いずこかに登場するプロトアルテマを倒すと高性能アクセサリが! 『FFXIV』パッチ3.5吉田氏インタビュー完全版

2017年1月17日にリリースされる『ファイナルファンタジーXIV』(以下、『FFXIV』)の大型アップデート、パッチ3.5の全体像をプロデューサー兼ディレクターの吉田氏に聞いた。


●『紅蓮のリベレーター』発売までの流れをじっくり聞いた!

▲新要素の最終チェックという吉田氏に、思いつく限りの疑問をぶつけた。

 拡張パッケージ第2弾『紅蓮のリベレーター』発売前の最後の大型アップデートとなるパッチ3.5 THE FAR EDGE OF FATE 宿命の果て(以下、パッチ3.5)が、いよいよ1月17日に発表される。すでにご存じの方も多いと思うが、パッチ3.5の新要素は『紅蓮のリベレーター』のリリースまでに複数回に分けて実装されていく。このため今回の大型アップデートは、新規コンテンツの中身はもちろんのこと、パッチ全体がどのような流れで進んでいくのかも気になるところだ。そこから湧いてくる疑問の数々を、吉田直樹プロデューサー兼ディレクターに直接ぶつけることで、拡張パッケージが発売されるまでの『FFXIV』の動向を解明してみた。

 インタビューに先立ち、取材陣はパッチ3.5のトレーラームービーをひと足先に拝見させてもらっている。吉田氏とのやりとりの中でその中身がたびたび話題に上っているが、この日に放映されたトレーラームービーは吉田氏が承認を下す前の未完成バージョン。このため、実際に発表された映像と内容が異なる場合があるので、それを踏まえたうえで読み進めていただきたい。

●多様な人物や事象が今回の物語で“EDGE(きわ)”に立たされる

──パッチ3.5をひと言で表現すると、どのような感じでしょうか?

吉田直樹氏(以下、吉田) ひと言ですか……難しいですね(苦笑)。

──3.Xシリーズが完結するという意味では、フィナーレという単語がふさわしいのかなとも思います。

吉田 フィナーレですか……う~ん(笑)、確かに決着が付く事柄は多数あります。2.Xシリーズから仕込んできた伏線が回収される部分もありますし、なかには『旧FFXIV』時代から続いてきた伏線がオモテに現れたりもします。ただ、今回のパッチ3.5はつぎに向けての第一歩でもあるので……なかなかひと言では表現しきれませんね……。

──そういえば吉田さんは、第33回プロデューサーレターLIVEで、パッチ3.5の英文タイトルの中にある“EDGE”が重要になると話しておられました。

吉田 パッチ3.5のトレーラームービーの中に、オメガウェポンが起動しているようなシーンがあったように、いろんな物事の際(きわ)にいるところがポイントかなと思っています。誰か特定の人の立ち位置が判明することもそうですが、あるシーンでは、そこに立たなければならない人物も出てきます。また、物語の事象としての“きわ”という意味合いもあるので、“EDGE”という言葉は、みんなが危うい場所の上にいま立っており、ギリギリの状況下にある……みたいな部分を象徴するようなイメージです。

▲エオルゼア都市軍事同盟の主要メンバーもまた、新たな岐路に立たされることに……?

──いろいろな意味合いがあるのですね。

吉田 パッチ2.5の英文タイトル“BEFORE THE FALL”は、“墜落の直前”みたいな意味合いですが、あれは堕ちることがわかっているその直前(の状況)を示していました。今回はその“きわ”が、どちらに転ぶのかという部分について、いろいろご想像いただければと。いい方向に倒れる登場人物もいれば、悪い方向に転ぶキャラクターもいます。しかも、つぎの『紅蓮のリベレーター』に向けて前へ進むために、その“きわ”から必ず一歩踏み出さなければならない部分もあるので……そういう意味で、“きわ”は重要な単語かなと思っています。

──“EDGE”というキーワードは、パッチ2.5で起きたウルダハの騒乱みたいな出来事を想起させるヒントというわけでもないのですか?

吉田 新しい展開ですね(笑)。

──ではつぎに、パッチ3.5の公開スケジュールについてお聞きします。メインクエスト以外のコンテンツはどのような流れでリリースされていくのでしょうか?

吉田 雲海探索 ディアデム諸島のリニューアル版は、“宿命の果て”パート2の公開に合わせてリリースされます。

──パート1がリリースされた後は、比較的等間隔でパッチ3.5Xシリーズが公開されていくのですか?

吉田 (パート1が公開された後)パッチ3.55がそのあいだに挟まってから、パート2が入ります。パッチ2.5当時は、パッチ2.55がパート2という位置づけでしたが、今回はパッチ3.55を別にご用意しています。

──パッチ3.55ではどんな要素が追加されるのでしょうか?

吉田 アニマウェポンの続編や、ザ・フィーストのシーズン3のラストなどです。そうしたいくつかの要素がパッチ3.55で入った後で、パート2をリリースする予定です。

●シナリオのカギを握るネロがとンでもないことを……?

──トレーラームービーの冒頭でゼノス・イェー・ガルヴァスが登場していましたが、次回メインクエストでは、この人物についてどれくらい語られるのでしょう?

吉田 まだチラ見せする程度です。スタッフと「このタイミングでゼノスが登場しないのは、さすがに……」ということで、まさに顔見せだと思ってください。

──映像内では、何らかの蛮神が召喚されるようなシーンも見受けられました。

吉田 今回のトレーラームービーはパート1とパート2のシナリオの中から、“いま出していいもの”に限定して制作されています。ファンフェスティバル2016 in TOKYOや、フランクフルトでの基調講演がすべて終わってからでないと出せない内容がけっこうあって、それらは映像から除外されています。プレイヤーが驚くようなシーンはムービーでご紹介した以外にもあるのですが……すみません、まだ出せません(笑)。

──映像を観る限りでは、不語仙の座卓でグランドカンパニーの面々が相談した結果、バエサルの長城への攻撃を決断する……みたいな展開なのかなと予想しました。

吉田 そうした予測を意識してトレーラームービー全体を作っているので、いろいろ邪推していただければと(笑)。ただ、ストレートに編集されているかというと……。

──これまでもストレートな展開は、確かに少なかったですよね(笑)。

吉田 たとえばパッチ3.4のトレーラームービーでも、明らかにウリエンジェが裏切者に見えるような編集を意図しました。これらは“想像や考察の楽しみ”でもあると思っているので、編集にはかなり気をつけます。また、パッチ3.5トレーラーのラストで登場する(カットシーンの)ラッシュは、ぜひ動画を一時停止して1枚ずつご確認いただければと思います。いろいろヒントがあるかもしれません。

──今回のメインクエストも『紅蓮のリベレーター』を読み解くためのパズルのピースという位置づけで、それをはめ込むことで今後の展開がより明確に見えてくる感じですか?

吉田 はい、そういう構成になっています。ファンフェスティバル2016 in Las Vegasの開催を皮切りに、日本公演が開幕。つぎにパッチ3.5のパート1がリリースされた後、ヨーロッパでの開催を終えた後でパート2が公開される……そんな流れになります。以前にもご説明した通り、今回のファンフェスティバルでは、パッチ3.5よりも未来のお話をしています。ですが、パッチ3.5がリリースされることで、その未来に少し近づくことになるわけです。そして、まだ隠されている要素が今後の公演で明らかになった後でパッチ3.5のパート2をプレイすることで、すべてが繋がる流れにしてあります。ファンフェスティバル2016で公開される情報が、すべてがメインストーリー(に繋がってくる)とまでは言いませんが、そうしたシナリオを読み解くためのピースのひとつとして楽しんでいただければなと。

──よくわかりました。

吉田 とはいえ、ファンフェスティバル2016の基調講演を観ておかないと今後のメインストーリーがわからなくなるわけではないので、そこはご安心ください(笑)。まるでパッチがリリースされるかのような驚きを伴いながら、新たな情報が基調講演で発表される……そう思っていただけるとうれしいです。

──パッチ3.5のメインビジュアルは、名杖トゥプシマティが中央に配置されていて、その周囲に光の戦士をはじめとする暁の血盟のメンバーが描かれています。この構図が持つ意味は、どのようなものでしょうか?

吉田 光の戦士が描かれる場合、基本的に彼は中央というのがお約束です。

▲トゥプシマティは、かつて賢人ルイゾワが古の蛮神バハムートを再封印すべく“神降ろし”を行った際に用いた名杖。大地から大量のエーテルを吸い上げる力を持つが、バハムートの一撃を受け破損してしまった。その後ミンフィリアが“遺志を受け継ぐ者の象徴”として所持していたが、彼女が“調停者”として旅立つ際に、光の戦士に託している。

──そもそも光の戦士がメインビジュアルに登場するのは、久々ですよね。

吉田 光の戦士はいちばん重要なときにしか使わないので、確かにそうですね。パッチ2.5当時のメインビジュアルは、半面が光の戦士で、もう半分がアシエンでした。今回もそれに近いイメージにしたかったんですが、「あの構図は1回やっているしな……」と(笑)。

──(笑)。光の戦士の上に描かれている、アルフィノとアリゼーについてはいかがですか?

吉田 ふたりの兄妹は、パッチ3.4で仲直りとまでは言えないのですが、お互いに理解し合うことができました。賢人ルイゾワに代わってこれからのエオルゼアを引っ張っていくのは、このふたりなのではないかなと思っています。

──確かにトレーラームービーに映し出されたアリゼーを観ると、アルフィノとは毛色が違うにせよ、彼女もまた政治家タイプなのかなという印象を抱きました。

吉田 あの子は口よりも先に手が動くタイプなので……政治家ではないです(苦笑)。それを象徴するように、(今回のメインストーリー中で)「政治なんて私は別に」みたいなシーンも出てきます。

──では、下段に配置されているイダとパパリモはいかがですか?

吉田 これまでの『FFXIV』は、『旧FFXIV』時代に語られたシナリオの露払い(設定の回収)で精一杯だったこともあり、やっと暁の血盟のメンバーの掘り下げができるようになりました。イダとパパリモは、パッチ3.4で合流を果たしましたが、ふたりの胸中みたいな部分の掘り下げはまだできていません。そういった面を踏まえたうえで、パッチ3.5のシナリオは形作られています。

──イダとパパリモについても、彼らの立ち位置みたいなものがわかるのでしょうか?

吉田 ふたりの関係性や戦う理由みたいな部分は……解き明かされるといいですね(笑)。

▲シャーレアンの賢人であるイダは、ガレマール帝国に占領されたままのアラミゴと浅からぬ関係があるようだ。

──期待しています(笑)。映像にネロ・トル・スカエウァが登場したのを見て“ついに来たか!”と思いました。メインシナリオでネロが動き出すということは、それに導かれるようにオメガウェポンにも何かが起こるような気もしますが?

吉田 トレーラームービーで、オメガウェポンが起動していましたよね……。間違いなく、ネロの口からも“オメガ”という単語が出ているので、彼が見つけた新しい玩具(おもちゃ)はきっとそれなんだろうな……と、真っすぐに感じていただいていいと思います。クリスタルタワー関連のレイドダンジョンを最後までプレイされた方であればわかると思いますが、ネロは意外とすっきりとした男で、自分が抱いた知識欲や好奇心に対してすごく純粋です。自信家なところもありますが、ことのほか情に動かされる一面もあります。シドに対してはライバル心をむき出しにするものの、誰にも迎合せず、己が信じる道を突き進む……そんな彼の一面が、今回の物語を通じて見えてきます。これまで続いてきたメインストーリーで活躍してきた人物たちと彼がどう交わっていくのか、という部分にもご期待いただければなと。

──必ずしも歓迎されているわけではないようです(笑)。

吉田 「ダメだったら始末して」みたいなことをアリゼーが言ってましたね。ユウギリの冷ややかな視線といい、明らかに女性からのウケはよくないです(笑)。

──シドの対比として、叩き上げの職人のようなネロの性格がすごく好きです。

吉田 シドとのやり取りも、ぜひご注目ください。ネロについては、この先の展開もいろいろと決めてあります。