ドラマ『FFXIV 光のお父さん』完成発表記者会見に千葉雄大さん、馬場ふみかさん、南條愛乃さんらが登場。主題歌を歌うGLAYからメッセージも!

MBS・TBSドラマイムズ枠にて4月からオンエアを予定している話題のドラマ、『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』の完成発表記者会見が開かれ、主演の千葉雄大さん、ヒロインの馬場ふみかさん、南條愛乃さんらが作品の見どころや撮影時のエピソードを語った。

●ゲームを軸に、父と息子の絆を描いたヒューマンドラマ

 2017年2月23日、スクウェア・エニックス本社にて、MBS・TBSドラマイズム枠にて4月からオンエアを予定している話題のドラマ、『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』の完成発表記者会見が開かれた。本ドラマは、『ファイナルファンタジーXIV』(以下、『FFXIV』)のプレイヤーブログ“一撃確殺SS日記”で人気を博した“光のお父さん計画”をもとにした実話ドラマ。会場には主演の千葉雄大さん、ヒロインの馬場ふみかさんを始め、千葉さんが操作するゲーム内のキャラクター、マイディーの声を演じた南條愛乃さん、ドラマパートの監督を務めた野口照夫氏、ゲームパートの監督を務めた山本清史氏、脚本の吹原幸太氏、エンディングテーマ曲を歌うSILENT SIREN、そして『FFXIV』プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏が登壇し、ドラマの魅力などを語った。


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▲賑やかな顔ぶれ。撮影現場の雰囲気は、とてもよかったのだそうだ。

 このドラマの特徴は何と言っても、実写の映像と『FFXIV』のゲーム映像を織り交ぜて構成されているところ。いまをときめく豪華キャストによるドラマパートはもちろん、実際のオンラインゲーム上でキャラクターたちが監督の指示に従って演技をするゲームパートが絶妙な間合いで挟み込まれており、そのふたつのシンクロ感によって、かつてない映像表現を作り上げたドラマとなっているのだ。今回の完成発表記者会見はドラマの映像構成のようにセッティングされており、前半は出演キャストの挨拶、後半はゲームを介して原作者の会見をするという、かなりユニークなものとなった。


■ドラマ『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』■
放送スタート日 MBS:4月16日深夜0時50分〜 TBS:4月18日深夜1時28分〜

■出演者■
稲葉光生(マイディー) …千葉雄大
稲葉博太郎(お父さん) …大杉 漣
正田陽子 ……………………馬場ふみか
袴田貴弘 ……………………袴田吉彦
大野 肇  ……………………長谷川初範
稲葉貴美子(お母さん) …石野真子

■声の出演■
マイディー …………………南條愛乃
あるちゃん …………………寿美菜子
きりんちゃん ………………悠木 碧

■スタッフ■
監督(ドラマパート) ……野口照夫
監督(ゲームパート) ……山本清史
脚本 …………………………吹原幸太

■音楽■
オープニングテーマ曲 GLAY『the other end of the globe』(LSG)
エンディングテーマ曲 SILENT SIREN『AKANE』(UNIVERSAL MUSIC LLC/EMI Records)
挿入歌        meg 『Jacarandaの花のように』(Gambit Records)


●アットホームな雰囲気を持ちつつ、スケールの大きな作品

 会見で実写とゲームが織り交ざったドラマを主演しての苦労を聞かれた千葉さんは、「ゲームパートの演出に合わせて芝居をするということは初めての経験だったので、なかなか難しいと思いました。でも、ゲームのキャラクターがそれぞれ温かくて、お父さん役の大杉さんも、画面から温度を感じられるお芝居をなさっていたので、とてもやりやすかったです」とコメント。また、おいしい差し入れが毎日たくさん届けられ、「お腹も満たされていい感じで撮影ができました」と、タイトで濃密だった撮影期間をふり返った。


 ヒロインとしての手応えを聞かれた馬場さんは、「現場がアットホームでなごやかな雰囲気だったので、撮影中は楽しくお芝居させていただきました。また、皆さんにすごく助けられました」と感謝の気持ちを述べた。


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▲「お母さん役の石野真子さんがサラダの差し入れをしてくれた」とのこと。千葉さんと大杉さんと石野さんは、撮影を重ねるうちに本当の家族のような関係が築けたようだ。

▲「ステキな作品になったと思いますので、皆さんに楽しんでいただけるとうれしいです」と馬場さん。

 そんな千葉さんと馬場さんの印象について聞かれた野口監督は、「馬場さんは腹が座っているというか、堂々としていて、自然体でよかった。千葉君は、またぜひ(仕事で)ご一緒したいと心の底から思っています。まじめにひとつひとつのシーンを考えて、ほかのキャラクターのことについても真剣に考えてくれた。監督として非常に楽をさせてもらえた」とコメント。監督の熱烈ラブコールに千葉さんは、「いい監督ですね」などと答えて会場の笑顔を誘った。


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▲「『FFXIV』という、非常に熱量のあるゲームが持つ魅力と可能性をできるだけ損なわずに、見てくださる方に伝えたい」と野口監督(写真右)。

 お父さん役の大杉漣さんは、ビデオで登場。「“ゲームを介したお父さん再生計画”というような始まりだったが、むしろ家族が大きく再生しました。ちゃんと心に届くドラマになったと思います」と語り、「美しい顔の中に、いつも力強さを感じた」と千葉さんの演技を絶賛していた。


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▲「千葉く〜ん、元気にしてる?」と茶目っ気たっぷり。ドラマの要となるお父さん役としての大杉さんに、目が離せない。

 千葉さんがゲームで操作する女性キャラクター・“マイディー”の声を演じた人気声優の南條さん。「(原作者の)マイディーさんは自分が男性ということを隠さずにプレイしていて、会話での一人称も“僕”。ヘンに女性っぽく演じるのではなく、千葉さんが演じている光生の気持ちのまま、女性の姿ではあるけれど、中性的に聞こえるようにできたらいいなと思って演じました」と役作りについて語った。

 自身が手掛けたゲームがドラマ化された感想を聞かれた吉田氏は、「もちろんうれしいです」と前置いてから、「オンラインゲームは世界では数千万人の人口がいるエンターテイメントですが、日本ではまだそこまでメジャーではないと思っています。今回は『FFXIV』がドラマ化されるにあたって、ひとりでも多くの人がオンラインゲームを始めるきっかけになってくれたらと思っています」と『FFXIV』だけでなく、オンラインゲームというエンダーテイメントにかけた思いを述べた。


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▲『FFXIV』の本編ではクルル役を務める南條さんによって、マイディーに新たな命が吹き込まれる!

▲「ゲームで出会ったふたりが実際に結婚をするという事例もめずらしいことではなくなってきています。そういう、オンラインゲームの可能性みたいなところが、このドラマを通じて広がっていけばすごくうれしいと思います」と吉田氏。

 ここでドラマを彩る音楽について紹介され、オープニングテーマ曲をGLAY、エンディングテーマ曲をSILENT SIRENがそれぞれ手掛けたことが発表された。GLAYのボーカリスト、TERUさんは、次のようにコメントを寄せた(全文)。

 この度『光のお父さん』の主題歌を担当させていただくことになりました。今回のお話をいただき、初めて台本に目を通したとき、ふと自分の父親との関係性をふり返りながら読んでいることに気づきました。実際僕も中学生時代、父親との距離感に悩み、うまく話せないことに不安や寂しさを感じたこともありました。高校生になるとその思いはより強くなり、言葉を交わすことがほとんどない時期もありました。そんな学生時代を過ごしたこともあり、『光のお父さん』で表現されている父と息子の関係性には強く共感します。“父と息子のゲーム”。とてもおもしろいテーマでした。今回このテーマを受けて書き上げた『the other end of the globe』。地球の裏側に思いを馳せ、あせらずゆっくりと人生の旅をするという内容になっています。『ファイナルファンタジー』は大好きなゲームなので、そのスケール感をGLAYサウンドで表現するべく、いままでにないサウンド作りを心掛けて制作しましたので、ひと味ちがった音に仕上がったと思います。『光のお父さん』のさまざまなシーンをこの曲がいっそうダイナミックに盛り上げてくれることを期待しています。

 つぎにエンディングテーマ曲を手掛けたSILENT SIRENのメンバーが登壇し、メンバー全員で台本やブログを読んで感動したこと、少しでもストーリーとリンクして、受け手のイメージを膨らませられるような曲にするために思いを込めて作ったことなどが語られた。


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▲「一曲の曲として、ひとりでも多くの人に響くものにしたい」という思いで作られた『AKANE』は、透き通るような歌声とあたたかなメロディーが印象的な楽曲だ。

●ゲーム画面の中にも会見場が!

 会見の後半は、吉田氏とゲームパートの監督を務めた山本氏、脚本を手掛けた吹原氏、そして原作者のマイディーさんが、『FFXIV』のゲーム世界、エオルゼアで会見を開いた。記者からの質問に、マイディーさんのみチャットで答えるという趣向だった。


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▲ゲームパートの監督を務めた山本氏。グループポーズ機能を駆使するなどして、公開サーバーでの撮影に尽力した。

▲脚本を手掛けた吹原氏。通称リューハラさんと言ったほうが、原作ブログの読者には話は早いですよね。

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▲マイディーさん+登壇者3名のキャラクターと、FCメンバーがずらり。

──ゲーム内の撮影は、どのくらいの期間がかかりましたか?

山本 実質は2ヵ月です。実写は10月頭から撮影していました。先行してゲーム映像の撮影をしていましたが、その間はドラマパートの撮影が不可能なので、それが終わった10月下旬くらいからゲームの風景を撮り始めて。皆さんが合流したのは11月の頭からでした。家で作業をしていましたので、妻からは「何遊んでるの?」と言われました(笑)。

──マイディーさんは、いまどんなお気持ちですか?

マイディー ブロガーとして、オンラインゲーマーとして、このような冒険ができたのはとてもうれしいですし、仲間と一緒に歩いてこれたのもうれしいです。

──『FFXIV』のドラマ化を受けて、吉田さんがゲームに実装しようと思った機能はありますか?

吉田 今回は、すでに『FFXIV』に備わっている機能をフル活用して、かつ、開発者ですら想像つかない撮影方法をしていて。ましてや、ゲーム内の天候や時間経過などは、僕らに相談していただければ調整することが可能だったにもかかわらず、「必要ないです」と言って、“晴れ待ち”や“雨待ち”をしたりしてくださって……。まさにゲームでドラマを作るということを成し遂げていただいたので、それ以上の機能を足そうと考えるよりは、このドラマにあるエピソードがたくさん起きるようにエオルゼアの世界を維持しつつテーマパークのように拡大し続けることが、何よりやらなくてはいけないことなのかなと改めて思います。

山本 (開発の方に協力を仰がなかったのは)オンラインゲームの可能性にチャレンジすることが大事だと思い、監督を務めるうえでのモチベーションでした。そしてこのドラマの価値だと思っています。「ユーザーがユーザーといっしょに、この世界で撮影をする」ということにこだわったほうが、みんな共感してくださると思ったし、何より「オレたちスゲェだろ?」と言いたかったんです(笑)。エオルゼアには生活があるので、エオルゼアを撮影するというのは、リアルといっしょじゃなければ撮影じゃないというのが僕のこだわりでした。

吉田 監督の演出は監督にしかできないことですが、『FFXIV』のプレイヤーの皆さんが映像を見たときに、「本当にこれができるの?」と思うでしょう。でも事実、僕らのサポートをふり払って、すべてご自身の創意工夫で成されたので。本当にすごいと思いますし、ぜひ見てほしいと思います。

山本 本当に……。最後(第7話)ツインタニアという敵を倒すのですが……、死ぬかと思いました(笑)。

──このドラマの企画が持ち込まれたときの吉田さんの率直な印象と、GOを出した決め手を教えてください。

吉田 そもそもこの原作ブログは第1話からリアルタイムで拝見していましたし、ブログの続きが気になっていました。企画が持ち込まれたときには「ずいぶんハードルが高いことをやろうとしているんだな」と。ゲームは、世間一般には映像や音楽に比べると格が低いと思われがちだと思っているんですね。いち個人のゲーマーのブログを題材にしてドラマ化するなんて……。ぜひ誰か映像化してくれないかなと思って拝見していたので、「やれるならぜひ」と思いました。企画者の皆さんが本気ならば、全力でサポートさせていただきたいと。計画が進んだ中盤くらいに、この人たちは儲けたいとか、そういうことで動いているのじゃないのだなとわかりました。ただ純粋におもしろいものを映像作品にしたいのだな、と感じましたので。あとは、「できない」と思っている人が誰ひとりいなかったんですよ。とんでもないパイロットムービーをいただいたり、僕の想像を超えるようなことを皆さんがやり始めていたので。『FFXIV』自体、めちゃくちゃなスピードで開発を進めて、めちゃくちゃなボリュームのアップデートをしている作品なんですが、このドラマも、ものすごい制作スピード、ものすごいクオリティーで仕上がっています。これも『FFXIV』らしいのかなと思っています。

吹原 脚本に関しては、もともとブログがすばらしいものなので、これを元にスタッフで話合いながらですが、自信を持って発表できるものが書けたと思っています。……執筆に許された時間がタイトで、悩む時間もなかったと言いますか、書きたいことが本当にたくさんありましたので(笑)。

──山本監督はたいへんな思いをされたそうですが、具体的に教えてください。

山本 演出についてはチャットで行いました。演技をしてくださった皆さんは、日本各地からログインされている一般のプレイヤーさんなんですが、文字で指示をするんですね。ふつうの役者さんなら伝わることや業界用語などは伝わりませんから、かみ砕いて説明するために、演出にすごく時間がかかりました。だいたい毎日21時〜23時の2時間だけ撮影すると決めてやったのですが、そういう理由でほとんどの時間をチャットしているんですね。ですので、演出している時間や、テストをしているときに撮影を進めたりもしました。僕がいままで培った撮影スキルをフル活用して(笑)。まさかここで活かされるとは思いませんでした。

──実際に出来上がったドラマの映像を見た感想をお願いします。

山本 自分で作っておいてなんですが、びっくりしました。ドラマパートとゲームパートのシームレスな連携ってうまくいくのかなという疑念があったんですが、編集後の映像を見たらまったく違和感がなかった。お互いが目指しているものがガッチリ合っていたからかもしれませんが、何とも言えない一体感があるんですよね。すごくいい意味で破天荒なドラマになっていて。自分で作ったドラマで涙する日がくるとは思っていなかったです。それは後半の回ですが、神がかった部分があって、不思議でした。

吹原 ゲームパートの脚本で、いままでに書いたことのないト書きを書いたんです。「タイタンのこの攻撃をギリギリで交わして、ワザを決めて倒す!」とか、『ロード・オブ・ザ・リング』の脚本家くらいしか書かないようなことを書いて。それが出来上がったときに、ちゃんとそうなっている! その感動はすごかったです。本当にゲーム画面なんですが、CGアニメに匹敵するようなクオリティーのものを作ってくださったので感動しました。

吉田 千葉くんがゲームパッドを握った瞬間にゲーム画面に切り替わって、マイディーが南條さんの声で会話をする。ゲームでお父さんを追いかけて話が進んでいくなかで、ふと現実的な気づきがあると、ドラマパートに映像が戻って千葉くんが演技をしていて……。このシームレスさは言葉では説明しづらいですけど、それくらいにいままで観たことのない映像体験に仕上がっています。僕も作り手なので、ちょっと悔しかったですね。ああ、「こういうことができるゲームだったんだな」と。ドラマ性や脚本を含めて、「難度の高いことをやっているんだな」ということをご覧いただければと思います。

マイディー 自分の芝居のアラばかり見えて反省の連続でした。

吉田 マイディーさんはプレイヤーですから(笑)。俳優みたいな反省ですね(笑)。

マイディー まだまだ練習していけば上達できると思います。見てるときより撮影しているときのほうが楽しかったですよっ。これからも精進していきます!