あの名コンテンツの裏側にこんな開発秘話が!? “開発パネル”リポート【FFXIVファンフェスティバル2016 in Tokyo】

2016年12月24日~2016年12月25日の2日間、東京・有明のビッグサイトで開催された『ファイナルファンタジーXIV』(以下、『FFXIV』)の大規模ファンイベント“FINAL FANTASY XIV FAN FESTIVAL 2016 in TOKYO”。開催2日目に行われたステージイベント“開発パネル”の模様をお届けする。

●“光の戦士絶対殺すマン”がコンテンツを語る!

 “FFXIVファンフェスティバル2016 in Tokyo”のDay2ステージ“開発パネル”では、吉田直樹プロデューサー兼ディレクターのほか、バトルコンテンツプランナーの須藤賢次氏が登壇。“光の戦士絶対殺すマン”の異名を持つ須藤氏が、パッチ2.0から3.5までの3年間で、これまでに手掛けたコンテンツを振り返った。

▲『FFXIV』のイベントで初めて出演するという須藤氏(写真中央)。内容もさることながら、氏の軽快なしゃべりが会場を大いにわかせた。

▲オンラインゲームの開発は『FFXIV』が初という須藤氏。もちろん『FFXIV』のプレイヤーでもあり、メインジョブはナイトとのこと。

▲須藤氏がこれまでに手掛けたバトルコンテンツの一覧。

 まず最初に振り返られたのは、世界中で絶大な人気を誇るコンテンツ“真・極タイタン討滅戦”。徐々にバトルフィールドが小さくなり、油断すれば地中に落とされるという、緊張感のあるバトルが楽しめるのが、タイタン討滅戦の特徴だ。いまやタイタン討滅戦は、『FFXIV』の代表格とも言えるコンテンツだが、最初に話をもらったときは、「タイタン……?」となったそうで、もっと派手な蛮神を担当したい思いがあったという。

▲『FFXIV』の蛮神といったらタイタンを思い浮かべる人も多いのでは?

▲バトルコンセプトは“足場がなくなる絶望感”。積極的にプレイヤーを落下させる意図はなかったが、ラグを考慮していなかったため、落下するプレイヤーが続出。これについては、申し訳ないとのこと。

▲極タイタン討滅戦は、逆にプレイヤーを積極的に落とすよう企画。タイタンが嫌らしいタイミングでプレイヤーを落とす攻撃を仕掛けてくるのは、そのたためだ。

▲試行錯誤して現在のタイタン討滅戦が完成した。当初は、『FFVII』に登場した召喚獣・タイタンのように地面を外して攻撃を行う攻撃などを想定。ただし、これをオンラインゲームで再現するのは難しいと判断し、現在の“マウンテンバスター(通称、ちゃぶ台返し)”という攻撃が生まれたという。

 つぎに紹介されたのは、“大迷宮バハムート:侵攻編”。難解なギミックが非常に多く用意され、多くのプレイヤーの前に高い壁として立ちはだかった、まさに高難度のレイドと言えるコンテンツだ。須藤氏としては初めてのレイドだったため、力を入れて開発したという。

▲難解なギミックが多かった“大迷宮バハムート:侵攻編”。

▲侵攻編のバトルコンセプトは、“真なるレイド”……のはずが、結果的に“固定崩壊”になってしまったと須藤氏がコメント。これには会場も大爆笑。

▲企画のボツ案の項目数も、タイタン討滅戦に比べてかなり多くなっている。“瞑想中”など、心の内がファイル名になっている。

▲侵攻編のボスは、この4体。実装当初にクリアーを目指した人なら、この絵を見るだけで当時の苦い思い出が蘇ってきたのでは?

▲初めてのレイドボスはラフレシア。アートがなかったため、モンスターの設定や、どんな技を使うかアートチームに伝えて描いてもらったとのこと。

▲これがアートチームに伝えたイメージ。上が設定、下が技のイメージとなっている。かなりの項目数!

 ラフレシアといえば、さまざまな攻撃を仕掛けてくるが、とくに印象深いのが“キャストが完了するときに動いてたら即死”という元祖加速度爆弾である“ブライテッドブーケ”。最初はキャストだけで、予兆がなかったらしいのだが、これをチェックした吉田氏から「さすがに予兆をつけよう」と言われ、現在の黄色い花粉が飛散するエフェクトが追加されたのだとか。

▲ブライテッドブーケには、危険な花粉を吸いこむと体内で爆発するという設定がある。この設定のもと、現在の黄色い花粉のエフェクトが追加されたのだ。

▲ラフレシア戦では、最終フェーズで出現する増援をリミットブレイクで強引に倒し、一気にボスを倒し切る“ゴリ押し法”と、しっかりギミックに対処する“正攻法”の2パターンが存在。明確に攻略法がふたつに分かれたのは、これが初めてだという。

 続いて、侵攻編2層のメリュジーヌを回想。侵攻編2層は、現在ではかなりマイルドな難度になっているが、実装当初は、ほかのメンバーのワンミスで全滅という光景がよく見られた、侵攻編の鬼門とも言える層だ。須藤氏は“石化テロ”や“召喚士のルノー誘導”などを振り返り、自身で“クソギミック”だと認めたうえで謝罪。会場の笑いを誘った。

▲当時は石化後、攻撃を受けると即戦闘不能という作りだったため、“石化テロ”という言葉が誕生。「ここで詰まっている人は邂逅編2層のアラガンロットをどうやって超えてきたんですかね?」という煽りを吉田氏に静止されながらも、“クソギミック”だったと述べた。

▲当初は、ルノーを誘導して石化させる攻略法が主流で、その適任ジョブが召喚士だった。これにより黒魔道士の席がなかったと認めつつ、今後、特定のジョブが必要になるギミックを作らないように決意したという。

▲侵攻編2層は、『FFXIV』史上、トップ3に入るクソギミックだと振り返る須藤氏。「ちなみにトップ1は?」という吉田氏の問いに対して、機工城アレキサンダー:起動編4の“ジャッジメントナイサイ”の手渡しと回答。ジャッジメントナイサイの受け渡しは、開発でも二度とやりたくないと言われているという。モンスター班に入ってきた新人に、「侵攻編2層を反面教師にしてがんばりたい」と言われたエピソードも語られ、会場は笑いの渦に包まれていた。

 侵攻編3層に関しては、マクロを前提とした攻略が主流になっていたと語りつつ、そのことをまたまた謝罪。これには思わず吉田氏も「いまのところお詫びばっかりじゃないか!」とツッコミを入れていた。

▲侵攻編3層では、ボスバトル前に攻略法が長文マクロで流されていた。