2017年9月1日に『ウイニングイレブン 2018』のメディア体験会&大会が開催。ここではその模様と、『ウイイレ2018』開発スタッフのインタビューをお届けする。

●バルセロナのスポンサー 楽天と『ウイイレ』がコラボ

 2017年9月1日、東京・楽天カフェ渋谷公園通り店にて『ウイニングイレブン 2018』(以下『ウイイレ2018』)のメディア体験会&大会が行われた。ここではその模様と、『ウイイレ2018』開発スタッフのインタビューをお届けする。

 毎年『ウイイレ』の発売が近づくと開催されるのが恒例となっている本イベントだが、今年はルイス・スアレス選手が『ウイイレ』シリーズの公式アンバサダーに就任したことを記念し、スアレス選手が所属するFCバルセロナのユニフォームの胸サポンサー(メイン グローバルパートナー)になったことで話題になった、楽天とコラボ。楽天カフェ渋谷通り店の3階”FCバルセロナフロア”にて、『ウイイレ2018』の体験会&メディア大会が行われた。

▲イベント会場となった楽天カフェ渋谷通り店は現在、外観、内装ともにFCバルセロナ一色のデザインが施された状態で営業中。
▲今年のメディア大会は『ウイイレ2018』からの新モード、CO-OPモードによる2対2のチーム戦で行われた。

 ファミ通.comチームは1-1の引き分け、じゃんけんによる敗者復活を経て、今回の圧倒的優勝候補“PESリーグmy Club2017優勝者チーム”に当たって0-3で敗退。

 しかしメディア大会を制したのはPESリーグmy Club2017優勝者チーム……ではなく、プレイステーション公式ブログ&助っ人として参戦した『ウイイレ2018』のアシスタントプロデューサーの益田氏のチーム。開発者がユーザーを倒すという、かなりレアな結果で幕を閉じた。

●開発のキーマンに聞く『ウイイレ2018』注目ポイント

『ウイニングイレブン 2018』アシスタントプロデューサー 益田桂氏(写真右)、リードプログラマー 尾島正敏氏(写真左)

――体験版をプレイさせてもらったのですが、『ウイイレ2018』は歴代シリーズよりもさらにリアルな方向に舵を切ったと感じました。

益田 そうですね。しかしただリアルになったというよりは、ここ何作かでとくに注力し続けている、“試合中の駆け引き”をより重視した結果だと思います。いろんな場面で駆け引きを楽しんでもらうためにはどうすればいいのかを考えて、前作よりは少しゲームスピードを落としています。それによりパスを受けてトラップしている間だったりとか、得点に絡む球際での攻防の中であっても、つぎの駆け引きを考えてプレイをつなげていく、駆け引きの選択肢を増やすことができたと思っています。

――公式サイト等で強化されたポイントとして、“フィジカル表現の強化”や“戦略的ドリブル”が挙げられていますが、これらを感じられる具体的な選手の特性や動きがあれば教えてもらえますか?

益田 これはまさに彼(尾島氏)が担当したパートなので、お願いします。

尾島 わかりやすいのはポグバやルカクといった、フィジカルが強靭な選手ですね。そういう選手はボールを足下に収めた時のキープ力というか、ガードが堅いです。前作まではボールを持っていても横や後ろから取られることが少しありましたが、そういうことが起こらないようにしています。

益田 ボールを相手が向かってくる側にさらして簡単に奪われるのって、現実のサッカーではありえないじゃないですか。ですので、そこはボールと相手選手の間に自分の体を入れたり、プレスに来た相手選手からボールを遠ざけたりするといった、選手個々の体格や個性を活かしたガードのやり方がゲームの随所に出てくるようになっています。

尾島 そういう動きはドリブルだけでなく、ポストプレイでパスを受ける際の体の入れ方や、ボールをさばくときのプレイにも反映されるようになっています。

――なるほど。それと、フリーキックが改良された点も公式サイトで強調されていましたが、こちらについても説明をお願いできますか?

益田 ボールのコントロールが結果につながる、ある種シンプルな形になるよう調整しています。『ウイイレ』に限らず、ゲームは複雑になると入力したことに対する結果が想像しにくくなるという面があるので、それをなくしたいなと。『ウイイレ』でいえば「この位置からのフリーキックをこの選手に蹴らせたら1点はもらった!」という納得感、爽快感を作り出したかった。ですのでフリーキック(の入りやすさ)は、昔の『ウイイレ』に近いかもしれないですね。あと、もうひとつ大きな変更点として、前作から導入されたコーナーキックの作戦がフリーキック時にも選べるようになりました。いままでの『ウイイレ』のフリーキックは、直接ゴールを狙うものというイメージが強かったですけど、今作からは中の味方にあわせるキックも選択肢に入ってくると思います。

尾島 作戦によって味方が壁と壁の間に入ったり、マークを外してディフェンダーとキーパーの間を狙うように移動するので、間接フリーキックでも”得点の匂い”が感じられるようになっていると思います。

――ゲームモードでは、今回CO-OPモードが追加されたのが大きいと思います。サッカーゲームのオンライン協力プレイというと、オフサイドを頻繁に取られたり、プレイヤーがボールに密集しすぎたりということが起こりがちだと思うのですが、自分が『ウイイレ2018』のCO-OPモードをオンラインベータテストでプレイした際には、そういった状況にはなりませんでした。やはりこれは試合の流れを止めるようなプレイが起こらないよう、何らかの調整や工夫が施されているのでしょうか?

益田 そうですね。まずCO-OPで遊ぶうえで適切なプレイ人数は何人なのかは試行錯誤しましたね。過去作では11対11での対戦モードも用意していたのですが、これはやっぱり(人数をそろえる)ハードルが高くて。また少し人数を減らして1チーム4人とかにしても(操作する選手を切り換えるタイミングなどで)意外と混乱しやすい。それで最初は2対2がベストなのかなと思っていたんですけど、リアルのサッカーって“3人目の動き”が重要なスポーツじゃないですか。やはりそこは楽しんでもらいたいということで、3対3をCO-OPモードの基本にしました。

尾島 やっぱり、3人目の動きで点が取れると気持ちいいんですよね(笑)。

益田 試合後に表示される評価を確認することも、CO-OPモードを深く理解するための助けになっていると思います。評価は実際のサッカー的な動きを正しく行うと高評価を得られるようになっているので、そこから情報をフィードバックしてつぎの試合以降で考えてもらうと、よりCO-OPが楽しめるようになっています。

尾島 CO-OPモードの採点方法は、ドルトムントユースの選手やスタッフにゲームを見てもらってアドバイスももらっているので、かなり現実に即した形になっていると思います。

――近年の『ウイイレ』は賞金制の世界大会など、eスポーツ面にも大きく力を入れている印象がありますが、CO-OPモードの大会も開かれる予定ですか?

益田 はい。今年はPESリーグ、my Clubに加えてCO-OPモードでも日本大会、世界大会が開かれるので、仲のいい友達とチームを組んで、大会にチャレンジしていただければと思っています。

尾島 CO-OPの大会は初めての開催になるので個人戦よりもチャンスはあると思いますし、ぜひ参加してほしいですね。

――では最後に、読者へ向けてのメッセージをお願いします。

益田 今回は今日のイベントで体験してもらった、CO-OPモードでのふたり目、3人目の動きでゴールを決めていくというサッカーの魅力を再現することにかなり注力しました。そしてそれを遊びとしてカジュアルに楽しめるように意識して作ったので、ぜひプレイしてみてほしいですね。

尾島 CO-OPモードに限らず、1対1の対戦のほうもより深い駆け引きが楽しめるようになっているので、両方とも世界一を目指す勢いでプレイしてほしいです。

[2017年9月6日午後12時55分修正]原稿執筆時には予定されていたイベントが中止となったため、告知文を削除させていただきました。