戦国武将たちがプロレスで決戦!

 2017年3月20日、さいたまスーパーアリーナにて、プロレス団体DDTプロレスリングによる興行“Judgement2017~DDT旗揚げ20周年記念大会~”が開催。その中の試合のひとつとして、コーエーテクモゲームスとのコラボレーションにより“シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ”が行われた。本記事では大会全体の熱気も合わせて、試合の内容をお伝えしていこう。

リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_01

 本大会は、エンターテインメント色が強く“文化系プロレス”という異名を持つDDTプロレスリングが20周年を迎えたことを記念して行われたもの。オープニングでは、プロレスラーでありながらも、DDTプロレスリング代表取締役社長も務める高木三四郎選手がふんどし姿で登場し、観客にご挨拶。そして対戦カードが発表され、つぎつぎと試合が行われていった。

リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_02
▲高木選手は、さいたまスーパーアリーナの屋上から「20年前、裸一貫で旗揚げしました。今日は原点に戻って裸一貫でオープニングを務めます!」と、気合十分!
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_03
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_04
▲第1試合は、3つのチームが入り乱れる6人タッグ3WAYマッチ。樋口和貞選手、岩崎孝樹選手、渡瀬瑞基選手、VS高尾蒼馬選手、彰人選手、ヤス・ウラノ選手VS大石真翔選手、勝俣瞬馬選手、MAO選手が入り乱れる波乱の幕開けだ。
▲入場では、アイドルユニット“NωA”である大石選手、勝俣選手、MAO選手がさいたまスーパーアリーナのマスコット、たまーりんを連れてライブを披露。
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_05
▲第2試合は、大鷲透選手、平田一喜選手、アントーニオ本多選手、レディビアード選手VSジャガー横田選手、石井慧介選手、高梨将弘選手、ゆに選手のスペシャル8人タッグマッチ。小学生レスラー・ゆに選手には、アントーニオ本多選手もタジタジの様子で、終始笑いの絶えない試合となっていた。
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_06
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_07
▲第3試合は、海外武者修行から帰国した入江茂弘選手VSマイク・ベイリー選手の凱旋スペシャルマッチ。
▲空中殺法と華麗な足技で攻め立てるマイク選手だったが、入江選手の圧倒的なパワーにギブアップ!
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_08
▲スーパー女子プロ大戦と銘打たれた第4試合は、里村明衣子選手、赤井沙希選手、中島翔子選手VSアジャ・コング選手、チェリー選手、山下実優選手の6人タッグマッチ。女子レスラーたちの多彩な技の数々に会場は魅了されつつも、アジャ・コング選手の一斗缶攻撃には思わず拍手が飛び出す一幕も。
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_09
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_10
▲第5試合は、総合格闘技で活躍した大山峻護選手がプロレスに挑むチャレンジタッグマッチ。大山選手は、KUDO選手と組んで高山善廣選手、ディック東郷選手に挑む。
▲往年の名勝負“ドン・フライvs高山戦”を思わせるような、頭を掴んでの殴り合いになるなど、会場に居る格闘技マニアたちをも唸らせていた。
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_11
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_12
▲第6試合は股間を凶器にして戦うふたりのレスラー、ジョーイ・ライアンVS男色ディーノの、アイアンマンヘビーメタル級選手権ア〇ルエクスプロージョンデスマッチ。試合前にはドナルド・トランプ氏(?)による、見どころのパワーポイントも行われた。
▲ライアン選手の股間を、男色ディーノ選手が鷲づかみにするも、股間で跳ね返したりと、おなじみの股間を軸にした独特のプロレスを展開(笑)。最後は男色ディーノ選手が、必殺技の男色ドライバーを決めて、ベルトを奪還!
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_13
▲第7試合はKO-Dタッグ選手権。王者・船木誠勝選手、坂口征夫選手VS石川修司選手、遠藤哲哉選手の闘い。フィニッシュには坂口選手の“神の右膝”が炸裂し、王座を防衛した。
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_14
▲セミファイナルは、葛西純選手VS佐々木大輔の、何でもアリのデスマッチ。ハシゴや鉄柵などを使用したリング上で血みどろのバトルが展開された。
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_15
▲メインイベントのHARASHIMA選手VS竹下幸之介選手の試合は、DDTプロレスリングの歴史の集大成とも言える戦いを披露。竹下選手が新たな王座を獲得すると、会場全体が感動の渦に包まれていた。

 そしてここからお伝えしていくのが、第8試合の“シブサワ・コウ35周年記念「信長の野望~俺たちの戦国~」戦国武将マッチ”。この試合は、コーエーテクモゲームスのプロデューサーであるシブサワ・コウ氏のゲームプロデューサー35周年と、DDTプロレスリングの設立20周年という、それぞれの周年を記念して行われたものだ。各選手はそれぞれ他団体に所属しており、選手はそれぞれ戦国武将に扮した衣装を着用しての試合ということで、まさにプロレス戦国時代と言った試合が展開される。

 試合開始前には、シブサワ・コウ氏がリングに上がり「去年は大河ドラマ『真田丸』で、3Dマップを監修していたので、幸村になったつもりで」と、前置きしながらも「狙うは家康の首一つ! 全軍、進めーっ!」と大きな声で、開戦のコールを披露した。

リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_16
▲シブサワ・コウ氏。

 この試合は、3対3のスリータッグ試合となっており、出場するのは、高木三四郎選手(豊臣秀吉)、武藤敬司選手(武田信玄)、木高イサミ選手(真田幸村)の3人に、徳田公華さん(松姫)がセコンドを務めたチーム。対するは、飯伏幸太選手(織田信長)、秋山準選手(上杉謙信)、関本大介選手(柴田勝家)に、入矢麻衣さん(お市の方)がセコンドを務めたチームだ。
※木高選手の“高”の字は、正しくは“はしごだか”です。

リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_17
▲入場時には、『信長の野望』のビジュアルが盛り込まれた映像とともに、各選手たちが出陣!
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_19
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_18
▲木高イサミ選手(真田幸村)
▲高木三四郎選手(豊臣秀吉)
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_20
▲左から、徳田公華さん(松姫)、武藤敬司選手(武田信玄)
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_21
▲左から、入矢麻衣さん(お市の方)、関本大介選手(柴田勝家)
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_22
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_23
▲秋山準選手(上杉謙信)
▲飯伏幸太選手(織田信長)
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_24
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_25
▲リング上に築かれた、パイプイスの一夜城!
▲武藤信玄と、木高幸村のコンビ技が炸裂!

 開幕は関本選手と高木選手の闘いに。高木選手が秀吉らしく「墨俣の一夜城だ!」とパイプイスで城を建造! しかし、高木選手はすぐさま関本選手に投げられ、一夜城は一瞬にして崩壊(笑)。その後はベテラン選手ぞろいということで、しっかりとした試合展開を魅せる。とくに武藤選手がドラゴンスクリュー、フライシングエルボーなど往年の得意技をくり出すたびに、観客たちからも大きな歓声があがっていた。

リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_26
▲武藤信玄に秋山謙信が斬りかかり、リング上で川中島の戦い!?

 試合後半には、イスに腰かけた武藤選手が「幸村!」と木高選手に命令し、秋山選手を倒してくるようにと号令! しかし木高選手が返り討ちに合うと、秋山選手は刀を抜き出し、武藤選手に斬りかかる! しかし手に持った軍配でそれを阻止すると、鍔迫り合いからお互いの必殺技の応酬でダブルダウン。最後は倒れていた高木選手に、飯伏選手がフィニッシュムーブのフェニックス・スプラッシュを決めて、飯伏、秋山、関本組の勝利となった。

リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_27
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_28
▲そして秋山選手がエクスプロイダーを放てば……。
▲武藤選手はシャイニング・ウィザードで反撃と、プロレスファンには堪らない技の応酬!
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_29
▲ラストは飯伏信長のフェニックス・スプラッシュ!
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_30
▲最後には全員で、大きく手をあげ観客たちへアピール!

 プロレスファンのみならず、戦国時代ファン、『信長の野望』ファンにも見どころがたっぷりと詰まっていたいた今回の試合。筆者の個人的な感情としては、今年3月9日より『WWE 2K17』が国内向けに発売されたり、『ファイヤープロレスリング』シリーズ最新作、『FIRE PRO WRESTLING WORLD』が発表されたりと、プロレスゲームの熱も再燃し始めていると感じているので、今回のようなコラボレーションは今後もぜひ続けて欲しいところ! さらに、『信長の野望』シリーズといった、一見プロレスに関係のないタイトルとのコラボ試合というのもどんどん見てみたいと思いました! 今度は、DDTプロレスリング×『三国志』コラボなども期待しちゃいますな!!

リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_31
リングの中で戦国絵巻! シブサワ・コウ35周年記念『信長の野望~俺たちの戦国~』戦国武将マッチ in Judgement2017リポート_32