2017年2月23日、『Halo』シリーズと世界観を共有しているRTS『Halo Wars 2(ヘイローウォーズ2)』が発売された。どのような作品に仕上がっているのか、インプレッションをお届けする。

●豪華版は前作のリマスター版が付属!

 2017年2月23日、日本マイクロソフトより『Halo Wars 2(ヘイローウォーズ2)』が発売された。対応ハードはXbox OneおよびWindows 10 PC。本作はパッケージのバリエーションが豊富なので、まずは製品情報をまとめておこう。

 本作は通常版に加えて、豪華版にあたる『Halo Wars 2(ヘイローウォーズ2) アルティメット エディション』も発売。こちらには前作のリマスター版『Halo Wars: Definitive Edition』のダウンロードコードが付属している。ちなみに『Halo Wars 2(ヘイローウォーズ2) アルティメット エディション』は、1週間前の2月17日よりパッケージ版とダウンロード版がともに先行発売済みだ。

 さらに、本作のダウンロード版および『Halo Wars: Definitive Edition』は“Xbox Play Anywhere”対応で、Xbox One版とWindows 10 PC版どちらでもプレイできる。

 久々に登場した『Halo Wars』シリーズの最新作はどのような作品に仕上がっているのか、さっそくインプレッションをお届けしよう。なお本記事はXbox One版を用いて執筆している。

▲本作は多数のユニットに指示を出して敵軍と戦うRTS。『Halo』シリーズと世界観を共有しており、おなじみのユニットが多数登場する。
▲『Halo Wars 2(ヘイローウォーズ2) アルティメット エディション』には、前作のリマスター版『Halo Wars: Definitive Edition』が付属。あの名作が、装いも新たに美しく蘇る。

●『Halo』シリーズの世界観で楽しめるシミュレーション!

 本作は、2009年2月26日に発売されたXbox 360用ソフト『Halo Wars(ヘイローウォーズ)』の続編。Xboxを代表するFPS『Halo(ヘイロー)』シリーズと同じ世界観で、数々のユニットを操作して戦うRTS(リアルタイムストラテジー)だ。

 RTSとは、多くのユニットを操作して敵軍と戦うシミュレーションゲームのひとつ。ターン制のゲームと大きく異なるのは、ゲームがリアルタイムで進行する点。また、本作には内政の要素もあるため、内政の基盤を整えながら軍事ユニットを生産し、周囲を索敵しつつ敵軍を撃破、という行動を同時に行わねばならない。戦略的な思考はもちろん、瞬時の判断力や素早い操作なども求められる、とても忙しいところが、本作およびRTSというゲームジャンルの魅力のひとつだ。

 本作では、基地でユニットを生産する。そのためには物資やエネルギーといった資材が必要になるので、マップ上にあるものを回収したり、基地に生産施設を建設して入手する。基地にはそれ以外の施設も建設でき、たとえば車両関係の施設を作れば、スコーピオンやウルバリンといった車両ユニットが作成可能になる。

 ただし、一部のユニットは技術レベルが一定以上でないと生産できない。技術レベルは基地自体をアップグレードすることで上昇し、基地自体の性能もアップする。各ユニットのアップグレードも可能だ。

▲基地は標準状態だとごく一部のユニットしか生産できない。さまざまな施設を建設することで、新たなユニットが生産可能になる。
▲基地自体をアップグレードすることも可能。上位のユニットは、基地を強化しないと作成できない。

 というわけで、自軍のユニットを強化し、ユニット自体もたくさん生産して、準備を万端にしてから攻め込みたい。だが、そこまで強化に時間をかけていると、こちらの準備が整っていない段階で相手に攻められることもある。まず守備を固めるか、それとも少数精鋭の部隊を作って先制攻撃を仕掛けるか。ユニット数とアップグレードをバランスよく行って相手の出方を見るか……。自分のプレイスタイルに合わせた戦略を立案、実行し、運用する楽しさが本作の醍醐味だといえるだろう。

 もうひとつ、本作ならではの魅力は、『Halo』と世界観を共有しているということ。『Halo』シリーズの主人公であるマスターチーフこそ出てこないものの、ワートホグやスコーピオン、ODST、スパルタンといったUNSC側のキャラクターはもちろん、グラント、エリート、レイス、バンシーなどのコヴナントのキャラクターもユニットとして登場する。『Halo』本編はFPSのため、プレイヤーは1キャラクターになりきってプレイするわけだが、おなじみのキャラクターを多数操れるのが、本作の楽しいポイントのひとつであろう。

 注目したいのは、各キャラクターの特殊能力だ。ユニットはそれぞれ、アップグレードすることで特殊能力を使用できる。たとえば海兵隊ならばグレネードを投てきできるようになり、スパルタンなら相手のビークルを乗っ取ることが可能。『Halo』本編でキャラクターがよく行う行動や、プレイヤーが好んで使用するテクニックを、本作では特殊能力という形で再現しているわけだ。ここは前作に引き続き『Halo』らしさが満点で、ファンならばニヤニヤしながら遊べる、うれしいポイントだと思う。

▲人類側はもちろん、『Halo』では敵側だったキャラクターたちもユニットとして多数登場する。
▲たとえばスパルタン系のユニットならば、敵の車両ユニットに乗り込み、強奪する特殊能力が使用可能だ。

●新たな敵軍“バニッシュト”に立ち向かえ!

 つぎに、メインとなるキャンペーンモードを解説していこう。本作の舞台は、前作の数十年後。『Halo Wars』でコヴナントや知的生命体フラッドと激戦をくり広げたUNSC艦スピリット オブ ファイアのクルー一行は、その後コールドスリープ状態で宇宙を漂流していた。だが味方からの信号をキャッチし、一行は目覚めることになる。信号には暗号がかけられており、その発信源を調べるため、謎の人工惑星へ調査に向かう……というストーリーだ。

 この人工惑星でクルー一行が遭遇した新組織“バニッシュト”こそ、今作での敵役だ。コヴナントはその名の通り、グラントやエリートなど複数のエイリアン種族からなる連合軍。その中でブルート族は、盾役としていいように使い捨てられてきた。だが、その状況に疑問を感じ、反旗を翻したのがブルート族の“アトリオックス”。彼の考えに従う者は徐々に増えていき、やがて全盛期のコヴナント連合に匹敵するほど強大な組織へと成長したのだ。

 そんなアトリオックス率いるバニッシュトが、なぜこの惑星で活躍しているのか。銀河に災いをもたらすことを確信したスピリット オブ ファイアのクルーたちがこの脅威に立ち向かい、激戦をくり広げつつ、謎を解明していくというストーリーが展開されていくのだ。ちなみに新組織と言っても、構成されている種族はグラントやエリート、ジャッカルなどコヴナント連合とほぼ同一だ。

▲今作では、バニッシュトという新たな組織が敵対する。相手側のリーダーは、マルチプレイならば自分がリーダーとして使用することもできる。
▲バニッシュトのリーダー、アトリオックス。スパルタン3人でも歯が立たないという超強敵だ。

 キャンペーンでは各ミッションごとに開始時の条件や勝利条件が異なる。そのため、限られたユニットだけで戦ったり、ボスキャラクターと戦うなど、キャンペーンならではの特殊な戦闘を楽しめることも魅力。スコアの要素もあるため、ハイスコアを狙って効率のよい戦いかたを模索する、といった感じで、ひとつのミッションでも何度も楽しめる作りになっている。

 さらに、マップ中にある隠しアイテムを収集したり、サイドミッションにチャレンジするなど、やり込み要素も多数用意されている。オンラインでの協力プレイにも対応しているため、キャンペーンだけでも十分に本作を楽しめることだろう。

▲マップ上にあるフェニックス航海日誌を入手すると、新しい情報が開示され、よりストーリーを理解できる。
▲ゲームのルールを一部変化させる、『Halo』シリーズではおなじみの“スカル”も健在。スコアアタックに活用したい。

●マルチプレイもさらに熱く進化!

 続いて、対戦モードについて触れていこう。本作には、通常のマルチプレイと新たに加わったブリッツという、2タイプのマルチプレイモードが用意されている。

 通常のマルチプレイは、前作にも存在した、スタンダードな対戦モード。1対1、2対2、3対3といった具合に、自軍と相手チームまたは自軍とAIに分かれて戦い、先に勝利条件を満たしたほうが勝者となる。相手チームの基地の破壊を目指す“デスマッチ”、マップにある施設の所有権を巡って戦う陣取りルール“ドミネーション”、タイムアップ後に、より多くの砦を所有していたチームが勝者となる“ストロングホールド”の3つのルールが楽しめる。マルチプレイはもちろん、コンピューター相手にひとりで戦うスカーミッシュもけっこう楽しい、キャンペーンクリアー後によく遊ぶことになるだろうゲームモードだ。

▲対戦だけを楽しめるスカーミッシュ。格闘ゲームのように、ハマればずーっと遊べるモードだ。

 注目は、もうひとつの“ブリッツ”。こちらはカードゲームの要素を取り入れた、まったく新しいルールが採用されている。

 まず、本作をプレイしていると、チュートリアルをクリアーしたときやプレイヤーのレベルが上がったときなど、さまざまなタイミングでカードのパックがもらえる。こちらを開封し、出てきたカードから12枚を選択してデッキを構築するというスタイルだ。カードは各種ユニットのものが存在しており、同じユニットでも特殊能力が付与されているものもあり、バリエーションは多彩。ちなみにカードパックはストアで購入することも可能だ。

▲ゲーム中、さまざまなタイミングでカードパックを入手できる。こちらを使用すると、ユニットのカードを数枚ゲットできる。
▲カードごとに配備できるユニットが異なる。強力なユニットは、それだけ配備コストも大きくなる。

 実際のゲームでは、こちらのカードを用いてユニットを配備する。前述した基地での生産は行えず、マップ上に定期的に出現するアイテムを入手してコストを獲得し、それを消費してカードに描かれたユニットを配備する、という仕組みだ。選択できるカードは12枚の中から4枚が表示される。

 ユニットの生産やアップグレードはカットされたわけではなく、カードデッキというスタイルに集約されたため、そのための時間は試合外にデッキ構築という形で使う。そのため、実際の試合は戦闘にほぼ特化した形となり、とてもスピーディーに対戦を楽しめるのが大きな特徴だ。

▲あらかじめ構築したデッキで戦うのがブリッツの特徴。デッキはリーダーごとに作成する。
▲対戦中は、画面下にデッキからカードが4枚表示される。カードを選択し、コストを支払えば、そのユニットが即座に配備されるというシステムだ。

 というわけで、筆者も何度かスカーミッシュのファイアファイトを遊んでみた。さすがにいきなり対人戦に挑む度胸はないため、コンピューター相手に肩慣らししてやろう、という算段だ。

 ……が、なんか思うように勝てない。と言うか、コンピューターがかなり強いんですけど!? スカーミッシュでは、とりあえず内政に力を注いで強力な軍を出そう、というスタイルでやっていたのだが、序盤の数分足らずのうちにコンピューターどうしで火花を散らしている状態。おまけに強力なユニット“スカラベ”もなんかチラチラ見えたりして、完全に足を引っ張っている状態だ。いや、敵も味方もコンピューターなので迷惑はかけてないんですけどね。

 それじゃあ、今度はブリッツだ! と試してみたものの、こちらも大忙し! AIの波状攻撃をどれだけ凌げるかというファイアファイトというルールでプレイしてみたのだが、一定時間ごとに現れる相手軍は3つの拠点に向かって同時に進軍してくる。こちらも各拠点ごとに各個撃破を狙い、小さな勝利を積み重ねてはいるものの、全ユニットをひとかたまりで動かしていたため、どうしても奪取される拠点が出てくる。

 Waveの合間に資源を集め、ちょいちょいユニットを配備して戦力を増強してはいるものの、戦闘が発生すれば倒されるユニットも出てくるわけで、3部隊に分けられるほどの戦力を維持できない。加えてユニット間には相性があるため、苦手な敵が攻めてきたときは、そのユニットを待避させてほかの拠点に配備して、なんてことをしないといけないワケだ。

 そんなことをやっていると資源の確保をしている余裕もなくなり、さらにはユニットを配備するタイミングも失う始末。そこそこ検討できたが、けっきょくは相手に押し切られて敗北してしまった。

▲ファイアファイトは徐々に敵の強さが上昇していくゲームモード。たまに味方ユニットを吸い寄せるシールド持ちの超強力な敵が出現して、たいへんきびしい。

 ……というわけで、筆者に関しては、マルチプレイに関してはもう少し、いや相当やりこまないとセオリーすら見えないような状況。そのぶんやり応えがあるため、かなり長期間にわたって楽しめそうな仕上がりに感じた。

 前作のファンならば、間違いなく楽しめるだろう本作。前作未プレイという人は、ぜひ『Halo Wars 2(ヘイローウォーズ2) アルティメット エディション』をチョイスして、前作と合わせて遊んでみるといいだろう。ちなみに前作『Halo Wars』はXbox Oneでも互換機能で遊ぶことができるので、所持している人は予習がてら、前作を遊び直してみるのも、いいかもしれない。


『Halo Wars 2(ヘイローウォーズ2)』
メーカー 日本マイクロソフト
対応機種 XOneXbox One / PCWindows
発売日 2017年2月23日発売
価格 各6900円[税抜](各7452円[税込])
ジャンル シミュレーション
備考 ダウンロード版は各6389円[税抜](各6900円[税込])、『Halo Wars 2(ヘイローウォーズ2) アルティメット エディション』は2月17日発売、価格はパッケージ版は各8900円[税抜](各9612円[税込])、ダウンロード版は各8426円[税抜](各9100円[税込])