やっぱりBJは死んじゃいなかった! 今度はアメリカに帰って大暴れ!
E3のベセスダ・ソフトワークスブースで、2014年に発売されたFPS『ウルフェンシュタイン: ザ ニューオーダー』の続編となる『Wolfenstein II: The New Colossus』を遊んできたので、その内容をお伝えしよう。なお本作では海外で10月27日にプレイステーション4/Xbox One/PCで発売予定(日本展開の詳細は後日発表の模様だが、すでにE3トレイラーが日本語字幕付きで公開されている)。
アメリカよ、ふたたび独立する時が来た。
『Wolfenstein II: The New Colossus』では、『ウルフェンシュタイン: ザ ニューオーダー』に引き続き、グループ傘下のMachine Gamesが開発を担当。前作でヨーロッパにおける決死の暗殺ミッションに挑み、ナチスの親衛隊大将“デスヘッド”の殺害に成功した主人公B.J.ブラスコヴィッチ。しかし重傷を負った彼は撤退場所に行くことができず、力尽きた……ように見えた。本作ではメインの舞台をBJの故郷アメリカに移し、第二次アメリカ独立革命を実現すべく奮闘するレジスタンスたちの戦いが描かれる。
車椅子とマシンガンとブラックジョーク
というわけで事前情報はここまでにして、デモの内容に入ろう。実は前作のエンディングで死んだと思われていたBJだったが、作戦中に親密な仲になったアーニャがすんでのところでBJを救出。BJはそのまま5ヶ月間眠り続けることになる。
そんなBJだったが、激しい銃声と振動とともに、何かの艦の中にある医務室のベッドで目覚める。前作で顔に大きな傷を負うも生き残ったフラウ・エンゲルがBJの行方をついに突き止め、襲撃を仕掛けてきたのだ。
しかし、前作で10年以上植物人間状態になっていたのと比べればややマシだが、怪我人生活の間にBJの体はすっかり弱っていた。しかし逃げるためには戦うしかない。BJは車椅子に乗り、銃を手に取る。そう、今回のE3デモは、まさかの車椅子FPSなのである。
ヘルス(体力)の上限値は本来の半分の50までになっていて、回復アイテムで50以上にしてもオーバーチャージ状態(次第に上限値まで下がっていく)になるだけ。車椅子での動きは制限されているので、正面から撃ち合うのはかなり辛い!(正直、結構死んだ)
なので背後から近づいてのテイクダウン攻撃や、罠として設置されたマイクロウェーブ発生機(オンにすると、そこを通る人間が爆死する)などを利用しながらの戦いとなる。
Machine Gamesの作風について触れておくと、「ナイフをぶっ刺しまくったりする超痛そうなアクションシーン」、「大げさなほどのマップギミックを利用したプレイ要素の拡張」、「同じく大げさなネタと大真面目なシーンをうまく混在させて作るブラックジョーク」などが挙げられると思う。
いずれも本作に継承されていて、“フラフラなはずなのにステルス攻撃では銃でタコ殴りにできる”、“上に登れないと思ったら巨大な歯車の歯の上に車椅子で乗って移動できる(よく考えると見た目が間抜け)”とか、“カットシーンで話し合っている背景でナチス兵士が何人もマイクロウェーブトラップにひっかかって死に続ける”といったシーンが存在。まぁ、言ってしまえばかなり独特なノリなのだが、記者は大好物だ。
どうにかこうにか脱出用リフトにたどり着いたBJは、アーニャと無事再会(なお、ここからはすべてカットシーン)。会話しているうちにアーニャのお腹の中には双子がいることが判明し、これがトレイラーに出てくる、生まれてくる子供のためにもアメリカを解放するという決意に繋がってくることがわかる。
しかし外に出てみると、防弾仕様の特殊スーツを着込んだキャロラインやファーガスが力尽き、フラウ・エンゲルによって連れ去られてしまう様子を目撃する。BJは彼らを救うためにあえてナチスに捕まるという選択肢に出て、気がつけばそこはフラウ・エンゲルの処刑室。BJ含めて3人の仲間が拘束され、処刑されようとしているのは、前作の処刑シーンの再現でもある。太った心優しき自分の娘にイラつくエンゲルは、娘にキャロラインの処刑を命じるのだが……という所で今回はエンド。
“BJが病床から復活”+“仲間とともに3人で処刑寸前”という前作のオマージュをやりつつ、ここからどうやって展開していくのか? すでに公開されている情報に“ロズウェル”や“Area 52”といった地名が出てくるのは、映画「アイアン・スカイ」のような宇宙ナチネタが入ってくるのか? 今回はどんなエグいシーンがあるのか? 今後が気になって仕方がないのである。
※『Wolfenstein II: The New Colossus™』は1960年代の仮想世界に基づくフィクションです。各名称、登場人物、団体、場所、事象は架空のもの、またはフィクションに基づく描写によるものです。本作品のストーリーとコンテンツはナチス政権の信念、イデオロギー、事象、行動、党員、行為の解釈、称賛、是認を意図するものではなく、またナチス政権による戦争犯罪や虐殺、その他人権に反する犯罪を矮小化する事を容認するものではありません。