(多分構造上無理だけど)ぷにぷにした触感にも挑戦して欲しい

 アメリカのネバダ州ラスベガスで開催中の家電ショーCESで、ハプティクス(振動などによる触感表現)を使って触感を伝えられるタブレット“TanvasTouch”を発見した。デモを体験してみると、確かにコーデュロイズボンの画像からコーデュロイの触感がして、ジッパーを下げると「ジジジッ」とした感触がする!

ちゃんとコーデュロイを触っている時の感じがする! 触感が伝わるタブレット“TanvasTouch”【CES 2017】_01
▲Webショップ風のデモ。触ると本当にコーデュロイの質感。
ちゃんとコーデュロイを触っている時の感じがする! 触感が伝わるタブレット“TanvasTouch”【CES 2017】_02
▲こっちはジッパー。確かにそう感じられる。一方、デモはすべて乾いた材質の感触のものばかりだったのだが、その辺は抵抗だけで表現する限界なのかもしれない。

 TanvasTouchは、Tanvasの創業者ふたりがノースウェスタン大学のラボで研究した成果が土台になっており、タブレットのディスプレイガラスの上に40ナノメートルの酸化インジウムスズの層と1マイクロメートルの二酸化ケイ素の層による皮膜を構成。その上を指がタッチすると静電引力が発生し、触感の元になる、という仕組み(技術的解説はラボのページに掲載されている)。

 市販用のタブレットと言うより、この技術のデモ実証のために作られた側面が大きそうだが、Tanvasでは技術のOEM提供を行う一方、開発者キットも用意するとしている。このTanvasTouchそのものではなく、気がついたらこの技術を活かした製品の方を手にしている日が来るかもしれない。