アニメ作品の声優がハリウッド実写版でも同じ役で吹き替えを務めるのは、史上初の試み

 2017年4月7日より、TOHOシネマズ・六本木ヒルズほかで全国ロードショー公開される期待のハリウッド映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』。同作の日本語版吹き替え版に、『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』のオリジナルキャストである、田中敦子さん(草薙素子役、ハリウッド版では“少佐”役)、大塚明夫さん(バトー役)、山寺宏一さん(トグサ役)が起用されることが決定した。

『ゴースト・イン・ザ・シェル』日本語吹き替えを田中敦子さん、大塚明夫さん、山寺宏一さんのアニメ版オリジナルキャストが担当することが決定_02

 今回の起用は、「吹き替え版が作られる際には、ぜひアニメ版のキャストを!」という、アニメ版のファンならば誰もが願っていたであろう要望に応えてのもの。現在公開されている日本版の予告映像では、タイトルコールを田中敦子さんと山寺宏一さんが担当したことでも密かに話題になっており、ファンのあいだでは期待値が高まっていたところに、正式決定の発表となった。

 リリースによると、「日本で生まれた漫画やライトノベル、小説などを原作とし、ハリウッドで実写映画化されてきた作品の中で、アニメーション作品で声優を務めたキャストがハリウッド作品の実写映画においても同じ役で吹替を務めるということは、史上初の試みとなり、『攻殻』ファンのみならず、日本のアニメ界においても、このような“逆輸入”作品でのキャスティングは非常に画期的な取り組みです」という。なにはともあれ、アニメファンにとってはワクワクが止まりません!

 吹き替えキャスト陣正式決定に合わせて、田中敦子さん、大塚明夫さん、山寺宏一さん、そして押井守監督のコメントが届いているので、以下にご紹介しよう。

■田中敦子さん:少佐役
ハリウッド版をオリジナルキャストで吹き替えられたことを心から嬉しく思っています。
目を閉じて大塚さんや山寺さんの声だけを追いかけるとアニメのシーンが浮かんでくるようで、とても不思議な体験でした。
1995年の映画『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL
あの時からずっと草薙素子が側にいてくれました。
でも相棒と言うのはおこがましいし、彼女は一番近いようで遠い存在でもあります。
公安9課のメンバー(キャスト)は私の人生の宝物だと感じています。
私たちがゴーストを吹き込んだ日本語版『GHOST IN THE SHELL』、是非劇場でお楽しみください!!

『ゴースト・イン・ザ・シェル』日本語吹き替えを田中敦子さん、大塚明夫さん、山寺宏一さんのアニメ版オリジナルキャストが担当することが決定_04

■大塚明夫さん:バトー役
久しぶりにメンバーと集まって、こんなに楽しいことはない、もっとやりたいと思いました。
アニメがそのまま実写になったようなシーンもずいぶんあって、制作の方々の、原作やアニメ版に対してのリスペクトが伝わってきて、嬉しかったです。
攻殻機動隊』は、愛してやまない作品、宝物ですね。

『ゴースト・イン・ザ・シェル』日本語吹き替えを田中敦子さん、大塚明夫さん、山寺宏一さんのアニメ版オリジナルキャストが担当することが決定_01

■山寺宏一さん:トグサ役
大好きな作品の大好きなメンバーなので、実写化されたことでこういうチャンスを頂けて非常に嬉しく思います。自分の参加したアニメの作品が海外で実写化され、それを吹き替えるという経験は初めてだったので、ちょっと不思議でしたね。他のメンバーがアフレコしているところを見て、ずっと一緒にやっていた感覚が戻ってきて懐かしい気持ちになりました。
世界的に評価の高い作品に参加できる事をすごく誇りに思いますし、世界に自慢したい作品です。
今回、そのことを改めて強く感じました。

■押井守監督:『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』監督

『ゴースト・イン・ザ・シェル』日本語吹き替えを田中敦子さん、大塚明夫さん、山寺宏一さんのアニメ版オリジナルキャストが担当することが決定_03

この役を演じるのは久しぶりだと思います。ぜひ自分の感じたままで演じて欲しいです。
皆さんプロですから、不安はありませんし、楽しみとしか言いようがないですね。
実写版の吹き替えがどうなるのか、お手並み拝見です。