ふたりの巨匠による夢の上映イベントを実施!

 2017年5月27日より公開のフルCGアニメーション映画『バイオハザード:ヴェンデッタ』。2017年6月13日に、東京・新宿ピカデリーにて辻本監督と押井守氏によるスペシャルトークショー付き上映が開催。イベントの模様のリポートが到着した。

 以下、リリースより。


『バイオハザード:ヴェンデッタ』辻本貴則監督&押井守氏スペシャルトークイベント

 フルCGアニメーション映画『バイオハザード:ヴェンデッタ』の上映後トークショーが6月13日(火)に東京・新宿の新宿ピカデリーで開催され、辻本貴則監督と辻本監督の“師”である押井守監督が登壇。次回作の構想も含む(?)熱いトークを繰り広げた。

 押井監督は映画を見終えたばかりの観客に「辻本がお世話になってます。ふつつか者ですが、やっとこれで男になったかな?」と愛弟子の映画が多くの人に愛されていることにホッとした様子。辻本監督は「僕は、小4で『うる星やつら』を見たので、そんな押井監督が僕の映画のトークイベントでゲストに…」と感慨深げだった。

映画『バイオハザード:ヴェンデッタ』辻本貴則監督&押井守氏によるスペシャルトークイベントのリポートが到着_01
辻本貴則監督

 本作の制作中も「本当はいけないんだろうけど、ちょこちょこ相談して、(シーンを)見てもらっていた」という辻本監督。一方、押井監督は、そこで見せられた時は口に出さなかったダメ出しがあったとか…。ゾンビ化したドーベルマンが登場するシーンんだが、押井監督は「動きじゃなく、モデリングの部分なので、どうせこの段階では手遅れだと思って言わなかった…」と明かし「本物のドーベルマンを見れば、あの足の太さはない。太すぎる」と犬好きで知られる押井監督ならではの指摘を口にする。

 押井監督は実は、YouTubeで「バイオハザード」ゲーム実況を「死ぬほど見て」、かなり詳しくなっているそう。その理由について「バイオハザード」で「動きの快感原則の新しい可能性を感じたから」と説明。「普通のゲームでは、格闘は格闘、銃撃は銃撃だけど、これはパンチやキックに銃器が絡む。新しいモーションの原則を見出した」と語る。ちなみに押井監督がこういう感覚に陥るのは「バーチャファイター」以来、久々のことだという。

映画『バイオハザード:ヴェンデッタ』辻本貴則監督&押井守氏によるスペシャルトークイベントのリポートが到着_02
押井守氏

 辻本監督は、押井監督が「次(=次作の『バイオハザード』の監督)を狙ってる匂いがする(笑)」と指摘。これに押井監督は「狙ってないけど、オファーが来たら絶対に断らない(笑)」と野心を隠さない。今回は「オヤジ2人(クリス&レオン)」が主人公だが、辻本監督からの「男性キャラには興味ないでしょ?」という問いに「全然ない」と即答。今回、登場する女性キャラのレベッカについても「女性キャラの中で下から2番目くらい。私の好みじゃない」とばっさり! 

 その上で、押井版バイオハザード映画の構想(妄想?)について「オヤジ2人の映画にするつもりはない。(主人公は)やっぱりジルでしょ! (女性キャラの中で)2位、3位がないくらいダントツです。でも、もうひとり対になるキャラクターも必要。それは男じゃない。女性主人公の相手が男だと、どうせ恋愛関係になるんでしょって見られる。それがイヤ! 相手役も女性にしてバリバリハードにしたい。ヘレナがいいですね。理想としては敵も女性がいい。(主要キャラが女性だと)“母性”も絡んできて、奥行きが出る」と弟子の作品そっちのけで熱く語り、劇場は笑いと興奮に包まれていた。

映画『バイオハザード:ヴェンデッタ』辻本貴則監督&押井守氏によるスペシャルトークイベントのリポートが到着_03

 『バイオハザード:ヴェンデッタ』は大ヒット上映中。

 対バイオテロ組織「BSAA」のクリス・レッドフィールドは、ある情報を基に、武器密売組織の拠点である謎の洋館へ突入する。探索の最中、クリスは国際指名手配犯であるグレン・アリアスと対峙するも、信じがたい光景を目の当たりにし、結果アリアスを逃してしまう。一方、元ラクーン市警の特殊部隊「S.T.A.R.S.」の一員だったレベッカ・チェンバースは、現在は大学教授として、「死者が甦り、凶暴化する」という不可解な事件の調査、研究に携わっていた。事件の調査により、「新型ウィルス」が関係していることを突き止めた彼女は、治療薬の開発に成功。その直後、研究所が何者かに襲撃され、レベッカは死の危険にさらされてしまう。協力を求めるため、新型ウィルスが関わる事件を最もよく知る人物、アメリカ大統領直轄のエージェント組織「DSO」所属のレオン・S・ケネディのもとへ向かうクリス。再会を果たした二人は、アリアスの真の目的が“バイオテロ”だと掴み、その策略を阻止する為、彼を追いニューヨークへと向かうのであった。

●エグゼクティブ・プロデューサー:清水崇 『呪怨』シリーズ
●監督:辻本貴則 『THE NEXT GENERATION パトレイバー
●脚本:深見真 『PSYCHO-PASS サイコパス
●音楽:川井憲次 『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊
●原作監修:小林裕幸(カプコン) 『バイオハザード』シリーズ
●製作:マーザ・アニメーションプラネット ●配給:KADOKAWA