慣れな砂の川やTier 8に戸惑ってしまったとのことだが、「TGSの先にあるWargaming.net Leagueでも頑張っていきたい」と、王者の期待を裏切らないコメントをくれた。
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