札幌会場から追加された新たな“冒険の書”、注目の内容は!?

 2017年7月29日(土)にスクウェア・エニックスからプレイステーション4、ニンテンドー3DS向けに発売予定の『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』。発売まで残すところ20日を切った本作ですが、全国5都市で本作の体験版がいち早く遊べるイベント“DQXI カウントダウンカーニバル”が開催中なのはご存じでしょう。そんな中、2017年7月8日(土)と9日(日)に札幌で開催された同イベントを記者が取材しに行った理由は、毎回新たな情報が公開されるイベントステージを見に行っただけではありません。ここ札幌から、体験版に新たな“冒険の書”が加わると聞いたからです。
 大阪・福岡・名古屋会場で体験できたバージョンでは、イシの村から神の岩の頂上を目指すコース、サマディー地方にある“魔蟲のすみか”でデスコピオンを倒すコースがプレイできましたが、札幌会場からプレイステーション4版とニンテンドー3DS版両方に、第3の冒険の書が追加されました。しかも、各ハードで遊べる内容がまったく違うという……! ということで、さっそく新たな冒険の書をプレイしてきましたので、それぞれのインプレッションをお届けしていきます。

プレイステーション4版でボス戦にしびれた!

 まずは、プレイステーション4版の冒険の書から。
 こちらの舞台は“怪鳥の幽谷”です。2017年7月8日に行われたスペシャルステージでMCのJOYさんが挑戦した、ダンジョンを抜けてボスのごくらくちょうを倒す冒険コースです。JOYさんがまっしぐらに進んで、華麗に全滅した様を見ていたので、ここはしっかりスキルや装備を見直すべきだと思い、スタートしてすぐにキャンプに向かい“ふしぎな鍛冶”で武器を強化することに。じゅうぶんな素材を持っているので、シルビアに持たせるべく片手剣のプラチナソードを作ります。

『ドラゴンクエストXI』カウントダウンカーニバルin札幌で新しい“冒険の書”を遊んできたぞ!【プレイインプレッション】_01

 3つある緑の成功ゾーンに、ゲージが収まるよう地金(素材)を叩いていくのですが、上下2マスをいっぺんに叩ける“上下打ち”や、通常の2倍のチカラでマスを叩ける“2倍打ち”などの特技があるので、これらを使って調整しながら成功を目指します。ここで注意しなければならないのが、特技を使う集中力を確保すること。むやみに特技を使うのではなく、通常の“たたく”と特技を使い分けながら、成功ゾーンを狙う必要があります。『DQX』を楽しんでいる方ならおなじみのスタイルですが、これがなかなか考えさせられて楽しい! 今回は無事に成功して、プラチナソード+2をゲットできたうえに、“うちなおしの宝珠”も入手できました。これがあれば、できあがった装備品をさらに打ち直して強化できるうえに、打ち直しても装備品のできのよさは下がらないので、納得がいくまで“ふしぎな鍛冶”に打ち込めるわけですね。試遊時間もあったので、うちなおしはできませんでしたが、本編では重宝するでしょう。

『ドラゴンクエストXI』カウントダウンカーニバルin札幌で新しい“冒険の書”を遊んできたぞ!【プレイインプレッション】_02

そんなこんなで準備もできたので、ごくらくちょうが待つ“怪鳥の巣”へ! フィールドを観察すると、体からキラキラを発している、光るモンスターがいることに気づきます。これが、モンスター乗り物の印とのこと。戦闘で倒せば、そのモンスターに乗っていろいろな場所へ行けるようになるのです。パールモービルを倒すと、パールモービルの乗り物に乗って、通常では届かない場所へジャンプで到達できます。
 パールモービルとの戦闘ですが、こちらのパーティは主人公にカミュ、ベロニカとセーニャの編成。さらにシルビアが後ろに控えているので、まあ簡単に倒されることはありません。しかも、今回の体験版はパーティメンバーそれぞれに多彩な呪文や特技がセットされていて、MPも高めなので、MPを気にせずガンガン呪文や特技を使えます。たとえメインの誰かがピンチになっても、サポートにいるシルビアと入れ替えられるので、安心して撃破できました。
 戦闘が終わると、目の前にパールモービルの乗り物が残されていたので、さっそく乗ってみます。思ったよりジャンプ力があって、険しい崖もスイスイと越えて先へ進めます。移動はもちろんですが、探索範囲が一気に広がる感じがものすごく気持ちいい! 中にきちんと主人公が乗っているのも見えて、何かかわいらしいのもツボです。

『ドラゴンクエストXI』カウントダウンカーニバルin札幌で新しい“冒険の書”を遊んできたぞ!【プレイインプレッション】_03
『ドラゴンクエストXI』カウントダウンカーニバルin札幌で新しい“冒険の書”を遊んできたぞ!【プレイインプレッション】_04

 さらなる道を拓くべく、エビルドライブを倒して乗り物をゲットします。エビルドライブの乗り物があれば、足跡が付いている場所をひたひたと上ることができます。パールモービルとは違って、地面を這って移動する感じがまた気色悪いというか、まったく操作感が違っておもしろい。最終的にどれだけのモンスター乗り物が登場するのかは不明ですが、いろいろと用意されていそうで期待が膨らみます。

『ドラゴンクエストXI』カウントダウンカーニバルin札幌で新しい“冒険の書”を遊んできたぞ!【プレイインプレッション】_05

 エビルドライブの乗り物でカサカサと移動しているうちに、怪鳥の巣が近づいてきました。ここで思い出されるのが、前述のスペシャルステージでのJOYさん全滅の姿と、内川毅ディレクターが「この体験版用に少し強くしています」という言葉を思い出し、「これはそのまま突っ込んでは危ないな……」ということで、ごくらくちょうの姿が見えた場所でスキルパネルを開きます。
 新しい成長システムであるスキルパネルは、各キャラクターで固有の形状を持っています。主人公なら、片手剣と両手剣、ゆうしゃ、剣神のスキルが強化可能で、スキルポイントを消費してスキルを習得すると、その隣にあるスキルパネルが開放されます。なかには秘密のスキルパネルもあり、条件を満たせば強力なスキルを習得可能となるのです。まんべんなくパネルを開けてもよし、一定の方向だけ集中的に習得するもよし。カミュのブーメランを強化したければ、ブーメランスキルにポイントを全部振るのもアリ。自分の好きなようにキャラクターを成長させられるので、戦略的なバトルを楽しめるということですね。
 ごくらくちょうはかなり手強そうなので、主人公は両手剣、カミュはブーメラン、ベロニカは攻撃呪文、セーニャは回復呪文を強化する方向で、スキルを習得してみました。けっこうな量のスキルポイントがストックされているので、これから体験版を遊ぶ方は惜しみなくスキルを習得しちゃいましょう。

『ドラゴンクエストXI』カウントダウンカーニバルin札幌で新しい“冒険の書”を遊んできたぞ!【プレイインプレッション】_06

 何が起こるかわからないので、全員の作戦を「めいれいさせろ」にして、いざ怪鳥の巣へ! 敵はヘルコンドル2体とごくらくちょうですが、先ほど習得した主人公の両手剣スキル“全身全霊斬り”、カミュのブーメランスキル“シャインスコール”がここで役立ちます。また、ベロニカの呪文のメラミも強く、ヘルコンドルは難なく倒せました。が、問題はごくらくちょう。パーティ全体にダメージを与えるべギラマを連発するわ、そのべギラマがけっこうな頻度で暴走して通常よりも大ダメージを食らうわ 、わしづかみの単体ダメージも大きいわで、本当に強い……。セーニャのべホイムでHPをこまめに回復するのですが、ひとりが連続で攻撃されると、あっという間にピンチです。攻撃する、攻撃される、回復するという、ギリギリかつ一進一退の攻防を続けていたら、敵へのダメージが蓄積されたのか、ごくらくちょうがゾーンに入ってしまい、さらにパワーアップ……! 先に仲間のヘルコンドルを倒していたので、ゾーンによるモンスターれんけいは発生しなかったとはいえ、瀕死の仲間もいる状態でゾーン中のべギラマを食らったらひとたまりもありません。

『ドラゴンクエストXI』カウントダウンカーニバルin札幌で新しい“冒険の書”を遊んできたぞ!【プレイインプレッション】_07
『ドラゴンクエストXI』カウントダウンカーニバルin札幌で新しい“冒険の書”を遊んできたぞ!【プレイインプレッション】_08

 どうするか、つぎの手を考えていたらベロニカが倒されてしまったので、シルビアと入れ替えて体勢を整えます。セーニャのザオラルでベロニカを復活させることも考えましたが、蘇生に失敗したら目も当てられないので、ここは断念。シルビアは回復呪文を持っているので、主人公とカミュを攻撃役、シルビアとセーニャを援護&回復役にする戦略で挑むことにしました。あとは、魂の削り合いです! 全身全霊斬りがミスったときは肝が冷えましたが、なんとか勝利することができました……。報酬をゲットしたところで、プレイステーション4版の試遊は終了しました。

『ドラゴンクエストXI』カウントダウンカーニバルin札幌で新しい“冒険の書”を遊んできたぞ!【プレイインプレッション】_09
『ドラゴンクエストXI』カウントダウンカーニバルin札幌で新しい“冒険の書”を遊んできたぞ!【プレイインプレッション】_10

 ごくらくちょうの強さは体験版のみの仕様とはいえ、こちらも十分なスキルポイントにMP、装備品を持っていたのも確か。メリットともいえるこれらの要素を闇雲に扱うのではなく、しっかりと準備して、いかに立ち回るかを考えないと、ボスを倒すことは難しいでしょう。というか、ごくらくちょう戦で、いままでのシリーズでラスボスと対峙するくらいの緊張感が味わえるとは予想もしていませんでした……。JOYさん、そりゃ全滅しますわ。