『デジモンストーリー サイバースルゥース ハッカーズメモリー』プロデューサー羽生和正氏インタビューでわかった開発経緯、前作の反応、そしてストーリーについて

バンダイナムコエンターテインメントより2017年に発売予定のプレイステーション4、プレイステーション Vita用ソフト『デジモンストーリー サイバースルゥース ハッカーズメモリー』。本作のプロデューサー、羽生和正氏へのインタビューをお届けする。

●前作をベースに新キャラたちによる新たな物語が始まる!

 2015年3月に発売された『デジモンストーリー サイバースルゥース』は、デジモンを集めながら“冒険”、“育成”、“バトル”する育成RPGという『デジモンストーリー』シリーズ従来の基本コンセプトはそのままに、“大人になったデジモンファンに向けた作品”をテーマとし、世界観やゲームシステム、イメージを大幅にパワーアップさせたことで、多くのデジモンファンから高評価を集めた。
 本作『デジモンストーリー サイバースルゥース ハッカーズメモリー』では、そんな『デジモンストーリー サイバースルゥース』の世界観やゲームシステムをベースに、新しい物語が展開する、『サイバースルゥース』シリーズの新作となっている。

 今回、ファミ通.comでは、本作『デジモンストーリー サイバースルゥース ハッカーズメモリー』のプロデューサー、羽生和正氏へのインタビューを敢行。開発経緯や前作からの立ち位置、本作の見どころについて語っていただいた。 『デジモン』シリーズのファンはもちろん、RPGが好きなゲームユーザーも要チェック!!

▲バンダイナムコエンターテイメント『デジモンストーリー サイバースルゥース ハッカーズメモリー』プロデューサー
羽生和正氏(文中は羽生)

●コンテンツを継続することで、ファンの盛り上がりを作りたい

――『サイバースルゥース』シリーズの新作とのことですが、どのような経緯から開発はスタートしたのでしょう?

羽生 『デジモンストーリー』シリーズは2006年に1作目が発売され、10年以上前から継続的にタイトルを発売させていただいています。シリーズ誕生時、プラットフォームはニンテンドーDSで、子どものデジモンファンをターゲットとして制作していましたが、前作『サイバースルゥース』では「大人になったデジモンファン」向けにシフトしたことが最大の特徴です。『デジモン』は1998年に誕生し今年で20周年を迎え、当時子どもだったファンの方が、大学生や社会人となっており、ファンの趣向も変わってきていると感じていました。そういった中で、ファンの方が『デジモン』本来のおもしろさを再度認識いただき“甦りを図る”ために、世界観や、キャラクターイメージを大きく変更し、デジモンを卒業してしまっていたファンの方にも興味をもっていただけるように制作したのが前作『デジモンストーリー サイバースルゥース』です。おかげ様で国内外で好評をいただき、「こういった形でも『デジモン』をしっかり作ることはできる」と実感することができました。2016年4月頃には「『デジモンストーリー』をもう一度仕掛けよう」と社内で話が進み始め、「つぎはプレイステーション4で、なおかつワールドワイドで好評をもらえるようにしたい」と目標を掲げました。しかし、これまでプレイステーション Vitaベースで開発してきたタイトルなので、プレイステーション4に移行するとなると、これまで以上に開発に時間を費やすことになってしまいます。さらに、今年は『デジモン』20周年ということもあり、継続して盛り上がりがないとファンの熱量も下がってしまうことが課題となりました。いままさに『デジモン』の熱量が高くなっているとき、ファンが盛り上がるようなコンテンツを提供したい。そこで、『サイバースルゥース』をベースとすることで、世界観とキャラクターに愛情を持ってくれたお客様向けて、熱量が冷めないうちに新作を提供すると共に、『デジモン』ファンだけではなく、新規ユーザーに向けてアプローチすることも踏まえて、『サイバースルゥース』シリーズとして新作を提供させていただくことを決定しました。
 また、次回作をいきなりプレイステーション4専用ソフトにしてしまうと、前作をプレイステーション Vitaで遊んでいただいたお客様にとってハードを乗り換えることになるので、ものすごい負担になる懸念もあります。せっかく『サイバースルゥース』でおもしろかったと思っていただいても、プレイステーション4では手が出しづらいと思われてしまうのはもったいないですから、今回はプレイステーション Vitaをベースとし、なおかつプレイステーション4でも発売することで、ハードの移行期間にしたいと考えています。

――発売はすでに発表されていますが、ファンからの反応はいかがでしょうか?

羽生 たくさんのポジティブな声をいただいていますが、「続編なのか外伝なのか、どっちなのか?」という意見もございました。本作のポジショニングは難しいところではありますが、たとえば前作を1.0とし、物語やマップなどのゲーム内要素が新規になったものを2.0とした場合、1.7~1.8に相当する内容になっています。『デジモンストーリー サイバースルゥース ハッカーズメモリー』は前作のシステムをベースにしており、完全新作のようにシステムを一新しているわけではありません。前作と同じ世界観のため、前作と共有された同じマップがいくつかあります。ストーリーやクエスト部分については本作でも前作同等のボリュームを用意させていただいています。もちろん、前作を遊んでいただいたプレイヤーからの意見もしっかりと反映することで、前作より「よくなった」と思ってもらえるよう調整しています。また『デジモンストーリー サイバースルゥース ハッカーズメモリー』では前作『デジモンストーリー サイバースルゥース』も収録しています!

――前作を収録しているのは驚きました。

羽生 『ハッカーズメモリー』を、より多くの人に遊んでもらいたいとの思いがあるのですが、今作は前作と世界観を共有していることもあり、どうしても前作を遊んでいない方には敷居が高くなってしまいます。我々のいまの課題は「より多くの方にデジモンのゲームに触れてもらうコト」と考えており、これから『サイバースルゥース』を始める人にとって敷居を高くしたくなかったので、今回は特別に前作収録をさせていただきました!(笑)。また、プレイステーション4版『デジモンストーリー サイバースルゥース』は海外でのみでの発売しており、国内でこれまで発売するタイミングがなかったので、これを機にプレイステーション4版を収録させていただきました。前作は寄り道をせずに進めると早ければ25時間ほどでクリアーに辿り着けると思いますので、ぜひセットで遊んでいただきたいです!

――前作『デジモンストーリー サイバースルゥース』は60時間遊ばせていただきました。

羽生 デジモンの育成をとことんやると、そのくらいの時間は楽しめます。ちなみに、前作でプレイヤーにアンケートを取った結果、99時間以上遊んだ人の割合が一番多かったのです。これには驚きました。

――予想以上のやり込みだったと。

羽生 これは本当に、予想以上でした。前回は“王道なRPGのシステム”、“複雑なシステムは採用しない”、そのかわり“デジモンの育成はやりごたえを感じられるようにする”ことを目指し制作しました。実際、発売してみるとプレイヤーはストーリーを進めないでデジモンの育成に専念していた方が多かったので、この反応には素直に喜びたいですね。前作では240体のデジモンが登場しましたが、全部をコンプリートする人はなかなかいないだろうと開発側は考えていました。ですが、コンプリートする人が予想より多かったので、これにもかなり驚きました。本作でも育成はもちろん、シナリオのボリュームを持たせやり込み要素も採用予定ですので、長く楽しんでいただけると思います。

▲前作『デジモンストーリー サイバースルゥース』

●気持ちのよいバトルテンポの中、デジモンの活躍を見せる

――バトルについてはどういった反応をいただいたのでしょうか?

羽生 海外で発売した当初、メディアから「なぜ日本はいまだにターン性を採用するんだ」という意見が上がりました。

――そんな意見があったのですか。

羽生 ターン性を否定的に捉える方もいますが、個人的にはターン制はトランプのようなものだと捉えています。トランプのような完成された遊びは普遍的なものであり、決められたルールの中で自分が持っているカードをどうマネジメントしていくのかという遊びなので、その基本のおもしろいさの部分が古くなることはないと思っています。それはターン制も変わらないと思うのです。自分のターンが来て自分の手持ちのユニットをどう行動させるか? それにより展開が変わっていく気持ちよさや戦略性のおもしろさは独自のモノがあると考えています。ほかにバトルについては、『デジモンストーリー』は育成ゲームでもあるので、自分の育てたデジモンをもっと見たいと言う意見を多くいただいていました。そこで、自分のデジモンがバトルで奮闘し戦っている姿を見せるよう研磨しました。しかし演出にこだわるとバトルのテンポが悪くなってしまう傾向があるので、“デジモンを魅せつつも、攻撃して相手にダメージを与えるリズム感を気持ちよくする”という部分では、開発のメディア・ビジョンさんが注力してくれました。メディア・ビジョンさんはJRPGのノウハウがありセンスがよく、デジモンの活躍を見せつつ気持ちのよいバトルテンポを生み出すよう、バトルの演出を昇華してくれました。やはりデジモンに愛情を持っている人が多いので、デジモンを魅力的に見せることができたのが前作の功績だと思っていますし、これは今後も踏襲しています。

――確かに、デジモンがバトルで動いているのを見ると、「こんな動きだったんだ」と改めて認識させられることは多々ありました。

羽生 デジモンを連れて歩けるし、デジファームで育成して眺められる。とはいっても育成部分は『デジモンワールド』シリーズなどと比べると簡略的ではあり、1匹をじっくり育て続けるというよりも、いかにいろんなデジモンを育て、たくさん種類を集めるかと言う楽しさに寄せてはいます。ストーリーシリーズは男の子が好きなコレクション要素が強く、その要素をカバーするのがデジファームです。ほかにも、デジモンはそれぞれ大きさが違うので、大きすぎて道を通りにくかったりとマップによってはスケールが合わないデジモンもいたり(笑)。ですが、モンスターが現実世界でいっしょに歩いているのを見るとワクワクするし、いかに“いっしょに冒険している”という印象を感じられるかこだわりたかったので、移動シーンではデジモンが一列には並ばず、ランダムについてきながら障害物をよけてスムーズに移動する動きを実現しています。

――究極体を連れて歩いているときの「俺ツエー感」は格別でした(笑)。

羽生 最初はプレイヤーキャラクターよりも小さかったのに、こんな大きいデジモンに成長させられたという成長を感じられるようにしました。

――海外ではターン制について意見があったということですが、日本と海外での反応の違いはありましたか?

羽生 ファンは国内外であまり変わりはないと思います。ただ、海外では日本で発売されたデジモンゲームの久々のローカライズでもあったので、非常に熱量高く迎えていただけました。ターン性は古いと思われることもありますが、研磨された遊びだと私自身思っております。結局は『デジモン』が好きで購入していただいているので、『デジモン』ゲームとして求めているものと一致していれば評価してくれるのではないかと考えています。買ってくれたファンはシステム部分も含めて理解してくれているので、その部分の意識がズレていかなければ大丈夫ではないかと考えています。

●ヒーローではない“普通の人”が危機に直面したときにどうするか?

――では、本作のシナリオの見どころはどこでしょう。

羽生 もともと前作『デジモンストーリー サイバースルゥース』では、肉体を無くした主人公が現実と電脳空間で起こった問題を解決しながら、過去の出来事と向き合い、世界の危機を救っていくヒーローらしい英雄物語でした。ただ今回は、英雄物語ではなくてデジモンたちが溢れかえった中で暮らしている“普通の人”を描いています。もし世界の危機に直面したとき、私たちのような普通の人がいきなり世界を救うことはなかなか難しいと思うんです。自分が大きな災害に巻き込まれたときに私たちはどうするのかと考えると、自分の大切な家族や友だち、居場所を守る為に行動するのだと思います。また、前作を遊んでくれた20代のプレイヤーたちは、社会に出るにあたって自分の立ち位置を意識する頃だと思います。社会の中での自分の立ち位置や所属するコミュニティが見えてくる年頃ですね。そういったリアルな感覚を『デジモン』に適用すると、どんな物語が生まれるのかをコンセプトにしています。今回の主人公も特殊な運命を背負っているわけではないです。電脳世界で自分のアカウントを盗まれて犯罪の濡れ衣を着せられてしまい、「自分の居場所を失う」ことから物語は始まります。犯人を捜すため、新たな居場所としてハッカーチームを見つける。このハッカーチームでのコミュニティを築き上げるなかで、世界の危機に巻き込まれて、自分の居場所を守っていく様が描かれる訳です。デジモン作品は「パートナーデジモンの進化=人の成長」として描かれることも多いので、その言った要素も上手く入れ込んでいければとかんがえています。こういうととても重いお話に聞こえますが、そのストーリーが根底にありつつもコミカルさや、ホラーな都市伝説的要素があるバラエティに富んだ物語が展開します。今回も渡辺浩弐さんにサブクエストのシナリオ原案を幾つかお願いさせていただいておりますのでご期待ください!

――前作では電脳世界とオカルトが絡んでいくサブクエストがあり、意外でした。

羽生 そもそもデジモン自体の存在がなんなのか? 古来から存在し、人が幽玄的なものとして認識してきた存在が、デジタルを介することで具体化して視認できるようになり、現在の知識で理解できるように人々が「そういうものだ」と定義しているモノのひとつがデジモンだったり、作中で描かれている怪異現象であると言う考えを基に「サイバースルゥース」は世界観を作っています。でもその認識や定義は人それぞれの見方によって変わるもので、敵のように感じたものも、アットホームなものに変わっていきます。作中でデジモンに対する認識がキャラクターごとに異なるのはその考えがベースにあるからです。人の成長により『デジモン』に対しての認識や定義が変わり、それと共に世界の在り様も変わってくるSFらしいストーリーが描かれています。

――ところで、本作では主人公が所属することになるハッカーチームの名前が“フーディエ”ですが、これは蝶の名前に由来していますよね?

羽生 フーディエは中国語で“蝶”という意味を持ちます。これは本作で重要なキーワードで、いわゆる“胡蝶の夢”(荘子による故事)に密接していきます。電脳世界が現実世界の延長線上にあり日常の一部になっている、もはやどちらが自分たちの本当の現実なのかわからない。電脳世界でのコミュニティがあり、現実世界では一般人でも、電脳世界では特殊な存在だったりと……『デジモン』に登場するハッカーは基本的にそういう人物が多いです。彼らにとってどちらが現実なのかというと、分からないんですね。こんなにリアルな電脳世界があり、デジモンにとっては電脳世界が現実ですし、ハッカーにとって守るべき世界はどちらなのか……それがハッカーたちの直面する課題で、“胡蝶の夢”というキーワードと重なっていきます。

――なるほど。では、前作に登場した“フェイ”が本作でも登場するようですが、前作のキャラクターはほかにも登場するでしょうか?

羽生 前作のキャラクターが登場し、前回で語られなかったストーリーの裏側について掘り下げている部分もあります。もちろん、前作をプレイしていなくてもストーリーは理解できますが、前作をプレイしたユーザーにとっては、「あのとき裏ではあんなことがあったのか」と、ニヤリとする要素を用意しています。誤解がないようにもう一度申しますが、前作をプレイしていなくても、ストーリーは納得のできる形にはなっていますが、両方プレイいただけることをお勧めします!

――最初に選べる3体のモンスター(テントモン、ゴツモン、ベタモン)を選んだ理由は?

羽生 我々、開発側は少々皮肉れているところがありまして(笑)。ファンのあいだでは知られていますが、今まであまり日の目を見られなかった若干アクの強いデジモンをフューチャーしています。前作でも、人気デジモンのアグモンやガブモンは最初に選べる3体には入れませんでしたが、それはドラマに介入するキャラクターとしてしっかりと描きたかったのであえて入れませんでした。今回においては、主人公がヒーローではないというポイントも踏まえて、テントモン、ゴツモン、ベタモンを選ばせていただきました。新規の人には新たな刺激になるかもしれないですね。

――ほかにも選ばれる可能性のあったデジモンはいたのでしょうか?

羽生 インプモンとかゴマモンですね。

――ああ~ありえそうですね(笑)。では、新しいデジモンは登場する予定でしょうか?

羽生 これはまだお伝えできないのですが……ただ、ファンが驚くような仕掛けは用意しています。

――楽しみにしています。前作では中野ブロードウェイや新宿が出てきましたが、今回の新しいスポットはズバリどこでしょうか?

羽生 今回は“池袋”が新スポットとして登場します。池袋の中にある架空のネットカフェが“フーディエ”の拠点です。コンセプトとして、プレイヤーが実際に足を運んだことがある現実と、電脳世界に繋がっていることが、遊ぶ人の萌えどころかなと。普段見ている風景の裏側に電脳世界があることを、おもしろいと思っていただけたら幸いです。

――また聖地巡礼が盛り上がりますね! では、新しいゲーム要素はありますでしょうか?

羽生 こちらもまだ詳細をお伝えできないのですが……ハッカーチーム独自の世界観を題材にした遊びがありますので、続報にお待ちください。

●通信対戦はバランスを調整し、対戦が盛り上がるように

――本作ではどのような調整が行われていますか?

羽生 前作では、「対戦バランスが悪い」とのご指摘をいただきました。本編中の敵対バランスに関して悪い意見はあまり見受けられなかったのですが、予想以上にデジモンの育成を進めてからストーリーを進めるプレイヤーが多かったので、どうしてもボスが弱いと感じられることが多かったかもしれません。しかし、そこを調整してしまうと新規プレイヤーにはクリアーが難しくなってしまいますので、あまり手を加えないことを前提にしています。対人戦に関しては、貫通スキルやスピード型のデジモンをメインとした、、固定パーティーができてしまっていました。それによって自分が好きなデジモンを入れた編成が組めなくなってしまう恐れがあり、そこはしっかりと調整を加えます。調整の方向性としては、貫通の威力を落としたり、スピード効果を落とすと言うよりも、それに対抗するアンチスキルなどを加える方向で調整を進めています。新しいデジモンも73体追加されますので、通信対戦が盛り上がるようにしていきたいと考えています。

――通信対戦において、前作のセオリーは通用しなくなると。

羽生 そうですね。ほかにも、ルームを作成してフレンドと対戦したり、レベルを設定して同じレベルの人と対戦できるようにと、初心者から遊びやすいオンライン要素は用意しています。通信対戦については随時改善していくつもりです。

――基本のところではありますが、前作と新作が収録されていますが、好きなタイトルからプレイできるのでしょうか?

羽生 本作ではタイトル画面は共通になっていますが、どちらのタイトルを遊ぶかを選択可能です。セーブデータはひとつのなかに両タイトルを維持する形になりますので、ずっと『デジモンストーリー サイバースルゥース ハッカーズメモリー』を遊んでもいいですし、ときには前作をすこしだけ遊ぶことも可能です。あとは、PS Vita版『デジモンストーリー サイバースルゥース』のセーブデータがあれば、今作に入っている「サイバースルゥース」にセーブデータが引き継げます。また、クロスセーブ機能でセーブデータをPS4版でに引き継ぐことができるよう予定しています。ただ、『ハッカーズメモリー』にはデジモンを引き継ぐことはできませんが、何かしらの引き継ぎ特典を加えるつもりです。

――プレイステーション4とプレイステーション Vitaの違いは何かありますでしょうか?

羽生 解像度以外に、ほぼ変わりはありません。ただ、大画面で遊ぶことで新たな発見があるかもしれませんので、前作をプレイステーション Vitaで遊んだ方は、ぜひプレイステーション4でも遊んで欲しいですね。

●夢である“全デジモン登場”を達成したい

――話は戻りますが、本作をしっかりと作りつつ、次回『デジモン』シリーズの新規タイトルを企画しているとのことですが、そのあたりを詳しくお聞かせいただけますでしょうか?

羽生 『デジモン』シリーズは、しっかりと継続して行きたいと考えています。新作を発表するとファンが一番気にするのが、「デジモンが何体出てくるのか」という点です。ですが、このデジモンを作るのが一番大変でして……(笑)。現在、設定上1000体ほどのデジモンがいますが、まだまだ全部を登場させられてはいませんので、シリーズを重ねるごとに登場デジモンを増やしていきたいと考えています。デジモンは一体一体がまったく違う形なので流用がまったくできない為、現在はリソースをしっかり管理し各デジモンの3Dモデルを増やしているところです。なかなか大変な作業ですが、『デジモン』シリーズを継続させ、ファンの夢である“全デジモン登場”を達成できるよう、少しずつではありますが作業を進めています。

――図鑑をコンプリートするプレイヤーが多数いるので、作り甲斐はとてもありますよね。

羽生 その通りです! 図鑑をコンプリートしていただくのは本当にうれしいですが、「もっとデジモンを登場させなくては」ともプレッシャーも感じます。

――うれしい悲鳴が(笑)。もちろん、主人公など登場キャラクターにもこだわっていると思うのですが、どのあたりに注目していただきたいでしょうか?

羽生 実は本日初期ラフを持ってきましたので、ぜひ見ていただければ。先ほどもご説明しましたが、今回の主人公はヒーローではないので、そのコンセプトを踏まえたデザインをしていただきました。主人公は普通の少年、一方でヒロインは天才的ポジションになります。ほかにもフーディエのメンバーがいますので、続報をお待ちください。

――それでは、最後にファンの方にメッセージをお願いします。

羽生 ファンの方の声はすべて拝見して、開発会社のメディア・ビジョンさんとともによいものをお届けできるように制作を頑張っております。今後も『デジモン』コンテンツを継続的にお届けできるよう、皆さんといっしょに作り上げていければと思いますので、いままで支えていただいた方はもちろん、まだデジモンを触っていない方、昔デジモンは好きだったがしばらく離れている方も、ぜひこれを機に触っていただければと思います。もちろん、この期待に沿えるよう努力してますので、これからもよろしくお願いいたします。



(C)本郷あきよし・東映アニメーション
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※画面は開発中のものです。