まさに『パワプロ』の祭典

 2017年1月8日、東京ビッグサイトにて、KONAMIによる“パワプロフェスティバル2016”(以下、パワフェス)の決勝大会が開催された。ここでは、メインステージで行なわれたイベントを中心に、会場の模様をお届けする。

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▲会場ではイベントの観覧のほか、歴代『パワプロ』をはじめ『プロ野球スピリッツA』や『実況パワフルサッカー』など、さまざまな『パワプロ』関連作品の体験プレイも行なえた。
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▲『パワプロ』の歴史を網羅した年表。年表の下部分には現実のプロ野球で起こったトピックもいくつか書かれていた。
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▲『パワプロ』シリーズの人気キャラとコラボしたフードメニュー。
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▲実際のボールを投げる体験型のアトラクションも設置。キャッチボールをどれだけ落とさず続けられるか競う“猪狩守の特設ブルペン”では、時間によってはプロ野球選手とのキャッチボールも楽しめた。

プロ野球選手13名がゲストに登場! まずは『パワプロ』をからめたトークイベントを展開

 試遊スペースやアトラクションの充実もさることながら、この日1番の注目を集めていたのは、なんといっても超豪華なゲストだろう。プロ野球12球団から以下の選手、計13名の現役選手が参戦。

大谷翔平 選手(北海道日本ハムファイターズ)
松山竜平 選手(広島東洋カープ)
福田秀平 選手(福岡ソフトバンクホークス)
川島慶三 選手(福岡ソフトバンクホークス)
西村健太朗 選手(読売ジャイアンツ)
髙濱卓也 選手(千葉ロッテマリーンズ)
今永昇太 選手(横浜DeNAベイスターズ)
秋山翔吾 選手(埼玉西武ライオンズ)
髙山俊 選手(阪神タイガース)
小関翔太 選手(東北楽天ゴールデンイーグルス)
畠山和洋 選手(東京ヤクルトスワローズ)
駿太 選手(オリックス・バファローズ)
平田良介 選手(中日ドラゴンズ)

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▲12球団中9球団のマスコットも会場入り。所属球団の選手とともに入場した。
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▲オープニングではパワフェスのゲーム部門、モバイル部門を勝ち抜いてきたプレイヤーたちとプロ野球選手たちがハイタッチ。
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▲メインステージの司会進行を担当したのはシリーズプレイ歴20年を超える“『パワプロ』芸人”、ますだおかだ 増田英彦さん(写真右)、TKO 木下隆行さん(写真中央)と、フリーアナウンサーの岡副麻希さん(写真左)。

 プロ野球選手は3グループに分かれて、メインステージのトークイベントや、『パワプロ』を使ったエキシビジョンに出演。メインステージ1発目のトークイベントに登場したのは、小関選手、駿太選手、高山選手の3名。最初の質問「パワプロをプレイしたことはありますか?」では、3選手それぞれが『パワプロ』シリーズをプレイしていた、学生のころのエピソードを披露。「チームメイトで大先輩の松井稼頭央選手をよく使ってました」、「ペナントでよく使っていたのは(ダイエー)ホークス。地元の球団なのでいまでもホークスは好きです(笑)」と問題(?)発言。駿太選手は「ぼくはゲーム自体ほとんどやらなかったので。野球部の仲間は『パワプロ』をやってましたけど、対戦すると絶対に負けるので。あんまり記憶にないっすね(笑)」とコメント。高山選手は「サクセスで作った選手で実際のチームと戦うのが好きでしたね。あとパワーのある外国人選手でホームランを打つのが楽しかったです」と語った。

 つぎの質問は「『パワプロ』の自分の能力を見てどう思いますか?」。ステージ後ろに表示された2016年のシーズン終了後にアップデートされた最新版のステータスを見ながら、選手それぞれに感想を言ってもらう形で進行。最初に能力が映し出されたのは小関選手。増田さんの「肩(B)つよいっすねー!!」と、自身の突出した能力に触れられてもテンションは低く「能力よりも打率が気になってしょうがないです。身長よりも低い……」という、昨シーズン低調に終わってしまった打撃面を反省。一方で「送球がEなのはちょっと納得できない。(肩の強さと送球技術)そこしかないと思うので。そこはKONAMIさんに伝えたいと思います」と思いを口にした。続く駿太選手は「Aがふたつ(肩力と守備力)あるのはうれしいっすね。走塁がBで盗塁がFなのは細かいところをよく見てるなあと思いました(笑)。盗塁が苦手なので」と、自身の査定に納得している様子。さらに「打つほうでもなにか特殊能力をつけたいですね」と今シーズン以降の抱負も語った。高山選手は「なんかフツーですよね、全体的に見た目が(笑)。チャンスAはうれしいですけど」とコメント。唯一のバッドステータス、“対左投手F”に対しては「その通りなんで……」と全面的に認め、阪神ファンの増田さんからは「いまの『パワプロ』だと高山選手は対左投手をDまで育ててから使ってます。2017年は(育成なしで)使えるようにお願いします!」と『パワプロ』ファンならではの視点からエールを送られた。

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▲トークの最後は「自分がかっよく見える野球のポーズ」をリクエストされ、小関選手はピッチャーの球を捕球、駿太選手は走塁、高山選手(千葉県船橋市市出身)はふなっしージャンプを披露。「ムチャぶり」(増田さん)を乗り切り、トーク第1弾は終了した。

【イベント終了後囲み取材】

――2月からはキャンプがはじまり新たなシーズンに突入するわけですが、2017年のシーズンはどういう活躍をして、それをどう『パワプロ』の能力値に反映させてもらいたいですか?

小関 やはりぼくは肩。肩をウリにしてプロでやらせてもらっているのでそこの評価と、今年はバッティングをがんばって、ミートやパワーをFから上げていきたいですね。

駿太 ぼくは現時点での評価にはけっこう満足していて、守備Aはかなりうれしかったです。今シーズンは打撃面をなんでもいいのでがんばってアップさせたいです。

高山 守備がFだったので、まずはこれを自分の活躍で上げたいですね。あとは全体的にふつうだったので、もっと特徴があって強い能力になれるようにがんばりたいです。

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 トークイベント第2弾には、畠山選手、秋山選手、高濱選手、今永選手が登場。先ほどと同様に「『パワプロ』をプレイしたことはありますか?」の質問からスタート。4人中3人、畠山選手、秋山選手、今永選手はペナントや対人戦メインで遊んでいたと解答。人とも“強いチームで遊ぶのが好き”なのは共通していたのだが、遊んでいた年代が微妙に異なるため、使用チームはバラバラ。畠山選手は「オールセントラルです。当時はヤクルトの選手が多かったですね。古田選手や、ハウエルとか」、秋山選手は「巨人を使っていました。松井さん高橋さん、仁志さん清水さんあたりがいたころですね」、今永選手は「中学生のころにゲームキューブでやってました。地元が福岡なのでホークスをよく使っていました」と、使用チームで『パワプロ』の歴史の長さを感じさせる(?)解答となった。一方で高濱選手は「98年版から最新作まで全部やっています! 最初はサクセスばっかりやっていたんですけど、最近は栄冠ナインが好きですね」と、コアな『パワプロ』ユーザーっぷりをアピールした。

 つぎの質問は最初のトークイベントでも話題が広がった「『パワプロ』の自分の能力を見てどう思いますか?」。畠山選手は打撃面の特殊能力が多い点には満足も、守備力の低さに不満。「一塁守備はSでしょ。三塁はGでいいです。あと一応やったことある外野適性もGでつけてほしい(笑)」とリクエスト。また畠山選手だけでなく、球団マスコットのつば九郎からは「ゲッツーE」という、走塁面の下方修正を要求(!)するシーンも見られた。

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▲(足に定評のある)高濱選手と秋山選手の走塁トークに畠山選手が参加すると、怪訝そうな表情(?)で畠山選手をのぞきこむつば九郎。

 全体的に高めの能力査定だった秋山選手は「ゴールデングラブを取ったので補球はAにしてほしいですね。あとケガしやすさももっと高くてもいいかな。2年連続フルイニング出場してるので」と不満を口にしつつも、一方で「盗塁はFでもいいです(Eでも高い)。これは技術不足なので……」と、甘めで済んだ査定には自らきびしい評価を下していた。現役『パワプロ』プレイヤーでもある高濱選手は、誰よりも細かく自分の能力をチェック。「走力はCもないと思うのでDにしてほしい。でも肩はAにしてほしいですね。ただ送球がEなのは当たっている。どこに飛んでいくかは心の問題もあるので……。あとケガしにくさもGかな」と辛めの採点。そして能力への指摘は会場に映し出された基本能力だけに留まらず、「能力の2ページ目に“慎重盗塁”って書かれてると思うんですけど、あれもできれば外してほしい。走らないというよりは、走れない、盗塁のサインが出ないので……」とコメントし、『パワプロ』に精通しているところを見せつけた。今永選手は「正直大満足というか、コナミさんにこんなに評価をしていただけるとは思っていませんでした」と、シーズン中同様に(?)謙虚なコメント。「(一発病は)あながち間違いじゃないので、ここは直していきたい」と語った。

【イベント終了後囲み取材】

――イベントステージでも話題になりましたが、ご自身の『パワプロ』での能力を、2017年の活躍でどのようにアップさせていきたいですか?

高濱 まずは今年レギュラーを取ることですね。『パワプロ』でいえば悪い能力を全部消したいですね。

秋山 2016年はかなり評価してもらった気がしているので、今年はそれをさらに上回ってまた高い評価をしてもらいたいなと思います。

今永 昨年以上の成績を残して、いまより上の能力を狙っていきたいですね。

畠山 まずは怪我を治して、“ケガしやすい”を取り除いてもらいます。

――みなさん『パワプロ』プレイヤーだったということで、遊んでいた時に自分なりの必勝法みたいなもの、または『パワプロ』あるあるみたいなものがあれば教えてもらえますか?

高濱 対戦ではあまり小細工をせずにホームラン狙いで戦ってましたね。『パワプロ』あるあるは、 野手と野手のあいだを抜けるゴロを取りたいとき、球を取らせたい選手のほうが動かなくてヒットになる、ですかね(笑)。

秋山 相手があってのことなので必勝法があったら教えてほしいですね(笑)。あまり考えずにやっています。

今永 いろいろつぶやきながらプレイすれば心理戦になるかな? と思って、つぶやきながら対戦しています。

畠山 チェンジアップを投げるときに、いかにもストレートを投げるみたいにボタンを連打する。去年の春に撮った『パワプロ2016』の動画でやりました。

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プロ野球選手の『パワプロ』対決、そして大谷vs小学生のスペシャルマッチ!

 2組のトークイベントが終わると、メインステージは大谷選手、川島選手、福田選手のパ・リーグチーム、松山選手、西村選手、平田選手のセ・リーグチームに分かれてのPS4版『実況パワフルプロ野球2016』エキシビジョンに移行。

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▲それぞれのチームの選手が1イニングずつ操作を担当する、3回裏までの短期決戦。1回表裏の操作を担当したのは、パ・リーグは福田選手(写真右)、セ・リーグは西村選手(写真左)。

 パ・リーグチームは1回の表、先発として送り出した“千葉ロッテマリーンズの”大谷が好投。先頭打者の出塁こそ許すものの、無失点で乗り切ることに成功。するとその裏、パ・リーグの打線がいきなり爆発。スロースターターで立ち上がりの不安定な藤波を、2番秋山から6番浅村までのヒット5連打で4点を獲得した。ここでセ・リーグチームは藤波を諦め、西村を投入。この“西村選手が操作する西村”が好投を見せ、追加点を与えずに1回裏を終えることに成功した。

 回が変わるとゲームをプレイする選手も変わり、パ・リーグは川島選手、セ・リーグは松山選手にチェンジ。2回の表、松山選手は自分が操る松山の打席ではレフトフライに倒れるも、この日のチームメイト、平田選手を操作した打席では川島選手が操るソフトバンクホークス五十嵐の失投を逃さずスタンドイン。4-1の3点差に詰め寄った。しかしその裏、直球を多投する松山選手から、川島選手がフォアボールとヒットで3点の追加点を奪い、7-1という大差で3回に突入する。

 3回表、セ・リーグの命運を背負ってプレイする平田選手は、大谷選手操る松井裕の変化量の大きいカーブを真芯で捉えてホームランを放つなど、随所に『パワプロ』巧者っぷりを見せるも、反撃は3点どまり。7-4でパ・リーグチームの勝利となった。

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▲「大学の後輩の松山くんがストレートしか投げてこなかったんですよ! それが勝因かな?」と川島選手(写真左中央)。
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▲自分自身を操作する機会があった西村選手と松山選手はともに「不思議な感じですね」とコメント。

 エキシビジョンマッチの最後は、当日サブステージで行なわれていたイベントをクリアーした中から抽選で選ばれた小学生プレイヤーと大谷選手が対決。“ピッチャー大谷”を操作する大谷選手と、小学生プレイヤーの“バッター大谷”が『パワプロ2016』での3打席勝負を行なった。

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▲この勝負で使用された『パワプロ2016』内の大谷は、2017年の大谷選手を想定してパワーアップが施されている特別仕様。調子も絶好調ということで、日本最速の169キロも頻繁に計測された。

 このピッチャー大谷、バッター大谷が激突するドリームマッチを制したのは、打者を担当した小学生プレイヤー。投手大谷の160キロ後半のストレートとスライダーをみごとに打ち返し、大谷選手が操るピッチャー大谷からヒットのみならず得点までも奪ってみせた。

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▲勝負が終わった直後は「プロのきびしさを見せようかと思ったんですけど、逆にやられちゃいましたね」と余裕を見せていた大谷選手だが、最後の「メジャーに行ってもがんばってください!」という小学生のエールには、思わず顔を背けて苦笑い。

【イベント終了後囲み取材】

――まずはイベントステージでの対戦の感想をお願いします。

大谷 まずは勝ててよかったなと。楽しくやれましたし。

福田 ぼくも打てて楽しかったです。これが今シーズン現実でもうまく打てればな、と思いました。

川島 試合前に入念にミーティングしたかいがあったなと。

松山 負けはしましたけど、PS4を買おうかなと思うぐらい楽しかったですね。

西村 自分も楽しかったんですけど、1回で試合を壊してしまったのは悔いが残りますね……。

平田 見てるだけでも楽しかったので、やっぱりすごくいいゲームだなと。絶不調のぼくを使ってホームランを打ってくれた松山さんには感謝しています(笑)

――大谷選手に質問です。子どもさんからメジャーについての話を聞かれた瞬間どう思いましたか? また、ゲーム中で頻繁に169キロが出ていましたが、今年の目標は?

大谷 こわいなと思いました(笑)。ゲーム自体はすごい楽しくて、相手もうまかったですし楽しくやれました。球速に関しては(目標は)とくにないですけど、ホークスのお二方がいるので、球速を更新するなら、ぜひまたホークス戦で更新できたらなと思います。

――今シーズンはどういう活躍をして、それをどう『パワプロ』の能力に反映させたいですか?

大谷 去年はコントロールとスタミナが低くてショックだったので(笑)、どんどん能力を上げてもらえるように活躍して、また来年楽しみにしたいですね。

福田 自分の能力がちょっと低かったので、ひとつでも上げてもらえるように努力したいと思います。

川島 (自分の能力を見て)こんなもんか……と思ったので、今年は上げてもらえるようにがんばります!

松山 守備と走塁はいいので、ミートとパワーを上げてもらえるようにがんばります。

西村 コントロールがEだったので、もうちょっとよくなるように、シーズン中もがんばります。

平田 肩と守備をすごく評価してもらっているようなので、つぎはパワーがAになるようにがんばりたいと思います。

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ゲーム大会にはメジャーリーガーが緊急参戦!?

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▲シーズン中とは打って変わって、落ち着いた雰囲気の川﨑選手。しかし「短期決戦のコツは?」とマイクを向けられると「運です! 運1本! 技術は関係ありません!!」とハイテンションな語りで持論(?)を展開した。

 プロ野球選手出演のイベントがひと通り終了すると、メインステージはパワフェス2016のゲームソフト部門(PS4版『実況パワフルプロ野球2016』)、モバイルゲーム部門(『実況パワフルプロ野球』iOS/Android)の決勝戦がスタート。するとシークレットゲストとして、シカゴ・カブス所属のメジャーリーガー、川崎宗則選手が登場。会場を大いに沸かせた。

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▲ゲーム部門の決勝戦が終わると川﨑選手はサブステージへ移り「じつは1回もやったことがない」、『パワプロ』の最新作、『パワプロ ヒーローズ』の対戦に挑戦。こちらでも多くの観客を沸かせていた。

 ゲーム部門の決勝戦まで勝ち上がってきたのは、埼玉西武ライオンズのファン感謝祭で行なわれた、パ・リーグ公認大会を制した坂本選手(使用チームはもちろんライオンズ)と、この日の朝から行なわれた当日予選を突破、そこから準決勝まで一気に登りつめた、さんらいく選手(ホークス)。試合がスタートすると1球目から坂本選手操るライオンズの打線が爆発。浅村の先頭打者ホームランを皮切りに、秋山、中村が連打で続き、メヒアのゴロで1点を追加し、2-0という幸先いいスコアで1回表を終了。

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 反撃に移りたいさんらいく選手だが、この試合のライオンズの先発は好調状態の菊池。左腕で150キロを軽く超えるストレートはバットに当ててもなかなか前には飛ばず、そこにカーブ、スライダーをうまく織り交ぜてくる坂本選手の投球術もあわさって、1回、2回は3者凡退で終了。ようやくチャンスがめぐってきたのは3回裏。フォアボールで出塁した7番中村を、2番城所の打順まで粘ってタイムリーヒットに繋げて1点を返した。さんらいく選手はその後に訪れたピンチを森福→サファテという継投でしのぎ、1点差を維持するも攻撃時に得点することは叶わず。最後まで好調菊池の投球が冴え渡り、2-1で試合は終了。自らが応援する球団を使いこなした坂本選手が、初代パワフェスゲーム部門の王座に輝いた。

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▲強力打線で先制点を挙げ、チーム内でもっとも信頼できる菊池で投げ切り、ライオンズの弱み(中継ぎ、抑えの層の薄さ)を感じさせず、完璧な試合運びを見せた坂本選手。

 メインステージ最後のイベントとなったモバイルゲーム部門の決勝戦は、準決勝までを勝ち抜いてきたファイナリスト4名がほぼ同条件(デッキの組みかたやサクセスアイテムの持ちこみにはある程度の自由アリ)でサクセスをスタートし、完成した選手で打撃の3本勝負“パワプロ王座決定戦”を実施、その合計ポイントを競い合うという対戦形式。

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▲決勝戦まで勝ち上がってきた4名。左からGG選手、ぽてち選手、TOMO選手、ネモ選手。

 サクセスシナリオに選ばれた天空中央高校編は「エンジェル(マネージャー)を追いかけ回す」(解説のめたる村田氏)のが攻略法になるという高校。エンジェルの充実に加えてクリスマスまでに彼女ができるか否かが強力な選手を作れるかどうかの壁になるらしいが、そこは全員がクリアー。年が明けたころには4人全員の画面にハートが乱れ飛ぶ状況になっていた。中盤からは育成に加えて試合(自分の打席のみ)パートも追加。ここでも4人全員が長打(8~9割がホームラン)を連発し、全員が甲子園決勝に到達し、レベルの高いサクセス選手を完成させた。

 サクセス本編ではそこまでプレイヤー間に大きなポイント差は生まれなかったが、続くパワプロ王座決定戦では明暗が分かれる結果に。サクセスではポイント2位だったネモ選手がパワプロ王座決定戦のひとつめ、左右に打球を打ち分けるヒット勝負でほかの3人に倍近くの差をつけられて優勝戦線から脱落。ふたつめのバント勝負は全員が安定して高いスコアを出すも、最終戦のホームラン勝負では、サクセス1位でほかの勝負でも安定して高いスコアを出していたTOMO選手を抜くために、GG選手、ぽてち選手はハイリスクハイリターンの変化球打ちにチャレンジ。しかし両者ともに3本以上のホームランを放つことができず、TOMO選手との差を縮めるには至らず。最後は安全にストレートを選んでホームランを複数本放ったTOMO選手が、モバイルゲーム部門の王者に輝いた。

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▲サクセスでの育成と、操作スキルが要求されるパワプロ王座決定戦で安定感のあるバッティングを披露し、優勝をはたしたTOMO選手。
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▲表彰式の最後には『パワプロ』シリーズのエグゼクティブディレクター、谷渕弘氏が登場。来年のパワフェス開催が宣言された。