『Skyrim VR』&『Fallout 4 VR』をついに遊んだ!! 二大オープンワールドRPGにVRで完全没入。そのシステムを早速リポート【E3 2017】

E3のベセスダ・ソフトワークスブースで、同社が進めるVRプロジェクト“Bethesda VR”を体験。

●開幕ダッシュして並んで待つこと5時間。ついにあの世界に行った!

 ロサンゼルスで現在開催中のE3。ベセスダ・ソフトワークスのブースに出展されているのが、同パブリッシャーのVRプロジェクト“Bethesda VR”だ。
 オープンワールドRPG『ザ エルダースクロールズ V: スカイリム』(以下、TESスカイリム)および『フォールアウト4』、そしてFPS『DOOM』といった同社の人気タイトルをVRタイトルへと発展させるというもので、 ブースでは3種類のうち好きなものをひとつ選び、10分程度遊ぶことができる。

 「これはやらねば!」ということで開催2日目、10時の開幕とともにダッシュし、途中他のスタッフと交代しつつ、ひたすら並ぶこと5時間。ようやく遊ぶことができた! しかもダメ元で「ハーフ・アンド・ハーフでどうですか?」と交渉し、なんとスカイリムもフォールアウトも触ることができたのだ。早速その内容をご紹介しよう。

●俺がドラゴンボーンだ!

 まずはTESスカイリムの『Skyrim VR』から。本作はプレイステーション4用のVRヘッドマウントディスプレイである“PlayStation VR”対応作品。これ自体がTESスカイリム本編および公式アドオンを収録した単体の作品となっており、海外では2017年11月のリリースを予定している(日本での発売日等は後日発表予定)。

 デモはPlayStation Moveを2本持ってのプレイとなる。移動は左のMove中央のボタンを押すとワープ先を示すアイコンが登場し、離すとそこにワープするという形式。また方向転換は右のMoveの○×ボタンを押していくと行える。
 これはVR空間内で通常のTESスカイリムのような連続した自由移動や方向転換のための回転を行うと酔いやすいことから、その解決法としてVRゲーム開発ではよく知られた移動方式だ。ただし、ワープすると瞬間移動を使いこなす魔法使い気分にはなれるが、没入感はやはり一瞬途切れる。なので、覚悟を決めたハードコアな人向けに自由移動方式を別オプションとして用意していることも多い。

 では『Skyrim VR』の場合はどうだろうか? スタッフに聞いてみたところ、これはあくまで現状のE3デモの仕様でしかなく、開発側でも「酔いやすくてもいいから自由移動でスカイリムの大地を歩かせてくれ!」といった声を認識していて、製品版ではオプションとして自由移動を実現する予定とのこと(現状のMoveにはスティック入力などがないので、コントローラー操作の方で対応するのではないかと推測する)。

▲スカイリムの大地をどこまでも歩かせてくれ!

 ゲームのグラフィック的には画質をVR版に最適化している印象で、その分フレームレートは安定していた(これも酔い対策で重要)。一方でゲーム内容としては、これはもうほぼそのまま、TESスカイリムの世界である。これ以上のことが必要だろうか? あのどこまでも行ける、数え切れないほどの冒険と秘密が隠された世界に、あなたの視覚を没入できるのである。

 装備アイテムや能力を入れ替える際に使うフェイバリットメニューなどもVRで使いやすい形に最適化されていて、両手には剣でも魔法でも弓矢でも割り当てられる(ちなみに弓矢はちゃんと両手で構えてから放つ)。そして右スティックの□ボタンを押せば必殺のドラゴンシャウトが発動し、敵をふっ飛ばしてくれる。

▲苦手なタイプの生物と似た存在がスカイリムの大地に生息しているという人は、頑張ってください。

▲弓矢はちゃんと両手で構えて引き放つ。

 そんな感じに、まだ調整中の部分はありつつも、変な声が出るほど楽しい。VRの没入感で敵に迫られるとなかなかギョッとするが、伝説のドラゴンボーンの道は簡単ではないのだから仕方ない。

 ただしプレイヤーの側で合わせなければいけないだろうなぁという点はいくつかあって、まずは現状の仕様では“下がりながら戦う”といった戦術は難しい。そしてもうひとつ、剣などの近接攻撃を使う際は、本来あるべき“剣の重量”がないので、特に振りかぶるモーションもつけずに手先だけでガチャ振りするプレイになりやすい。ゲーム側の問題ではなく、自分の雑なプレイで没入感を削ぎかねないというパターンだ。個人的には、魔法や弓矢などの遠距離攻撃をメインにしていくといいのではと感じた。

▲割と魔法プレイがおすすめ。

●ダッシュで襲い掛かってくるグールに対してV.A.T.S.発動!

 お次は『Fallout 4 VR』。海外では2017年10月に、PC用VRヘッドマウントディスプレイのHTC Vive向けに配信予定(こちらも同様に日本での発売日等は後日発表)。VRに最適化された『Fallout 4』本編を完全に収録する。
 記者は実は昨年のE3でプロトタイプを遊んだのだが、当時のそれは少し残念なことに、製品版実現に向けた技術デモといった感じだった。しかし今年はそこからのフィードバックを経て進化し、完全に遊べる内容に成長。恐らくその研究成果が『Skyrim VR』にも活かされているのだと思う。

 こちらは先に開発が進んでいることもあり、移動方法はすでにVIVEの左タッチパッドを使った直接移動と、ワープ方式の両対応。任意の角度の方向転換もできる。もちろんこちらもゲーム内容は完全に『フォールアウト4』で、左腕をひねって時計を見るようにすればPip-Boyが使え、右タッチパッドではフェイバリットメニューも出せる。

▲時計を見る感覚でリストをひねるとPip-Boyモードに変わる。もちろん各項目を使用可能だ。

 武器は銃だけでなく近接武器も使用可能(ただし『Skyrim VR』で書いたのと同じガチャ振り問題はあるが)。さらに部位を指定して攻撃を発動するおなじみの能力“V.A.T.S.”もVRに最適化されて搭載されている。

 昨年のリポートでも書いたとおり、非VR版でV.A.T.S.を発動すると世界がほぼ静止し、カメラがズームするとともにロックされるので、そのままではVRにまったく合わない(勝手にズームされると非常に酔いやすいものなのである)。そこで『Fallout 4 VR』版のV.A.T.S.は、VIVEの右コントローラーのメニューボタンを押して発動すると、カメラはそのまま、敵の動きだけがスローになる。

 銃を使っている場合、通常時と同様に右コントローラーのトリガーで発砲可能。本来V.A.T.S.はシミュレーションRPGだった頃の名残りの、攻撃が命中率に応じてオートで当たるという能力だったのだが、VR版V.A.T.S.は任意の発砲でありながら、ターゲットできている敵の部位が緑色にハイライトされるので、きっちり狙うことができ、その恩恵を受けられるというわけだ。

▲V.A.T.S.を発動するとスローになる代わり、非VR版のようなズームは入らず、そのまま武器がターゲットしている場所がV.A.T.S.の発動対象になる。

 デモではあえて敵を山盛りに投入してあるお祭り仕様で、気がつくとグールの大群がダッシュで襲ってきて、昆虫系の敵がブンブン来たかと思えば、レイダーがヒャッハーと撃ってくるというハードな内容(ちなみに今回は見なかったけど、VRでのラッドローチはマジでキツいと思う)。目の前に荒野のクリーチャーたちが殺意まんまんでやってくると緊張感が高まりまくり、応戦している間にこちらも「イエッハー!!」とレイダー並みの知能になっているのが恐ろしい。

 ちなみにこちらはPC版ということで、マシンの性能次第でより高度なグラフィックオプションも利用できるはず。もちろん相応のお金はかかるわけだが、5時間並んだ人間がここに「ウェイストランドや連邦に行きたいという夢がある人なら、その価値はある!」と断言しよう。あのとっておきのスポットにも、あの汚くも愛おしい街にも行けるのである。くり返しになるが、これ以上のことが必要だろうか?
 なお時間がなくて体験できなかったが、『フォールアウト4』のワークショップモードでもVRへの最適化が行われており、専用のユーザーインターフェースで、自分目線でオブジェクトを置き、復興を進めていくことができる。自分の目線で訪れる、自分で復興した街の景色は最高なはずだ。

▲ワークショップモードでは、自分目線でオブジェクトを置いていける。最高ですわ。