稼動まで秒読み!

 2017年6月21日より全国のアミューズメント施設で稼動をスタートする、スクウェア・エニックスのアーケード対戦ゲーム『フィギュアヘッズ エース』。稼動が迫った6月某日に開催された、メディア向けのプレイ体験会で判明したゲームの概要や魅力をお伝えする。

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▲体験会には『フィギュアヘッズ エース』のプロデューサーである丹沢悠一氏(写真右)と石川岳氏(写真左)も同席。本記事では両氏がゲームプレイの前後に語った、ゲームシステムやプレイのコツなども交えて紹介していく。

まずは『フィギュアヘッズ エース』へのゲーム概要をチェック!

 『フィギュアヘッズ エース』は“2Foot”と呼ばれる兵器を操作するオンラインマルチ対戦型ロボットシューティングゲーム。プレイヤーは2Footを構成する装甲パーツや武器、人間の姿をした頭脳パーツ“フィギュアヘッズ”を組み合わせて搭乗機をカスタマイズし、オンラインの戦場へ出撃。マッチングしたプレイヤーたちと3対3のチームバトルで戦っていく。

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▲戦場ではプレイヤーが直接操作するメイン機体に加え、各プレイヤーの指示に従って行動する2機の僚機や、条件を満たすと戦場に出現するNPC“ソルジャー”などの援軍 、“コアシップ”が入り乱れてのバトルが展開される。
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▲試合の勝敗は、画面上部に表示された“ポストチャージ”にどれだけダメージを与えられたかによって決する。ポストチャージはおもに敵コアシップに攻撃を当てることで減少させられる。
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▲2Footは多種多様な装甲パーツと武器を組み合わせることで、さまざまな役割を担える。装甲パーツは、万能タイプのアサルト、遠距離戦に特化したスナイパー、耐久力を自力で回復できるサポート、遮へい物に隠れながら攻撃できるストライカー、施設制圧を得意とするエンジニア、火力で押し切るヘヴィアサルトの6兵種が用意されている。

 キャラクターによって個性が異なる“フィギュアヘッズ”は、成長させると2Footにさまざまなスキルを習得させられる。そのキャラクターデザインを、人気イラストレイターが手掛けている点にも注目だ。

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神楽(かぐら)
キャラクターボイス:本渡 楓
キャラクターデザイン:Nidy-2D-
雅(みやび)
キャラクターボイス:高野麻里佳
キャラクターデザイン:Nidy-2D-
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伊吹(いぶき)
キャラクターボイス:田村睦心
キャラクターデザイン:ハレノチアメ
澄香(すみか)
キャラクターボイス:米山明日美
キャラクターデザイン:菊池政治

“アーケードならではのおもしろさ”を追求した本作の特徴とは?

 『フィギュアヘッズ エース』は、作品の世界観や設定などは現在プレイステーション4とPCで運営されている『フィギュアヘッズ』を継承しているが、ゲームルールやシステムには「アーケードで遊ぶのに適した」と丹沢氏が語るように、『フィギュアヘッズ エース』独自のシステムが導入されているほか、ブラッシュアップも施されている。
 まず大きな変更点といえるのが、試合の参加人数。家庭用では基本5vs5のチーム戦形式だったものがアーケード版では3vs3になり、それに合わせてマップもややコンパクトになっている印象だ。これは丹沢氏いわく試合が、「アーケード向きのスピーディーで派手な展開」になるのを狙ってのこと。また、「なるべくプレイヤー全員が戦闘に参加している状態で決着がついて納得感がでるように、勝敗に直結する拠点(コアシップ)が動くというギミックを入れています」とのこと。

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▲コアシップにダメージを与えるためには、マップ中央の“ポストトリガー”と呼ばれる施設を占拠する必要があり、さらにいずれかのチームがポストトリガーを奪うとコアシップも移動してくる。そのため戦闘は必然的にマップの中央付近で起こるケースが多くなる。

 操作に関しては「この手のゲームで最もエイムがしやすい」と石川氏が語るように、アーケードゲームでは珍しいマウスを採用。そのおかげで照準合わせや視点変更、射撃、武装の切り換えなどが右手ひとつで行えるようになっている。

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▲移動に使うスティックの下についているのは、マップの表示とシンボルチャット送信に割り振られている。

 自機の操作や僚機への指示、マップの拡大表示といった移動に関わる操作は、筐体左側に配された“エースマニピュレーター”で実行する。こちらは『フィギュアヘッズ エース』のために最適化された専用デバイスだが、ボタンやアナログスティックの用途は、石川氏いわく「ざっくり言ってしまえば、プレイステーション4のコントローラ左半分をパカっと割ったような感じ(笑)」とのことなので、操作に戸惑う心配はないだろう。本作は操作そのものが複雑なゲームではないので、“左手で移動、右手で攻撃”という点を覚えてしまえば、スムーズに2Footを動かせるはずだ。

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▲上部についた3つのボタンは僚機への指示や、自機のアクション(遮へい物に隠れる、ブーストダッシュなど)に使用する。

知っておくと役立つ!? 試合のポイント&インプレッション

 ここからは実際に『フィギュアヘッズ エース』の対戦に参加して感じた、勝敗を分けると思われるポイントをいくつか紹介したい。ゲームをプレイする前に目を通しておけば、試合の流れを理解しやすくなるはずだ。

 コアシップへはポストトリガーを制圧した状態でないとダメージを与えられないので、対戦中はほぼつねにポストトリガー周辺で戦闘が発生する。そのためリスポーン後やポストトリガーを奪われた直後などはすぐにマップ中央に向かいたくなるが、敵チームの態勢が整っているところに単独で向かっていくのは非常に危険。よほどの実力差があっても1対複数の戦闘で勝利するのは難しいので、攻めるタイミングを見極めることが重要だ。

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▲近~中距離戦で、敵弾を完全に回避するのは至難の業。そのため数的不利を覆すのは難しい。1対多数の戦闘になったらいったん下がるか、カバーアクションで遮へい物に隠れて味方の到着を待つなどして生き残りたい。

 ではどういったタイミングで攻めるのが安全なのか? それは制圧した施設からソルジャーが出撃した直後やコアシップが前進を開始した際など、強力な攻撃手段を持った味方NPCがマップに登場した瞬間だ。プレイヤーが操る2Footだけでは完全に対処することが難しいソルジャーの進軍と足並みが揃えられれば、劣勢を覆してポストトリガーを奪還できる可能性は高い。

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▲僚機やソルジャーといったNPCが周囲にいると火力がアップするだけでなく、敵の存在にいち早く気づいてくれるのも役立つポイント。
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▲敵のコアシップは赤く光る“コア”に集中して攻撃すると、より効率よくダメージを与えられる。

 しかし逆にこちらがポストトリガーを制圧して優勢な状態でも、相手チーム+NPC兵器に足並みを揃えて攻められると危ないということ。そんな状況を招かないようにしつつ、さらに自チームを優位にするテクニックとして丹沢氏が教えてくれたのが、“施設の横取り”だ。「相手の制圧した施設をレベル3になる直前に奪うと、そこから出現するソルジャーは自チームのものにできます」とのことなので、ゲームに慣れてマップ全体を見渡せるようになったら狙ってみてほしい。

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▲敵チームのソルジャーと正面から打ち合うと、攻撃力の差でこちらが先に撃破されてしまうことがほとんど。単独行動中に遭遇したら、いったん離れるのが安全だ。
▲敵のコアシップが前進中は、敵チームとのゲージ差をつけられる大きなチャンスだが、ときおり放ってくるホーミングミサイルやキャノン砲には注意。ほぼ一撃で2Footを撤退に追いこむ威力なので、攻撃のアナウンスが流れたらその場を離れよう。

プレイインプレッション(Text by しんのすけ)
 本作を初めて触ってみて、最初に感じたのが、その手触りのよさ。マウス操作&見慣れない“エースマニピュレーター”に構えてしまうかもしれないが、実際に遊んでみるとその直感的でわかりやすい操作形態に驚くはずだ。また、中央のポストトリガーを取り合うバトルは、必然的にマップの中央に敵味方が集まりやすいため、“対戦している感”を強く感じられる。両機に指示を出して施設の防衛&奪い合いがうまくいったときや、敵コアシップのコアが破壊できたときの爽快感も相まって、カジュアルにも遊びやすいゲームだなというのが第一印象だった。一方で、2Footのパーツを作るために、バトルを重ねて素材を集め、自分好みの編隊にするというやり込み要素も。パーツの種類も多種多様なので、ゲームの仕様を理解するほどに、パーツの組み合わせを考えるのが楽しくなりそうだ。本作は、TPS系のゲームの入門にぴったりの遊びやすさなので、ゲームセンターで見かけたらぜひ1プレイ触ってみてほしい!

プレイインプレッション(Text by マンモス丸谷)
 PCでのFPSやTPSのプレイ経験がほぼ皆無、アーケードゲームも1対1の対戦モノが得意ジャンルという化石のようなスペックなアーケードゲーマーなので、取材日はまともにプレイできるか内心かなりビビっていたのですが(笑)、チュートリアル&数プレイをこなしたころには、家庭用ゲーム機でこのジャンルのゲームを遊んでいる際とほぼ変わらない感覚に。むしろPCゲーマーが家庭用のFPSを触ったときに「マウスでやらせてくれ!」と言い出す気持ちが初めて少しだけ分かった感じもしました(照準を合わせるのが本当に楽!)。実際に対戦して印象に残ったのは、自機をサポートしてくれる2体の僚機の頼もしさ。追従、もしくは少し先行させておけば自分が見落とした敵を発見して攻撃してくれるので、不意打ちから状況を把握できないまま終了……という、個人的にいちばんヘコむ倒されたかになりにくいのがうれしかった。あと僚機の武装次第では、自分があまり攻撃しないでも敵機が倒せることもあるので、サポート系の機体で出撃しても、撃ち合いで一方的に負けなさそうなのも好印象です(笑)。丹沢さんいわく、「同店舗のユーザーでチームを組んでの出撃はまだ想定していない」というのも、1対1の対戦ゲームに慣れ親しみすぎた自分のようなプレイヤーにとっては、遊びやすそうな感じがしてプラス。また、稼動初期は扱いやすいアサルト向きのマップを設定しているということなので、チーム戦&シューティングの経験が少ない人も入りやすいはず。自分もこれを機会に、ゲーセンでできるゲームを増やしたいと思っております!

開発スタッフによる対戦動画でバトルの流れをチェック

 ここまで紹介してきた『フィギュアヘッズ エース』の基本を知ったうえで最後に見てもらいたいのが、体験会の最後に行なわれた、開発スタッフによる3対3のチームバトルの動画。2Footを操作するテクニックはもちろん、ポストトリガーやコアシップに攻勢をかけるタイミング、マップを使っての僚機への指示といった点に注目して見てもらえれば、より参考になるはずだ。なお、この動画は石川プロデューサーが操作する2Footの視点。中盤までは石川Pチームの圧勝と思いきや……。そして、ついでと言っては何だが、ファミ通チームがプレイした際の動画も合わせて公開させていただく。どれだけ開発チームの方々が上手かがよく分かると思う(笑)。

『フィギュアヘッズ エース』プレイ動画01

『フィギュアヘッズ エース』プレイ動画02

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