あの“グウェント”が本格対戦型カードゲームになった

 CD PROJEKT REDが開発するプレイステーション4、Xbox One、PC用ダウンロードソフト『グウェント ウィッチャーカードゲーム』が、日本国内でも配信されることが決定した。基本プレイ無料(アイテム課金制)。

 本作は、2015年に発売されたオープンワールドのアクションRPG『ウィッチャー3 ワイルドハント』(以下、『ウィッチャー3』)に登場したカードゲーム“グウェント”を単独ゲーム化したもの。NPCと戦うシングルプレイ専用だった“グウェント”がマルチプレイ対応になり、全世界のプレイヤーとより深みを増した駆け引きが楽しめるようになった。

 本記事では、『グウェント ウィッチャーカードゲーム』の見どころを紹介しつつ、CD PROJEKT REDのマーチン・イウィンスキ氏、ヤコブ・コワルスキ氏、本間覚氏へのインタビューをお届け。本作の開発秘話や本格始動する日本での展開などについて話をうかがった。

 なお、本記事は開発中のバージョンに基づいて作成している。ゲームリリース後に、カードの詳細やゲームルールなどが変わる可能性があることをご理解いただきたい。

※PC版は著作権管理(DRM)フリーのオンラインゲーミングプラットフォーム“GOG.com”で配信。

『ウィッチャー3』のカードゲーム“グウェント”が単独ゲーム化、日本展開が本格始動するCD PROJEKT REDにインタビュー【プレゼントあり】_05

運よりもプレイヤースキルが勝敗を大きく左右する

 『ウィッチャー3』の世界で“グウェント”は、シンプルなルールでありながら中毒性の高いカードゲームとして大流行。商人や宿屋の主人など、あらゆる人(NPC)が“グウェント”に熱中している。その熱はゲームの世界だけに留まらず、現実世界でも“グウェント”にハマる人が続出。“グウェント”に夢中になりすぎて、『ウィッチャー3』本編がまったく進まなかったというプレイヤーもいたようだ。

 『グウェント ウィッチャーカードゲーム』は、そんな『ウィッチャー3』プレイヤーに愛された“グウェント”の核となる部分を残しつつ、カードや特殊能力の増加、ビジュアルやエフェクトの強化など、対人戦向けにさまざまな要素を追加、調整。対戦相手を巧妙に欺き、心理的な駆け引きで優位に立つことが必要とされる、頭脳派対戦カードゲームに生まれ変わったのだ。

『ウィッチャー3』のカードゲーム“グウェント”が単独ゲーム化、日本展開が本格始動するCD PROJEKT REDにインタビュー【プレゼントあり】_01
『ウィッチャー3』のカードゲーム“グウェント”が単独ゲーム化、日本展開が本格始動するCD PROJEKT REDにインタビュー【プレゼントあり】_04
『ウィッチャー3』のカードゲーム“グウェント”が単独ゲーム化、日本展開が本格始動するCD PROJEKT REDにインタビュー【プレゼントあり】_03
『ウィッチャー3』のカードゲーム“グウェント”が単独ゲーム化、日本展開が本格始動するCD PROJEKT REDにインタビュー【プレゼントあり】_02
▲『ウィッチャー3』のゲラルト、シリ、イェネファー、ニスラルもカードになって登場する。

◆ひと筋縄ではいかない特徴的なルール

 『グウェント ウィッチャーカードゲーム』のルールは簡単。相手プレイヤーと交互にカードを1枚ずつ自陣に出し合い、カードに書かれた数字(戦力)の合計点を競い、2ラウンド先取で勝利となる。一見すると「数字の大きいカードを出し続ければ勝てるのでは?」と感じるかもしれないが、カードには自陣に出したカードの数字を増やしたり、相手が出したカードを消滅させるなど、特殊な効果を発揮するものが多数存在し、それらの使いかたが戦況を大きく左右する。

 また、1度出したカードは原則つぎのラウンドで使用できない、3ラウンドを13枚のカード(1ラウンド目に10枚配られ、ラウンド2の開始時に2枚、ラウンド3の開始時に1枚カードを引ける)で戦わなくてはならないという制限も、駆け引きの奥深さを生み出している。

『ウィッチャー3』のカードゲーム“グウェント”が単独ゲーム化、日本展開が本格始動するCD PROJEKT REDにインタビュー【プレゼントあり】_06
▲プレイヤーは、近接、間接、攻城の3列からなる自陣にカードを出していく。カードの属性によって、置ける列も限定される。
『ウィッチャー3』のカードゲーム“グウェント”が単独ゲーム化、日本展開が本格始動するCD PROJEKT REDにインタビュー【プレゼントあり】_08
▲1試合で使用できるカードは13枚。相手にカードを無駄遣いさせれば有利に立てる。
『ウィッチャー3』のカードゲーム“グウェント”が単独ゲーム化、日本展開が本格始動するCD PROJEKT REDにインタビュー【プレゼントあり】_07
▲対戦中、相手プレイヤーに定型のメッセージを送ることも可能。

◆自分ならではの最強のデッキを組み上げよう!

 試合での戦いかたはもちろん、デッキ構築も奥が深い作りになっている。カードは、偉大なる“ニルフガード”、誇り高き“スケリッジ”、荒々しい“モンスター”、狡猾な“北方諸国”、謎めいた“スコイア=テル”という5つのデッキタイプ(勢力)に分かれており、デッキタイプによって使用可能なカードが異なる。プレイヤーは、自分のプレイスタイルに合ったカードを持つデッキタイプをひとつ選び、その中から25枚以上のカードでデッキを編成。デッキからランダムで選ばれた13枚のカードで試合を行うという仕組みだ。

 最初はスターターデッキで各デッキタイプの特徴を把握するのがオススメ。スターターデッキでの戦いかたに限界を感じたら、カードパック(5枚ひと組。少なくとも1枚はレア以上が確定)を購入してみるのも手。本作リリース後には拡張パックの配信も予定されているので、戦略の幅がさらに広がるハズ。

『ウィッチャー3』のカードゲーム“グウェント”が単独ゲーム化、日本展開が本格始動するCD PROJEKT REDにインタビュー【プレゼントあり】_10
▲各デッキタイプには、そのタイプでしか使用できない固有のカードがある。戦略に合せてデッキタイプを使い分けよう。
『ウィッチャー3』のカードゲーム“グウェント”が単独ゲーム化、日本展開が本格始動するCD PROJEKT REDにインタビュー【プレゼントあり】_11
▲試合は“マリガン”というフェーズから始まる。このフェーズでは、ランダムで配られた10枚のカードのうち3枚を引き直せる。
『ウィッチャー3』のカードゲーム“グウェント”が単独ゲーム化、日本展開が本格始動するCD PROJEKT REDにインタビュー【プレゼントあり】_09
▲強力な英雄カードや、霧を呼び起こして弓兵を無力化する呪文カード、最強ユニットカードのみを焼き払うドラゴンのカードなど、多種多様なカードを集めてデッキを構築しよう。

◆ボリューム満点のシングルキャンペーンモード

 「1対1でのマルチプレイは不安……」という人も心配ご無用! 本作は、『ウィッチャー』の世界におけるさまざまな出来事を、カードデッキとともに追体験できるシングルキャンペーンモード(※)が実装予定で、おなじみのキャラクターはもちろん、新たなキャラクターも登場するとのこと。また、ストーリーの途中で選択を迫られる場面もあり、『ウィッチャー3』本編と同様に、プレイヤーの選んだ行動が今後の展開につながっていくという。

 さらに、『ウィッチャー3』に引き続き、日本語音声フルローカライズに対応。代表的なキャラクターとキャストは下の通りだ。

・ゲラルト:山路和弘さん
・シリ:沢城みゆきさん
・イェネファー:田中敦子さん
・トリス:逢沢ゆりかさん
・ダンディリオン:新垣樽助さん
・エレディン:秋元羊介さん
・イオルヴェス:細谷佳正さん

※シングルキャンペーンモードは、『グウェント ウィッチャーカードゲーム』リリース後に実装予定。