誰の心にも中学生は眠っている
「この右目は、悪魔と契約した証!」
「来るなっ! 闇に呑まれる!」
「……内なる暗黒が、暴走する!!」
唐突で申し訳ない。誰だって“闇”に憧れるときはあるだろう。腕は疼き、手に持った物は武器となり、妄想を書き溜めたノートは魔術書で、自転車は漆黒の馬。
こういた感性は、某アニメやゲームのヒットをキッカケに、いまやとても親しみやすいものになった気がする。黒い猫とか、なんとか真眼とか、アイドルな女の子とか、とてもかわいい。
……しかし、私は言いたい。本物の闇とは、真剣で、クールで、スタイリッシュな存在であり、ネタでもなく、ただかわいいだけのものでものない。
どこまでも、カッコいい存在なのだと。
そんな“闇の力はカッコいい”ことを、ゲームオンが運営するPC用MMORPG『黒い砂漠』の取材を通して痛感したので、この場を借りて語りたい。
スペシャルムービー -新クラス『ダークナイト』-
彼女は、ダークヒロインだった
「『黒い砂漠』に追加される13番目の新クラス“ダークナイト”をテストプレイしてほしい」
ことの始まりは、ゲームオンさんからの提案だった。
ダークナイトは以前から『黒い砂漠』への実装が発表されていて、私を始め、プレイヤーにとってお待ちかねの新クラスだ。テストプレイのお話をいただいたときには「ついに来たか!」という感じで即座にお引き受けすることになった。
ちなみに、『黒い砂漠』開発元の韓国においては、ダークナイトは実装済みあり、熱心なプレイヤーにはある程度の情報が知れ渡っていることと思う。
そんな理由もあって「ただ紹介するだけの記事にしたくない」と思った私は、手始めに彼女(ダークナイト)のバックボーンを調べることから始めていた。
<<以下、公式設定を一部引用>>
“長く美しい太刀と自然の力を消滅させてくり出す魔法を操るキャラクター。カーマスリブの意思を継承しているが、力の利用方法が異なるレンジャーと共存することができず、自らの意思でカーマスリビアの地から去り、長い間忘れられた存在となっていた。”
ふむふむ。なるほど。『黒い砂漠』のことを知らない人でもわかるように内容をまとめると、ダークナイトとは……
・危機に瀕した故郷を守るべく、自然の力を消滅させることで強大な能力を得た森に住む一族の末裔。
・その能力が故に、自然との調和を重んじる同族(レンジャー)と対立してしまった。
・思想の違いによる内戦を避けるために自ら故郷を去った結果、歴史から名を消した種族。
ということになる。……すごく、カッコいいじゃないか。
森の中で生きる一族なのに、自然を消滅させて力を得ちゃったくだりとか、それで同族に嫌われるとことか、自ら故郷を去っちゃうあたりとか、全部イイ。ダークヒロイン感が半端じゃない。取材前から、なんだか心がムズムズしてきた。
かくして取材当日がやってくる
心がムズムズする結果になったが、これで事前予習もバッチリ。いよいよ、実際のテストプレイ画面でダークナイトとご対面だ。
ふむ……。超美人。
どこか“闇”を感じさせる容姿。エルフを彷彿とさせる、ピンッと尖った耳。美しい顔立ちに、鋭い目つき。
自由自在なキャラメイクは『黒い砂漠』のウリのひとつだが、あまりいじらなくても十分に美しい。デフォルトの状態でも“漆黒の美女”感が半端じゃない。
加えて、クラス専用のアバターが素敵だ。セクシーだけど下品ではない鎧に、独特な形をしたマントと、美しいタイツの模様。そして、バラをモチーフにした肩の大きな装飾。いちいちツボを抑えてる。
正直、ここまで完成していると、軽い気持ちでキャラメイクするのはもったいない気さえする。……が、せっかくいただいたこの機会。読者のみなさんに、キャラメイクでどこまで変わるのか、伝えるのが私の使命である。具体的に言うと「家に返って3日くらいかけて作り込みたい」くらいの心境だが、ここは、心を鬼にしてキャラメイクに取り掛かるしかない。悩ましいが、仕方ない。いや~、悩ましいなぁ。
キャラメイクをすること20分……
ということで、時間的に細かい部分まで触ることはできなかったが、顔を少し整え、ヘアスタイル、瞳、アバターの色なども変更。ある程度は納得いく姿にできたので、見栄えのいい場所に移動して、すこし記念撮影をしてみることにした。
イケメンだ。
これまでに『黒い砂漠』テストプレイでたくさんのクラスを撮ってきたが、ここまで理想的なスクリーンショットは撮れたことがない。タイミングを見計らったかのように、背後で日が昇ってきたのもすごい。
せっかくなので、場所を変えてみよう。
美しい。
そして、キャラメイクの画面ではわからなかったが、実際にフィールドで動かしてみると、太刀を片手で構えたり、手を掲げてみたりと、仕草がいちいちニクい。撮っている私は「いい! その動きいい!」とグラビアカメラマンのような気分である。
満足だ。もう、今回の取材は終わりでもいいかもしれない。ダークナイトは、設定も、容姿も、すこぶるかっこよかったし、完成されていた。すごいぞ、ダークナイト。
本番の魅力は、ここからだった
そんな感じで個人的にはとても堪能してしまったが、じつは『黒い砂漠』は素敵なスクリーンショットを撮るだけのゲームではない。本来は戦い、生活を営むゲームなのである。
……なんてことだろう。取材時間を40分も使って、私がやったことといえばスクリーンショットを撮っていただけだ。
おそらく、一心不乱に彼女を愛でる私の様子を背後で見守っていた運営スタッフさんは、ずっと「(解説しなくていいのかな……)」と思っていたに違いないだろう。
兎にも角にも、非常に名残惜しいが、ある程度育ったキャラクターに変えてもらって、今度はスキル面もチェックしていきたい。
<<ダークナイトのスキル(一部選抜)>>
◆引き裂く狂気◆
【効果】太刀を前方に大きく切りながら強く敵を斬る。
◆湧き上がる闇◆
【効果】太刀を振り回しながら前方に迅速な範囲攻撃をかける。
◆精霊燃命◆
【効果】精霊のオーラを受けて精神と肉体が強化される。
◆闇の浸食◆
【効果】前方の敵を素早切りながら、強力なダメージを与えて硬直状態にする。
◆ギアーズオブフェイト◆
【効果】周りの自然のオーラを使って強力な自然の剣気で敵を攻撃する。
◆ノクターン◆
【効果】瞬間的に闇に隠れ、チャンスをうかがう。ダークナイトが姿を消した後に何が起こるかは誰にもわからない。
◆繰り返される抹殺◆
【効果】太刀と共鳴して相手に連続攻撃をする。
◆内なる暗黒の暴走◆
【効果】誰も知らずに敵に残したシンボルを爆発させてダメージを与える。
◆ベディルの狂気◆
【効果】自然の力を集めて地面に太刀を刺しながら相手を倒す。
では、さっそくスキルを確認していくが……。とりあえず、スキルの名前に「中学生の頃に叫びたかった台詞TOP3!」みたいなフレーズが当然のように書いてあってびっくりする。“繰り返される抹殺”とか、殺気に溢れすぎだと思う。
取材に同行した編集部のミス・ユースケは“ノクターン”が気になっていた模様。「スキル解説なんだから何が起こるか教えてくれよ!」と盛り上がっていた。もっともな意見である。
ここまで名前がすごいと、スキル自体が名前負けしているのではないだろうか。“繰り返される抹殺”をただの連続斬りと思う人もいるかもしれない。「どんなスキルなんだろう!」とワクワクできたのだから、それはそれでいいのだ。
もっとこう、すごいやつはないのだろうか? たとえば、剣を目いっぱい振ると、衝撃波が出るやつとか……。
彼女のイメージ的に、茨を使って攻撃する、見た目がゴージャスなスキルとか……。
あとは、必殺技的な感じなのも、あったらいいと思う。こう、スタイリッシュで……、
誰が見ても「闇属性!」とわかるエフェクトの中で、
ポーズを決めると、
「敵が死ぬ」ような、
スキルを……、
一体……、
どこで覚えてきたんだい!?
すごいな、ダークナイト! とくに最後のやつ!
あまりにもカッコよくて、ミス・ユースケとふたりで仲よく顔を見合わせて「うおぉぉぉ!」と叫んでしまった! しかも、それなりの場数を踏んできたライター&編集者が「カッコいい」しか言えなかった!
せっかくだから、もう1回、今度は正面から見てみよう。
もう、強いとか、強くないとか、どうでもいいかもしれない。ダークナイトは、カッコいい。
現場からは、以上である。
13番目の新クラス“ダークナイト”
さて、ここまで熱く語ってきた『黒い砂漠』13番目の新クラス“ダークナイト”。さすがにこのままでは情報が足りないので、テストプレイの記事として補足をしていきたい。
ただし、ここからは専門的な用語を使うことになる。まだ『黒い砂漠』で遊んだことのない人は、「とりあえず、ダークナイトでゲームを始めようかな?」という感覚で読んでくれればオーケーだ。本当におもしろいMMORPGかつ基本無料で遊べるタイトルなので、まずは軽い気持ちでスタートしてみてほしい。
(編注:宣伝みたいな文章だが、これはPR記事ではなく、ふつうの取材記事です)
……それでは、ここからは現『黒い砂漠』のプレイヤー向けに“ダークナイト”を紹介しよう。
ダークナイトは、俊敏な動きと精霊の力を操って戦う、太刀を使った近接戦闘を得意とするクラス。
ただし、ウォーリアのようなガチガチの近接戦闘系のクラスとは異なり、離れた場所への攻撃や、トラップの設置、バフ、ガード、HP&EPを回復するといったサポート系スキルも充実しているのが特徴だ。
ほかのクラスにはない点として、“内なる暗黒の暴走”という、どこか青春時代を思い出させる名前のスキルも紹介しておきたい。
ダークナイトは特定の攻撃を命中させることで、敵に“マーキング”と呼ばれる印がつく。この状態で、“内なる暗黒の暴走”を発動させるとマーキングされた敵が爆発。追加でダメージを与えることができるのだ。絶対に避けられない攻撃かつ、そこそこ高威力。活躍する場面は多いだろう。
やれることが多い反面で、状況を素早く判断する能力と、的確なボタン操作が要求されるダークナイト。操作難度は高いが、1対1のPvPではかなりのポテンシャルを秘めていると感じるクラスだった。
ちなみに、サブ武器はジャイアントと同じ“組糸飾り”。あらかじめ用意しておくといいかもしれない。
※なお、取材は開発段階のため、記事で紹介したすべての内容は変更される可能性があります。
まとめ
「闇って、カッコいい」
そんな長らく忘れていた感情を、トコトンまで思い出させてくれたダークナイト。今後実装される覚醒武器(※)では飛翔剣を操ったりもする噂があるなど、どこまでも直球に“カッコいい”を魅せてくれるキャラクターである。
(※覚醒武器:特定のレベルまで上げると装備が可能になる強力な武器)
彼女が貫く、そのカッコよさ。これに憧れることを“厨二病”と揶揄する声もあるかもしれないが、私は喜んで厨二を誇ろう。ゲームの世界でくらい、私たちは、素直に心の中学生を暴れさせてもいいはずだ。そして、そんな感情を、きっと彼女はやさしく受けとめてくれるに違いない。
ご紹介してきたダークナイトの実装日は、2017年2月15日(水)。また、先行キャラメイクが2017年2月8日(水)からスタートしているので、みなさんもぜひ触れてみてほしい。
『黒い砂漠』公式動画 -『ダークナイト』戦闘シーン-
ちなみに、太刀が「ゴゴゴゴゴ」と召喚されるスキル“ベディルの狂気”は、こちらのムービーで0:50~あたりからチェックできる。
いつか、声優さんがダークナイトをプレイしながらスキル名を叫ぶオフラインイベントを開催してくれないだろうか。「内なる暗黒の、暴走ッ!!」といった感じで。