“内政”、“外交”システムを一挙公開
コーエーテクモゲームスは、今冬発売予定のプレイステーション4、Nintendo Switch、PC用ソフト『信長の野望・大志』について、“内政”、“外交”のゲームシステムに関する最新情報を公開した。
以下、リリースより。
(1)国の発展に独自の変化を生み出す“評定”と“方策”
今作では月次の収支報告とは別に、季節ごとに「評定」があり、勢力の発展の方針を決定します。評定の場では、大名であるプレイヤーに対して、家臣たちからさまざまな提案が行われ、それらを採用することで、勢力は「施策力」を得ることができます。この施策力を消費して勢力を強化する「方策」を実行することが可能となります。
方策は、農業・商業・軍事などの分野に分かれており、実行にはそれぞれの種類に対応した施策力が必要になります。どの分野を優先して発展させるかはプレイヤーの自由です。また大名の「志」ごとに、採用できる方策は異なるため、「志」に応じた、多種多様な勢力の進歩を体験できます。
家臣たちの提案は、施策力を得られるものだけでなく、即時に効果を発揮する「追加効果」を持つものもあります。家臣の提案を採用するときは、長期的な強化に繋げるために施策力の高さを優先するのか、それとも即効性がある追加効果を持つものを採用するのかを慎重に判断しなければなりません。目指すべき方向を考えながら家臣からの提案を取捨選択していくことで、思い通りの国づくりを行うことができます。
■「方策」:施策力が必要だが、自勢力に永続的な効果をもたらす
撰銭令:貨幣の流通を健全化し、商圏からの金銭収入が上昇する
信玄堤:洪水から田畑を守り、兵糧の収穫が上昇する
■「追加効果」:家臣の提案を採用すると、次の評定まで効果をもたらす
心証改善:次の評定まで、相手国との関係をより改善しやすくなる
募兵速度上昇:次の評定まで、足軽の集まる速度が上昇する
(2)シリーズ初となる「商圏」に基づいた“商業”
『信長の野望・大志』では、各大名は御用商人を抱え、彼らは全国各地に点在する「商圏」で商いを行っています。その収益の一部が勢力にもたらされるため、彼らの商いを支援し自勢力の商圏を増やすことが、国力の増強につながります。
商圏には「通常商圏」と「特殊商圏」の2 種類があります。通常商圏は全国に多数ある発展途上の商圏で、「進出」によって商いを始めることが可能です。多くの勢力が進出している通常商圏では発展速度は早くなりますが、勢力間で儲けを分け合うことになるので収入は低下します。自勢力内にある商圏では「投資」を行い、自勢力の影響力を高めることで、他勢力を締め出す「独占」を行うことができるようになります。また進出できる商圏を増やすためには、隣接する勢力と外交交渉によって通商関係を持ったり、侵攻して領土を広げたりすることも必要になります。
特殊商圏は、その地域で発展してきた巨大な商業組合の商圏です。自勢力内にある特殊商圏は、毎月一定の金銭を勢力に収めます。特殊商圏に進出・独占するのは困難ですが、独占することができた勢力は特殊商圏からさまざまな恩恵を受け、他勢力との経済戦争を有利に進めることができます。
また一部の大名は、その「志」により、「楽市楽座」を築くなど他勢力とは異なる独自の経済発展を行うことができます。他勢力との経済戦争が繰り広げられる中、全国に広がる商圏ネットワークをどのように発展させ、どのように守るかが、プレイヤーに与えられる商業の大きなテーマとなります。そこには軍事衝突へと発展する可能性も秘められています。
今作では、領民(拠点の人口)を増やし、彼らにどんな役割を担わせるかが重要になります。農地をあてがい農民にすれば兵糧収入が増え、俸給を払って足軽にすれば軍事力が高まります。そのため、領民の増加は内政発展における1 つの目標となります。人々は、平和で安定した土地を求める傾向があり、戦がない土地や豊かな土地ほど民が集まりやすくなります。また拠点ごとの「民忠」も、人口移動の大きな要因となります。民忠は、農業や商業など内政の発展や、合戦での勝利によって高まります。
領民は「農民」「農兵」「足軽」「流民」に大別され、これらの比率をプレイヤーは「募兵」で管理します。農民を農兵にすることで兵数は増えますが、半農半士である彼らから得ることができる兵糧は、農民のときよりも減少します。
足軽は流民を雇い入れることで増やすことができます。彼らは兵糧収入には直接影響を与えませんが、俸給とし金銭を毎月支払う必要があるため、経済力が必要です。金銭収入が少なくても広い農地があれば農兵主体で国を守る。また、農地が狭くとも商業に強みがあれば足軽を金で雇うなど、それぞれの勢力に合った方針で軍事力を高めることが肝要です。
(4)季節でコマンドが変化!より計画性が求められる“農業”
農業の発展は、「兵糧収入の増大」や「農地拡大」、「民忠の向上」による「人口の増加」といったさまざまな恩恵を自勢力にもたらすとともに、軍事基盤を作るためにも重要な要素となります。例えば、行軍中の部隊は常に兵糧を消費するため、兵を増やしたら同時に兵糧も確保しなければなりません。また、農兵を中心として兵数を確保する際には、農地拡大による農民の増加は不可欠な要素となります。一方、農兵に頼らず、足軽を雇用する際にも民の流入(流民の増加)が必要となり、民忠の維持・向上は課題となるため、農業を推進することは大切です。
さらに今作の農業は、「開墾」などで農地を拡大する以外にも、収穫を増やすためのさまざまな「支援」が用意されています。それぞれの拠点は「肥沃度」「生産性」「治水」により農業の発展度合いが示され、それらを支援によって上昇させ、収穫を増やすことができます。春には質の良い種を農民に与えて「種蒔き」をさせ、夏には「灌漑」を行うなど季節ごとに実行できる施策が変化するため、年間を通じて計画的に農業を進めることが重要になります。また「支援」には、それぞれ実行できる回数に制約があり、回数を増やすには専用の「方策」を執り行う必要があります。例えば拠点の肥沃度を高める「肥料」の使用回数を増やす方策を実施するには、その原材料の入手に有効な「漁港」や「馬産地」を領内に増やさなくてはなりません。このように「評定」や「方策」を活用しながら、農業支援の手段を増やし勢力を強化していきます。
■農業支援:季節ごとに施策も変わるため、計画性が求められる
種蒔き(春)
農民に質の良い種を与えることで、実行した拠点の「生産性」が大きく上昇する。生産性が高まると、秋の収穫が増加する。
灌漑(夏)
田の灌漑作業に人手を投入することで、実行した拠点の「治水」が上昇する。治水が高まると、収穫が増加するとともに、災害の被害が抑えられる。
開墾(秋)
民に開墾を行わせることで、実行した拠点の「農地」が拡大する。農地が増えることで、農民を増やすことができる。
肥撒き(冬)
農民に質の良い肥料を与えて、実行した拠点の「肥沃度」が上昇する。肥沃度が高まると、長期間、安定した収穫がもたらされる。
(5)大名の「志」、勢力間の「利害」「感情」が交錯する“外交”
群雄割拠する諸大名は自身の「志」に基づいた外交方針をもっています。家名存続を望む大名は周囲の大国と手を結んだり、天下統一を志す大名は上洛の障害となる勢力と敵対したりします。また今作では、「利害」と「感情」の両軸で他勢力からの「心証」が示されます。利害が対立するか一致するかは、「侵攻ルートが衝突しない」「共通の勢力を攻めようとしている」などの状況によって変動します。一方で感情は、勢力から勢力への好悪を示すもので、他勢力との間を取り持つ「奏者」を任命することで改善することができます。
心証を改善することで、その勢力の領内にある商圏に進出できたり、「交渉」できる要素が増えたりします。「交渉」では、同盟や停戦といった外交関係の締結から、金銭や物資のやり取り、さらには戦争の講和や降伏など、勢力間のさまざまな取り交わしを行います。また、こちらからの要求に対して交換条件が提示されるなど、交渉の駆け引きも楽しむことができます。
一方で外交を怠っていると、自勢力が孤立する危険性があり、戦争だけでなく内政、特に商業の発展においても不利になります。また侵攻先の小国が、利害の一致する強国に援助を求め、こちらの形勢が不利になるなども起こりえます。そのため、周囲の勢力との関係には常に気を配ることが天下統一への近道となります。
(6)登場武将は2,000 名超!今作描きおろし武将が多数登場
今作での登場武将のうち、描きおろしの武将や姫たちも多く登場します。また一部武将においては、戦時と平時でグラフィックを描き分けます。今回は「豊臣秀吉」や「徳川家康」などを公開します。
(7)精細になった「3D 全国マップ」に描かれる名城たち
今作では前作で好評だった「3D 全国マップ」がより精細になります。平城や山城など、その特徴をよく表した城モデルが全国マップ上に表現され、戦国時代の日本をより美しく、リアルに描き出します。