2016年11月20日、長野県の上田市にある真田十勇士ガーデンプレイスにて、“『戦国無双 ~真田丸~』出陣!”が開催。このイベントでは、『戦国無双』シリーズ・ゼネラルプロデューサーの鯉沼久史氏を招いてのトークショーも行われた。『戦国無双 ~真田丸~』の製作秘話も語られた、このトークショーの模様をお届けする。

●真田一色の街・上田にてトークショーが開催!

 2016年11月20日、長野県の上田市にある真田十勇士ガーデンプレイスにて、“『戦国無双 ~真田丸~』出陣!”が開催された。このイベントでは、『戦国無双 ~真田丸~』の発売に先駆け、『戦国無双』シリーズ・ゼネラルプロデューサーの鯉沼久史氏を招いてのトークショーも行われた。本記事では、そのトークショーの模様をお届けする。

▲写真左から、小栗さくらさん(歴史タレント)、鯉沼久史氏、鈴木智博氏(戦国魂プロデューサー)。
▲真田十勇士ガーデンプレイスは、過去にも真田関連のイベントを実施。今回は、『戦国無双 ~真田丸~』とのコラボレーションイベントとして開催された。
▲ガーデンプレイス内には、『戦国無双 ~真田丸~』に登場するポップを設置。このポップは、しばらく置かれるとのこと。
▲イベント中は、『戦国無双 ~真田丸~』の試遊も実施。発売前に体験しようと、多くのファンが列を作っていた。
▲トークショーの前には、墨絵師の御歌頭氏による墨絵ライブが行われた。もちろん、描かれたのは真田幸村。あっという間に迫力の絵が完成していく様子に、会場からは拍手の渦が。

 『戦国無双 ~真田丸~』が誕生したきっかけは、NHK大河ドラマの『真田丸』に、シブサワ・コウ氏が製作した『信長の野望』から3Dマップを提供したことだと語る鯉沼氏。「ゲーム会社の人間が、NHKで名前を出されるというのは、ゲーム業界的にもうれしいこと。ほかのメーカーさんからもお祝いの言葉をいただき、ゲーム業界が一丸となってやっている感じがして、我々もいっしょに盛り上げようということで、真田家に焦点を当てた『戦国無双』を作った」と語る。なお、大河ドラマでも使用された3Dマップツールは『戦国無双 ~真田丸~』でも使用されており、戦場をわかりやすく表現しているという。

 『戦国無双 ~真田丸~』には、真田幸村の父である昌幸を始めとし、武田勝頼や徳川秀忠など、今回、新たに追加されたキャラクターも多数登場する。そのなかでもとくに異彩を放っているのが、真田昌幸の長女である村松殿の存在だ。村松殿は、戦場で戦うわけではなく、城下町で登場するキャラクターだという。じつはこの登場には裏話があり、鯉沼氏は「じつはちょうど開発をしているときに、大河ドラマのなかにお姉さん(ドラマでは松という名前で登場)が出ていたので、なにかしらの形で入れないとね、という話をしていた」とコメント。そのような経緯で誕生した村松殿は、大河ドラマと同様に、父・昌幸も頭が上がらない場面もあるなど、勝気な一面もあるそうだ。

 また、大河ドラマでは、武田家滅亡間近という場面から描かれたが、ゲームでは真田昌幸の青年期からスタート。大河ドラマよりも広い歴史の流れを感じられる作品になっており、真田昌幸と武田勝頼は、親友のような関係として描かれる。敵側となる徳川秀忠に関しては、戦国時代を華々しく終わらせるために、ある程度の役割を持たせないと感動できるドラマにならないということで、参戦が決定したという。鯉沼氏は、「親が偉大すぎて歴史上でもあまりよく描かれていない。そこは今回、払拭していきたい」と語った。

 『戦国無双』といえば、ナンバリングが変わるごとにキャラクターの衣装が変わるというのは、シリーズのお決まりごとのようなもの。今回は、主要キャラクターが、幼年期、青年期、壮年期と年齢を重ねていくため、制作にはなかなか苦労したという。「壮年期は凄みを出してカッコよく描きやすいが、青年期をそれに対して、と考えるとどうしても軽くなる。そのあたりの落としどころが難しかった」と、鯉沼氏は当時の苦労話を披露。

 今回の作品の魅力について聞かれると、鯉沼氏は「ひとりの武将の一生に焦点を当てるという作品は、今回が初めて。アクションゲームだからどうしても合戦メインになりがちになってしまうが、今回は、城下町で戦いに参加しないキャラクターとコミュニケーションを図るなど、合戦以外でのドラマを重厚に描けている」とコメント。

 ここで、実際に『真田丸』をプレイしながらゲームの魅力が紹介された。プレイを担当したのは、小栗さくらさん。シリーズのファンという彼女の軽快な操作を見ながら、鯉沼氏が解説を行う形で、ステージイベントが進められた。

▲ちなみに今回操作した幸村が身にまとっているのは、現在、大河ドラマでも見られる赤備えの衣装。実際にドラマで使用するものをモデリングし、実装しているという。
▲城下町から合戦まで、本作の基本的な流れを実際にプレイしながら解説。鯉沼氏はときおり、モニターに近づいて熱心に説明を行っていた。
▲今回のイベントが上田で行われるということで、第二次上田合戦をプレイ。戦闘中には、迫力のバトルが楽しめるほか、史実をもとにした多彩なイベントが発生するので、よりストーリーに入り込みやすい作りになっている。発生したイベントを達成すると、戦況が大きく変化することも。

 第二次上田合戦では、敵の徳川勢の武将として出浦盛清が登場するなど、大河ドラマとは違った展開も見られた。ほかにも、ドラマでは見られない、ゲームならではの要素が盛り込まれているそうだ。

 プレイを終えると、再びトークに。城下町の楽しみかたを聞かれた鯉沼氏は、「日ごろは描かれない人物像や、キャラクターの性格的なものを拾っていたりするので、そういったところを楽しんでほしい。自分を鍛えたり、武器を強化したりなど、つぎの戦闘につながるようなミッション的なものも用意しているので、時間があるかたは楽しんでいただいて、なければそのまま進めていただければ」と語った。城下町で会話を行うと、戦国辞典の武将欄の情報も更新されていくという。このような遊びを取り入れるのは、コーエーテクモゲームスらしさを感じさせる。なお、歴史とともに、城下町の場所が変わるという。場所が変われば雰囲気がガラリと変化するようなので、そのあたりも楽しめそうだ。

 ゲーム中で、とくに印象に残っているシーンを聞かれると、「今回は昌幸という人物像をしっかり描いたうえで、子どもである幸村や信之が、どういう子どもから大人になっていったのかを語っている。そのあたりはゲームで体験していただきたい」と鯉沼氏は語った。

 ここで鯉沼氏に“真田親子の3人のなかで、部下にしたいのは誰?”と聞くと、「どれも扱いづらそうだと思います……(笑)」と苦笑しつつ、「みんな一長一短で、信之はそつなくやってくれそうだけど、枠を出られなさそうだし、幸村はいろいろとやってくれそうだけど、逆にやらかしそうなタイプだし。総合的には父親がいちばん優秀なんでしょうが、寝首をかかれそうで……(笑)」と、会場の笑いを誘った。

 また、現在放映中の大河ドラマで、真田信繁から真田幸村に名前を変えるということを、まったく聞かされていなかったという鯉沼氏。放映を見て、かなり驚いたのだとか。『戦国無双』シリーズでは一貫して、真田幸村という名前が使われているが、じつはこれには裏話が。「幸村は、大阪城の戦いで“真田幸村”という名を世に知らしめた。だから、アクションゲームの『戦国無双』でも、ずっと幸村という名前を使っている」と、鯉沼氏は語る。じつはこの秘話を明かしたのは、今回が初めてなのだとか。

 そして最後に、鯉沼氏が「『戦国無双』シリーズはこれからも続けていこうと思っている。今後も応援していただければありがたいです」とコメントし、イベントを締めくくった。

 『戦国無双 ~真田丸~』は、明日、2016年11月23日に発売される。ナンバリングタイトルと同様のボリュームを誇る本作。シリーズファンはもちろんのこと、大河ドラマから真田一族に興味を持った人も、十分に楽しめる内容となっている。気になる人はぜひとも遊んでみてほしい。

▲ちなみに、イベント前には『戦国無双 ~真田丸~』プロデューサーの三枝修氏が、ヒット祈願のため真田神社を訪問。
▲オリジナルイラストパネルは、社務所に展示されている。上田観光の際には、ぜひともここを訪れてみよう。