プロゲーマー・sakoの嫁兼マネージャーのあききさんに、ゲーマー彼氏や旦那とうまく付き合う秘訣をインタビュー。

●全国のゲーマー彼氏・旦那を持つ女性必見!

 『ストリートファイター』公式世界大会の優勝経験を持ち、無類のゲーム好きとして知られるプロゲーマーのsako選手。その妻兼マネージャーである“あきき”さんに、ファミ通の格ゲー好き編集者・豊泉三兄弟(次男)がインタビューを敢行。ゲーマー・彼氏や旦那とうまく付き合っていくコツを伺った。

※あききさんも声の出演をする“ファミ通のせやなTV(仮)”は2017年1月27日(金)20時~

あきき
プロゲーマー・sakoの妻兼マネージャー。sako選手の活動から家庭内までを支える。

豊泉 あききさんはプロゲーマーのsakoの嫁ということですが、まわりの方々はそのことを知っているのでしょうか?

あきき 私の職場の人たちは知っていますよ。気づかれてしまったり、自分から言ったりと、いろいろなケースがあります。私の場合、職場の人にはうちの旦那がものすごくゲームをするということはもともと話していました。「ゲームに集中しているときは会話もない」とか(笑)。

豊泉 なるほど、旦那がゲーマーということは知られていたんですね。ちなみに、「気づかれてしまった」というのはどういうことですか?

あきき たとえば、友だちに遊びに行こうと誘われたときに「その日は日本にいないんだよね」と、ポロっと話すことがあって、そうすると「え、なんで日本にいないの? この前も海外に行っていたよね?」と問い詰められ、「じつは旦那がゲームのプロをやっていて~」と説明することになったり。あとは、インターネットでsakoのことを見つけて「これってもしかしてあききさんの旦那さん?」という具合に見つかることもあります(笑)。

豊泉 やはりインターネットはすごいですね。僕の記事が原因だったりして(笑)。ちなみに、“職場バレ”したのはどのパターンですか?

あきき sakoの海外遠征について行くときに休みをもらわなければならないんですけど、最初のころは「法事で旦那の実家に帰らなければいけないので」と言って休んでいたんですが、2012年くらいになったら、イベントや打ち合わせも含めて2ヵ月に1回くらいの頻度になってしまって、さすがに「法事です」が通じなくなってしまい、もう毎回理由を作るよりもいいなと思って上司にしっかりと説明しました。

豊泉 上司の反応はいかがでした?

あきき その上司の方はけっこうゲームが好きな人なので、「あ、そうなんだ!」と受け入れていただいて助かりました。

豊泉 それはよかった。一般の方の反応はいかがです?

あきき sakoのまわりにいる人から見れば、私はゲームをしない人かもしれないですけど、ぜんぜんしない人よりはゲームが好きなほうなんです。実際に女のひとり暮らしでサターンやプレイステーションを持っていましたから(笑)。それもあって、もともと私のまわりはゲームに拒絶感がない人ばかりなので、「へーそうなんだ」とふつうに受け入れてくれました。ただ、保育園の先生とかは、「ゲームの話題に触れていいのかな?」と恐る恐る話す感じですけど(笑)。

豊泉 けっこうまわりの人は知っているんですね。では、ゲームばかりしている旦那さんは実際にいかがですか? 「ゲームばっかりしてるな!」みたいな気持ちにはなりませんか?

あきき もちろんイラっと来るときもありますよ。世の中が思っているほど何もかも許しているわけではありません(笑)。

豊泉 そうなんですね(笑)。家庭内ルールのようなものもあるのでしょうか?

あきき sakoは、そもそもプロゲーマーになる前から、寝食を忘れてしまうくらいゲームに没頭しちゃうので、そんな人と住んでいて揉めないわけがないんですよ(笑)。だから、少しずついろんな“sako家ルール”ができたんです。いちばん最初に禁止になったのは、チャットつきのオンラインゲーム。

豊泉 それはなぜ禁止になったんですか?

あきき オンラインゲームはパーティーを組んで、「今日はこのクエストをこなそう」とみんなでチャットしながら遊ぶじゃないですか。チャットで複数人と会話していると、キャパオーバーで私の呼びかけに返事すらしなくなったんです。そうすると、家にいるのにいないようになってしまい、毎日会話がないとさすがにいっしょに住んでる意味がないように感じてきて、そりゃあケンカになりますよね(笑)。

豊泉 ゲームのチャットは返すのに、あききさんのことは無視するんですね(笑)。

あきき すでに長時間ゲームをすること自体は譲ってあげているのに、さらに会話でもこっちが不遇になるのはおかしいですから。

豊泉 なるほど、ちゃんとルールを作るおかげで揉めることがなくなるわけですね。

あきき 多少はありますけどね(笑)。

豊泉 (笑)。家事や育児はうまく手分けしているのでしょうか?

あきき はい。うちは共働きなので協力してもらっています。たぶん、手伝えない旦那さんは、何をしていいのかわからないから手伝えないという人が多いと思うんです。とくに育児はそうだと思うので、sakoには出産前から仕込んでおこうと決めていました。私も初めての出産でイチから勉強でしたから、sakoもいっしょに育児書や雑誌を読んで覚えてもらったんです。それこそ、雑誌の重要な記事を切ってトイレに貼ったりしてふたりで勉強しました。そのおかげで、基本的なことは覚えているから、いざ私の手が回らないときは、sakoが代わりにやってくれます。

豊泉 おお、sakoさんすごい。

あきき 育児に関してはいっしょに勉強したし、ひと通りのことを実際に1度はやってもらっているので、私ができることはsakoも全部できるんです。私も昼間は仕事しているので、朝と夜は手がまわらないことが多くて、そういったときに「子どもに片づけを教えておいて、洗濯物を取り込んで」などと具体的にして欲しいことを伝えています。

豊泉 確かにそれを聞くと、何をしていいかわからないから手伝えないということがありそうです。いっしょに勉強して覚えてもらって、具体的な指示を出すというのがうまくいく秘訣かもしれませんね。では、プロゲーマーの嫁としての苦労はありますか? まだ日本にほとんどいない立場だと思いますが。''

あきき 家事は手伝ってもらえるので大丈夫なのですが、私の場合はsakoのマネジメントもやっているのでそれがたいへんですね。とにかく時間が足りなくて、何もなく休める日が月に1日か2日くらいしかないんです。

豊泉 家事、昼間の仕事、マネジメント……ものすごい仕事量になりそうですね。

あきき 昼間の仕事の休みが月に8日あるとして、そのうち5~6日は打ち合わせやsakoのイベントに同行したり、報告書を作ったり、仕事の交渉をしたりですね。仕事の交渉は海外の人とすることもあるんですけど、私は英語がペラペラじゃないから時間がかかりますし。それに加えての育児なので、本当に落ち着けるのは1~2ヵ月に1日くらいですね(笑)。

豊泉 マネジメントの仕事もあるのはなかなかたいへんですね。ほかに旦那がプロゲーマーだからたいへんという部分はありますか?

あきき うちの場合、sakoが兼業のプロゲーマーだから、海外遠征などで長期間仕事を休むことになると、その分の給料が出ないんですよ。そこをやりくりするのがたいへんですね。短期の仕事で有給を使うだけで済むものならいいんですけど、最近は頻繁に海外もいきますし。

豊泉 たとえば、カプコンプロツアーに本気で参加するとなると、有給では足りないですよね。外からではわからないような苦労もあって、今後もプロゲーマーの嫁としてやっていけそうですか?

あきき 離婚するかしないかという話ですか?(笑)。それは冗談として、体力の限界は感じ始めているので、今後改善できるところは変えていかないとと思うことはあります。

豊泉 あききさんの1日のタイムスケジュールはどんな感じなんですか?

あきき 7時に起きて9時前くらいまでに子どもの世話と自分の支度をして、保育園に連れて行きながら9時から出勤して、だいたい17時か18時までが昼間の仕事。そのあと、スーパーで買い物をしてから保育園に子どもを迎えに行って、20時くらいまでに夕飯を食べます。そのあと、子どもをお風呂に入れて、寝かしつけまでひと通りやると22時くらいまでかかってしまいますね。いまは時短勤務にしてもらっているのですが、2017年の4月から19時までの勤務になるので、どうしようかなと(笑)。

豊泉 ハードすぎますね(笑)。その後23時ころからsakoさんの個人配信をいっしょにやるときもありますよね?

あきき そうですね。22時過ぎからsakoと話したりして休憩して、23時ころからやることが多いですね。

豊泉 やっぱり、子どもが寝ないとゆっくり話せないものなんですか?

あきき できないです。sakoと話していると、子どもがかまってほしいから割って入って会話を遮るんです(笑)。ちなみに、しゃべりかたやボキャブラリーが私とまったく同じで、私の口真似をしているみたいでsakoも笑っています(笑)。

豊泉 それはかわいい(笑)。

あきき 仕事の休憩時間は、ゲーム関係の仕事のメールを返信したり、今度大会であたりそうな人の動画を調べてsakoに送ったりもしています。sakoはトーナメント表すら見ないことがあるくらいなので。

豊泉 sakoさんではなくて、あききさんが調べてるんですね(笑)。子どもが大きくなって、運動会とか学校行事が増えるとさらにたいへんそう。でもsakoさんが運動会の場所取りするところとか想像できないな(笑)。