ゲーム脳フル回転が求められる“まじめにふまじめ”な空間

 2017年2月11日~12日、千葉・幕張メッセにて開催された、ゲームファンとゲーム大会の祭典"闘会議2017"。今回は“ゲーム学力”を判定する筆記試験体験コーナー“ゲームのセンター試験”の様子を、いち受験者として参加した記者の視点でお届けする。

 知っていることで人生にどれだけ役に立つかわからないゲーム知識を、入学試験の要領でアウトプットできる“ゲームのセンター試験”。前回(闘会議2016)での好評につき、今回も新たな試験問題での開催となった。

ゲームライターの面目は躍如できたのか!?  “ゲームのセンター試験”体験リポート【闘会議2017】_01

 試験は若者がやるものでおっさんの自分には関係ない……と何となく思い込んでいた記者だが、「まがりなりにも長年ゲームライターという仕事をしているのに、ゲームの基礎学力判定の機会を避け続けるのは卑怯ではないか?」という考えに急にとらわれてしまい、気がつくと受験票を受け取っていた。

ゲームライターの面目は躍如できたのか!?  “ゲームのセンター試験”体験リポート【闘会議2017】_02
▲出題数100で回答制限時間は30分、スマホなどの通信機器によるカンニング厳禁……など、本物の試験さながらのレギュレーションで行われた、ゲームのセンター試験。1回につき40人が参加できる試験が、12日は計5回行われた。

ウン十年ぶりの“お受験”に、記者困惑!

 試験官(運営スタッフ)の開始の合図とともに試験問題用紙をめくると、いきなり「197X年に発売されたゲーム機の名前は?」といったガチなゲーム史問題が目に飛び込んできた。基本的には、事象や名称の記憶力を問う問題で、ビデオゲームの黎明期からスマホアプリ全盛の現在に至るまでのトピックが満遍なく出題されていた。各問題の選択肢の内訳も、正解の単語をちょっと変えたものがズラッと並ぶような安易なものではなく、しばらく思い出していないと間違って選んじゃいそうな絶妙な候補が並ぶなど、“広く浅いゲーム知識”が本気で要求される内容だった。
 ゲームの古い出来事をそこそこリアルタイムで吸収し、最近のゲームの動向も仕事でそこそこ把握している記者にとっては、ある意味、得意分野。30分の制限時間を待たずに次々と退出していく若者たちを尻目に、時計をチラチラ見つつ、無理のないペースでマークシートを塗りつぶしていった。

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▲記者が参加したのは、12日の第1回目。試験会場には前日の最高点と平均点が掲示され、出題傾向がよくわからないなりに、プレッシャーを感じた。

ゲーム人生の指標のひとつとして、これはこれでアリ!?

 試験時間終了から15分後には、ブース内のモニターに試験結果表が表示され、その様子を見守る参加者たちは、さながら合格発表に一喜一憂する現役受験生のよう。記者もはやる気持ちを抑えながら自分の受験番号を探すと……100点満点中94点で、40人中2位だった。コーナー規定によれば、90点以上で実績解除扱い(※参加証明バッジとは別に、好成績獲得者用のバッジがもらえる)なので、ゲームメディアの仕事をしている人間の知識としては、まずまずといったところだろう……ていうか、本気で嬉しかったです(笑)。
 若年層のゲームファン中心に構成された闘会議のイベント・コーナーの中で、反射神経でもなく、実況のうまさでもなく、“自身のゲーム人生っぷり”のみで勝負できる、ゲームのセンター試験。闘会議に興味があるけどなかなか一歩を踏み出せずにいるオールドゲーマー諸氏は、次回開催時に挑戦してみてはいかがだろうか。

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▲回答形式はマークシートの四択。近くのものを見ると視界がぼんやりしがちな記者(40代)は、ふだんかけている眼鏡を外し、手がプルプルしてマークシートをうまく塗りつぶせないことに苦しみながらも、制限時間をいっぱいまで使って、なんとか全問回答できた。こういう肉体面でも、試験というものは若者向けなんだなぁと思った次第。
ゲームライターの面目は躍如できたのか!?  “ゲームのセンター試験”体験リポート【闘会議2017】_07
ゲームライターの面目は躍如できたのか!?  “ゲームのセンター試験”体験リポート【闘会議2017】_08
▲12日は試験が合計5回行われたが、最後まで私の総合順位は変わらず。200人中2位、前日の6回ぶんの参加人数と合わせても、480人中、上から3番目の得点というのは、本当にすごいんじゃないだろうか。同じような傾向の問題の試験を定期的に開催して、履歴書とかに書ける資格制にしていただけると、非常にありがたいです(切実)。