2017年2月10~12日、千葉・幕張メッセで開催中の“ジャパン アミューズメント エキスポ 2017”(JAEPO 2017)。タイトーブースでは、NESiCA×Live2のアーケード版格闘ゲーム2タイトルが出展された。
NESiCA×Liveはタイトーが提供するアーケード専用のコンテンツダウンロードシステム。配信されているゲームの中から任意のタイトルを選んで遊べるシステムとして全国のアミューズメント施設で稼動しており、2017年夏にはその後継となるNESiCA×Live2の稼動が予定されている。
今回のタイトーブースでは、NESiCA×Live2で配信予定のタイトル『THE KING OF FIGHTERS XIV Arcade Ver.』(以下、『KOF XIV』)と『ミリオンアーサーアルカナブラッド』(以下、『ミリアサAB』)が出展。さっそくプレイしてきたので現地の模様やプレイフィールなどをお届けしよう。
ステージにてNESiCA×Live2の魅力を紹介
現地ではNESiCA×Live2を紹介するステージが披露。タイトーの菊池氏が登壇し、下記の点を中心に新機能の魅力が解説された。
・基板の処理速度が向上し、高画質&スピード感のあるタイトルに対応。
・配信タイトルは対戦(格闘)のみに限定。
・店内サーバーBOXが不要。
・NESiCA×Liveもサービスを継続する。
また、SNKからは『KOF XIV』開発プロデューサー・小田氏、スクウェア・エニックスからは『ミリアサAB』プロデューサー・琢磨氏が登場。それぞれ配信タイトルの注目点などを紹介し、稼働を楽しみにして欲しい旨をコメントした。
『KOF XIV』
本作は格闘ゲームの金字塔・『KOF』シリーズの最新作。2016年にプレイステーション4版が発売され、現在も対戦が盛んに楽しまれているタイトルだ。NESiCA×Live2ではローンチタイトルとして本作のアーケード版が配信される予定となっている。
『KOF』といえば、個性的なキャラが数多く登場する作品。高画質対応のNESiCA×Live2を基板とし、美麗な大画面で魅力的なキャラたちが活躍している様子はまさにアーケードならでは、といった感触。タイトーのスタッフさんにお話をうかがったところ、ボタンやレバーの入力がゲームに反映される際に生じる遅延(いわゆる入力遅延)はかなり少ないとのこと。ゲームは違和感無く移植されつつも、アーケードの利点を活かした環境でプレイすることができた。
注目の店舗間オンライン対戦機能は、先日実施されたロケテストでのレスポンスを検討しつつ開発中とのこと。ネットワークを利用したほかのシステムとしては、ライバルに指定したプレイヤーとオンライン対戦のマッチングがしやすくなったり、プレイヤー同士でギルドを組んでギルド内対戦を実装するなど、プレイヤー同士のコミュニティに触れる機能を予定しているようだ。
『ミリアサAB』
スクウェア・エニックスの人気ゲーム『ミリオンアーサー』シリーズが格闘ゲームになった作品。本シリーズは、100万人のアーサー王と100万本のエクスカリバーが存在する、ファンタジー世界のブリテンが舞台。『ミリアサAB』でのストーリーはまだ明らかにはなっていないが、“血聖”を巡る闘いが繰り広げられるのだという。
今回体験コーナーに設置されたバージョンでは2体のプレイアブルキャラが登場し、CPU戦がプレイ可能となっていた。プレイしてみての第一印象は、1対1のオーソドックスな2D格ゲーといった感触。ゲームシステムには、ダッシュ、空中ダッシュ、2段ジャンプ、通常技を組み合わせた連続攻撃、通常技を必殺技やジャンプでキャンセル、といった内容があり、自由度の高いバトルが展開できる。それゆえ最初は操作が忙しいかもしれないが、A攻撃を連打するだけで自動でコンボが繋がるシステムも導入されており、『ミリアサAB』で初めて格闘ゲームに触る人でも楽しみやすい設計となっていた。
また、本作ではメインキャラクターに加えてサポートキャラを選べるようになっている。サポートキャラはバトルにおいて必殺技的な性能を発揮。強力なサポート攻撃は単発で出すも良し、通常技→サポートキャラ攻撃→追撃といった戦法を狙うも良し、様々な可能性が秘められたシステムだ。
このサポートキャラは3人まで選択可能だが、それぞれにコストが設定される。プレイヤーは上限コストを越えないようにサポートキャラを選択する必要があるのだ。カードバトルでデッキを構築するようにサポートキャラの選択を考える戦略性は、他の格闘ゲームには無い大きな特徴になるのでは無いだろうか。
体験コーナーで撮影した動画を掲載しよう。今回のバージョンでは、サポートキャラはあらかじめセットが決められており、3セットの中から選択する仕様だったのでご承知おき頂きたい。2017年秋の稼働までにどう進化していくか、今後も要注目の作品だ。