各ブランドからタイトルをリリース

 2017年4月27日、コーエーテクモホールディングスが、2017年3月期(2016年4月1日~2017年3月31日)の連結業績を発表した。
 それによると、売上高370億3400万円(前年同期比3.4%減)、営業利益87億8100万円(同20.7%減)、経常利益152億1100万円(同3.5%減)に。また、在外子会社の留保利益にかかる繰延税金負債が減少した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は116億2400万円(同7.1%増)となり、経営統合以来7期連続の増益となった。

 主軸となるエンタテインメント事業で、“シブサワ・コウ”ブランドより、2月に『三國志13 with パワーアップキット』(PC、PS4、PS3用)が発売されたほか、3月にはスマートフォンゲーム『三國志レギオン』(Android版)のサービスを開始し、今期は合計で3タイトルのスマートフォンゲームをリリース。“ω-Force”ブランドでは、『無双☆スターズ』(PS4、PS Vita用)を3月に発売し、同じく3月には『討鬼伝』シリーズのスマートフォンゲーム『討鬼伝 モノノフ』(Android版)を配信開始。“Team NINJA”ブランドでは、2月に『仁王』(PS4用)を発売したほか、『DEAD OR ALIVE 5 Last Round』(PS4、PS3、Xbox One、Steam用)では、基本無料版が累計800万ダウンロードを突破し、『DEAD OR ALIVE Xtreme 3』のVR対応モードを配信するなど、有料コンテンツも順調な販売を継続しているとしている。“ガスト”ブランドでは、3月に『BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣』(PS4、PS Vita用)を発売。“ルビーパーティー”ブランドでは、3月に『遙かなる時空の中で3 Ultimate』(PS Vita用)をリリースし、イベント事業では、“ネオロマンス・フェスタ 金色のコルダ Featuring至誠館高校Op.2”や、立体映像技術を用いたバーチャルライブを開催し、来場者数の合計は80000人となり、前年同期から33%伸長したとしている。

 その結果、エンタテインメント事業は、売上高330億2500万円、セグメント利益が78億1500万円となっている。

 今後の見通しとしては、「ゲーム業界におきましては、新型ゲーム機の発売により国内の家庭用ゲーム市場は回復の動きがみられ、スマートフォン向けゲームなどデジタル分野は引き続き伸長が見込まれます。VR(仮想現実)やAR(拡張現実)、AI(人工知能)といった先端技術を活用したゲームや、年々向上するスマートフォンの性能を活かしたゲームの登場などにより、更なる成長が期待されます」(決算短信より)とした上で、「エンタテインメント事業では、主力シリーズタイトルを発売するほか、パッケージゲーム・スマートフォンゲームにおいて、国内外で大型コラボレーションに取り組んでまいります」と説明。

 具体的には、“シブサワ・コウ”ブランドからは、シリーズ最新作『信長の野望・大志』にてAIを大幅に強化し、「最高の歴史シミュレーションゲームを目指」すほか、“ω-Force”ブランドでは、開発チーム“ω-Force”の立ち上げから20周年の節目の年を迎えての、『無双』シリーズの最新作『真・三國無双8』などのリリースを予定。“Team NINJA”ブランドでは、対戦ゲームとアクションゲームのNo.1ブランドを目指し、『無双』シリーズと任天堂『ファイアーエムブレム』とのコラボレーションタイトル『ファイアーエムブレム無双』(Nintendo Switch、Newニンテンドー3DS用)の発売を予定している。“ガスト”ブランドでは東映アニメーションとのコラボレーションによる、アニメとゲームが融合したスマートフォン用アプリ『拡張少女系トライナリー』の配信や、発売から20周年を迎える『アトリエ』シリーズの展開施策を積極的に進めるとのこと。“ルビーパーティー”ブランドでは、『ネオロマンス』シリーズを拡充し、IPを活用したアニメ化やイベントなどのメディアミックス展開を一層強化していくとしている。さらに、新設の“midas(ミダス)”ブランドでは、新規スマートフォンゲームの開発に取り組んでいくとのことだ。

 これらにより、コーエーテクモホールディングスでは、2018年3月期の業績は売上高420億円(前年同期比13.4%増)、営業利益115億円(同31.0%増)、経常利益160億円(同5.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益117億円(同0.6%増)を見込んでいる。