継続的なコラボレーションが功奏
上田商工会議所は、カプコンの『戦国BASARA』シリーズとのタイアップ企画が、長野・上田市の観光誘客促進および上田市のイメージアップなどに貢献したとして、本日2017年3月10日、同社に感謝状を授与した。

長野・上田市は『戦国BASARA』シリーズのメインキャラクターのひとり、真田幸村ゆかりの地。この縁で2010年から例年『戦国BASARA』とのタイアップ企画が実施されており、女性を中心とした多くの観光客の誘致に成功している。
上田商工会議所を代表してカプコン東京支社を訪れた栁澤憲一郎氏は、「たまたま昨年、NHK大河ドラマ『真田丸』で上田がブレイクしたわけですが、それよりずっと前から真田幸村を中心としてご援助いただきました。上田を全国に知らしめるいちばんの手順として役立っております。今日はそういう経緯もあり、長年のご協力に感謝するために参りました」と語り、カプコン代表取締役社長 最高執行責任者の辻本春弘氏に感謝状を授与した。
辻本氏はこれに対し、「歴史好きの方々は史実を重視され、また武将の出身地では地域の方々の非常に熱心な思い入れがある。『戦国BASARA』もゲームの企画段階では“このようなぶっとんだ設定でいいのか”と気にしていました」と『戦国BASARA』が誕生した当初を振り返りつつ、「ゲームならではの表現として、いままでの雰囲気・キャラクターとは異なる表現をしたことで、各武将の出身地の地域の方々にも受け入れていただき、活性化にご活用いただいた。その結果としてたくさんの方々が武将の出身地を訪問されて、再度歴史を学ばれている。長い歳月で継続的にご活用いただいていることは、メーカー冥利に尽き、非常に感謝しています」と感謝を述べ、今後も『戦国BASARA』を始めとしたIPを活用した地域振興に取り組む姿勢を見せた。
ちなみに2010年から続く『戦国BASARA』と上田市のタイアップでは、コラボ商品の発売や謎解き宝探し、スタンプラリーといったイベントまで、さまざまな施策が行われてる。2016年7月に開催された、幸村役を演じる声優の保志総一朗さんと『戦国BASARA』シリーズプロデューサーの小林裕幸氏によるトークショーでは、北は北海道、南は四国から熱心なファンが上田に詰めかけたという。また栁澤氏によると、全6ヵ所を巡るスタンプラリーを開催した際には、ノベルティがもらえる3ヵ所を巡ったファンだけで10000人を超えたそう。さらに2016年8月~12月にはイベント“信州上田 真田歴史巡礼 戦国BASARA~御朱印集めの旅~”が開催されていたが、そこで設置されたカプセルトイは17万個の売上を記録している。昨年はNHK大河ドラマ『真田丸』の影響で上田を訪れる観光客も多かったそうだが、『戦国BASARA』とのタイアップによって、これまでとは違った若年層の誘致にも成功しているのだ。
また上田市とのタイアップにおける今後の展望について、辻本氏は「上田市の方々に喜ばれるような企画を考えていただきたいですね。当社は“これはダメ”というのがあまりない。地域振興のため、積極的にゲームのキャラクターを活用していただければ幸いです」と回答。カプコン創業当時はゲームというものに対する社会的なイメージも悪く、バッシングを受けたこともあるとし、「それを考えると、このように地域の方々が当社のキャラクターを公共的なところでご活用いただけることは、僕らにとっては夢みたいな話。ユーザーの方々や歴史好きの方々に楽しんでいただき、盛り上がるのであれば、喜んでこれからも継続的にご協力させていただきたい」と語った。